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公開番号2025013920
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-28
出願番号2024185963,2022540522
出願日2024-10-22,2021-03-30
発明の名称過酸化物系、ハロゲンオキソアニオン系、ニトレート系、ニトロアミン系、及びニトロトルエン系爆発物を検出するための分析方法
出願人クリスチャン-アルブレヒツ-ユニバーシタット ツー キール,Christian-Albrechts-Universitat zu Kiel
代理人個人,個人
主分類G01N 31/00 20060101AFI20250121BHJP(測定;試験)
要約【課題】好ましくは分光光度検出を行わずに、視覚的に検出できる呈色反応に先立って、試料の前処理の工程を行わずに又は前処理を一工程のみ行って、過酸化物系、オキシハロゲン化物アニオン系、及び窒素系爆発物を高感度で検出するための分析方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、試料中において過酸化物系爆発物、ニトレート系爆発物、及び/又はニトロアミン系爆発物を検出するための、好ましくは一工程の方法である分析方法であって、過酸化物系化合物、特に過酸化物系爆発物、ニトロアミン、硝酸エステル若しくは硝酸塩、特にニトレート系爆発物、及び/又はニトロアミン系爆発物を含有することが疑われる試料と、Ni-ポルフィリン、酸、及び好ましくは酸安定性溶媒を含む組成物とを接触させる工程を含む、方法を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
化合物を検出するための分析方法であって、過酸化物系化合物、ニトレート系化合物、又はニトロトルエン系化合物、又はニトロアミン系化合物を含有することが疑われる試料と、Ni-ポルフィリン及び酸を含む又はNi-ポルフィリン及び酸からなる組成物とを接触させる工程を含む、分析方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
検出しようとする前記化合物が爆発物である、請求項1に記載の分析方法。
【請求項3】
過酸化物系爆発物が、トリアセトントリペルオキシド(TATP)、ジアセトンジペルオキシド(DADP)、メチルエチルケトンペルオキシド(MEKP)、及び/又はヘキサメチレントリペルオキシドジアミン(HMTD)のうちの少なくとも1種であり、ニトレート系爆発物が、硝酸カリウム(KNO
3
)、硝酸アンモニウム(NH
4
NO
3
)、硝酸尿素(NH
2
COHNH
2
+
・NO
3
-
)、ニトログリセリン(NG)、エチレングリコールジニトレート(EGDN)、及び/又はペンタエリトリトールテトラニトレート(PETN)であり、ニトロアミン系爆発物が、1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジナン(ヘキソーゲン、RDX)、1,3,5,7-テトラニトロ-1,3,5,7-テトラゾクタン(オクトーゲン、HMX)、2,4,6-トリニトロフェニルメチルニトロアミン(テトリル)、2,4-ジニトロトルエン(DNT)若しくは2,4,6-トリニトロトルエン(TNT)、及び/又はニトロ尿素(NH
2
CONHNO
2
)である、請求項1又は2に記載の分析方法。
【請求項4】
前記試料をNi-ポルフィリン及び酸と接触させる前に、前記試料を最初に超塩基により処理することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項5】
前記試料をNi-ポルフィリン及び酸と接触させる前に、ニトロアミン及びニトロトルエンを含有する化合物を有機超塩基により前処理することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項6】
有機超塩基による処理後のニトロアミンがNi-ポルフィリンにより存在を示され、最終的に褐色を生じ、ニトロトルエンが超塩基による処理時に直ちに濃い紫色を生じることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項7】
前記組成物が酸安定性溶媒を含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項8】
前記酸が遊離酸であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項9】
前記酸がNi-ポルフィリンへの少なくとも1つの置換基により形成されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の分析方法。
【請求項10】
前記試料が、過酸化物系爆発物を含有することが疑われる容器から又は環境から採取される気体試料であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の分析方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは爆発物である、いくつかのクラスの化合物、特に過酸化物系、オキシハロゲン化物アニオン系、及び窒素系化合物を検出するための分析法に関する。これらの化合物としては特に、1.過酸化物系化合物、特に過酸化物系爆発物、例えばトリアセトントリペルオキシド(TATP)、ジアセトンジペルオキシド(DADP)、メチルエチルケトンペルオキシド(MEKP)、ヘキサメチレントリペルオキシドジアミン(HMTD)、2.オキシハロゲン化物アニオン、特に塩素酸塩(例えば塩素酸ナトリウム(NaClO
3
)、塩素酸カリウム(KClO
3
))、又は臭素酸塩、例えば臭素酸ナトリウム(NaBrO
3
)、3.無機ニトレート(硝酸塩)、例えば硝酸カリウム(KNO
3
)、硝酸アンモニウム(NH
4
NO
3
)、硝酸尿素(NH
2
COHNH
2
+
・NO
3
-
)、4.有機ニトレート(硝酸エステル)、例えばニトログリセリン(NG)、エチレングリコールジニトレート(EGDN)、ペンタエリトリトールテトラニトレート(PETN)、5.ニトロアミン、例えば1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジナン(ヘキソーゲン、RDX)、1,3,5,7-テトラニトロ-1,3,5,7-テトラゾクタン(オクトーゲン、HMX)、2,4,6-トリニトロフェニルメチルニトロアミン(テトリル)、及び/又はニトロ尿素(NH
2
CONHNO
2
)、並びに6.ニトロトルエン、例えば2,4-ジニトロトルエン(DNT)又は2,4,6-トリニトロトルエン(TNT)が挙げられる。本発明の分析法は高感度を有するという利点があり、試料調製を必要とせず、一工程又は二工程で簡単な化学的比色試験により、同じ試薬で大部分の関連するクラスの爆発性化合物を検出する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
検出キットは、幅広い範囲のクラスの爆発物をカバーしそれらを識別する数種類の試薬又はホスト化合物を含有することがある。化学的方法は通常は試料調製を必要とする。窒素系爆発物の化学的検出のためのいくつかの方法が存在する。しかし、過酸化物系爆発物については限られた数の比色検出法しかない。
【0003】
国際公開第99/43846号(Ehud Keinan及びHarel Itzhaky)は、過酸化物系爆発物(環状過酸化物)、例えばトリアセトンペルオキシド(TATP)、ジアセトンペルオキシド(DADP)、及びヘキサメチレントリペルオキシドジアミン(HMTD)等を検出するための比色法及びキットを記載している。過酸化物の検出は、二工程のプロセスに基づいている。第1の工程は、疑われる材料を有機溶媒中に溶解させ、環状過酸化物を強酸によりアセトン及び過酸化水素に加水分解することを必要とする。第2の工程では、酸性溶液を緩衝剤により中和し、過酸化水素及びペルオキシダーゼ酵素により酸化されるレドックス活性色素の色変化によって過酸化水素を検出する。特許は、有機溶媒、強酸、緩衝剤の溶液、ペルオキシダーゼ酵素、及びレドックス活性色素を含む、本発明の実用のためのキットを含む。このやや複雑な検出手順の理由は、強酸が環状過酸化物(爆発物)の開裂に必要であるが、しかし、実際の比色検出は中性pHにおいてのみ行うことができるという事実によるものである。したがって、中間工程として溶液の中和が必要である。
【0004】
TATPの比色分析による検出に関する、Lin及びSuslick、J. Am. Chem. Soc. 15519~15521頁(2010)は、気体試料がスルホン化した高架橋ポリスチレンイオン交換樹脂Amberlyst 15の酸性型の床を通って流れて酸加水分解され、続いて反応生成物を一連のレドックス色素と接触させる方法を記載している。酸は多孔性の固体樹脂に固定されているので、環状過酸化物の開裂は樹脂内の気相において生じ、別個の中和工程が避けられる。しかし、この手順の欠点は、揮発性爆発物(TATP及びDADP)のみを検出できるという事実である。更に、検出のための十分な蒸気圧を発生させるために、TATP及びDADPは容器に入れられる又は少なくとも空気交換が最小限である場所にある必要がある。TATP及びDADPと比較して高い昇華点及び低い蒸気圧を有するヘキサメチレントリペルオキシドジアミン(HMTD)は検出することができない。この方法の利点は、固体酸加水分解後に蒸気を様々な反応性を有する一連のレドックス活性色素に当てることにより、TATPを過酸化水素及びヒドロペルオキシド等の他の酸化剤と区別できるという事実である。
【0005】
Amisarは国際公開第2005/089058 A2号において、塩素酸塩、臭素酸塩、及び/又は有機過酸化物を検出する方法を記載した。検出キットは、有機溶媒、強酸、芳香族アミン、及び遷移金属イオンを含む、2個の容器を含む。
【0006】
続報の特許である国際公開第2010/086834号においてAmisarは、1.過塩素酸塩、2.ニトロ芳香族化合物、3.ニトロアミン、ニトロエステル、塩素酸塩、及び臭素酸塩、4.過酸化物、5.ニトレートを同じ試料から検出する数段階の工程及び数種類の試薬を含む、逐次的手順を記載している。
【0007】
TATP又はHMTDの検出に関する、Schulte-Ladbeckら、Analyst 1152~1154頁(2002)は、遊離過酸化水素の除去のためにカタラーゼを液体試験試料へ加え、続いてアセトニトリルによる抽出を行って触媒を除去し、その後過酸化物系化合物を分解するために試料にUVを照射し、酵素触媒反応において、分解反応により生じた過酸化水素を比色分析により検出することを記載している。
【0008】
米国特許第7799573 B2号の、爆発物及び他の種の検出では、酸又は光により誘起される過酸化水素への分解と、その後のシュウ酸エステルとの反応及びその化学ルミネセンスの検出による過酸化水素の検出によって、過酸化物系爆発物を検出することを記載している。
【0009】
M. K. Chahal、M. Sankar、Dalton Trans. 2016年、45、16404~16412頁は、Ni-ポルフィリン(Ni-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)ポルフィリン)の合成を記載している。
【0010】
M. K. Chahal、M. Sankar、Dalton Trans.2017年、46、11669~11678頁は、センサー化合物としてNi-ポルフィリン(Ni-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)ポルフィリン)を使用した、シアン化物(CN
-
)、フッ化物(F
-
)、及びピクリン酸の検出を記載している。
(【0011】以降は省略されています)

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