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公開番号2025012913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116106
出願日2023-07-14
発明の名称磁気センサ素子及びその製造方法
出願人愛知製鋼株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類G01R 33/02 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】検出コイルを容易に形成することができる磁気センサ素子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板2と、基板2上に配設された磁性ワイヤ3と、磁性ワイヤ3の外周に螺旋状に設けられた検出コイル4と、を備えた磁気センサ素子1。検出コイル4は、基板2側に、互いに並列に形成された複数の第1配線部41と、第1配線部41における基板2と反対側に、互いに並列に形成された複数の第2配線部42とが、互いに接続されて構成されている。第1配線部41は、第2配線部42と接続される2つの接続部位411の間に、中央凹部412を設けてなる。複数の第1配線部41における中央凹部412に、絶縁材51を介して磁性ワイヤ3が配されている。基板2の法線方向Zにおける、接続部位411の厚みが、中央凹部412の深さよりも大きい。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、前記基板上に配設された磁性ワイヤと、前記磁性ワイヤの外周に螺旋状に設けられた検出コイルと、を備えた磁気センサ素子であって、
前記検出コイルは、前記基板側に、互いに並列に形成された複数の第1配線部と、前記第1配線部における前記基板と反対側に、互いに並列に形成された複数の第2配線部とが、互いに接続されて構成されており、
前記第1配線部は、前記第2配線部と接続される2つの接続部位の間に、中央凹部を設けてなり、
複数の前記第1配線部における前記中央凹部に、絶縁材を介して前記磁性ワイヤが配されており、
前記基板の法線方向における、前記接続部位の厚みが、前記中央凹部の深さよりも大きい、磁気センサ素子。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記中央凹部の深さは、前記磁性ワイヤの直径よりも大きい、請求項1に記載の磁気センサ素子。
【請求項3】
前記第2配線部は、前記基板に平行な平面状に形成されている、請求項2に記載の磁気センサ素子。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の磁気センサ素子を製造する方法であって、
前記基板の表面に、複数の厚膜導体部を互いに並列に形成し、
複数の前記厚膜導体部のそれぞれに前記中央凹部を形成することで、複数の前記第1配線部を形成する、磁気センサ素子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気センサ素子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
磁気センサ素子として、基板と、基板上に配設された磁性ワイヤと、磁性ワイヤの外周に螺旋状に巻回された薄膜導体からなる検出コイルと、を備えたマグネトインピーダンス素子が、特許文献1に開示されている。薄膜導体からなる検出コイルは、磁性ワイヤの外周を周回するように形成される。それゆえ、基板の法線方向において、高さの異なる部位にわたり、薄膜導体をパターン形成することとなる。特許文献1においては、基板に溝を設け、溝の底面と側面とに薄膜導体パターンを形成すると共に、溝に充填され磁性ワイヤを埋設した絶縁層の表面にも、薄膜導体パターンを形成する。これらの導体パターンを繋げることにより、検出コイルを形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3781056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、溝の内側に薄膜導体パターンを精度よく形成したり、基板の法線方向において高さの異なる位置に、薄膜導体パターンを精度よく形成したりすることは、製造上難しい。それゆえ、検出コイルを容易に形成することができる磁気センサ素子及びその製造方法が要望される。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、検出コイルを容易に形成することができる磁気センサ素子及びその製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、基板と、前記基板上に配設された磁性ワイヤと、前記磁性ワイヤの外周に螺旋状に設けられた検出コイルと、を備えた磁気センサ素子であって、
前記検出コイルは、前記基板側に、互いに並列に形成された複数の第1配線部と、前記第1配線部における前記基板と反対側に、互いに並列に形成された複数の第2配線部とが、互いに接続されて構成されており、
前記第1配線部は、前記第2配線部と接続される2つの接続部位の間に、中央凹部を設けてなり、
複数の前記第1配線部における前記中央凹部に、絶縁材を介して前記磁性ワイヤが配されており、
前記基板の法線方向における、前記接続部位の厚みが、前記中央凹部の深さよりも大きい、磁気センサ素子にある。
【0007】
本発明の他の態様は、前記磁気センサ素子を製造する方法であって、
前記基板の表面に、複数の厚膜導体部を互いに並列に形成し、
複数の前記厚膜導体部のそれぞれに前記中央凹部を形成することで、複数の前記第1配線部を形成する、磁気センサ素子の製造方法にある。
【発明の効果】
【0008】
前記磁気センサ素子において、前記第1配線部は前記中央凹部を設けてなる。そして、複数の前記第1配線部における前記中央凹部に、絶縁材を介して前記磁性ワイヤが配されている。それゆえ、第1配線部を形成する基板の表面に、特に段差を設ける必要がないため、第1配線部を容易に精度よく形成することができる。また、磁性ワイヤが第1配線部の中央凹部に配置されているので、第2配線部が形成される下地も、段差を抑制することができる。その結果、検出コイルを容易に形成することができる。
【0009】
以上のように、前記態様によれば、検出コイルを容易に形成することができる磁気センサ素子及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態1における、磁気センサ素子の平面図。
図1のII-II線矢視断面図。
図2のIII-III線矢視断面図。
実施形態1における、厚膜導体部を形成した段階の、(a)平面説明図、(b)(a)のIVb-IVb線矢視断面説明図、(c)(b)のIVc-IVc線矢視断面説明図。
実施形態1における、エッチングレジストを形成した段階の、(a)平面説明図、(b)(a)のVb-Vb線矢視断面説明図、(c)(b)のVc-Vc線矢視断面説明図。
実施形態1における、中央凹部を形成した段階の、(a)平面説明図、(b)(a)のVIb-VIb線矢視断面説明図、(c)(b)のVIc-VIc線矢視断面説明図。
実施形態1における、エッチングレジスト及びメッキレジストを除去した段階の、(a)平面説明図、(b)(a)のVIIb-VIIb線矢視断面説明図、(c)(b)のVIIc-VIIc線矢視断面説明図。
実施形態1における、磁性ワイヤの下側に配される絶縁材を形成した状態の、(a)平面説明図、(b)(a)のVIIIb-VIIIb線矢視断面説明図、(c)(b)のVIIIc-VIIIc線矢視断面説明図。
実施形態1における、磁性ワイヤを覆う絶縁材を形成した状態の、(a)平面説明図、(b)(a)のIXb-IXb線矢視断面説明図、(c)(b)のIXc-IXc線矢視断面説明図。
実施形態1における、検出コイルの周囲の基板上に絶縁材を形成した状態の、(a)平面説明図、(b)(a)のXb-Xb線矢視断面説明図、(c)(b)のXc-Xc線矢視断面説明図。
実施形態1における、第2配線部を形成した状態の、(a)平面説明図、(b)(a)のXIb-XIb線矢視断面説明図、(c)(b)のXIc-XIc線矢視断面説明図。
実施形態2における、磁気センサ素子の断面図。
実施形態3における、磁気センサ素子の平面図。
図13のXIV-XIV線矢視断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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