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公開番号2025020341
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-12
出願番号2024195460,2024506294
出願日2024-11-07,2023-03-03
発明の名称反射型マスクブランク並びに反射型マスク及びその製造方法
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G03F 1/24 20120101AFI20250204BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】パターン膜の膜厚を薄くしつつ、パターン膜の反射率を十分に低減できる反射型マスクブランク並びに反射型マスク及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、パターン膜とをこの順に備えるバイナリ型の反射型マスクブランクであって、前記パターン膜は、屈折率がそれぞれ異なる層を合計L層有する積層構造であり、下記式(1)を満たす、反射型マスクブランク。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025020341000016.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">11</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">86</com:WidthMeasure> </com:Image>
(パターン膜における基板と反対側からi層目の層の吸収係数をkiとし、パターン膜における基板と反対側からi層目の層の膜厚をdi(nm)とし、パターン膜の合計膜厚をdとし、露光波長をλ(nm)とし、Piを1-exp(-2π/λ*diki)とする。)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、パターン膜とをこの順に備えるバイナリ型の反射型マスクブランクであって、
前記パターン膜は、屈折率がそれぞれ異なる層を合計L層有する積層構造であり(但し、Lを2以上の自然数とする)、
前記パターン膜における前記基板と反対側からi層目の層の吸収係数をk

とし、前記パターン膜における前記基板と反対側からi層目の層の膜厚をd

(nm)とし、前記パターン膜の合計膜厚をdとし、露光波長をλ(nm)とし、P

を1-exp(-2π/λ*d



)とした場合、下記式(1)を満たす、反射型マスクブランク。
JPEG
2025020341000014.jpg
11
86
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記パターン膜における前記基板と反対側からi層目の層の反射振幅をr

をとした場合、下記式(2)を満たす、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
JPEG
2025020341000015.jpg
9
83
【請求項3】
前記パターン膜における前記基板と反対側から1層目の最表層の屈折率n

が0.950以下である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項4】
前記パターン膜における隣接する2層の吸収係数kの差|Δk|の少なくとも一つが0.0200以上である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項5】
前記パターン膜における前記基板と反対側からi層目の層の屈折率をniとし、
前記パターン膜における前記基板と反対側から1層目の最表層の膜厚d

が下記式(3)を満たす、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
|(λ/4n

+λ/2n

*x)-d

|<2.50・・・式(3)
但し、式(3)において、xを0以上の整数とする。
【請求項6】
前記パターン膜の反射率が1.3%以下である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項7】
前記パターン膜の反射率が1%以下である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項8】
前記パターン膜の合計膜厚dが45nm以下である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項9】
前記多層反射膜と前記パターン膜との間に保護膜をさらに備える、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の反射型マスクブランクにおける前記パターン膜がパターニングされたパターンを有する、反射型マスク。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射型マスクブランク並びに反射型マスク及びその製造方法に関し、特に、半導体製造の露光プロセスで使用されるEUV(Etreme Ultra Violet:極端紫外)露光用マスクを製造するための原板であるEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク、並びに、該EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクにおけるパターン膜にマスクパターンを形成してなる反射型マスク及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造で使用される露光装置の光源には、波長193~365nmの紫外光が用いられている。波長が短いほど露光装置の解像度は高くなる。そこで、次世代の露光装置の光源として、中心波長13.5nmのEUV光が有望視されている。
【0003】
EUV光は、多くの物質に対し吸収されやすいので、屈折光学系の露光装置を用いることができない。このため、EUV光では反射型マスクが用いられている。
【0004】
このような反射型マスクは、基板上にEUV光を反射する多層反射膜が形成され、多層反射膜上にEUV光を吸収する吸収体膜がパターニングされている。多層反射膜と吸収体膜の間には、通常、マスクパターンを形成する際のエッチングから多層反射膜を保護するための保護膜(「キャップ層」ということもある)が形成されている。さらに、マスク加工後のパターン欠陥検査を容易にするため、吸収体膜の上に低反射層が形成されることもある。
【0005】
基板としては、露光時の熱膨張によるパターン歪を抑制する目的で合成石英に少量のチタンを添加した低熱膨張ガラスが用いられ得る。多層反射膜としては、モリブデン(Mo)膜とシリコン膜を交互に40周期程度積層した膜が用いられ得る。保護膜には厚さ1~5nmのルテニウム系材料が用いられ得る。ルテニウム(Ru)系材料は酸素を含まないガスに対し非常にエッチングされにくく、マスク加工時のエッチングストッパとして機能する。吸収体膜にはタンタル系材料が用いられ得る。
【0006】
露光装置の照明光学系より反射型マスクに入射したEUV光は、吸収体膜が存在しない開口部では反射され、吸収体膜が存在する非開口部では吸収され、マスクパターンが露光装置の縮小投影光学系を通してウエハ上に転写される。反射型マスクにEUV光は通常6度傾斜した方向から入射する。吸収体膜の膜厚が厚いと、吸収体膜の影となる部分が生じ、ウエハ上に忠実にマスクパターンを転写できなくなる。この問題は、マスクパターンの線幅が小さくなるほど顕著となるため、吸収体膜の膜厚をより薄くすることが求められている。
【0007】
また、バイナリ型マスクの場合、EUV露光において高精度のパターン転写を行うためには、非開口部の反射率を2%以下に抑える必要がある。
特許文献1では、所定の条件を満たすように光学設計された表面反射増強膜を吸収体膜上に形成することで、マスク加工時に部分的にエッチングされるパターン膜の表面で反射されるEUV光の振幅を大きくして、多層反射膜で反射されるEUV光との干渉効果を利用することにより、吸収体膜の膜厚をより薄くしつつ、非開口部の反射率を2%以下に抑えることを可能としている。なお、パターン膜は、吸収体膜と表面反射増強膜とで構成されている。
また、特許文献2では、吸収体膜として、低屈折材料膜と高屈折材料膜を交互に複数周期積層した積層膜を備えた反射型マスクブランクが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
日本国特開2018-180544号公報
日本国特開2015-8283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、一般的に、反射型マスクブランクにおけるパターン膜の積層構造における隣接する層間の屈折率差Δnの絶対値は小さいので、パターン膜の積層構造の界面で反射されるEUV光の振幅(振幅)は、多層反射膜からの反射光の振幅(強度)よりも格段に小さい。よって、パターン膜の積層構造の界面で反射されるEUV光を用いて多層反射膜からの反射光を打ち消すという干渉効果を利用することのみによっては、EUV光の反射率がより低減された膜厚が薄いパターン膜を実現するには限界があった。
また、特許文献2において、マスク加工のために吸収体膜である積層膜をエッチングあるいは洗浄する際、積層膜の側壁にダメージが生じる問題があった。
【0010】
本発明の目的は、パターン膜の膜厚を薄くしつつ、パターン膜の反射率を十分に低減できる、反射型マスクブランク並びに反射型マスク及びその製造方法を提供することである。より具体的には、45nm以下の膜厚のパターン膜で1%以下の反射率を実現できる反射型マスクブランク並びに反射型マスク及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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