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公開番号
2025020228
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024189452,2023541537
出願日
2024-10-29,2022-01-07
発明の名称
T細胞療法
出願人
カイト ファーマ インコーポレイテッド
,
Kite Pharma, Inc
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C12Q
1/06 20060101AFI20250204BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】CAR T細胞産物産生のための改変された製造プロセスから利益を得ることができる患者の同定や免疫療法生成物の最適化のための方法を提供する。
【解決手段】キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法を必要とする患者の生存の可能性を予測する方法であって、患者からのアフェレーシス産物中のCD27+CD28+ナイーブTh細胞のレベルを測定し、CD27+CD28+ナイーブTh細胞の前記レベルが全白血球のパーセンテージとして測定されるカットオフパーセンテージ値を超える場合、生存の可能性が増加していると判定する方法などを開示する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法を必要とする患者の生存の可能性を予測する方法であって、
前記患者からのアフェレーシス産物中のCD27+CD28+ナイーブTh細胞のレベルを測定することと、
前記アフェレーシス産物中のCD27+CD28+ナイーブTh細胞の前記レベルから少なくとも部分的に前記患者の生存の前記可能性を決定することと、を含み、
前記患者は、CD27+CD28+ナイーブTh細胞の前記レベルが全白血球のパーセンテージとして測定されるカットオフパーセンテージ値を超える場合、生存の可能性が増加していると判定され、前記患者は、CD27+CD28+ナイーブTh細胞の前記レベルが前記カットオフパーセンテージ値を下回る場合、生存の可能性が減少していると判定される、方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記カットオフパーセンテージ値が、およそ0~0.1%、0.1%~0.5%、0.5%~1.0%、1.0~5%、5~10%、10~15%、10~20%、20~30%、30~40%、40~50%、又はより好ましくはおよそ0.27%である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記患者からの前記アフェレーシス産物中の中間単球のレベルを測定することと、
前記アフェレーシス産物中の中間単球の前記レベルから少なくとも部分的に前記患者の生存の前記可能性を判定することと、を更に含み、
前記患者は、中間単球の前記レベルが全白血球のパーセンテージとして測定されるカットオフパーセンテージ値を下回る場合、生存の可能性が増加していると判定され、前記患者は、中間単球の前記レベルが前記カットオフパーセンテージ値を上回る場合、生存の可能性が減少していると判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記カットオフパーセンテージ値が、およそ1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%又は20%、好ましくは1~5%の間であり、更により好ましくはおよそ3%を下回る、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記患者からの前記アフェレーシス産物中のCD27-CD28+TEMRA Treg細胞のレベルを測定することと、
前記アフェレーシス産物中のCD27-CD28+TEMRA Treg細胞の前記レベルから少なくとも部分的に前記患者の生存の前記可能性を判定することと、を更に含み、
CD27-CD28+TEMRA Treg細胞の前記レベルが全白血球のパーセンテージとして測定されるカットオフパーセンテージ値を上回る場合、前記患者は生存の可能性が増加していると判定され、CD27-CD28+TEMRA Treg細胞の前記レベルが前記カットオフパーセンテージ値を下回る場合、前記患者は生存の可能性が減少していると判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記カットオフパーセンテージ値が、およそ0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1~5%、5~10%、10~20%、好ましくは0.05~0.2%、0.2~0.25%、0.25~0.5%、0.5~0.6%、0.6~0.7%、0.7~0.8%、0.8~0.9%、0.9~1%、1~5%、5~10%、10~15%の間、より好ましくはおよそ0.1705%である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記患者のベースライン血液学的計数におけるリンパ球対白血球比を測定することと、
前記リンパ球対白血球比から少なくとも部分的に前記患者の生存の前記可能性を判定することと、を更に含み、
前記リンパ球対白血球比がカットオフ値を上回る場合、前記患者は生存の可能性が増加していると判定され、前記リンパ球対白血球比が前記カットオフ値を下回る場合、前記患者は生存の可能性が減少していると判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記カットオフ値が、1%、1~5%、5~10%、10~15%、15~20%、20~25%、25~30%、30~35%であり、好ましくは5.2%を下回る、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記患者のベースライン血液学的計数におけるリンパ球対単球比を測定することと、
前記リンパ球対単球比から少なくとも部分的に前記患者の生存の前記可能性を判定することと、を更に含み、
前記リンパ球対単球比がカットオフ値を上回る場合、前記患者は生存の可能性が増加していると判定され、前記リンパ球対単球比が前記カットオフ値を下回る場合、前記患者は生存の可能性が減少していると判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記カットオフ値が、0~0.5、0.5~1.0、1.0~1.5、1.5~2.0、2~5、5~10、10~15の間、好ましくは0.79である、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年1月10日に出願された米国仮特許出願第63/135,711号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,400 文字)
【0002】
本開示は、診断及び予後診断の方法、免疫療法のための組成物、当該組成物を改善する方法、及びそれを使用する免疫療法に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトがんは、その性質上、異常ながん細胞になるように遺伝的又は後成的変換をされた正常細胞から構成される。そうすることで、がん細胞は、正常細胞によって発現されるものとは異なるタンパク質及び他の抗原を発現し始める。これらの異常な腫瘍抗原は、がん細胞を特異的に標的化して死滅させるために身体の自然免疫系によって使用され得る。しかしながら、がん細胞は、Tリンパ球及びBリンパ球などの免疫細胞ががん細胞をうまく標的化するのを防ぐために様々な機構を用いる。
【0004】
ヒトT細胞療法は、患者におけるがん細胞を標的化し、死滅させるための、濃縮された又は改変されたヒトT細胞に依存する。特定のがん細胞を標的化し、死滅させるT細胞の能力を増加させるために、T細胞を特定の標的がん細胞に指向する構築物を発現させるようにT細胞を操作するための方法が開発されている。特定の腫瘍抗原と相互作用することができる結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(Chimeric antigen receptor、CAR)
及びT細胞受容体(T cell receptor、TCR)により、T細胞は特定の腫瘍抗原を発現
するがん細胞を標的化して死滅させることができる。
【0005】
CAR陽性T細胞、TCR陽性T細胞及び他の細胞ベースの免疫療法、並びに患者の免疫学的状態の属性が臨床転帰とどのように相関するかを理解する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、本開示は、任意のがん療法前のがん患者からのアフェレーシス材料の回収が、CAR T細胞免疫療法等の免疫療法のための細胞の改善された供給源を提供し得ることを提供する。一実施形態では、本開示は、免疫療法(例えば、CAR T細胞免疫療法)が、免疫療法の有効性を最大化するために、最も初期ではないとしても初期の治療ラインの一部として投与され得ることを提供し、ここで、免疫療法(例えば、CAR T細胞)を生成するために使用され得るアフェレーシス産物からの免疫細胞の品質に対する他の療法の負の影響が存在する。一実施形態では、本方法は、診断段階におけるがん患者からのアフェレーシス材料の回収を提供し、本方法は、アフェレーシス材料に由来する免疫療法の質を改善する。一実施形態では、本開示は、免疫療法(例えば、CAR T細胞療法)に対する予測される奏効(例えば、客観的奏効及び継続奏効)に基づいて患者を層別化するのに役立つ、免疫療法患者に対して行われる治療前血液検査を可能にする予測バイオマーカーを提供する。一実施形態では、本方法は、CAR T細胞治療単独で持続的奏効を達成する可能性が高い患者の同定を可能にする。一実施形態では、本方法は、併用療法から恩恵を受け得る患者の同定を可能にする。一実施形態では、併用療法は、有効性を最大化するために前もって与えられる(一次/二次治療の失敗後ではない)。一実施形態では、本方法は、CAR T細胞産物産生のための改変された製造プロセスから利益を得ることができる患者の同定を可能にし、プロセスに対する改変は、免疫療法により適したT細胞産物をもたらす。一実施形態では、同種異系又は既製のCAR T細胞のより良い候補であり得る患者の同定を可能にする。
【0007】
一実施形態では、本開示は、免疫療法生成物の最適化のための方法を提供する。一実施形態では、免疫療法生成物は、CAR T細胞を含む。一実施形態では、患者の血液(例えば、アフェレーシス試料)中の治療前バイオマーカーのレベルは、免疫療法奏効に関連する患者の血液から調製された免疫療法生成物(例えば、CAR T細胞生成物)の特徴と相関する。一実施形態では、患者の血液中の治療前バイオマーカーのレベルを使用して、免疫療法細胞(例えば、CAR T細胞)の製造プロセスに対する改変を知らせる。一実施形態では、製造プロセスに対する改変は、免疫療法生成物中のある特定のT細胞の濃縮をもたらし、これは次に、より良好なCAR T細胞有効性を有する免疫療法生成物をもたらす。一実施形態では、免疫療法生成物は、自己CAR T細胞を含む。一実施形態では、免疫療法生成物は、同種異系CAR T細胞を含む。一実施形態では、免疫療法は、T細胞受容体改変T細胞を含む。一実施形態では、免疫療法は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を含む。一実施形態では、免疫療法生成物は、人工多能性幹細胞(iPSC)を含む。一実施形態では、免疫療法は、がんを治療するために使用される。一実施形態では、がんは、白血病又はリンパ腫である。一実施形態では、がんは、固形腫瘍である。
【0008】
一実施形態では、製造プロセスは、投入材料を増加させるように調整される。一実施形態では、製造プロセスは、特定の表現型を有するT細胞において免疫療法生成物を濃縮するための細胞選択プロセスに調整される。一実施形態では、製造プロセスは、骨髄細胞の免疫療法生成物を枯渇させるように調整される。一実施形態では、骨髄細胞は中間単球である。一実施形態では、製造プロセスに対する調整は、免疫細胞増殖培地組成に対する調整を含む。いくつかの実施形態では、製造プロセスに対する調整は、製造プロセスの長さの調整を含む。一実施形態では、プロセスに対する調整は、血液又はアフェレーシス細胞集団における低リンパ球数及び/又は低パーセンテージの特殊化細胞サブセット、例えばCD4+CD27+CD28+T細胞及びCD4+CD127+CD25dim CD27+CD28+CCR7+CD45RA+T細胞、及び/又は低中間単球CD14+CD16+細胞、又はそれらの組み合わせ等の負の製品因子を克服するのに役立つ。
【0009】
一実施形態では、本方法は、治療抵抗性の潜在的な機構を克服するための治療前バイオマーカーに基づく注入T細胞用量の調整を提供する。一実施形態では、フローサイトメトリーによって測定される治療前バイオマーカーは、CD3+CD4+CD127+CD25dim CCR7+CD45RA+CD27+CD28+(CD27+CD28+ナイーブTh);CD3-CD19-CD56-CD11c+CD14+CD16+(中間単球);CD3+CD4+CD127dim CD25+CCR7+CD45RA-CD27-CD28+(CD27-CD28+TEMRA Treg);リンパ球対白血球/比(血液学ベースライン細胞数);及び/又はリンパ球対単球比(血液学ベースライン細胞数)等の予め製造されたPBMC集団のレベルを含む。
【0010】
一実施形態では、本開示は、CAR T細胞注入後に、陰性予測バイオマーカーに関連する治療耐性の機構を克服することを目的とした他の治療を統合する治療方法を提供する。一実施形態では、バイオマーカーは、CD3+CD4+CD127+CD25dim CCR7+CD45RA+CD27+CD28+(CD27+CD28+ナイーブTh);CD3-CD19-CD56-CD11c+CD14+CD16+(中間単球);CD3+CD4+CD127dim CD25+CCR7+CD45RA-CD27-CD28+(CD27-CD28+TEMRA Treg);リンパ球対白血球比(血液学ベースライン細胞数);リンパ球対単球比(血液学ベースライン細胞数)を含む。一実施形態では、他の治療(複数可)は、ガンマ鎖受容体サイトカイン(例えば、IL-15)、骨髄細胞モジュレーター(例えば、JAK/STAT阻害剤、中間単球等の有害な骨髄細胞サブセットを調節する薬剤)、二重特異性エンゲージャー、iMiD(例えば、レナリドマイド、ポマリドマイド)等の免疫モジュレーターを伴う又は伴わないモノクローナル抗
体(例えば、抗CD20)、抗CD20抗体を伴う又は伴わないCD47遮断を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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