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公開番号2025029921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134816
出願日2023-08-22
発明の名称伝搬路探索システム、情報処理装置、伝搬路探索方法及び情報処理プログラム
出願人日本電信電話株式会社,学校法人東京電機大学
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類H04B 17/391 20150101AFI20250228BHJP(電気通信技術)
要約【課題】散乱する電波の伝搬に寄与する伝搬路の設定された割合に応じて、損失が最小となる伝搬路を精度よく高速に探索する。
【解決手段】一実施形態にかかる伝搬路探索システムは、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、電波を散乱させる構造物それぞれの平板の面積に基づいて設定された第1係数、及び、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、構造物それぞれによる散乱回数に基づいて設定された第2係数を取得し、構造物それぞれに対して予め定められた散乱回数に基づいて、送信点、受信点、及び構造物それぞれの間の電波の伝搬損失を算出し、伝搬損失それぞれに基づいて、伝搬路の伝搬損失となる目的関数をそれぞれ算出し、算出した目的関数に対して記第1係数を乗じ、予め定められた散乱の制約条件に第2係数を乗じて加算した関数をそれぞれ設定し、設定した関数を最小化させる処理を行い、最小化させた結果に基づいて伝搬路を特定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
送信点から出射されて受信点に到達するまでに複数の構造物により散乱する電波の伝搬路を探索する伝搬路探索システムにおいて、
電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、電波を散乱させる前記構造物それぞれの平板の面積に基づいて設定された第1係数、及び、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、前記構造物それぞれによる散乱回数に基づいて設定された第2係数を取得する取得部と、
前記構造物それぞれに対して予め定められた散乱回数に基づいて、前記送信点、前記受信点、及び前記構造物それぞれの間の電波の伝搬損失を算出する伝搬損失算出部と、
前記伝搬損失算出部が算出した伝搬損失それぞれに基づいて、前記送信点から前記受信点までの伝搬路の伝搬損失となる目的関数をそれぞれ算出する目的関数算出部と、
前記目的関数算出部が算出した目的関数に対し、前記第1係数を乗じ、予め定められた散乱の制約条件に前記第2係数を乗じて加算した関数をそれぞれ設定する関数設定部と、
前記関数設定部が設定した関数を最小化させる処理を行う最小化処理部と、
前記最小化処理部が最小化させた結果に基づいて、前記送信点から前記受信点までの伝搬路を特定する伝搬路特定部と
を有することを特徴とする伝搬路探索システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
送信点から出射されて受信点に到達するまでに複数の構造物により散乱する電波の伝搬路を探索する処理を行う情報処理装置において、
電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、電波を散乱させる前記構造物それぞれの平板の面積に基づいて設定された第1係数、及び、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、前記構造物それぞれによる散乱回数に基づいて設定された第2係数を取得する取得部と、
前記構造物それぞれに対して予め定められた散乱回数に基づいて、前記送信点、前記受信点、及び前記構造物それぞれの間の電波の伝搬損失を算出する伝搬損失算出部と、
前記伝搬損失算出部が算出した伝搬損失それぞれに基づいて、前記送信点から前記受信点までの伝搬路の伝搬損失となる目的関数をそれぞれ算出する目的関数算出部と、
前記目的関数算出部が算出した目的関数に対し、前記第1係数を乗じ、予め定められた散乱の制約条件に前記第2係数を乗じて加算した関数を演算装置に対してそれぞれ設定する関数設定部と、
関数設定部が設定した関数を前記演算装置が最小化させた結果を取得して、前記送信点から前記受信点までの伝搬路を特定する伝搬路特定部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置と演算装置とを備えた伝搬路探索システムが、送信点から出射されて受信点に到達するまでに複数の構造物により散乱する電波の伝搬路を探索する伝搬路探索方法において、
前記情報処理装置が、
電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、電波を散乱させる前記構造物それぞれの平板の面積に基づいて設定された第1係数、及び、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、前記構造物それぞれによる散乱回数に基づいて設定された第2係数を取得する取得工程と、
前記構造物それぞれに対して予め定められた散乱回数に基づいて、前記送信点、前記受信点、及び前記構造物それぞれの間の電波の伝搬損失を算出する伝搬損失算出工程と、
前記伝搬損失算出工程により算出した伝搬損失それぞれに基づいて、前記送信点から前記受信点までの伝搬路の伝搬損失となる目的関数をそれぞれ算出する目的関数算出工程と、
前記目的関数算出工程により算出した目的関数に対し、前記第1係数を乗じ、予め定められた散乱の制約条件に前記第2係数を乗じて加算した関数を演算装置に対してそれぞれ設定する関数設定工程と、
関数設定工程により設定した関数を前記演算装置が最小化させた結果を取得して、前記送信点から前記受信点までの伝搬路を特定する伝搬路特定工程と
を行うことを特徴とする伝搬路探索方法。
【請求項4】
送信点から出射されて受信点に到達するまでに複数の構造物により散乱する電波の伝搬路を探索する処理を行う情報処理装置が実行する情報処理プログラムにおいて、
電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、電波を散乱させる前記構造物それぞれの平板の面積に基づいて設定された第1係数、及び、電波の伝搬に寄与する伝搬路の割合と、前記構造物それぞれによる散乱回数に基づいて設定された第2係数を取得する取得部と、
前記構造物それぞれに対して予め定められた散乱回数に基づいて、前記送信点、前記受信点、及び前記構造物それぞれの間の電波の伝搬損失を算出する伝搬損失算出部と、
前記伝搬損失算出部が算出した伝搬損失それぞれに基づいて、前記送信点から前記受信点までの伝搬路の伝搬損失となる目的関数をそれぞれ算出する目的関数算出部と、
前記目的関数算出部が算出した目的関数に対し、前記第1係数を乗じ、予め定められた散乱の制約条件に前記第2係数を乗じて加算した関数を演算装置に対してそれぞれ設定する関数設定部と、
関数設定部が設定した関数を前記演算装置が最小化させた結果を取得して、前記送信点から前記受信点までの伝搬路を特定する伝搬路特定部と
を有する前記情報処理装置の各部としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、伝搬路探索システム、情報処理装置、伝搬路探索方法及び情報処理プログラムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信のシステム設計では、サービスエリア内の電波の伝搬特性をシミュレーションによって把握することが重要である。また、電波の伝搬特性をシミュレーションするためには、最適化すべきシステムパラメータも多い。したがって、電波の伝搬特性のシミュレーションには、精度とともに高速性が要求される。
【0003】
電波の伝搬特性をシミュレーションする方法には、例えばレイトレーシング法がある。レイトレーシング法は、送信点から出射される電波をレイ(Ray)とみなし、反射・透過・回折などの散乱を経て受信点に到達するレイを探索し、受信点における受信電力、伝搬遅延、到来角度等の伝搬特性を求めるものである。
【0004】
また、レイトレーシング法には、送受信点及び反射面の組合せから幾何光学的に反射点を求めるイメージング法と、送信点から一定角度ごとに離散的にレイを発射し、その軌跡を追跡して受信点に到達するレイを探索するレイローンチング法がある。高精度にシミュレーションできる手法は、イメージング法である。
【0005】
また、電波の伝搬QUBO(Quadratic unconstrained binary optimization)モデルを用いた量子コンピューティングによるシミュレーションにおいて、伝搬損失基準の探索として目的関数を”送受信間の全ての伝搬損失”により定義する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
今井哲朗、外3名、"Modeling for Radio Propagation Analysis by Quantum Computing (2)"、電子情報通信学会、2022年1月、信学技報、vol. 121, no. 330、A-P2021-157、pp.128-133
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電波の伝搬特性のシミュレーションでは、伝搬特性に寄与するレイを高速に探索するための組み合わせが増加することによって計算量が爆発してしまうことを防止するさまざまな手法が求められている。また、上述したように、イメージング法は、受信点に到達するレイを精度よく求めることができる。
【0008】
しかしながら、レイを探索するためには構造物の面とエッジの組合せ演算が必要となるため、考慮すべき反射・透過・回折(以下、これらを単に散乱とする)の回数が増えると、演算量が指数関数的に増大する。
【0009】
例えば、演算範囲内における構造物の面及びエッジの数がMであり、考慮する反射等の数を最大Nとすると、演算量(組合せ数)は、下式(1)によって表される。
【0010】
TIFF
2025029921000002.tif
54
158
(【0011】以降は省略されています)

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