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公開番号
2025010360
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024192263,2022503664
出願日
2024-10-31,2021-02-24
発明の名称
核酸医薬品等の分析方法
出願人
メディフォード株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G01N
30/26 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約
【課題】本発明は、核酸医薬品等のイオン性の物質の液体クロマトグラフィー-質量分析において、高感度を保ったまま、長時間にわたり連続的に分析することのできる手段を提供することを課題とする。
【解決手段】イオン性の分析対象物質を含む試料を、塩基性イオンペア試薬を含む移動相を用いた液体クロマトグラフィーに付し、さらに質量分析に付す工程を含む分析方法であって、塩基性イオンペア試薬を非水系溶媒中に含む第1の移動相と、塩基性イオンペア試薬を含まない水系溶媒の第2の移動相とを別々の容器に準備し、前記液体クロマトグラフィーに付す際に混合して用いることを特徴とする、分析対象物質の分析方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
イオン性の分析対象物質を含む試料を、塩基性イオンペア試薬を含む移動相を用いた液体クロマトグラフィーに付し、さらに質量分析に付す工程を含む分析方法であって、
塩基性イオンペア試薬を非水系溶媒中に含む第1の移動相と、塩基性イオンペア試薬を含まない水系溶媒の第2の移動相とを別々の容器に準備し、前記液体クロマトグラフィーに付す際に混合して用いることを特徴とする、分析対象物質の分析方法。
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【請求項2】
非水系溶媒の第3の移動相をさらに別の容器に準備し、前記第1の移動相および前記第2の移動相と混合して用いることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の移動相と他の移動相との混合比率を時間とともに変更させながら用いることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の移動相を常時一定量流すことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記非水系溶媒は有機溶媒比率が40%以上の溶媒である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記水系溶媒は水の比率が89%以上の溶媒である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の移動相を不活性ガスでバブリングすることを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記塩基性イオンペア試薬が、アミン化合物である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記イオン性の分析対象物質が、プリン化合物、プリン化合物類縁体、ピリミジン化合物、またはピリミジン化合物類縁体を含むヌクレオシド;ヌクレオチド、環状ヌクレオチド、ヌクレオチド二リン酸、およびヌクレオチド三リン酸;ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NAD、NADPH)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD、FADH)、補酵素A(コエンザイムA)、テトラヒドロメタノプテリン(H4MPT)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、および3'-ホスホアデノシン-5'-ホスホ硫酸から選ばれるヌクレオシドを含む補酵素;それらの代謝中間体、ならびにその還元水素受容物および修飾体;オリゴヌクレオチド、糖、および糖鎖から選ばれる少なくとも1種以上である、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
塩基性イオンペア試薬を非水系溶媒中に含む第1の移動相の容器、
塩基性イオンペア試薬を含まない水系溶媒の第2の移動相の容器、
前記第1の移動相と前記第2の移動相を混合するミキサー、
前記ミキサーで混合された移動相を用いて、イオン性の分析対象物質を含む試料を分離する液体クロマトグラフィー装置、および
前記分析対象物質を分析する質量分析装置、
を備える、分析装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体クロマトグラフィーの移動相の劣化を防止した、液体クロマトグラフィー-質量分析による核酸医薬品等のイオン性の物質の分析方法等に関する。なお、本明細書における「分析」には、分析対象物質の量を定性的、定量的または半定量的に決定する「測定」の意味が含まれる。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、生体試料中に含まれる微量物質を分析することの重要性が益々高まっている。特に、疾患によって誘導、消失等の変動があるバイオマーカータンパク質の分析だけでなく、モノヌクレオチドやモノヌクレオチドの代謝物、修飾体、複数のヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチド、糖、糖鎖等の物質のようなイオン性の物質についても、同様に高精度な分析が望まれている。生体試料中に含まれるイオン性の物質の分析としては、核酸医薬品を正確に分析する方法も求められている。
【0003】
核酸医薬品は、(修飾)核酸が十~数十塩基程度連結したオリゴヌクレオチドで構成され、直接生体に作用するもので、化学合成により製造される医薬品である。核酸医薬品は、直接生体で、特定のタンパクの発現を抑制する等の作用を持ち、これまで治療の難しかった疾病に対する新たな治療方法を提供するものとして期待されている。また、いくつかの核酸医薬品について、既に製造販売承認が得られている。
【0004】
イオン性の物質を測定する場合、例えば、オリゴヌクレオチドの分析方法としては、液体クロマトグラフィー-質量分析による分析方法が知られている(特許文献1)が、医薬品の製造管理等にあたっては、長時間にわたる連続的な分析においても感度が低下せずに分析可能な、より高精度な分析手段を用いることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2012-500394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、核酸医薬品等のイオン性の物質(以下、単に核酸医薬品等と称する場合がある)を液体クロマトグラフィー-質量分析において、高感度を保ったまま、長時間にわたり連続的に分析することのできる手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、核酸医薬品等のイオン性の物質を液体クロマトグラフィー-質量分析によって測定する場合において、特に長時間にわたる連続的な分析において感度低下が起こることを知見した。また、このような連続的な分析における感度低下が、移動相中の塩基性イオンペア試薬の劣化に起因していることを知見した。そして、移動相中の塩基性イオンペア試薬の劣化を防止することにより、移動相の劣化を防止できることを知見し、同知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] イオン性の分析対象物質を含む試料を、塩基性イオンペア試薬を含む移動相を用いた液体クロマトグラフィーに付し、さらに質量分析に付す工程を含む分析方法であって、
塩基性イオンペア試薬を非水系溶媒中に含む第1の移動相と、塩基性イオンペア試薬を
含まない水系溶媒の第2の移動相とを別々の容器に準備し、前記液体クロマトグラフィーに付す際に混合して用いることを特徴とする、分析対象物質の分析方法。
[2] 非水系溶媒の第3の移動相をさらに別の容器に準備し、前記第1の移動相および前記第2の移動相と混合して用いることを特徴とする、[1]に記載の方法。
[3] 前記第1の移動相と他の移動相との混合比率を時間とともに変更させながら用いることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 前記第1の移動相を常時一定量流すことを特徴とする、[3]に記載の方法。
[5] 前記非水系溶媒は有機溶媒比率が40%以上の溶媒である、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6] 前記水系溶媒は水の比率が89%以上の溶媒である、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7] 前記第1の移動相を不活性ガスでバブリングすることを含む、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8] 前記塩基性イオンペア試薬が、アミン化合物である、[1]~[7]のいずれかに記載の方法。
[9] 前記イオン性の分析対象物質が、プリン化合物、プリン化合物類縁体、ピリミジン化合物、またはピリミジン化合物類縁体を含むヌクレオシド;ヌクレオチド、環状ヌクレオチド、ヌクレオチド二リン酸、およびヌクレオチド三リン酸;ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NAD、NADPH)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD、FADH)、補酵素A(コエンザイムA)、テトラヒドロメタノプテリン(H4MPT)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、および3'-ホスホアデノシン-5'-ホスホ硫酸から選ばれるヌクレオシドを含む補酵素;それらの代謝中間体、ならびにその還元水素受容物および修飾体;オリゴヌクレオチド、糖、および糖鎖から選ばれる少なくとも1種以上である、[1]~[8]のいずれかに記載の方法。
[10] 塩基性イオンペア試薬を非水系溶媒中に含む第1の移動相の容器、
塩基性イオンペア試薬を含まない水系溶媒の第2の移動相の容器、
前記第1の移動相と前記第2の移動相を混合するミキサー、
前記ミキサーで混合された移動相を用いて、イオン性の分析対象物質を含む試料を分離する液体クロマトグラフィー装置、および
前記分析対象物質を分析する質量分析装置、
を備える、分析装置。
[11] 前記第1の移動相を不活性ガスでバブリングする装置を備える、[10]に記載の分析装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、核酸医薬品等のイオン性の物質の液体クロマトグラフィー-質量分析において、高感度を保ったまま、長時間にわたり連続的な分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、窒素バブリングを行わなかった時のミポメルセン-MOEおよびミポメルセン-Sオリゴのピーク面積値の推移(160回連続分析)を示す図である。
図2は、窒素バブリングを行わなかった時のミポメルセン-MOE/ミポメルセン-Sオリゴのピーク面積比の推移(160回連続分析)を示す図である。
図3は、窒素バブリングを施した時のミポメルセン-MOEおよびミポメルセン-Sオリゴのピーク面積値の推移(160回連続分析)を示す図である。
図4は、窒素バブリングを施した時のミポメルセン-MOE/ミポメルセン-Sオリゴのピーク面積比の推移(160回連続分析)を示す図である。
図5は、窒素バブリングを行わなかった時のミポメルセン-MOEのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図6は、窒素バブリングを行わなかった時のミポメルセン-OMeのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図7は、窒素バブリングを行わなかった時のミポメルセン-LNAのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図8は、窒素バブリングを施した時のミポメルセン-MOEのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図9は、窒素バブリングを施した時のミポメルセン-OMeのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図10は、窒素バブリングを施した時のミポメルセン-LNAのピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
図11は、劣化の原因となっている移動相の確認結果を示す図である。
図12は、窒素バブリング有無におけるCS-Aのピーク面積値の推移(52回連続分析)を示す図である。
図13は、窒素バブリング有無におけるCS-Eのピーク面積値の推移(52回連続分析)を示す図である。
図14は、窒素バブリング有無における内標準物質(ΔUA-2S GlcNCOEt-6S)のピーク面積値の推移(240回連続分析)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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