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公開番号2025032592
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023137954
出願日2023-08-28
発明の名称接合体の製造方法、半導体装置の製造方法および半導体装置
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01L 21/52 20060101AFI20250305BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】接合材にボイドおよび剥離を発生させることなく、第1部材と第2部材とを接合した接合体の製造方法と、接合体を備えた半導体装置の製造方法と、接合体を備えた半導体装置とを提供する。
【解決手段】ステップST1では、第1部材と第2部材とを準備する。ステップST2では、第1部材に金属ペースト膜が形成される。ステップST3では、貫通穴が形成されたマスク治具が、第1部材に載置される。マスク治具は、金属ペースト膜が貫通穴内に位置するように、第1部材に載置される。ステップST4では、金属ペースト膜を乾燥させる第1加熱処理が行われる。ステップST5では、金属ペースト膜に接触するように、第2部材が第1部材に配置される。ステップST6では、金属ペースト膜を焼結する第2加熱処理が行われる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1部材と第2部材とが接合材によって接合された接合体の製造方法であって、
前記接合材が接合されることになる導電性の第1接合部を有する前記第1部材を準備する工程と、
前記接合材が接合されることになる導電性の第2接合部を有する前記第2部材を準備する工程と、
前記第1部材における前記第1接合部に、金属粒子を有機溶剤に含有させたペースト状の導電性膜を形成する工程と、
貫通穴を有するマスク治具を準備し、前記マスク治具を前記第1部材に載置する工程と、
前記マスク治具が前記第1部材に設置された状態で、前記金属粒子が焼結を開始する温度よりも低い第1温度のもとにおいて、前記導電性膜に第1加熱処理を行う工程と、
前記第1部材から前記マスク治具を取り外し、前記導電性膜の上面に前記第2部材の前記第2接合部が接触する態様で、前記第2部材を前記第1部材に載置する工程と、
前記第1温度よりも高く、前記金属粒子が焼結を開始する温度以上の第2温度のもとにおいて、前記導電性膜に第2加熱処理を行い、前記金属粒子を焼結させることによって、前記導電性膜を前記接合材として前記第1部材と前記第2部材とを接合した前記接合体を形成する工程と
を備え、
前記マスク治具を前記第1部材に載置する工程では、前記貫通穴内に前記導電性膜が位置し、前記導電性膜の側面が前記貫通穴の壁面によって取り囲まれ、かつ、前記導電性膜の前記上面が解放される態様で、前記マスク治具が前記第1部材に載置される、接合体の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1加熱処理を行う工程では、
前記導電性膜に含まれる前記有機溶剤が揮発することによって、前記導電性膜が乾燥され、
前記導電性膜を乾燥させる時間として、前記第1加熱処理が行われた前記導電性膜に前記第2加熱処理を行った後において、前記接合材にボイドを発生させず、かつ、前記接合材に剥離を生じさせない時間が設定される、請求項1記載の接合体の製造方法。
【請求項3】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記第1部材に接触することになる第1主面と、
前記第1主面と対向する第2主面と
を有し、
前記貫通穴は、前記第1主面から前記第2主面に向かって、前記マスク治具を貫通するように形成された前記マスク治具が準備される、請求項1または2に記載の接合体の製造方法。
【請求項4】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記貫通穴は、前記第1主面から前記第2主面にわたり、前記第1接合部に形成された前記導電性膜の平面形状に対応した開口形状を有する前記マスク治具が準備される、請求項3記載の接合体の製造方法。
【請求項5】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記第1主面では、前記貫通穴が、前記第1接合部に形成された前記導電性膜の平面形状に対応した第1開口形状を有するとともに、前記貫通穴の開口断面積が、前記第1主面から前記第2主面に向かって減少する態様で形成された前記マスク治具が準備される、請求項3記載の接合体の製造方法。
【請求項6】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記第1主面では、前記貫通穴が、前記第1接合部に形成された前記導電性膜の平面形状に対応した第1開口形状を有するとともに、前記貫通穴の開口断面積が、前記第1主面から前記第2主面に向かって増加する態様で形成された前記マスク治具が準備される、請求項3記載の接合体の製造方法。
【請求項7】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記貫通穴は、
前記第1主面では、前記貫通穴が、前記第1接合部に形成された前記導電性膜の平面形状に対応した第1開口形状を有して前記第1主面から前記第2主面側に向かって延在する第1貫通部と、
前記第1貫通部に連通し、前記第2主面に開口する第2貫通部と
を有し、
前記第2貫通部では、前記貫通穴の壁面から内側に向かって突出した庇部が形成された前記マスク治具が準備される、請求項3記載の接合体の製造方法。
【請求項8】
前記マスク治具を準備する工程では、
前記貫通穴は、
前記第1主面では、前記貫通穴が、前記第1接合部に形成された前記導電性膜の平面形状に対応した第1開口形状を有して前記第1主面から前記第2主面側に向かって延在する第1貫通部と、
前記第1貫通部に連通し、前記第2主面に開口する第2貫通部と
を有し、
前記第2貫通部では、コーナー部において、前記貫通穴の壁面から内側に向かって突出した突出部が形成された前記マスク治具が準備される、請求項3記載の接合体の製造方法。
【請求項9】
前記第1加熱処理を行う工程では、前記導電性膜は、伝熱加熱によって加熱される、請求項1または2に記載の接合体の製造方法。
【請求項10】
前記第1加熱処理を行う工程では、前記導電性膜は、対流加熱によって加熱される、請求項1または2に記載の接合体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、接合体の製造方法、半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、金属粒子を有機溶剤(有機成分)に含有させた、接合材となる接合材料を焼結することによって、一の部材と他の部材とを接合する接合方法が知られている。この接合方法では、高温度下における焼結の際に、有機溶剤が揮発することに伴って、接合材にボイドが発生する現象が知られている。接合材に発生したボイドは、接合強度に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0003】
ボイドの発生を抑制するために、有機溶剤を含有する接合材料を、低温度のもとで長時間乾燥する対策がある。この手法は、接合面積が比較的狭い場合(たとえば、数mm四方)に、有効であるとされる。一方、接合面積が比較的広い場合(たとえば、約10mm四方以上)には、接合材料の中央付近に存在する有機溶剤を揮発(乾燥)させにくくなるため、接合材料を乾燥させる時間をより長く設定する必要がある。そのため、接合に要する時間が長くなり、生産効率を低下させる要因の一つになる。
【0004】
一方、接合材と部材との界面において、接合材と部材とを十分に密着させて接合させるためは、金属粒子が焼結可能となる高温度に達するまでに、有機溶剤が完全に揮発しないことが望ましい。接合材料の中央付近に存在する有機溶剤が揮発しにくいのに対して、接合材料の外周部分に存在する有機溶剤は、より揮発しやすい。
【0005】
このため、接合面積が比較的広い場合において、接合材料を乾燥させる時間を長く設定すると、接合材料の外周部に存在する有機溶剤がほぼ揮発してしまい、接合材の外周部では剥離が発生するおそれがある。このような問題点に対して、特許文献1には、接合材となる接合材料を複数回塗布する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5012239号公報(特開2008-311371号公報)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明者らは、従来の手法について評価を行ったところ、従来の手法では、接合面積が比較的広い場合には、接合材にボイドと剥離とを発生させることなく、一の部材と他の部材とを良好に接合することが依然として難しいことが判明した。
【0008】
本開示は、そのような問題点を解決するためになされたものであり、一つの目的は、比較的広い接合面積を有する接合材にボイドおよび剥離を発生させることなく、第1部材と第2部材とを接合した接合体の製造方法を提供することであり、他の目的は、そのような接合体を備えた半導体装置の製造方法を提供することであり、さらに他の目的は、そのような接合体を備えた半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る接合体の製造方法は、第1部材と第2部材とが接合材によって接合された接合体の製造方法であって、以下の工程を備えている。接合材が接合されることになる導電性の第1接合部を有する第1部材を準備する。接合材が接合されることになる導電性の第2接合部を有する第2部材を準備する。第1部材における第1接合部に、金属粒子を有機溶剤に含有させたペースト状の導電性膜を形成する。貫通穴を有するマスク治具を準備し、マスク治具を第1部材に載置する。マスク治具が第1部材に設置された状態で、金属粒子が焼結を開始する温度よりも低い第1温度のもとにおいて、導電性膜に第1加熱処理を行う。第1部材からマスク治具を取り外し、導電性膜の上面に第2部材の第2接合部が接触する態様で、第2部材を第1部材に載置する。第1温度よりも高く、金属粒子が焼結を開始する温度以上の第2温度のもとにおいて、導電性膜に第2加熱処理を行い、金属粒子を焼結させることによって、導電性膜を接合材として第1部材と第2部材とを接合した接合体を形成する。マスク治具を第1部材に載置する工程では、貫通穴内に導電性膜が位置し、導電性膜の側面が貫通穴の壁面によって取り囲まれ、かつ、導電性膜の上面が解放される態様で、マスク治具が第1部材に載置される。
【0010】
本開示に係る半導体装置の製造方法は、接合体を備えた半導体装置の製造方法であって、接合体を形成する工程は、以下の工程を備えている。接合材が接合されることになる導電性の第1接合部を有する第1部材を準備する。接合材が接合されることになる導電性の第2接合部を有する第2部材を準備する。第1部材における第1接合部に、金属粒子を有機溶剤に含有させたペースト状の導電性膜を形成する。貫通穴を有するマスク治具を準備し、マスク治具を第1部材に載置する。マスク治具が第1部材に設置された状態で、金属粒子が焼結を開始する温度よりも低い第1温度のもとにおいて、導電性膜に第1加熱処理を行う。第1部材からマスク治具を取り外し、導電性膜の上面に第2部材の第2接合部が接触する態様で、第2部材を第1部材に載置する。第1温度よりも高く、金属粒子が焼結を開始する温度以上の第2温度のもとにおいて、導電性膜に第2加熱処理を行い、金属粒子を焼結させることによって、導電性膜を接合材として第1部材と第2部材とを接合した接合体を形成する。マスク治具を第1部材に載置する工程では、貫通穴内に導電性膜が位置し、導電性膜の側面が貫通穴の壁面によって取り囲まれ、かつ、導電性膜の上面が解放される態様で、マスク治具が第1部材に載置される。
(【0011】以降は省略されています)

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