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公開番号2025007191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108423
出願日2023-06-30
発明の名称樹脂フィルム接合体の製造方法、偏光板の製造方法、樹脂フィルム接合体及び偏光板
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250109BHJP(光学)
要約【課題】より正確に位置合わせされた状態で長尺の2つの樹脂フィルムを接合可能な樹脂フィルム接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】製造方法は、第1樹脂フィルム111の後端部側と第2樹脂フィルム112の先端部側とを接合し、接合部113を形成する接合工程を備え、接合工程は、第1樹脂フィルム111の幅方向両端部領域に第1検査光を照射することによって第1樹脂フィルム111の幅方向両端部を検知する第1検知工程と、第2樹脂フィルム112の幅方向両端部領域に第2検査光を照射することによって第2樹脂フィルム112の幅方向両端部を検知する第2検知工程と、第1及び第2樹脂フィルム112の幅方向両端部の位置を、第1及び第2検知工程の検知結果に基づいて第1及び第2樹脂フィルム112の少なくとも一方の位置を調整する位置調整工程と、位置調整工程の後に接合部113を形成する接合部形成工程と、を含む。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向が搬送方向であるように配置された長尺の第1樹脂フィルム及び長尺の第2樹脂フィルムを接合する接合工程であって、前記第1樹脂フィルムの後端部側と前記第2樹脂フィルムの先端部側とを接合して、前記搬送方向と直交する幅方向となす接合角度が20°以上且つ60°以下となるように接合部を形成する前記接合工程を備え、
前記接合工程は、
前記第1樹脂フィルムの幅方向両端部領域に第1検査光を照射し、前記第1樹脂フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した前記第1検査光を受光部で受けることによって、前記第1樹脂フィルムの幅方向両端部を検知する第1検知工程と、
前記第2樹脂フィルムの幅方向両端部領域に第2検査光を照射し、前記第2樹脂フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した前記第2検査光を受光部で受けることによって、前記第2樹脂フィルムの幅方向両端部を検知する第2検知工程と、
前記第1検知工程及び前記第2検知工程の検知結果に基づいて前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの少なくとも一方の位置を調整する位置調整工程と、
前記位置調整工程の後に前記接合部を形成する接合部形成工程と、
を含む、
樹脂フィルム接合体の製造方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記第1樹脂フィルムおよび前記第2樹脂フィルムの幅は異なっており、
前記位置調整工程では、前記第1樹脂フィルムの幅方向両端部のうちの第1端部と前記第2樹脂フィルムの幅方向両端部のうち前記第1端部に対応する端部との間の第1ズレ量と、前記第1樹脂フィルムの幅方向両端部のうちの第2端部と前記第2樹脂フィルムの幅方向両端部のうち前記第2端部に対応する端部との間の第2ズレ量とが同一となるように、前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの少なくとも一方の位置を調整する、
請求項1に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項3】
長手方向が搬送方向であるように配置された長尺の第1樹脂フィルム及び長尺の第2樹脂フィルムを接合する接合工程であって、前記第1樹脂フィルムの後端部側と前記第2樹脂フィルムの先端部とを接合して、前記搬送方向と直交する幅方向となす接合角度が20°以上且つ60°以下となるように接合部を形成する前記接合工程を備え、
前記接合工程は、
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムのうちから選択された位置基準フィルムの幅方向両端部にレーザ光を照射することによって、前記位置基準フィルムの幅方向両端部側の位置を示す基準レーザラインを形成する基準レーザライン形成工程と、
前記第1樹脂フィルム及び前記2樹脂フィルムのうち位置調整される被位置調整フィルムの幅方向両端部の位置を、前記基準レーザラインに対して調整する位置調整工程と、
前記位置調整工程の後に前記接合部を形成する接合部形成工程と、
を含む、
樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項4】
前記接合工程は、前記位置基準フィルムの幅方向両端部領域に第1検査光を照射し、前記位置基準フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した前記第1検査光を受光部で受けることによって、前記位置基準フィルムの幅方向両端部を検知する検知工程を更に有し、
前記基準レーザライン形成工程では、前記検知工程で検知された前記位置基準フィルムの幅方向両端部にレーザ光を照射して前記基準レーザラインを形成する、
請求項3に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項5】
前記接合工程は、前記被位置調整フィルムの幅方向両端部領域を撮像することによって、前記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第1端部に対応する前記基準レーザラインと、前記被位置調整フィルムにおいて前記第1端部に対応する端部との間の第1距離と、前記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第2端部に対応する前記基準レーザラインと、前記被位置調整フィルムにおいて前記第2端部に対応する端部との間の第2距離とを取得する距離取得工程を更に有し、
前記位置調整工程では、前記第1距離及び前記第2距離に基づいて前記被位置調整フィルムの位置を調整する、
請求項3に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項6】
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの幅は異なっており、
前記位置調整工程では、前記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第1端部に対応する前記基準レーザラインと、前記被位置調整フィルムにおいて前記第1端部に対応する端部とのズレ量と、前記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第2端部に形成された前記基準レーザラインと、前記被位置調整フィルムにおいて前記第2端部に対応する端部とのズレ量とが同一となるように、前記被位置調整フィルムの位置を調整する、
請求項3に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項7】
前記第1樹脂フィルムの長手方向に沿っており且つ幅方向のセンターに位置する第1センターラインと、前記第2樹脂フィルムの長手方向に沿っており且つ幅方向のセンターに位置する第2センターラインとの間の角度を、前記第1センターラインと前記第2センターラインの角度を-15°以上且つ15°以下 に調整する、
請求項3に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項8】
前記位置基準フィルムは前記第1樹脂フィルムである、
請求項3に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項9】
前記接合工程において接合された前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムを前記第1樹脂フィルムから順に連続して前記搬送方向に送り出しながら、前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムを前記搬送方向に延伸する工程を更に備える、
請求項1に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法で製造された樹脂フィルム接合体に保護フィルムを貼合する工程を備え、
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムである、
偏光板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルム接合体の製造方法、偏光板の製造方法、樹脂フィルム接合体及び偏光板に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
本技術分野の従来技術として、特許文献1に記載の光学フィルムの製造方法がある。この光学フィルムの製造方法では、フィルムを送り出して延伸槽内で搬送方向に延伸する。フィルムの供給が終了すると先行していたフィルム(以下、「第1フィルム」と称す)の後端と、新しいフィルム(以下、「第2フィルム」と称す)の先端とを接合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-100110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1フィルムの後端と第2フィルムの先端を接合する際、第1フィルム及び第2フィルムに位置ズレが生じていると、後工程において延伸処理を施す場合、第1フィルム及び第2フィルムの接合体としてのフィルムに破断が生じ易い。
【0005】
そこで、本発明は、より正確に位置合わせされた状態で長尺の2つの樹脂フィルムを接合可能な樹脂フィルム接合体の製造方法、上記樹脂フィルム接合体の製造方法を用いた偏光板の製造方法、樹脂フィルム接合体及び上記獣樹脂フィルム接合体を含む偏光板を提供することと目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] 長手方向が搬送方向であるように配置された長尺の第1樹脂フィルム及び長尺の第2樹脂フィルムを接合する接合工程であって、上記第1樹脂フィルムの後端部側と上記第2樹脂フィルムの先端部側とを接合して、上記搬送方向と直交する幅方向となす接合角度が20°以上且つ60°以下となるように接合部を形成する上記接合工程を備え、上記接合工程は、上記第1樹脂フィルムの幅方向両端部領域に第1検査光を照射し、上記第1樹脂フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した上記第1検査光を受光部で受けることによって、上記第1樹脂フィルムの幅方向両端部を検知する第1検知工程と、上記第2樹脂フィルムの幅方向両端部領域に第2検査光を照射し、上記第2樹脂フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した上記第2検査光を受光部で受けることによって、上記第2樹脂フィルムの幅方向両端部を検知する第2検知工程と、上記第1検知工程及び上記第2検知工程の検知結果に基づいて上記第1樹脂フィルム及び上記第2樹脂フィルムの少なくとも一方の位置を調整する位置調整工程と、上記位置調整工程の後に上記接合部を形成する接合部形成工程と、を含む、樹脂フィルム接合体の製造方法。
【0007】
[2] 上記第1樹脂フィルムおよび上記第2樹脂フィルムの幅は異なっており、上記位置調整工程では、上記第1樹脂フィルムの幅方向両端部のうちの第1端部と上記第2樹脂フィルムの幅方向両端部のうち上記第1端部に対応する端部との間の第1ズレ量と、上記第1樹脂フィルムの幅方向両端部のうちの第2端部と上記第2樹脂フィルムの幅方向両端部のうち上記第2端部に対応する端部との間の第2ズレ量とが同一となるように、上記第1樹脂フィルム及び上記第2樹脂フィルムの少なくとも一方の位置を調整する、[1]に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【0008】
[3] 長手方向が搬送方向であるように配置された長尺の第1樹脂フィルム及び長尺の第2樹脂フィルムを接合する接合工程であって、上記第1樹脂フィルムの後端部側と上記第2樹脂フィルムの先端部側とを接合して、上記搬送方向と直交する幅方向となす接合角度が20°以上且つ60°以下となるように接合部を形成する上記接合工程を備え、上記接合工程は、上記第1樹脂フィルム及び上記第2樹脂フィルムのうちから選択された位置基準フィルムの幅方向両端部にレーザ光を照射することによって、上記位置基準フィルムの幅方向両端部の位置を示す基準レーザラインを形成する基準レーザライン形成工程と、上記第1樹脂フィルム及び上記2樹脂フィルムのうち位置調整される被位置調整フィルムの幅方向両端部の位置を、上記基準レーザラインに対して調整する位置調整工程と、上記位置調整工程の後に上記接合部を形成する接合部形成工程と、を含む、樹脂フィルム接合体の製造方法。
【0009】
[4] 上記接合工程は、上記位置基準フィルムの幅方向両端部領域に第1検査光を照射し、上記位置基準フィルムの幅方向両端部領域を透過または反射した上記第1検査光を受光部で受けることによって、上記位置基準フィルムの幅方向両端部を検知する検知工程を更に有し、上記基準レーザライン形成工程では、上記検知工程で検知された上記位置基準フィルムの幅方向両端部にレーザ光を照射して上記基準レーザラインを形成する、[3]に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
【0010】
[5]上記接合工程は、上記被位置調整フィルムの幅方向両端部領域を撮像することによって、上記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第1端部に対応する上記基準レーザラインと、上記被位置調整フィルムにおいて上記第1端部に対応する端部との間の第1距離と、上記位置基準フィルムの幅方向両端部のうち第2端部に対応する上記基準レーザラインと、上記被位置調整フィルムにおいて上記第2端部に対応する端部との間の第2距離とを取得する距離取得工程を更に有し、上記位置調整工程では、上記第1距離及び上記第2距離に基づいて上記被位置調整フィルムの位置を調整する、[3]又は[4]に記載の樹脂フィルム接合体の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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