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公開番号2025029544
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023134293
出願日2023-08-21
発明の名称炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所,富士電機株式会社
代理人個人,弁理士法人酒井総合特許事務所
主分類H10D 30/01 20250101AFI20250227BHJP()
要約【課題】通電劣化を抑制できる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素半導体装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板1と、第1導電型の第1半導体層2と、第2導電型の第2半導体層3と、第1導電型の第1半導体領域7と、トレンチ18と、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10と、第1電極13と、第2電極14と、を備える。第1半導体層2内に、炭化珪素半導体基板1のおもて面と平行に複数のイオン注入層16が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1導電型の炭化珪素半導体基板と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に設けられた、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層と、
前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
前記第2半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチと、
前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に設けられた第1電極と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
を備え、
前記第1半導体層内に、前記炭化珪素半導体基板のおもて面と平行に複数のイオン注入層が設けられていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記イオン注入層は、アルミニウムと窒素、アルミニウムとリン、ホウ素と窒素、ホウ素とリン、ガリウムと窒素、または、ガリウムとリンを共注入した層であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記イオン注入層は、アルミニウムとリンを共注入した層であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記イオン注入層は、正味濃度プロファイルの最大、最小が前記第1半導体層の不純物濃度以下であることを特徴とする請求項3に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記イオン注入層は、酸素または希ガス元素のイオンをイオン注入した層であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記第1半導体層の合計の厚さは、10μm以上であり、
前記イオン注入層の厚さは、0.1μm以上1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、エピタキシャル成長とイオン注入を繰り返すことにより、前記炭化珪素半導体基板のおもて面と平行な複数のイオン注入層を含む、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層を形成する第1工程と、
前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2半導体層を形成する第2工程と、
前記第2半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に第1導電型の第1半導体領域を形成する第3工程と、
前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチを形成する第4工程と、
前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する第5工程と、
前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に第1電極を形成する第6工程と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に第2電極を形成する第7工程と、
を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、炭化珪素半導体のトレンチ型MOSFETにおいて、積層欠陥の拡大を抑制するとともに、サージ電圧を低減させるための技術が記載される。より具体的にはトレンチ型MOSFETのドリフト領域の一部に、少数キャリアライフタイムを部分的に短くした領域であるSLR領域を設けている。SLR領域にはn型不純物である窒素とキャリアライフタイム低減のためのバナジウムがドープされている。特許文献2にも同様な技術が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-094415号公報
特開2020-004779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドーパントとしての遷移金属バナジウムは半導体の製造プロセスでは一般的でなく、ゲート酸化処理工程にドーパント以外の金属不純物であるバナジウムを含むSiCエピ基板を投入することによるゲート酸化炉の金属汚染リスクや、導入コストの増大について課題がある。
【0005】
この開示は、より簡便に、通電劣化を抑制できる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の一態様にかかる炭化珪素半導体装置は、以下の通りである。第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられる。前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に第1導電型の第1半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチが設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に第1電極が設けられる。前記炭化珪素半導体基板の裏面に第2電極が設けられる。前記第1半導体層内に、前記炭化珪素半導体基板のおもて面と平行に複数のイオン注入層が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、通電劣化を抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構成を示す断面図である。
SiCに対するN、Al、Pイオンのイオン注入プロファイルをシミュレーションした結果を示すグラフである。
図2のデータを用いて、コドープを行った際のN,AlおよびP,Alの注入濃度の差分による正味濃度の計算結果を示すグラフである。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その1)。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その2)。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その3)。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その4)。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その5)。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を模式的に示す断面図である(その6)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本開示の実施形態の概要>
(1)この開示の一態様にかかる炭化珪素半導体装置は、以下の通りである。第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられる。前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に第1導電型の第1半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチが設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に第1電極が設けられる。前記炭化珪素半導体基板の裏面に第2電極が設けられる。前記第1半導体層内に、前記炭化珪素半導体基板のおもて面と平行に複数のイオン注入層が設けられている。
【0010】
上述した開示によれば、ドリフト層(第1導電型の第1半導体層)内に、複数のイオン注入層が、n
+
型出発基板(第1導電型の炭化珪素半導体基板)のおもて面と平行に設けられている。これにより、ドリフト層のライフタイムを短縮させることができる。このため、ボディダイオードに大電流を流した場合の積層欠陥の拡大が抑制され、通電劣化を抑制できる。さらに、ドリフト層のライフタイムが短縮すると、スイッチング時の逆回復損失が低減され、その効果によるスイッチング損失の低減も可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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