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公開番号2025021833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023125831
出願日2023-08-01
発明の名称共重合体の分析方法、共重合体の分析プログラム及び共重合体の分析装置
出願人マクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 30/88 20060101AFI20250206BHJP(測定;試験)
要約【課題】クロマトグラムから共重合体の所定の配列情報を得ることができる分析方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態による共重合体の分析方法は、2種以上の繰返し単位を含む共重合体において、特定の繰返し単位間の結合の比率の指標である共重合性指数を推定する、共重合体の分析方法であって、クロマトグラムから前記共重合性指数を推定する学習済みモデルを用いて、分析対象の共重合体を含む試料のクロマトグラムから前記分析対象の共重合体の前記共重合性指数を推定する工程を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
2種以上の繰返し単位を含む共重合体において、特定の繰返し単位間の結合の比率の指標である共重合性指数を推定する、共重合体の分析方法であって、
クロマトグラムから前記共重合性指数を推定する学習済みモデルを用いて、分析対象の共重合体を含む試料のクロマトグラムから前記分析対象の共重合体の前記共重合性指数を推定する工程を備える、共重合体の分析方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記学習済みモデルは、複数の共重合体について、共重合体のクロマトグラフを説明変数、核磁気共鳴のスペクトルから算出された前記共重合性指数を目的変数とする教師データを用いて、機械学習によって生成されたものである、請求項1に記載の共重合体の分析方法。
【請求項3】
前記核磁気共鳴は、

H-NMR、
13
C-NMR、
19
F-NMR又は
31
P-NMRである、請求項2に記載の共重合体の分析方法。
【請求項4】
前記共重合体は、第1の繰返し単位と、第2の繰返し単位とを含み、
前記共重合性指数は、下記の式で表される、請求項1に記載の共重合体の分析方法。
共重合性指数=(第1の繰返し単位と第2の繰返し単位との結合の数)/{(第1の繰返し単位と第2の繰返し単位との結合の数)+(第1の繰返し単位と第1の繰返し単位との結合の数)}
【請求項5】
前記共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体又はグラフト共重合体である、請求項1に記載の共重合体の分析方法。
【請求項6】
前記クロマトグラムは、液体クロマトグラフによって測定されたものであり、
前記液体クロマトグラフは、検出器として、UV/VIS検出器、質量分析器、蛍光検出器、示差屈折率検出器、電気伝導度検出器、電気化学検出器、蒸発光散乱検出器及びコロナ荷電粒子検出器からなる群から選択される1種又は2種以上を含む、請求項1に記載の共重合体の分析方法。
【請求項7】
前記クロマトグラムは、ガスクロマトグラフによって測定されたものであり、
前記ガスクロマトグラフは、検出器として、質量分析器、水素炎イオン化検出器、熱伝導度検出器、バリア放電イオン化検出器、電子捕捉検出器、熱イオン化検出器、炎光光度検出器及び化学発光硫黄検出器からなる群から選択される1種又は2種以上を含む、請求項1に記載の共重合体の分析方法。
【請求項8】
2種以上の繰返し単位を含む共重合体において、特定の繰返し単位間の結合の比率の指標である共重合性指数を推定する、共重合体の分析プログラムであって、
クロマトグラムから前記共重合性指数を推定する学習済みモデルを用いて、分析対象の共重合体を含む試料のクロマトグラムから前記分析対象の共重合体の前記共重合性指数を推定する工程をコンピュータに実行させる、共重合体の分析プログラム。
【請求項9】
2種以上の繰返し単位を含む共重合体において、特定の繰返し単位間の結合の比率の指標である共重合性指数を推定する、共重合体の分析装置であって、
クロマトグラムから前記共重合性指数を推定する学習済みモデルを用いて、分析対象の共重合体を含む試料のクロマトグラムから前記分析対象の共重合体の前記共重合性指数を推定する推定装置を備える、共重合体の分析装置。
【請求項10】
共重合体のクロマトグラムを説明変数、核磁気共鳴のスペクトルから算出された前記共重合性指数を目的変数とする教師データを用いて、前記学習済みモデルを機械学習によって生成するモデル生成装置をさらに備える、請求項9に記載の共重合体の分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、共重合体の分析方法、共重合体の分析プログラム及び共重合体の分析装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特開2022-13303号公報には、高分子原材料の実測された一次元スペクトル情報から、当該高分子原材料の構造及び組成を予測するデータ解析装置及び解析方法が開示されている。同公報には、予測する構造情報の例として、ジエン系ゴムにおけるシス、トランス、ビニル、スチレンの割合、ダイアッド連鎖及びトリアッド連鎖が挙げられている。同公報にはまた、予測する組成情報の例として、ブタジエンの量とスチレンの量、質量平均分子量、粘度、分岐度及び分岐数が挙げられている。
【0003】
特開2022-13310号公報には、高分子原材料の構造情報から、当該高分子原材料の物性情報を予測するデータ解析装置及び解析方法が開示されている。同公報には、予測する物性情報の例として、弾性率、ポアソン比、粘性、ガラス転移温度及び結晶化温度が挙げられている。
【0004】
特開2004-233095号公報には、有機オリゴマーの分析方法が開示されている。この分析方法ではまず、分析値が既知の有機オリゴマーを液体クロマトグラム及び/又は超臨界流体クロマトグラムにより分析し、クロマトグラムの各ピークと既知の分析値に関し重回帰分析を行い、既知の分析値との相関性の高いピークを基に回帰係数を求め、回帰式を決定する。この結果を基に分析値が未知の有機オリゴマーを液体クロマトグラム及び/又は超臨界流体クロマトグラムにより分析し、回帰式から分析値を算出する。同公報には、分析項目の例として、エポキシ樹脂のエポキシ当量、粘度、軟化点、加水分解性塩素含有量、1,2-グリコール含有量及び全塩素含有量が挙げられている。
【0005】
特開2021-107813号公報には、ポリマー物性推定装置が開示されている。このポリマー物性推定装置は、機械学習によって生成された学習モデルを用いて、ポリマー試料のNMRスペクトルデータから物性値を推定する。同公報には、推定する物性値の例として、融点、沸点、昇華温度、ガラス転移点、結晶化温度等が挙げられている。
【0006】
特開2021-149449号公報には、所定の特性を有する物質の探索を行う物質探索装置が開示されている。この装置は、物質の合成条件、当該物質の特性の評価値及びスペクトルデータを含む実測情報に基づいて、より好適な特性を有する物質が示すスペクトル特性の予測範囲を特定し、このスペクトル特性の予測範囲を有する物質を最適化手法によって探索する。
【0007】
特開2021-76602号公報には、情報処理装置が開示されている。この情報処理装置は、被検物質を含む試料のスペクトル情報を学習モデルに入力することにより推定された定量的な情報を取得する情報取得手段と、取得された定量的な情報に関する寄与度を取得する寄与度取得手段とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-13303号公報
特開2022-13310号公報
特開2004-233095号公報
特開2021-107813号公報
特開2021-149449号公報
特開2021-76602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、共重合体に含まれる繰返し単位の配列(並び方)に着目して、新規な特性を有する共重合体の開発に取り組んでいる。例えば、繰返し単位Aと繰返し単位Bとを含む共重合体では、繰返し単位Aと繰返し単位Bとの比率が一定であっても、並び方を変えることによって特性が変化する場合がある。具体的には、繰返し単位Aが連続したブロックと繰返し単位Bが連続したブロックとを有する共重合体(ブロック共重合体)と、繰返し単位Aと繰返し単位Bとが不規則に並んだ共重合体(ランダム共重合体)とでは、その特性が異なる場合がある。
【0010】
このような共重合体の配列の分析には一般的に、核磁気共鳴(NMR)が用いられる。液体クロマトグラフ質量分析(LC/MS)等の高速液体クロマトグラフ(HPLC)による分析も理論的には可能であるが、以下に説明する通り、幾つかの観点から現実的ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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