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公開番号2025012763
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115847
出願日2023-07-14
発明の名称電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置及び電気抵抗式溶融炉の操業方法
出願人株式会社WADECO
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G01F 23/284 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】電気抵抗式溶融炉において、金属製のガイドパイプが溶け落ちても溶融液面を検出し、炭素電極の電極長をより正確に測定する。
【解決手段】複数の金属製のガイドパイプ片を繋いで構成され、炭素電極の下端に達するように挿通されるガイドパイプと、ガイドパイプの上端に装着され、マイクロ波又はミリ波の送受信手段と、導波管とを備える距離計と、を備えるとともに、ガイドパイプの内径は、距離計の導波管の内径よりも大径であり、かつ、ガイドパイプと距離計とが導波管からガイドパイプに向かってテーパー状に広がる空洞を有するテーパー構造体を介して連結されており、ガイドパイプの下端から被溶融物の溶融液面に向けてマイクロ波又はミリ波を送信し、溶融液面で反射されたマイクロ波又はミリ波を受信して距離計と溶融液面との距離を測定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炉内に堆積した被溶融物に、前記炉内に垂下する炭素電極を差し入れ、前記炭素電極に通電して前記被溶融物を溶融する電気抵抗式溶融炉における、前記炭素電極の電極長の測定装置であって、
複数の金属製のガイドパイプ片を繋いで構成され、前記炭素電極の下端に達するように挿通されるガイドパイプと、
前記ガイドパイプの上端に装着され、マイクロ波又はミリ波の送受信手段と、導波管とを備える距離計と、
を備えるとともに、
前記ガイドパイプの内径は、前記距離計の前記導波管の内径よりも大径であり、かつ、
前記ガイドパイプと前記距離計とが、前記導波管から前記ガイドパイプに向かってテーパー状に広がる空洞を有するテーパー構造体を介して連結されており、
前記ガイドパイプの下端から前記被溶融物の溶融液面に向けて前記マイクロ波又は前記ミリ波を送信し、前記溶融液面で反射された前記マイクロ波又は前記ミリ波を受信して前記距離計と前記溶融液面との距離を測定する、電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記ガイドパイプ片同士を、ネジ付きソケットで接続する、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項3】
前記ガイドパイプ片同士を、最大径である中央部分から両端に連続して延びる2つのテーパー面が形成されている外形形状のテーパーユニオンで接続する、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項4】
前記テーパー構造体と前記ガイドパイプとの連結部を、前記マイクロ波又は前記ミリ波が透過する材料からなる部材で閉鎖する、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項5】
前記ガイドパイプに不活性ガスを供給して内圧を高めるとともに、内圧が急上昇した時に前記ガイドパイプが閉塞した状態であると判断し、前記不活性ガスの供給量を増やして
閉塞部を除去する、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項6】
前記ガイドパイプへの不活性ガスの供給口に、マイクロ波又はミリ波が侵入しない開口径の孔が形成された金属板、又はマイクロ波又はミリ波が侵入しない目開きの金網が装着されている、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項7】
前記マイクロ波又は前記ミリ波を円偏波にして前記溶融液面に向けて送信する、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項8】
前記炭素電極の電極長を複数回測定し、その平均値を求める測定モードを備える、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項9】
前記炭素電極の電極長を複数回測定し、得られた受信ビート波形と前記受信ビート波形をFFT処理することにより得られる距離スペクトル波形のいずれか一方又は両方を加算平均する測定モードを備える、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【請求項10】
前記ガイドパイプがSUS製である、請求項1に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鉱石等の被溶融物を炉内に投入して溶融処理するために使用される電気抵抗式溶融炉における、炭素電極の電極長を測定するための装置に関する。また、本発明は、電気抵抗式溶融炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
鉄鉱石等の被溶融物を炉内に投入し、堆積した被溶融物に炭素電極を差し入れて通電して、被溶融物を溶融し、溶融物を回収する電気抵抗式溶融炉が使用されている。図12は、電気抵抗式溶融炉の一例を示す模式図であり、鉄鉱石を溶融する場合を示している。図示されるように、電気抵抗式溶融炉100では、炉内に堆積している鉄鉱石102に炭素電極101を差し入れ、炭素電極101に電流を流して、電極間に存在する鉄鉱石102を抵抗として、ジュール熱により鉄鉱石102を溶融する。炭素電極101への給電は、電源110から炭素電極101に装着した電極ホルダー180を介して行う。そして、溶融が進むと、炉底には、上から順に未溶融の鉄鉱石102、溶融スラグ層103、溶融鉄層104の3層が形成され、スラグ排出口105から溶融スラグを回収し、出鋼口106から溶融鉄を回収する。
【0003】
その際、電極昇降装置120を用いて、炭素電極101を図中上下方向に昇降させながら炭素電極101への通電を行うため、溶融鉄層104の溶融液面を検出して炭素電極101の電極長を求め、炭素電極101の昇降位置を制御する必要がある。
【0004】
そこで本出願人は、特許文献1において、少なくとも1本の炭素電極の内部に、炭素電極の下端に達する金属製のガイドパイプを挿通し、ガイドパイプの上端にマイクロ波やミリ波の送受信器を装着するとともに、送受信器からのマイクロ波やミリ波をガイドパイプの内部を伝搬させ、ガイドパイプの下端で反射されたマイクロ波やミリ波を受信して溶融鉄層の溶融液面を検出し、送受信器から溶融液面までの距離から炭素電極の電極長を求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5671744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ガイドパイプは金属製のため、被溶融物が鉄鉱石などの融点が高い金属である場合、その溶融液面からの高熱を受けて下端が溶け落ちていく。そして、ガイドパイプが溶け落ちた部分では炭素電極の内壁が露出し、この露出した炭素によりマイクロ波やミリ波が吸収されて送信電力及び受信電力が大きく減衰する。そのため、溶融液面が正確に検出されておらず、炭素電極の電極長が正確に測定されないことが懸念される。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、電気抵抗式溶融炉において、金属製のガイドパイプが溶け落ちても溶融液面をより正確に検出し、炭素電極の電極長をより正確に測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、下記(1)~(11)の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置を提供する。
【0009】
(1) 炉内に堆積した被溶融物に、前記炉内に垂下する炭素電極を差し入れ、前記炭素電極に通電して前記被溶融物を溶融する電気抵抗式溶融炉における、前記炭素電極の電極長の測定装置であって、
複数の金属製のガイドパイプ片を繋いで構成され、前記炭素電極の下端に達するように挿通されるガイドパイプと、
前記ガイドパイプの上端に装着され、マイクロ波又はミリ波の送受信手段と、導波管とを備える距離計と、
を備えるとともに、
前記ガイドパイプの内径は、前記距離計の前記導波管の内径よりも大径であり、かつ、
前記ガイドパイプと前記距離計とが、前記導波管から前記ガイドパイプに向かってテーパー状に広がる空洞を有するテーパー構造体を介して連結されており、
前記ガイドパイプの下端から前記被溶融物の溶融液面に向けて前記マイクロ波又は前記ミリ波を送信し、前記溶融液面で反射された前記マイクロ波又は前記ミリ波を受信して前記距離計と前記溶融液面との距離を測定する、電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(2) 前記ガイドパイプ片同士を、ネジ付きソケットで接続する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(3) 前記ガイドパイプ片同士を、最大径である中央部分から両端に連続して延びる2つのテーパー面が形成されている外形形状のテーパーユニオンで接続する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(4) 前記テーパー構造体と前記ガイドパイプとの連結部を、前記マイクロ波又は前記ミリ波が透過する材料からなる部材で閉鎖する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(5) 前記ガイドパイプに不活性ガスを供給して内圧を高めるとともに、内圧が急上昇した時に前記ガイドパイプが閉塞した状態であると判断し、前記不活性ガスの供給量を増やして閉塞部を除去する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(6) 前記ガイドパイプへの不活性ガスの供給口に、マイクロ波又はミリ波が侵入しない開口径の孔が形成された金属板、又はマイクロ波又はミリ波が侵入しない目開きの金網が装着されている、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(7) 前記マイクロ波又は前記ミリ波を円偏波にして前記溶融液面に向けて送信する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(8) 前記炭素電極の電極長を複数回測定し、その平均値を求める測定モードを備える、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(9) 前記炭素電極の電極長を複数回測定し、得られた受信ビート波形と前記受信ビート波形をFFT処理することにより得られる距離スペクトル波形のいずれか一方又は両方を加算平均する測定モードを備える、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(10) 前記ガイドパイプがSUS製である、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
(11) 前記ガイドパイプの等距離毎に現れる反射信号を観察する、(1)に記載の電気抵抗式溶融炉における炭素電極の電極長の測定装置。
【0010】
また、上記課題を解決するために本発明は、下記(12)の操業方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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