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公開番号2025009894
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024091782
出願日2024-06-05
発明の名称ディスクカバーおよびこれを備えた切断装置
出願人FSテクニカル株式会社
代理人弁理士法人真菱国際特許事務所
主分類B24B 55/10 20060101AFI20250109BHJP(研削;研磨)
要約【課題】本発明は、切断砥石により研削した研削屑混じりの冷却廃液を適切に回収することができるディスクカバーおよび切断装置を提供する。
【解決手段】切込み開放端123を有すると共に駆動軸11が臨む軸用開口部133を有し、切断砥石20を覆って遮蔽空間122を構成するカバー本体121と、接触開放端124aを有し、カバー本体121の周囲を覆うと共に吸引空間125を構成するアウターカバー124と、アウターカバー124に付設され、吸引空間125に連通する連通口141を有すると共にエアー吸引するための吸引口142を有する吸引ジョイント部126と、を備え、接触開放端124aは切断対象物Sに接触し、切込み開放端123は切断対象物Sとの間に吸引のための流路139を構成する。
【選択図】 図12



特許請求の範囲【請求項1】
駆動軸に取り付けた切断砥石に冷却液を供給しながら切断対象物を切断する切断装置に設けられ、切込み側を開放した状態で前記切断砥石を覆うディスクカバーであって、
前記切込み側に切込み開放端を有すると共に前記駆動軸が臨む軸用開口部を有し、前記切断砥石を覆って遮蔽空間を構成するカバー本体と、
前記切込み側に接触開放端を有し、前記カバー本体の前記切込み開放端側の周囲を覆うと共に前記カバー本体との間に吸引空間を構成するアウターカバーと、
前記アウターカバーに付設され、一方の端部に前記吸引空間に連通する連通口を有すると共に、他方の端部に研削に伴う冷却廃液をエアー吸引するための吸引口を有する吸引ジョイント部と、を備え、
前記接触開放端は前記切断対象物に接触し、前記切込み開放端は前記切断対象物との間に吸引のための流路を構成することを特徴とするディスクカバー。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記カバー本体は、前記切込み開放端を形成したボトムカバー部と、前記ボトムカバー部に接合され、前記ボトムカバー部との間で前記軸用開口部が分割されるように形成したトップカバー部と、前記ボトムカバー部に前記トップカバー部を接合するためのカバー接合部とを有し、
前記ボトムカバー部、前記カバー接合部および前記アウターカバーは、一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクカバー。
【請求項3】
前記トップカバー部は、プラスチックで形成され、
前記ボトムカバー部、前記カバー接合部および前記アウターカバーは、ゴムで一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスクカバー。
【請求項4】
前記トップカバー部は、前記カバー接合部に対し差込み接合されていることを特徴とする請求項3に記載のディスクカバー。
【請求項5】
前記アウターカバーには、前記切断砥石の左右方向の位置を指標する位置指標部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のディスクカバー。
【請求項6】
前記吸引のための流路の総断面積が、前記吸引口の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のディスクカバー。
【請求項7】
前記軸用開口部は、前記切断砥石の両側方に位置して前記カバー本体に2つ形成され、
前記冷却廃液のエアー吸引に際し、2つの前記軸用開口部からのエアーの流入量をそれぞれ抑制する第1流入抑制部材および第2流入抑制部材を、更に備え、
前記第1流入抑制部材および前記第2流入抑制部材は、前記カバー本体の内側から2つの前記軸用開口部にそれぞれ対峙し、且つこの状態で前記駆動軸と共に回転することを特徴とする請求項1に記載のディスクカバー。
【請求項8】
前記切断対象物の凹凸を吸収する不陸アタッチメントを、更に備え、
前記不陸アタッチメントは、前記遮蔽空間および前記吸引空間に連通する内部空間を構成すると共に、前記アウターカバーに着脱自在に装着されることを特徴とする請求項1に記載のディスクカバー。
【請求項9】
駆動軸に取り付けた切断砥石に冷却液を供給しながら切断対象物を切断する切断装置であって、
前記駆動軸を有するモーターと、
前記駆動軸を露出させた状態で前記モーターを内蔵した装置ボディと、
前記切断砥石を前記駆動軸に装着すると共に、前記切断砥石に冷却液を供給するための供給口を有する装着ユニットと、
請求項1に記載のディスクカバーと、を備えたことを特徴とする切断装置。
【請求項10】
前記ディスクカバーを前記装置ボディに保持するカバーホルダを、更に備え、
前記カバーホルダは、
前記装置ボディに固定されるボディ取付け部と、
前記ボディ取付け部に連なり、前記ディスクカバーを前記切断砥石の切込み方向にスライド自在に保持するホルダガイド部と、
前記ディスクカバーを前記切込み側に付勢するばね機構と、を有することを特徴とする請求項9に記載の切断装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転する切断砥石に冷却液を供給しながら切断対象物を切断する切断装置に設けられ、切込み側を開放した状態で前記切断砥石を覆うディスクカバーおよびこれを備えた切断装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の切断装置として、内部に冷却媒体用の貫通孔を有する回転刃により、切削対象物を切削する装置が知られている(特許文献1参照)。
この装置は、先端部に回転刃が嵌着され、中空部を流体流路とする駆動軸と、駆動軸が水密に且つ回転自在に貫通するマニホールドと、導管を介してマニホールドに冷却媒体を供給する液体の供給源と、を備えている。
供給源の冷却媒体は、導管を介してマニホールドに供給される。マニホールドでは、回転する駆動軸の流体流路に、マニホールド側開口端から冷却媒体が供給され、さらに先端部に形成された回転刃開放端から回転刃の貫通孔に冷却媒体が供給される。回転刃に流入した冷却媒体は、貫通孔および孔を経て刃部に供給される。
刃部から噴出される冷却媒体によって切粉が切削個所の外部に流しだされると共に、刃部が冷却され回転刃の劣化が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭64-42108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、回転刃により切削を行う従来の装置では、回転する駆動軸および回転刃への冷却媒体の供給は適切に行われるものの、切粉および使用済み冷却媒体の回収については考慮されていない。すなわち、冷却媒体の供給により切削媒体を効率良く研削することができるものの、切粉および冷却媒体(冷却廃液)を回収する手段を有しないため、流れ出た冷却廃液の回収処理に手間がかかる問題があった。
もっとも、回転刃を覆う防塵カバーのようなディスクカバーを設け、このディスクカバーを介して、冷却廃液を吸引・回収することが考えられる。しかし、この種のディスクカバーでは、対象物に対する回転刃の切込み深さが変化しても、常に対象物に接している必要がある。このため、駆動軸が臨むディスクカバーのサイド開口は、切込み深さに対応可能な大きさを有することとなる。よって、ディスクカバー内をエアー吸引しても、サイド開口からのエアーのリークが極端に多くなり、冷却廃液を吸引・回収することが困難となってしまうことが想定される。
【0005】
本発明は、切断砥石により研削した研削屑混じりの冷却廃液を適切に回収することができるディスクカバーおよびこれを備えた切断装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のディスクカバーは、駆動軸に取り付けた切断砥石に冷却液を供給しながら切断対象物を切断する切断装置に設けられ、切込み側を開放した状態で切断砥石を覆うディスクカバーであって、切込み側に切込み開放端を有すると共に駆動軸が臨む軸用開口部を有し、切断砥石を覆って遮蔽空間を構成するカバー本体と、切込み側に接触開放端を有し、カバー本体の切込み開放端側の周囲を覆うと共にカバー本体との間に吸引空間を構成するアウターカバーと、アウターカバーに付設され、一方の端部に吸引空間に連通する連通口を有すると共に、他方の端部に研削に伴う冷却廃液をエアー吸引するための吸引口を有する吸引ジョイント部と、を備え、接触開放端は切断対象物に接触し、切込み開放端は切断対象物との間に吸引のための流路を構成することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、切断装置に切断砥石を取り付け、冷却液を供給しながら切断対象物を切断すると、切断ポイントに研削屑と冷却液とが混合した冷却廃液が生ずる。一方、吸引ジョイント部の吸引口を介してエアー吸引を行うと、カバー本体とアウターカバーとの間の吸引空間が負圧となる。カバー本体は切断ポイントに臨んでおり、切断ポイントに生じた冷却廃液は、切断対象物に対峙する切込み開放端の流路間隙から、吸引空間に吸引される。すなわち、吸引空間が負圧になると、軸用開口部から流入するエアーに乗って、冷却廃液がカバー本体の切込み開放端をくぐって吸引空間に流入し、更に吸引ジョイント部の吸引口から外部にエアー吸引される。
このように、カバー本体で構成される遮蔽空間の外側に吸引空間を形成し、冷却廃液をカバー本体の切込み開放端から吸引するようにしているため、冷却廃液を軸用開口部からのリークエアーに乗せて吸引することができる。また、カバー本体の遮蔽空間で発生した冷却廃液が、アウターカバーを越えて外部に漏れ出ることもない。したがって、冷却廃液を効率良く吸引することができると共に適切に回収することができる。
【0008】
この場合、カバー本体は、切込み開放端を形成したボトムカバー部と、ボトムカバー部に接合され、ボトムカバー部との間で軸用開口部が分割されるように形成したトップカバー部と、ボトムカバー部にトップカバー部を接合するためのカバー接合部とを有し、ボトムカバー部、カバー接合部およびアウターカバーは、一体に形成されていることが好ましい。
【0009】
この構成によれば、ボトムカバー部、カバー接合部およびアウターカバーを一体とした下側のカバー要素と、トップカバー部である上側のカバー要素との上下2分割構造としているため、構造が複雑であっても比較的簡単に製造することができる。また、この2分割構造において、トップカバー部がボトムカバー部との間で軸用開口部を分割するように形成されているため、切断装置(駆動軸)に対する切断砥石の着脱作業とディスクカバーの着脱作業との相互間で支障が生ずることがなく、これらの作業を円滑に行うことができる。
【0010】
この場合、トップカバー部は、プラスチックで形成され、ボトムカバー部、カバー接合部およびアウターカバーは、ゴムで一体に形成されていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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