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公開番号2025007292
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108585
出願日2023-06-30
発明の名称曲げ疲労試験装置及び曲げ疲労試験システム
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G01N 3/34 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】連続処理ライン通過時のような軽負荷の繰り返し負荷を再現して、高精度に曲げ疲労を評価する。
【解決手段】曲げ疲労試験装置100は、回転軸11a,13aが互いに平行に配置された一対の回転ロール11,13と、一方の回転ロール11の外周面11bと他方の回転ロール13の外周面13bとの間で湾曲方向が反転するように外周面11b,13bに接触させて巻き掛けられ、少なくとも一部に試験体SPを含む帯状体15と、帯状体15の一端部側に接続され、張力の付与方向に延出及び縮退が自在で、且つ一定の張力を付与する張力付与部17と、帯状体15の他端部側に接続され、帯状体15を回転ロールの外周面11b,13bに沿って牽引する牽引部19とを備える。牽引部19は回転ロールの外周面11b,13bに試験体SPを押し当てて、試験体SPに帯状体15の幅方向に均一な曲げ変形を付与する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
試験体に張力を付与しつつ、曲げ応力を繰り返し発生させる曲げ疲労試験装置であって、
回転軸が互いに平行に配置された一対の回転ロールと、
前記一対の回転ロールのうち、一方の回転ロールの外周面と他方の回転ロールの外周面との間で湾曲方向が反転するように前記外周面に接触させて巻き掛けられ、少なくとも一部に前記試験体を含む帯状体と、
前記帯状体の一端部側に接続され、前記張力の付与方向に延出及び縮退が自在で、且つ一定の張力を付与する張力付与部と、
前記帯状体の他端部側に接続され、前記帯状体を前記回転ロールの外周面に沿って牽引する牽引部と、
を備え、
前記牽引部は、前記回転ロールの外周面に前記試験体を押し当てて、前記試験体に前記帯状体の幅方向に均一な曲げ変形を付与する、
曲げ疲労試験装置。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記張力付与部と前記帯状体の一端部との間を接続する従動側線状部材と、
前記牽引部と前記帯状体の他端部との間を接続する駆動側線状部材と、
を備える請求項1に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項3】
前記従動側線状部材及び前記駆動側線状部材の少なくとも一方に、牽引方向を反転させるプーリが介装されている、
請求項2に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項4】
前記牽引部は、モータの駆動により前記駆動側線状部材を胴体に巻き付けるウインチを含んで構成される、
請求項2に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項5】
前記張力付与部は、前記従動側線状部材に張力を付与するケーブル巻取型の板ばねを含んで構成される、
請求項2に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項6】
前記回転ロールの直径は、それぞれ100mm以上、1000mm以下である、
請求項1に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項7】
前記回転ロールは前記回転軸が固定されており、前記帯状体が前記回転ロールの回転に合わせて、前記回転ロールの外周面上で滑らずに移動する、
請求項1に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項8】
前記帯状体は、前記試験体の両端に接続される一対のダミー帯板を有する、
請求項1に記載の曲げ疲労試験装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の曲げ疲労試験装置と、
前記牽引部を駆動して、前記帯状体の他端部を、前記張力付与部からの張力より大きな引張力を付与して牽引する引き寄せ動作、及び前記張力付与部からの張力の付与が失われない範囲で前記引張力を緩める戻し動作を行なわせる制御装置と、
を備える曲げ疲労試験システム。
【請求項10】
前記帯状体に付与される前記張力を検出する荷重センサを備え、
前記制御装置は、前記荷重センサからの検出値が、予め定めた閾値より低くなった場合に、前記牽引部を停止させる、
請求項9に記載の曲げ疲労試験システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、曲げ疲労試験装置及び曲げ疲労試験システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウム板や鋼板等の金属板の連続処理ラインにおいては、通板中の板材(先行材)と、次に通板する板材(後行材)との接合が必要となる。このような先行材と後行材との溶接部接合状態を評価する評価方法が、例えば特許文献1に提案されている。特許文献1の評価方法は、溶接接合部のサンプルを鋼帯の幅方向に数箇所一定の深さまで深絞り加工を行い、溶接接合部に割れが発生した場合に、ポンチの押し込み深さから溶接部の接合状態の評価を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-287745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の評価方法では、接合サンプルを球面ポンチで絞り成形し、その押込み深さから疲労破壊回数を予測している。したがって、この評価方法では連続処理ライン内で板材が複数のロールを通る際に負荷される応力よりも大きな応力を試験体に負荷することになり、実際の連続処理ラインでの比較的小さな荷重での疲労を模擬した評価が行えない。そのため、連続処理ラインでの板材の疲労状態を精度良く評価することができなかった。
【0005】
そこで本発明は、連続処理ライン通過時のような軽負荷の繰り返し負荷を再現して、高精度に曲げ疲労を評価できる曲げ疲労試験装置及び曲げ疲労試験システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は下記の構成からなる。
(1) 試験体に張力を付与しつつ、曲げ応力を繰り返し発生させる曲げ疲労試験装置であって、
回転軸が互いに平行に配置された一対の回転ロールと、
前記一対の回転ロールのうち、一方の回転ロールの外周面と他方の回転ロールの外周面との間で湾曲方向が反転するように前記外周面に接触させて巻き掛けられ、少なくとも一部に前記試験体を含む帯状体と、
前記帯状体の一端部側に接続され、前記張力の付与方向に延出及び縮退が自在で、且つ一定の張力を付与する張力付与部と、
前記帯状体の他端部側に接続され、前記帯状体を前記回転ロールの外周面に沿って牽引する牽引部と、
を備え、
前記牽引部は、前記回転ロールの外周面に前記試験体を押し当てて、前記試験体に前記帯状体の幅方向に均一な曲げ変形を付与する、
疲労試験装置。
(2) (1)に記載の曲げ疲労試験装置と、
前記牽引部を駆動して、前記帯状体の他端部を、前記張力付与部からの張力より大きな引張力を付与して牽引する引き寄せ動作、及び前記張力付与部からの張力の付与が失われない範囲で前記引張力を緩める戻し動作を行なわせる制御装置と、
を備える曲げ疲労試験システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、連続処理ライン通過時のような軽負荷の繰り返し負荷を再現して、高精度に曲げ疲労を評価できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態に係る曲げ疲労試験装置を備えた曲げ疲労試験システムの概略構成図である。
図2は、試験体を含む帯状体の平面図である。
図3Aは、曲げ疲労試験装置における引き寄せ動作を説明する回転ロール部分の平面図である。
図3Bは、曲げ疲労試験装置における戻し動作を説明する回転ロール部分の平面図である。
図4は、ロールに巻き付けられた板材に生じる応力を説明する説明図である。
図5は、厚みの異なる板材に生じる応力を示すグラフである。
図6は、曲げ疲労試験システムによる曲げ疲労試験を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る曲げ疲労試験装置100を備えた曲げ疲労試験システム200の概略構成図である。曲げ疲労試験装置100は、一対の回転ロール11,13と、帯状体15と、張力付与部17と、牽引部19と、を備える。この曲げ疲労試験装置100は、帯状体15に含まれている後述の試験体SPに張力を付与しつつ、曲げ応力を繰り返し発生させ、試験体SPを評価する試験装置である。この曲げ疲労試験装置100は、制御装置60を備えることにより、曲げ疲労試験システム200を構成する。
【0010】
一対の回転ロール11,13は、互いに隙間をあけて配置されている。回転ロール11は、回転軸11aを中心に回転可能に支持されており、回転ロール13は、回転軸13aを中心に回転可能に支持されている。これらの回転ロール11,13の回転軸11a,13aは、それぞれ固定されており、互いに平行に配置されている。回転ロール11,13の直径は、それぞれ100mm以上、好ましくは150mm以上、より好ましくは300mm以上であり、1000mm以下、好ましくは900mm以下、より好ましくは800mm以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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