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公開番号
2025030934
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023136655
出願日
2023-08-24
発明の名称
防食用外電装置、及び、パイプラインの電気防食方法
出願人
東京瓦斯株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C23F
13/02 20060101AFI20250228BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】複数箇所におけるパイプラインの電気防食を、簡易に行う。
【解決手段】防食用外電装置10は、特定地点Uにおいて、地中に埋設されたパイプラインPの近傍に設けられ、パイプラインPに電圧を印加する外部電極32と、特定地点Uにおいて、パイプラインPとこれを覆う地中との電位差を検出する検出電極34と、検出電極34により検出される電位差が所定の防食範囲内になるように、外部電極32での出力電圧Eを予め設定された上限出力電圧と下限出力電圧の範囲内で制御する制御装置20と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
特定地点において、地中に埋設されたパイプラインの近傍に設けられ、前記パイプラインに電圧を印加する外部電極と、
前記特定地点において、前記パイプライン周りの管対地電位を検出するための検出電極と、
前記検出電極により検出される前記管対地電位が所定の防食範囲内になるように、前記外部電極での出力電圧を予め設定された上限出力電圧と下限出力電圧の範囲内で制御する制御部と、
を備えた、防食用外電装置。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
前記制御部は、前記検出電極により検出された前記管対地電位が基準電位差よりも大きく、且つ、前記外部電極での出力電圧が前記下限出力電圧以上の場合に、前記外部電極での出力電圧を小さくする、
請求項1に記載の防食用外電装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記検出電極により検出された前記管対地電位が基準電位差以下であり、且つ、前記外部電極での出力電圧が前記上限出力電圧以下の場合に、前記外部電極での出力電圧を大きくする、
請求項1に記載の防食用外電装置。
【請求項4】
特定地点において、予め設定された上限出力電圧と下限出力電圧の範囲内において、地中に埋設されたパイプライン周りの管対地電位が、所定の防食範囲内になるように、前記パイプラインに電圧を印加する、
パイプラインの電気防食方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防食用外電装置、及び、パイプラインの電気防食方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、埋設パイプラインに対しては、腐食防止のためカソード防食(電気防食)が施されている。カソード防食措置の1つとして外部電源装置を用いたものがある(外部電源カソード防食装置、外電)。これは、地中に埋設した外部電極から防食電流をパイプラインに流す方法である。
【0003】
外部電極からの防食電流の制御方法としては、定電圧制御、定電位制御、プローブ電流密度制御などがある。制御方法は、一般的には、パイプラインの状況にあわせて、1つの制御方法を選択して適用する。
【0004】
定電位制御は、外部電極を設置した地点付近のパイプラインとこれを覆う地中との電位差を基準に、パイプラインと外部電極間の電圧の出力を制御するため、外部電極設置地点で最適な防食状況を保つことができる。特に電鉄近傍などで、電鉄からの漏れ電流の影響でパイプラインに対する地中の電位が大きくプラス側にシフトし、パイプラインから電流が流出するような場合(電食)には、本制御方法が必須となる。一方、外部電極設置地点付近とは相関がない遠方点での電食に対する制御は難しい。さらに、外部電極設置地点で外部電極からの大きな出力が必要な場合には、近年のポリエチレン塗覆装によるパイプラインの高抵抗化もあり、遠方点で過防食が生じることもある。
【0005】
定電圧制御は、一定の電圧を印加するため、外部電極設置地点でのパイプラインに対する地中の電位(管対地電位)とは関係なく、パイプライン全体をある程度防食状況に保つことができる。一方、電鉄からの漏れ電流の影響でパイプラインに対する地中の電位が大きくプラス側にシフトするような箇所では、定電圧制御の外部電極を設置しても、電食を防止することはが困難となる。
【0006】
定電位制御と定電圧制御のメリット/デメリットを踏まえて、制御方法を組み合わせて適用したものとしては、特許文献1がある。特許文献1では、1つの防食用外電装置内に、定電位制御と定電圧制御の2つを組み込んだものである。管対地電位をモニタリングしながら定電位制御を行うとともに、管対地電位が十分に確保されて外部電極から防食電流を出力する必要がなくても、遠方点での防食状況を維持するために、定電圧装置により一定の電圧を印加して防食電流を常時出力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2000-234188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年では、電鉄の回生ブレーキ車両の適用およびその拡大のため、地中に埋設されたパイプラインの周りの状況は変化しており、当初防食懸念箇所として外部電極を設置した箇所以外に、防食懸念箇所(電食、過防食)が複数箇所で確認されるようになってきている。
【0009】
本開示は上記事実を考慮し、複数箇所におけるパイプラインの電気防食を、簡易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様の防食用外電装置は、特定地点において、地中に埋設されたパイプラインの近傍に設けられ、前記パイプラインに電圧を印加する外部電極と、前記特定地点において、前記パイプライン周りの管対地電位を検出するための検出電極と、前記検出電極により検出される前記管対地電位が所定の防食範囲内になるように、前記外部電極での出力電圧を予め設定された上限出力電圧と下限出力電圧の範囲内で制御する制御部と、を備えている。
(【0011】以降は省略されています)
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