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公開番号
2025027475
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-28
出願番号
2023132193
出願日
2023-08-15
発明の名称
虚像表示装置及び光学ユニット
出願人
セイコーエプソン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
27/02 20060101AFI20250220BHJP(光学)
要約
【課題】光学系の輝度が低くなることを防止する。
【解決手段】虚像表示装置100A,100Bは、虚像表示装置であって、表示素子11と、表示素子11からの映像光MLが入射する第1レンズ30と、第1レンズ30を通過した映像光MLが入射する第1プリズム41と、第1プリズム41に接合されて平行平板状のプリズム導光部材48を形成する第2プリズム42と、第1プリズム41と第2プリズム42との接合箇所に設けられ、第1プリズム41中で導光された映像光MLの第1部分を反射する斜めミラー部45と、平凸の第2レンズ53と、第2レンズ53の凸面53g上に形成され斜めミラー部45で反射された映像光MLの一部を斜めミラー部45に向けて反射する透過ミラー56と、第1の1/4波長板51と、第2レンズ53の凸面53gに接合される凹面54fと、補償レンズ54と、集光反射ミラー24と、第2の1/4波長板21と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
直接虚像型の虚像表示装置であって、
映像光を射出する表示素子と、
前記表示素子からの前記映像光が入射する第1レンズと、
前記第1レンズを通過した前記映像光が入射する第1プリズムと、
前記第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、
前記第1プリズムと前記第2プリズムとの接合箇所に設けられ、前記第1プリズム中で導光された前記映像光の第1部分を反射する斜めミラー部と、
前記斜めミラー部で反射された前記映像光の前記第1部分が入射する前記第1プリズムの外側面に対向して配置される平凸の第2レンズと、
前記第2レンズの凸面上に形成され前記斜めミラー部で反射された前記映像光の一部を前記斜めミラー部に向けて反射する透過ミラーと、
前記第1プリズムの前記外側面と前記第2レンズとの間に配置される第1の1/4波長板と、
前記透過ミラーを介して前記第2レンズの前記凸面に接合される凹面と、前記第1プリズムの前記外側面に平行な面とを有する補償レンズと、
前記第2プリズム内に配置され、前記映像光のうち、前記斜めミラー部を透過して前記第2プリズムの内側面で反射された第2部分を反射する集光反射ミラーと、
前記第2プリズムの前記内側面と前記集光反射ミラーとの間に配置された第2の1/4波長板と、
を備える、虚像表示装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記斜めミラー部は、前記映像光を偏光方向に応じて反射する偏光分離膜を備え、
前記第1レンズ、前記プリズム導光部材、前記偏光分離膜、前記第2レンズ、前記透過ミラー、及び前記第1の1/4波長板は、正立像を形成する単式顕微鏡型の結像光学系を構成し、
前記第1プリズムは、前記映像光を発散させつつ2回内部反射する、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項3】
前記集光反射ミラーは、
前記映像光の前記第1部分が、前記偏光分離膜で反射されてから、前記透過ミラーで反射され、前記偏光分離膜を透過し、前記第2プリズムの前記内側面に到達するまでの第1光路の長さと、
前記映像光の前記第2部分が、前記偏光分離膜を透過してから、前記集光反射ミラーで反射され、前記偏光分離膜で反射され、前記第2プリズムの前記内側面に到達するまでの第2光路の長さと、
が略同じになる位置に配置されている、請求項2に記載の虚像表示装置。
【請求項4】
前記第2プリズム及び前記第2レンズは、略同じ素材で形成され、前記集光反射ミラーは、前記映像光の前記第2部分を反射するとき、前記第2レンズの前記凸面の曲率と略同じ曲率で集光する、請求項3に記載の虚像表示装置。
【請求項5】
前記斜めミラー部及び/又は前記透過ミラーに含まれる反射面の一部は、前記映像光の前記第2部分の一部を透過させる、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項6】
前記反射面の前記一部が前記映像光の前記第2部分のうちの前記一部を透過させるときの透過率は、前記映像光の前記第2部分が前記反射面の前記一部に入射する入射角に応じて異なる、請求項5に記載の虚像表示装置。
【請求項7】
前記集光反射ミラーは、複数の部分反射面を含み、
前記複数の部分反射面は、前記映像光の前記第2部分を射出瞳の互いに異なる領域へそれぞれ反射するように配置されている、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項8】
前記複数の部分反射面のそれぞれの反射率は、前記映像光の前記第1部分が前記第2プリズムの前記内側面に到達するときの輝度分布に応じて、前記映像光の前記第1部分及び前記第2部分が前記第2プリズムの前記内側面に到達するときの輝度ムラを低減するように設定される、請求項7に記載の虚像表示装置。
【請求項9】
前記第2レンズは、
前記第1の1/4波長板に対向する第1部分レンズと、
前記第1部分レンズ及び前記透過ミラーの間に配置された第2部分レンズと、
を備え、
前記第2部分レンズは、前記第2プリズムと同じ材質で構成されている、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項10】
前記偏光分離膜は、前記第1プリズムから到達する前記映像光のうち、s偏光の前記第1部分を反射させ、前記透過ミラーで反射され前記第1の1/4波長板を通過して戻されることによってp偏光となった前記第1部分を透過させる、請求項2に記載の虚像表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、虚像の観察を可能にするシースルー型の虚像表示装置及び光学ユニットに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
表示デバイスと、投射光学部材と、プリズム部材と、集光反射面とを備えるヘッドマウントディスプレイであって、投射光学部材からの画像光が、プリズム部材の第1プリズムに入射して外側面で全反射され、プリズム部材の第1プリズム及び第2プリズムの境界に形成された半透過反射面で部分的に反射された後、プリズム部材の外側面を透過して集光反射面で反射され、プリズム部材に戻されて半透過反射面を透過し、さらに瞳に対向する内側面を通過するものが公知となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-08749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したヘッドマウントディスプレイでは、眼前部に2面の反射部材が存在するため、反射部材の総数が1面の物に比べて、射出瞳に到達する映像光の輝度が低い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面における虚像表示装置は、直接虚像型の虚像表示装置であって、映像光を射出する表示素子と、表示素子からの映像光が入射する第1レンズと、第1レンズを通過した映像光が入射する第1プリズムと、第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、第1プリズムと第2プリズムとの接合箇所に設けられ、第1プリズム中で導光された映像光の第1部分を反射する斜めミラー部と、斜めミラー部で反射された映像光の第1部分が入射する第1プリズムの外側面に対向して配置される平凸の第2レンズと、第2レンズの凸面上に形成され斜めミラー部で反射された映像光の一部を斜めミラー部に向けて反射する透過ミラーと、第1プリズムの外側面と第2レンズとの間に配置される第1の1/4波長板と、透過ミラーを介して第2レンズの凸面に接合される凹面と、第1プリズムの外側面に平行な面とを有する補償レンズと、第2プリズム内に配置され、映像光のうち、斜めミラー部を透過して第2プリズムの内側面で反射された第2部分を反射する集光反射ミラーと、第2プリズムの内側面と集光反射ミラーとの間に配置された第2の1/4波長板と、を備える。
【0006】
本発明の一側面における光学ユニットは、直接虚像型の光学ユニットであって、映像光を射出する表示素子からの映像光が入射する第1レンズと、第1レンズを通過した映像光が入射する第1プリズムと、第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、第1プリズムと第2プリズムとの接合箇所に設けられ、第1プリズム中で導光された映像光の第1部分を反射する斜めミラー部と、斜めミラー部で反射された映像光の第1部分が入射する第1プリズムの外側面に対向して配置される平凸の第2レンズと、第2レンズの凸面上に形成され斜めミラー部で反射された映像光の一部を斜めミラー部に向けて反射する透過ミラーと、第1プリズムの外側面と第2レンズとの間に配置される第1の1/4波長板と、透過ミラーを介して第2レンズの凸面に接合される凹面と、第1プリズムの外側面に平行な面とを有する補償レンズと、第2プリズム内に配置され、映像光のうち、斜めミラー部を透過して第2プリズムの内側面で反射された第2部分を反射する集光反射ミラーと、第2プリズムの内側面と集光反射ミラーとの間に配置された第2の1/4波長板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の虚像表示装置の使用状態を説明する外観図である。
片側の表示装置の内部構造を説明する側方断面図である。
第1表示部を説明する概念的な斜視図である。
第1表示部の外観的構造を説明する斜視図である。
第1画像形成素子及び第1レンズの形状等について説明する図である。
片側の表示装置の内部の光路を説明する側方断面図である。
片側の表示装置において表示素子の特定領域から射出される映像光が射出瞳に入射する様子を説明する側方断面図である。
片側の表示装置において表示素子の特定領域から射出される映像光が射出瞳に入射する様子を説明する側方断面図である。
片側の表示装置において表示素子の特定領域から射出される映像光が射出瞳に入射する様子を説明する側方断面図である。
図7、図8及び図9を重ね合わせた図である。
図10に示した部分映像光の光線角度に関するコンピュータシミュレーションの結果を説明する図である。
第1実施形態における映像光の利用効率とシースルー透過率との試算について説明する図である。
プリズム導光部材の構造の一例を説明する図である。
プリズム導光部材の組み立ての一例を説明する図である。
第1表示部の構造や組み立ての一例について説明する斜視図である。
第2実施形態による片側の表示装置の内部構造を説明する側方断面図である。
第2実施形態による片側の表示装置の別の内部構造を説明する側方断面図である。
迷光の光路例を示す図である。
集光反射ミラーの観測方向を示す図である。
集光反射ミラーを複数の部分反射面に分割した構造を説明する図である。
複数の素材からなる第2レンズの構成を示す側方断面図である。
第2レンズに入射する光路の違いを示す側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第1実施形態〕
以下、図1、2等を参照して、本発明に係る虚像表示装置等の第1実施形態について説明する。
【0009】
図1は、頭部装着型虚像表示装置(以下、ヘッドマウントディスプレイ又はHMDとも称する。)200の装着状態を説明する図であり、HMD200は、これを装着する観察者又は装着者USに虚像としての映像を認識させる。図1等において、X、Y、及びZは、直交座標系であり、+X方向は、HMD200を装着した観察者又は装着者USの両眼EYの並ぶ横方向に対応し、+Y方向は、装着者USにとっての両眼EYの並ぶ横方向に直交する上方向に相当し、+Z方向は、装着者USにとっての前方向又は正面方向に相当する。±Y方向は、鉛直軸又は鉛直方向に平行になっている。
【0010】
HMD200は、右眼用であって直接虚像型の第1虚像表示装置100Aと、左眼用であって直接虚像型の第2虚像表示装置100Bと、これらの虚像表示装置100A,100Bを支持するテンプル状の一対の支持装置100Cと、情報端末であるユーザー端末90とを備える。第1虚像表示装置100Aは、単独でHMDとして機能し、上部に配置される第1表示駆動部102aと、メガネレンズ状で眼前を覆う第1コンバイナー103aとで構成される。第2虚像表示装置100Bも同様に、単独でHMDとして機能し、上部に配置される第2表示駆動部102bと、メガネレンズ状で眼前を覆う第2コンバイナー103bとで構成される。支持装置100Cは、装着者USの頭部に装着される装着部材であり、外観上一体化されている表示駆動部102a,102bを介して一対のコンバイナー103a,103bの上端側を支持している。第1虚像表示装置100Aと第2虚像表示装置100Bとは、光学的に同一又は左右反転させたものであり、第2虚像表示装置100Bについては、詳細な説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)
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