TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025009816
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024062940
出願日2024-04-09
発明の名称鋼板およびその製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250109BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】十分な延性を有し、かつ降伏比が十分に低い鋼板を提供する。
【解決手段】所定の成分組成を有し、金属組織が95面積%以上の焼戻しマルテンサイト組織を含み、アスペクト比2.0以上の炭化物の個数密度が0.60個/μm2以下である、鋼板。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分組成が、
C :0.15~0.25質量%、
Si:0.70質量%以下(0質量%を含む)、
Mn:1.10~2.50質量%、
Al:0.150質量%以下(0質量%を含まない)、
P :0.020質量%以下(0質量%を含む)、
S :0.010質量%以下(0質量%を含む)、および
N :0.010質量%以下(0質量%を含む)を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
金属組織が、95面積%以上の焼戻しマルテンサイト組織を含み、
アスペクト比2.0以上の炭化物の個数密度が0.60個/μm

以下である、鋼板。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
以下の(a)~(c)からなる群のうち1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の鋼板。
(a)Ti:0.010~0.070質量%、B:0.0100質量%以下(0質量%を含まない)、およびCr:2.00質量%以下(0質量%を含まない)からなる群から選択される少なくとも1種
(b)Cu:0.50質量%以下(0質量%を含まない)およびNi:0.50質量%以下(0質量%を含まない)からなる群から選択される少なくとも1種
(c)V:0.10質量%以下(0質量%を含まない)およびNb:0.10質量%以下(0質量%を含まない)からなる群から選択される少なくとも1種
【請求項3】
アスペクト比2.0~2.5の炭化物の個数密度が0.50個/μm

以下である、請求項1または2に記載の鋼板。
【請求項4】
840℃~950℃の第1温度域に加熱して30秒以上保持する工程と、
前記保持する工程後、450℃~前記第1温度域である第2温度域から、100℃未満まで焼入れする工程であって、420℃~250℃の平均冷却速度が300℃/秒以上である工程と、
前記焼入れする工程後、100~300℃の第3温度域で30秒以上の焼戻しを行う工程と、を含む請求項1または2に記載の鋼板を製造する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は鋼板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、車両における乗員の安全性向上が求められており、係る目的のために車体の強度を向上させてきた。他方、地球温暖化問題の深刻化を背景に自動車の燃費改善の動きが加速している。燃費改善には車体の軽量化が有効であることが知られている。
【0003】
車体の安全性向上および軽量化のため、自動車用鋼板の更なる高強度化が求められており、主として(例えば95面積%以上の)焼戻しマルテンサイト組織を含む鋼板(以下「マルテンサイト組織鋼板」とも称する)の適用が検討されている。マルテンサイト組織鋼板は、少量の添加元素で高強度を実現しやすいという利点がある。
【0004】
特許文献1は、耐遅れ破壊特性が改善されたマルテンサイト組織鋼板を開示している。特許文献2は、耐衝突特性が改善されたマルテンサイト組織鋼板を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7140301号
特許第7120461号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マルテンサイト組織鋼板は、高強度を実現しやすい反面、当該組織が延性に乏しいため、加工性の観点で自動車部品への適用が困難である。また、マルテンサイト組織鋼板は、自動車部品への適用を考慮した際、破壊されにくくするよう、降伏比をある程度低くしておく必要がある。
【0007】
延性を改善するためには、軟質相であるフェライト及び/又は残留γを導入することが一般的であり、マルテンサイト組織鋼板の延性を改善する検討は、特許文献1等を含めてほとんどなされていない。また降伏比を低くすることについても、特許文献1等を含めてほとんど検討されていない。
【0008】
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、十分な延性を有し、かつ降伏比が十分に低いマルテンサイト組織鋼板、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様1は、
成分組成が、
C :0.15~0.25質量%、
Si:0.70質量%以下(0質量%を含む)、
Mn:1.10~2.50質量%、
Al:0.150質量%以下(0質量%を含まない)、
P :0.020質量%以下(0質量%を含む)、
S :0.010質量%以下(0質量%を含む)、および
N :0.010質量%以下(0質量%を含む)を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
金属組織が、95面積%以上の焼戻しマルテンサイト組織を含み、
アスペクト比2.0以上の炭化物の個数密度が0.60個/μm

以下である、鋼板である。
【0010】
本発明の態様2は、
Ti:0.010~0.070質量%、B:0.0100質量%以下(0質量%を含まない)、およびCr:2.00質量%以下(0質量%を含まない)からなる群から選択される少なくとも1種をさらに含む、態様1に記載の鋼板である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社神戸製鋼所
混練機
15日前
株式会社神戸製鋼所
混練機の軸受構造
15日前
株式会社神戸製鋼所
構造部材の製造方法
1日前
株式会社神戸製鋼所
構造部材の製造方法
1日前
株式会社神戸製鋼所
ねじり疲労評価方法
18日前
株式会社神戸製鋼所
樹脂ペレット製造設備
14日前
株式会社神戸製鋼所
複合構造体及びその製造方法
5日前
株式会社神戸製鋼所
鋼中のMgO含有介在物の抽出方法
14日前
株式会社神戸製鋼所
タンディッシュ内への溶鋼の注入方法
13日前
株式会社神戸製鋼所
誘導電動機制御装置および誘導電動機システム
5日前
株式会社神戸製鋼所
切りくず分断性予測装置、制御装置及び切りくず分断性予測方法
21日前
株式会社神戸製鋼所
ローラ軸受け診断方法、ローラ軸受け診断プログラム、記録媒体および情報処理装置
7日前
株式会社神戸製鋼所
破壊じん性値の予測方法、予測装置、及びプログラム並びに局所破壊限界応力の取得方法
今日
株式会社プロテリアル
焼結体
4か月前
個人
高強度せん断補強筋用の鋼材
2か月前
宏幸株式会社
金属回収方法
2か月前
株式会社神戸製鋼所
鋼材
1か月前
ハイモ株式会社
水中金属の回収除去方法
5か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
2か月前
国立大学法人東北大学
高耐食銅合金
4か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
2か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
26日前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼線
5か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
4か月前
国立大学法人東北大学
腐食環境用銅合金
4か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車輪
22日前
日本製鉄株式会社
鉄道車輪
22日前
JFEスチール株式会社
浸炭鋼部品
2か月前
日本精線株式会社
銅合金
3か月前
NTN株式会社
転動部材
3か月前
日本製鉄株式会社
軸受用鋼管
13日前
続きを見る