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公開番号2025018340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121944
出願日2023-07-26
発明の名称電動オイルポンプ
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F04B 49/06 20060101AFI20250130BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ポンプの特性に応じて効率的に作動する電動オイルポンプを提供する。
【解決手段】電動オイルポンプ1は、オイルを供給対象に圧送するポンプ部2と、前記ポンプ部2を駆動するモータ部3と、前記モータ部3を制御する制御部4と、を備え、前記制御部4は、前記モータ部3の回転速度を制御する回転速度制御手段41と、前記ポンプ部2の吐出特性を示す吐出特性データを記憶する吐出特性データ記憶手段42と、を有し、さらに、前記吐出特性データを、前記電動オイルポンプ1全体を制御する上位制御手段に伝達する吐出特性データ伝達部52および前記上位制御手段70からの前記制御指令を受信する制御指令受信部51を備えた。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
オイルを供給対象に圧送するポンプ部と、
前記ポンプ部を駆動するモータ部と、
前記モータ部を制御する制御部と、を備え、
上位制御手段によって制御される電動オイルポンプであって、
前記制御部は、
前記上位制御手段からの制御指令に基づき、前記モータ部の回転速度を制御する回転速度制御手段と、
前記ポンプ部の吐出特性を示す吐出特性データを記憶する吐出特性データ記憶手段とを有し、
さらに、前記吐出特性データを、前記上位制御手段に伝達する吐出特性データ伝達部と、前記上位制御手段からの前記制御指令を受信する制御指令受信部とを備える、電動オイルポンプ。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、前記吐出特性データは、電動オイルポンプごとの固有の特性に基づくデータであって、圧送するオイルの温度、前記オイルの性状、前記オイルの圧力、前記モータ部の回転速度および前記オイルの流量の間の関係に基づいて得られるデータである、電動オイルポンプ。
【請求項3】
請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、前記吐出特性データは、電動オイルポンプが組み込まれる車両に応じて定められる所定の範囲のデータである、電動オイルポンプ。
【請求項4】
請求項3に記載の電動オイルポンプにおいて、前記吐出特性データは、前記オイルの所定の範囲の温度、圧力および流量と、回転速度との間の関係を表すデータである、電動オイルポンプ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の電動オイルポンプにおいて、前記オイルの前記所定の範囲の温度、圧力および流量は、前記電動オイルポンプにおいて使用されるオイルの温度、圧力および流量の使用頻度に基づいて定められる、電動オイルポンプ。
【請求項6】
請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、前記吐出特性データ伝達部は、前記上位制御手段とのCAN通信に用いられるインターフェースである、電動オイルポンプ。
【請求項7】
請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、前記吐出特性データ伝達部は、前記上位制御手段によって読み取り可能な印字データである、電動オイルポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両のオートマチックトランスミッション等に適用される電動オイルポンプに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年の自動車等の車両では、アイドリングストップ車の増加に伴い、車両各部へのオイルの供給を、エンジンの作動状況に影響されずに運転可能な電動オイルポンプを用いて行う場合がある。電動オイルポンプのうち、モータによって駆動するギヤ式の電動オイルポンプでは、ギヤの回転速度に応じて吐出されるオイルの吐出流量および圧力が変化する。また、ギヤ式のポンプでは、ギヤのクリアランスからの漏れが発生し、オイルの吐出量や圧力に影響を及ぼすことがある。クリアランスは電動オイルポンプの個体ごとに異なるので、結果として、電動オイルポンプは、回転速度と吐出流量について、それぞれの個体で異なる特性を有する。したがって、電動オイルポンプから必要なオイルの量を精度よく供給するためには、電動オイルポンプの個体ごとの特性を考慮に入れた上で、駆動するモータの回転速度を適切に制御する要求がある。
【0003】
この要求に対しては、例えば下記の特許文献1に開示された電動式歯車ポンプが知られている。この電動式歯車ポンプは、油温および回転速度と、制御流量との関係が検査され、検査結果と油温に対する必要流量が定められた流量規格とに基づいて、油温に対する制御回転速度の関係が求められ、求められた関係に基づいて制御回転速度特性が定められて、この制御回転速度特性が電動オイルポンプごとに設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5755497号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、電動オイルポンプによってオイルが供給される装置において、例えば、電動オイルポンプが車両に搭載され、オイルがトランスミッションに供給される場合、必要とされる油圧を得るためには、トランスミッションの上位制御手段においてオイルの圧力(油圧)を監視しながら電動オイルポンプのモータの回転速度を制御する必要がある。この場合、トランスミッションの作動中において常に油圧の監視を続けることになるので、トランスミッションの上位制御手段における処理の負荷が高くなり、これに伴い、消費電力が多くなる。また、ポンプの漏れ流量とトランスミッションで必要とされる流量との組み合わせではなく、あらかじめ決定された回転速度と流量との関係に基づいてモータの回転速度を制御する方法では、オイルの漏れ流量が最も大きい電動オイルポンプと必要とする流量が最も大きいトランスミッションの組合せにおいても必要な油圧を確保できるようにモータの回転速度の指令値を決定する必要がある。このように決定された回転速度の指令値に基づき電動オイルポンプを作動させると、実際に作動する電動オイルポンプおよびトランスミッションにおける漏れ流量と必要流量との組み合わせによっては、トランスミッションが必要とする流量を超える量が吐出されるので、電動オイルポンプの動作は非効率的となり、これに伴い、モータの電源であるバッテリの消費電力が多くなる。以上のように、消費電力が多くなることで、車両の燃費悪化につながる。
【0006】
特許文献1におけるように、出荷検査におけるモータの回転速度とポンプの吐出流量との関係に基づいて電動オイルポンプに対する指令を補正するだけでは、オイルが供給されるトランスミッション側の個体差を考慮できない。よって、トランスミッションにおける流量および油圧の変動の最悪値を想定して、規定流量に対し余裕を持った吐出量が得られるように電動オイルポンプに指令を与えるので、電動オイルポンプの作動が非効率的となる。さらに、出荷検査においては、クリアランスからの漏れに起因する吐出流量についての電動オイルポンプの個体差を考慮して補正することができず、補正の効果は限定的である。
【0007】
そこで、本発明は、オイルの供給対象において規定流量および必要な油圧を得るために、電動オイルポンプの個体差を考慮してモータの回転速度を制御可能とし、オイルの供給先装置の制御手段(上位制御手段)が効率的に電動オイルポンプを作動させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明の構成を便宜上実施形態の符号を用いて説明する。前記課題を解決するために、本発明の電動オイルポンプ1は、オイルを供給対象に圧送するポンプ部2と、前記ポンプ部2を駆動するモータ部3と、前記モータ部3を制御する制御部4と、を備える電動オイルポンプ1であって、前記制御部4は、前記モータ部3の回転速度を制御する回転速度制御手段41と、前記ポンプ部の吐出特性を示す吐出特性データを記憶する吐出特性データ記憶手段とを有し、さらに、前記吐出特性データを、前記電動オイルポンプ全体を制御する上位制御手段に伝達する吐出特性データ伝達部および、前記上位制御手段からの前記制御指令を受信する制御指令受信部を備える。
この明細書において、「回転速度」とは、単位時間当たりの回転数と同義である。以後、この単位時間当たりの回転数を、単に「回転数」という場合がある。
【0009】
この構成によると、個体ごとに異なる電動オイルポンプ1の吐出特性データが、電動オイルポンプ1の吐出特性データ記憶手段42に記憶され、さらに、吐出特性データが吐出特性データ伝達部52から上位制御手段70に伝達され、この上位制御手段からの制御指令を電動オイルポンプ1の制御指令受信部51が受信することによって、電動オイルポンプ1を制御することができる。この場合、電動オイルポンプ1の個体ごとに異なる吐出特性に基づいてポンプ部2およびモータ部3を制御することにより、効率よくモータの回転数を制御できる。これにより、モータ部3の電源であるバッテリ等の消費を抑えることができる。
【0010】
また、本発明の電動オイルポンプ1における前記吐出特性データは、電動オイルポンプ1ごとの固有の特性に基づくデータであって、圧送するオイルの温度、前記オイルの性状、前記オイルの圧力、前記モータ部3の回転速度および前記オイルの流量の間の関係に基づいて得られるデータであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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