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公開番号
2025009426
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023112427
出願日
2023-07-07
発明の名称
糖尿病の治療薬
出願人
国立大学法人九州大学
,
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
48/00 20060101AFI20250110BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】有効性の高い糖尿病の治療薬を提供する。
【解決手段】GREB1(Growth Regulation By Estrogen In Breast Cancer 1)又はGREB1をコードする核酸を含む、糖尿病の治療薬。GREB1又はGREB1をコードする核酸を含む、β細胞増殖剤。GREB1又はGREB1をコードする核酸を含む、インスリン産生促進剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
GREB1(Growth Regulation By Estrogen In Breast Cancer 1)又はGREB1をコードする核酸を含む、糖尿病の治療薬。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
GREB1(Growth Regulation By Estrogen In Breast Cancer 1)又はGREB1をコードする核酸を含む、β細胞増殖剤。
【請求項3】
GREB1(Growth Regulation By Estrogen In Breast Cancer 1)又はGREB1をコードする核酸を含む、インスリン産生促進剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、糖尿病の治療薬に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
血中のグルコース濃度である血糖値は、インスリン、グルカゴン、及びコルチゾール等の様々なホルモンの働きによって、常に一定範囲内に調節されている。これらのホルモンの中でも、インスリンは唯一血糖値を下げることが可能であり、膵臓のβ細胞で産生されている。β細胞が減少すると、体内でインスリンが不足し、血中のグルコースが正常範囲を逸脱し、糖尿病を発症する。近年、糖尿病患者が世界中で急増している。なお、糖尿病患者の約90%は2型糖尿病である。
【0003】
これまで多くの2型糖尿病の治療薬が開発されてきている。例えば、体内のインスリンを補充するインスリン注射、体内に残存するβ細胞を刺激してインスリン分泌させる治療薬、筋肉や脂肪細胞内におけるインスリン感受性を改善する治療薬、腎臓において糖を尿中に排出させる治療薬、腸における糖の吸収を遅延又は抑制させる治療薬、及び肝臓における糖の産生を抑制する治療薬などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2004/072282号
国際公開第2011/007882号
【非特許文献】
【0005】
The Journal of Biological Chemistry 1999, 274 (30): 21095-21103
Molecular and Cellular Biology 2004, 24(7): 2831-28412831-2841
The American Journal of Pathology 2005, 167 (2): 327-336
The American Journal of Pathology 2022, 192 (7): 1028-1052
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Endocrinology 2016, 157(12): 4691-4705
JAMA 1935,105: 257-263; J Clin Invest 1939, 18: 715-722
J Clin Endocrinol Metab 1997, 82: 638-643
Diabetologia 1997, 40: 843-849
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Diabet Med 2007, 24: 906-910
Proc Natul Acad Sci USA 2006, 103: 9232-9237
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Diabetologia 2015, 58: 604-614
Diabetes Care 2007, 30 (4): 989-992
日本糖尿病学会誌「糖尿病」2005, 48 (9): 677-684
日本糖尿病学会誌「糖尿病」2006, 49 (8): 679-684
日本糖尿病学会誌「糖尿病」2007, 50 (1): 1-8
日本糖尿病学会誌「糖尿病」2001, 44 (1): 17-22
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の糖尿病の治療薬は、いずれも、インスリン分泌を完全に制御したり、減少したβ細胞を回復したり、血糖値を正常に戻すことはできない。そのため、より有効性が高い糖尿病の治療薬が求められている。そこで、本発明は、有効性の高い糖尿病の治療薬を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、糖尿病の主な原因であるインスリン不足を解消するため、膵臓β細胞のインスリン遺伝子の転写調節機構について研究し、インスリン遺伝子の転写を抑制する因子である誘導性cAMP早期抑制因子(ICER)を同定した(非特許文献1参照。)。また、本発明者らは、β細胞に特異的にICERを過剰発現するトランスジエニックマウス(ICER-Tgマウス)を作製し、ICER-Tgマウスではβ細胞が枯渇し、インスリンの産生が低下して、ICER-Tgマウスは早期から重度の糖尿病を発症することを示した(非特許文献2参照。)。これらの結果をもとに、本発明者らは、ICER-Tgマウスを、高血糖を維持する重症2型糖尿病・糖尿病性腎症モデルとして確立した(非特許文献3、4及び特許文献1参照。)。
【0008】
さらに、本発明者らは、オスのICER-Tgマウスに、エストロゲンの一種である17βエストラジオール(E2)を投与して、オスのICER-Tgマウスにおいて男性ホルモンであるアンドロゲンと女性ホルモンである17βエストラジオールの比率を、メスのICER-Tgマウスにおける比率に近づけたところ、膵島や膵管でβ細胞が急速に増殖誘導され、病態が著しく回復することを見出した(非特許文献5及び特許文献2参照。)。
【0009】
また、本発明者らは、ICER-Tgマウスが糖尿病性腎症を発症した後でも、マウスに17βエストラジオールを投与すると、硬化した腎臓組織(糸球体や尿細管)が回復することを見出した(非特許文献6参照。)。さらに、本発明者らは、17βエストラジオールを投与することによって、AKTやGlut4等の骨格筋において糖取り込みに関わる分子の発現が充進し、糖取り込みが促進されることを見出した(非特許文献7参照。)。
【0010】
本発明者らは、糖尿病の治療に有効な戦略は、生体内で十分な量の内因性β細胞を再生させ、維持することであると考えた。しかし、従来、17βエストラジオールによってβ細胞が増殖する原因は明らかでなかった。そこで、本発明者らは、鋭意研究の末、17βエストラジオールによって膵島においてGREB1(Growth Regulation By Estrogen In Breast Cancer 1)の発現が誘導され、β細胞が増殖し、血中グルコース濃度が低下することを見出し、GREB1が糖尿病の治療薬として有効であることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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