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公開番号2025024104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-19
出願番号2024199491,2023087736
出願日2024-11-15,2015-09-08
発明の名称乾癬性関節炎患者における構造的損傷の進行を阻害するためのIL-17アンタゴニストの使用
出願人ノバルティス アーゲー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250212BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】TNFアルファアンタゴニストによる以前の治療に対する不十分な反応を有したTNF不十分反応者(TNF-IR))である乾癬性関節炎(PsA)患者について、PsAに随伴する構造的損傷の進行を阻害する新たな療法を提供する。
【解決手段】IL-17アンタゴニスト、例えば、IL-17抗体及びその抗原結合断片、例えば、セクキヌマブを用いる乾癬性関節炎(PsA)患者における構造的損傷の進行を阻害するための方法、使用、薬剤、医薬製剤、剤形及びキットを提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
IL-17アンタゴニストを、それを必要とする患者に投与することを含む、PsA患
者における構造的損傷の進行を阻害する方法。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記患者が生物製剤の投薬を受けたことがない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記患者が生物製剤経験済みである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記患者がTNFアルファアンタゴニストによる治療を以前に受けなかった、請求項1
に記載の方法。
【請求項5】
前記患者がTNFアルファアンタゴニストによる治療を以前に受けた、請求項1に記載
の方法。
【請求項6】
前記患者が前記TNFアルファアンタゴニストによる以前の治療に対する不十分な反応
を有した(TNF不十分反応者(TNF-IR))、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記構造的損傷の進行の阻害がvan der Heijde乾癬性関節炎修正総シャ
ープスコア(mTSS)により測定される、上記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記構造的損傷の進行の阻害がびらん及び関節腔狭小化(JSN)スコアにより測定さ
れる、上記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
びらん、関節腔狭小化、ペンシルインカップ現象、関節拡大、関節狭小化、亜脱臼、骨
増殖、骨溶解及び/又は関節強直の進行が阻害される、上記請求項のいずれかに記載の方
法。
【請求項10】
前記患者にDMARD、例えば、メトトレキセートをさらに投与することをさらに含む
、上記請求項のいずれかに記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、その全体として参照により本明細書に組み込まれる、2014年9月10日
に出願した米国仮特許出願第62/048,512号明細書の優先権を主張するものであ
る。
続きを表示(約 7,000 文字)【0002】
技術分野
本開示は、IL-17アンタゴニスト、例えば、セクキヌマブを用いて乾癬性関節炎(
psoriatic arthritis)(PsA)患者(例えば、生物製剤、例えば、TNFアルファ阻
害薬による治療を以前に受けた患者及び生物製剤による治療を以前に受けなかった患者)
における構造的損傷の進行を阻害する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
PsAは、末梢関節、結合組織及び軸性骨格を侵す慢性、全身性炎症性疾患であり、皮
膚及び爪の乾癬に関連する可能性がある(Boehncke and Menter (2013), Am J Clin Derm
atol;14:377-88; Gladman et al. (2005) Ann Rheum Dis;64(Suppl 2):ii14-17)。Ps
Aは、滑膜炎、付着部炎、指炎、脊椎炎、ぶどう膜炎及び炎症性腸疾患を含む、多面性疾
患である。伝統的な疾患修飾抗リウマチ薬(DMARD)は、メトトレキセート(MTX
)、スルファサラジン、シクロスポリン及びレフルノミドを含み、多くの患者に対して不
十分である。その理由は、これらの薬物は、確定疾患を部分的に制御するのみであるから
である(Mease PJ (2008) Psoriatic Arthritis. In: Klippel et al, eds. Primer on R
heumatic Diseases. 13th ed. New York: Springer Science, p. 170-192)。腫瘍壊死因
子(TNF)阻害薬は、近年PsAの管理を改善した(Mease (2013) Curr Opin Rheumat
ol.;25:287-96; Mease and Armstrong (2014)Drugs 2014a; 74:423-41; Gossec et al.
(2012) Ann Rheum Dis; 71:4-12; Menter et al. (2011) J Am Acad Dermatol 2011;65:1
37-74)が、すべての患者がこれらの薬剤に反応又は耐えたとは限らず(すなわち、PsA
患者の約40%)、多くが身体機能の著しい障害、障害及び生活の質の低下を経験し続け
ている(Boehncke and Menter (2013) Am J Clin Dermatol 2013;14:377-88; Gladman et
al. (2005) Ann Rheum Dis.;64(Suppl 2):ii14-7)。
【0004】
PsAを有する患者の約3分の2は、様々な程度の障害を伴う進行性及び可逆性構造的
損傷(例えば、びらん、関節腔狭小化(JSN)、骨溶解、関節強直など)を経験する。
PsAの発症の2年以内に、患者のほぼ50%が≧1びらんを示し、10年間のフォロー
アップ後に55%が≧5関節の変形を発現する(Kavanaugh et al (2014) Ann. Rheum. D
is. 73:1000-1006)。いくつかの療法がTNFの投薬を受けたことがない患者における構
造的損傷を防ぐことが示された(例えば、ウステキヌマブ、例えば、Kavanaugh et al. (
2014)、前出)が、現在のところ、事前のTNF曝露を有するPsA患者(すなわち、T
NF不十分反応者[TNF-IR])における構造的損傷の進行を防ぐ生物製剤は存在し
ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のことに照らして、特にTNF-IRであるPsA患者について、PsAに随伴す
る構造的損傷の進行を阻害する新たな療法を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ますます多くの証拠がPsAの病因におけるインターロイキン17Aの関与を示唆して
いる。インターロイキン17A産生細胞のレベルの増加が、患者の循環及び関節並びに乾
癬性皮膚プラークに見いだされ(Jandus (2008) Arthritis Rheum;58:2307-17; Kagami (
2010) J Invest Dermatol;130:1373-83; Lin (2011) J Immunol;187:490-500; Noordenbo
s (2012) Arthritis Rheum;64:99-109)、疾患活動性及び構造的損傷の尺度と相関するこ
とが示された(Menon et al. (2014) Arthritis Rheumatol.;66:1272-81)。さらに、構
造的損傷に対するインターロイキン17Aの阻害の効果は以前に示されなかったが、第2
相試験で、インターロイキン17Aリガンド(McInnes et al. (2014) Ann Rheum Dis 20
14;73:349-56)又は受容体(Mease et al. (2014) N Engl J Med; 370:2295-306)の阻害
がPsAの徴候及び症状を改善することが実証された。
【0007】
セクキヌマブ(AIN457)は、インターロイキン17A活性を阻害する高親和性完
全ヒトモノクローナル抗ヒト抗体である。最近のPsA概念実証(PoC)試験(AIN
457A2206)(実施例1)において、セクキヌマブは、その主要な有効性エンドポ
イント(実薬対プラセボにおける6週目のACR20反応者の割合)を満たさなかった。
しかし、改善された投与レジメンを用いたより大規模な試験(実施例2)は、セクキヌマ
ブがPsAの徴候及び症状の両方を治療するのに高度に有効であることを現在示している
。さらに、X線写真データ(実施例3~4)は、事前のTNF阻害薬療法状態(TNFの
投薬を受けたことがない対事前のTNF治療)又は併用メトトレキセート投与にかかわら
ず、PsA患者における構造的損傷の進行の有意な阻害を示す最初の生物製剤であること
を示している。我々の知る限りでは、セクキヌマブは、TNFアルファアンタゴニストに
よる治療を以前に受けたPsA患者(例えば、TNF-IR患者)における構造的損傷の
進行の阻害を示す最初の生物製剤である。例えば、アンタゴニスト性抗IL-12/23
p40モノクローナル抗体である、ウステキヌマブを用いたPsA試験では、事前のTN
Fアルファアンタゴニスト曝露を有する患者における関節損傷のX線写真上の進行の阻害
は、示されなかった。IL-23は、IL-17を産生する高度に病原性のヘルパーT細
胞(Th17/Th(IL-17))へのナイーブCD4(+)T細胞の分化を誘導する
ので、セクキヌマブが事前のTNFアルファアンタゴニスト曝露を有する患者における関
節損傷のX線写真上の進行を阻害するのに対して、ウステキヌマブは、阻害しなかったと
いう事実は、予想されないことである。
【0008】
したがって、本明細書で開示するのは、IL-17アンタゴニストを、それを必要とす
る患者に投与することを含む、PsA患者における構造的損傷の進行を阻害する方法であ
る。また本明細書で開示するのは、IL-17アンタゴニストを、それを必要とする患者
に投与することを含む、PsA患者における活動性PsAの徴候及び症状を低減し、Ps
A患者における構造(例えば、骨及び/又は関節)損傷の進行を阻害し、且つ/又はPs
A患者における身体機能を改善する方法である。開示した使用、方法及びキットのいくつ
かの実施形態において、患者は、生物製剤の投薬を受けたことがない(biologic-naive)
。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、患者は、生物製剤経験
済み(biologic-experienced)である。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施
形態において、患者は、TNFアルファアンタゴニストによる治療を以前に受けなかった
。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、患者は、TNFアルフ
ァアンタゴニストによる治療を以前に受けた。開示した使用、方法及びキットのいくつか
の実施形態において、患者は、TNFアルファアンタゴニストによる以前の治療に対する
不十分な反応を有した(TNF不十分反応者(TNF-IR))。開示した使用、方法及
びキットのいくつかの実施形態において、構造的損傷の進行の阻害は、van der
Heijde乾癬性関節炎修正総シャープスコア(modified total Sharp score)(mT
SS)により測定される。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において
、構造的損傷の進行の阻害は、びらん及び関節腔狭小化(JSN)スコアにより測定され
る。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、びらん、関節腔狭小
化、ペンシルインカップ現象、関節拡大(joint widening)、関節狭小化(joint narrow
ing)、亜脱臼、骨増殖、骨溶解及び/又は関節強直の進行が阻害される。いくつかの実
施形態において、開示した方法は、DMARD、例えば、メトトレキセート(MTX)を
患者に投与することをさらに含む。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態
において、IL-17アンタゴニストを0、2及び4週目に隔週で約10mg/kgで患
者に静脈内(i.v.)投与し、その後、8週目に開始して月1回(4週ごとに)約75
mg、約150mg又は約300mgで患者に皮下(s.c.)投与する。開示した使用
、方法及びキットのいくつかの実施形態において、IL-17アンタゴニストを0、1、
2及び3週目に週1回約75mg、約150mg又は約300mgで患者にs.c.投与
し、その後は4週目に開始して月1回(4週ごとに)約75mg、約150mg又は約3
00mgで患者にs.c.投与する。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形
態において、患者は、随伴性乾癬(例えば、随伴性の中等度から重度の尋常性乾癬)を有
する。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、構造的損傷の進行
の阻害は、≦0.5のmTSSのベースラインからの変化と定義される。開示した使用、
方法及びキットのいくつかの実施形態において、構造的損傷の進行の阻害は、≦0.3の
びらんスコアのベースラインからの変化と定義される。開示した使用、方法及びキットの
いくつかの実施形態において、構造的損傷の進行の阻害は、≦0.2のJSNスコアのベ
ースラインからの変化と定義される。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形
態において、患者は、患者がTNFアルファアンタゴニストの投与を以前に受けたことに
基づいて治療に選択される。開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態におい
て、IL-17抗体、例えば、セクキヌマブを液体医薬組成物(例えば、凍結乾燥体から
再構成された又は凍結乾燥体から再構成されなかった、好ましくは凍結乾燥体から再構成
されなかった)として投与する。
【0009】
開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、IL-17アンタゴニ
ストは、IL-17抗体又はその抗原結合断片である。開示した使用、方法及びキットの
いくつかの実施形態において、IL-17抗体又はその抗原結合断片は、a)Leu74
、Tyr85、His86、Met87、Asn88、Val124、Thr125、P
ro126、Ile127、Val128、His129を含むIL-17のエピトープ
に結合するIL-17抗体又はその抗原結合断片、b)Tyr43、Tyr44、Arg
46、Ala79、Asp80を含むIL-17のエピトープに結合するIL-17抗体
又はその抗原結合断片、c)2つの成熟IL-17タンパク質鎖を有するIL-17ホモ
二量体のエピトープに結合し、前記エピトープが1本の鎖上のLeu74、Tyr85、
His86、Met87、Asn88、Val124、Thr125、Pro126、I
le127、Val128、His129及び他の鎖上のTyr43、Tyr44、Ar
g46、Ala79、Asp80を含む、IL-17抗体又はその抗原結合断片、d)2
つの成熟IL-17タンパク質鎖を有するIL-17ホモ二量体のエピトープに結合し、
前記エピトープが1本の鎖上のLeu74、Tyr85、His86、Met87、As
n88、Val124、Thr125、Pro126、Ile127、Val128、H
is129及び他の鎖上のTyr43、Tyr44、Arg46、Ala79、Asp8
0を含む、約100~200pMのK

を有し、約23~約35日のin vivo半減
期を有する、IL-17抗体又はその抗原結合断片、並びにe)i)配列番号8として示
されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V

)、ii)配列番号1
0として示されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V

)、iii
)配列番号8として示されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリンV

ドメイン及び配列番
号10として示されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリンV

ドメイン、iv)配列番号
1、配列番号2及び配列番号3として示される超可変領域を含む免疫グロブリンV

ドメ
イン、v)配列番号4、配列番号5及び配列番号6として示される超可変領域を含む免疫
グロブリンV

ドメイン、vi)配列番号11、配列番号12及び配列番号13として示
される超可変領域を含む免疫グロブリンV

ドメイン、vii)配列番号1、配列番号2
及び配列番号3として示される超可変領域を含む免疫グロブリンV

ドメイン並びに配列
番号4、配列番号5及び配列番号6として示される超可変領域を含む免疫グロブリンV

ドメイン、viii)配列番号11、配列番号12及び配列番号13として示される超可
変領域を含む免疫グロブリンV

ドメイン並びに配列番号4、配列番号5及び配列番号6
として示される超可変領域を含む免疫グロブリンV

ドメイン、ix)配列番号14とし
て示されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖、x)配列番号15として示されるア
ミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖、又はxi)配列番号14として示されるアミノ酸
配列を含む免疫グロブリン軽鎖及び配列番号15として示されるアミノ酸配列を含む免疫
グロブリン重鎖を含むIL-17抗体又はその抗原結合断片からなる群から選択される。
開示した使用、方法及びキットのいくつかの実施形態において、IL-17抗体又はその
抗原結合断片は、セクキヌマブである。
【0010】
本明細書でさらに開示するのは、約75mg~約300mgのセクキヌマブ(例えば、
約150mg~約300mg、例えば、約75mg、約150mg、約300mg)を月
1回患者に投与することを含み、TNFアルファアンタゴニストによる治療を以前に受け
た、PsA患者における構造的損傷の進行を阻害する方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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