発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、アンテナに関する。 続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】 【0002】 近年、衛星IoTプラットフォーム(衛星IoT-PF)の検討が行われている。衛星IoT-PFは、低軌道周回衛星により、地上通信網ではカバーが困難なエリア(海上、山間部等)を含む地球上のあらゆる場所のIoT端末からのセンサデータ収集を実現する。衛星IoT-PFでは、衛星IoT端末同士の干渉、地上IoT端末からの干渉信号などが受信に影響を与えることがある。衛星IoT端末が送信する微弱な電波を低軌道衛星で受信するためには、低軌道衛星に複数の受信アンテナを搭載し、受信ビーム制御を行うことが有効である(例えば、非特許文献1を参照)。 【0003】 低軌道衛星は、一般に小型・軽量が求められるため、小型の低軌道衛星に複素の受信アンテナを搭載するためには、アンテナの小型化が求められる。衛星IoT-PFでは、各国の衛星IoT端末を使用できるようにするために、各国で用いられる周波数帯に対応可能、かつ、衛星通信で必要となる円偏波動作が可能なアンテナ(多周波共用円偏波アンテナ)が用いられることがある。 【0004】 多周波共用円偏波アンテナの代表的な構成要素として、方形パッチアンテナおよび円形パッチアンテナがある。方形パッチアンテナでは、放射素子として、正方形の導体板からなるパッチ素子が用いられる。円形パッチアンテナでは、放射素子として、円形の導体板からなるパッチ素子が用いられる。方形あるいは円形パッチアンテナを用いて多周波共用円偏波アンテナを構成する場合、アンテナの小型化を実現するためには、パッチ素子(放射素子)の小型化が求められる。 【0005】 動作周波数が同一となる方形パッチアンテナと円形パッチアンテナとを比較した場合、方形パッチ素子の方が円形パッチ素子よりも小さな寸法となる。したがって、アンテナ小型化の観点から、方形パッチアンテナを用いることが望ましい。方形パッチアンテナにおいては、方形パッチ素子を小型化することで、さらなる多周波共用円偏波アンテナの小型化が可能となる。方形パッチ素子を小型化できる構造として、方形パッチ素子にL字スロットを形成した構造がある(例えば、非特許文献2を参照)。 【0006】 方形パッチアンテナを多周波共用円偏波アンテナに用いる場合、方形パッチ素子の円偏波化が必要となる。方形パッチ素子で円偏波放射を実現するための方式としては、方形パッチ素子の角を適切な面積で切り落とし、1箇所の給電点において給電する方式がある(1点給電方式)。この方式では、方形パッチ素子に、等振幅であって位相差90度となる、互いに直交する電流(モード)を発生させることによって、円偏波放射を実現する。 【0007】 方形パッチ素子で円偏波放射を実現するための方式としては、90度ハイブリッド回路を用いることで、等振幅で位相差90度の2つの信号を生成し、それらによって、方形パッチ素子上の2箇所の給電点においてパッチ素子を励振する方式がある(2点給電方式)。この方式では、方形パッチ素子上に、等振幅であって位相差90度となる電流(モード)を発生させることによって、円偏波放射を実現する(例えば、非特許文献3を参照)。 【0008】 上述のように、方形パッチアンテナの円偏波化を実現するための方式として、1点給電方式と2点給電方式があるが、2点給電方式を用いることが望ましい。2点給電方式で円偏波化された方形パッチアンテナは、一般に、広帯域にわたる円偏波動作が可能である。 【先行技術文献】 【非特許文献】 【0009】 J. Chu, X. Chen, C. Zhong and Z. Zhang, "Robust Design for NOMA-Based Multibeam LEO Satellite Internet of Things", IEEE Internet of Things Journal, vol. 8, no. 3, pp. 1959-1970, 2021. G. Kumar and K. P. Ray, “Broadband Microstrip Antennas”, Artech House, pp.336-337, 2003. R. A. Sainati, “CAD of Microstrip Antennas for Wireless Applications”, Artech House, pp.127-129, 1996. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 しかしながら、前述の円偏波パッチアンテナは、給電回路(90度ハイブリッド回路)、パッチ素子などを有するため、サイズが大きくなりやすいという問題があった。 (【0011】以降は省略されています)
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