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公開番号2025004578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-15
出願番号2023104350
出願日2023-06-26
発明の名称ロータの製造装置及びロータの製造方法
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 15/035 20250101AFI20250107BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】熱可塑性の樹脂材を低い圧力で磁石収容孔に注入しても磁石収容孔を樹脂材で隈無く満たすことができるロータの製造装置及びロータの製造方法を提供する。
【解決手段】ロータの製造装置21は、軸線方向に貫通して形成された磁石収容孔15に磁石17が収容されたコア13が軸線方向に対向して配置された第1型22と第2型23とで挟まれるように第1型22と第2型23とを型締めした状態で、磁石収容孔15に熱可塑性の樹脂材を注入して磁石17を固定することによりロータを製造する。第1型22及び第2型23のうちのいずれか一方には、磁石収容孔15に樹脂材を注入するための注入口38が設けられている。第1型22及び第2型23のうちのいずれか一方における注入口38とは異なる位置には、磁石収容孔15と連通する回収室31が設けられている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
軸線方向に貫通して形成された磁石収容孔に磁石が収容されたコアが前記軸線方向に対向して配置された第1型と第2型とで挟まれるように前記第1型と前記第2型とを型締めした状態で、前記磁石収容孔に熱可塑性の樹脂材を注入して前記磁石を固定することによりロータを製造するロータの製造装置であって、
前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方には、前記磁石収容孔に前記樹脂材を注入するための注入口が設けられ、
前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方における前記注入口とは異なる位置には、前記磁石収容孔と連通する回収室が設けられていることを特徴とするロータの製造装置。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記第1型及び前記第2型のうち、一方には前記注入口が設けられ、他方には前記回収室が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロータの製造装置。
【請求項3】
対向して配置された第1型と第2型との間に磁石収容孔を有するコアを配置するとともに前記磁石収容孔に磁石を収容した状態で、前記磁石収容孔に熱可塑性の樹脂材を注入して前記磁石を固定することによりロータを製造するロータの製造方法であって、
前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方には、前記磁石収容孔に前記樹脂材を注入するための注入口が設けられ、
前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方における前記注入口とは異なる位置には、前記磁石収容孔に連通する回収室が設けられ、
型締めされた状態の前記第1型と前記第2型とで挟まれた前記コアの前記磁石収容孔に対して、前記樹脂材が前記磁石収容孔から前記回収室へ溢れるとともに前記磁石収容孔から溢れた前記樹脂材が前記回収室を満たさない量の前記樹脂材を、前記注入口から注入する注入工程を備えることを特徴とするロータの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば磁石埋込型モータのロータの製造装置及びロータの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
磁石埋込型モータのロータは、複数の鉄心片が積層された構造のコアを有する。コアは、鉄心片の積層方向において貫通する複数の磁石収容孔を有している。磁石収容孔の各々には、磁石を収容した状態で樹脂材を充填することにより、磁石が固定されている。
【0003】
このようなロータの製造方法としては、従来、例えば特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1に示すロータを製造するための製造装置は、コアを間に挟む態様で対向して配置される第1型及び第2型を備えている。第1型は、型本体と、コアを支持する支持部材とを備えている。第2型は、型本体と、熱硬化性の樹脂材を磁石収容孔に充填するための充填ポットを有したカルプレートとを備えている。
【0004】
そして、ロータを製造する場合には、まず、支持部材に支持されるとともに複数の磁石収容孔の各々に磁石が収容されたコアにカルプレートを取り付けた状態にする。この状態のコアを第1型の型本体と第2型の型本体とで挟んだ後、複数の磁石収容孔の各々にカルプレートの充填ポットから熱硬化性の樹脂材を充填することにより磁石を固定する。これにより、ロータが製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-140841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のようなロータの製造装置において、熱硬化性の樹脂材よりも粘度が格段に高い熱可塑性の樹脂材を磁石収容孔に充填して磁石を固定する場合には、極めて高い圧力をかけて熱可塑性の樹脂材を磁石収容孔に注入する必要がある。しかし、このような高い圧力で熱可塑性の樹脂材を磁石収容孔に注入すると、コアに高い圧力がかかるので、コアが変形したり破損したりするおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するロータの製造装置は、軸線方向に貫通して形成された磁石収容孔に磁石が収容されたコアが前記軸線方向に対向して配置された第1型と第2型とで挟まれるように前記第1型と前記第2型とを型締めした状態で、前記磁石収容孔に熱可塑性の樹脂材を注入して前記磁石を固定することによりロータを製造するロータの製造装置であって、前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方には、前記磁石収容孔に前記樹脂材を注入するための注入口が設けられ、前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方における前記注入口とは異なる位置には、前記磁石収容孔と連通する回収室が設けられていることを要旨とする。
【0008】
一般に、熱可塑性の樹脂材は、粘度が高い。このため、熱可塑性の樹脂材をコアの磁石収容孔に注入して隈無く満たすためには、高い圧力をかけて当該樹脂材を磁石収容孔に注入する必要がある。しかし、このような高い圧力で樹脂材を磁石収容孔に注入すると、コアに高い圧力がかかるので、コアが変形したり破損したりするおそれがある。
【0009】
この点、上記構成によれば、コアの磁石収容孔に対して、樹脂材が磁石収容孔から回収室へ溢れるとともに磁石収容孔から溢れた樹脂材が回収室を満たさない量の樹脂材を、注入口から注入することで、次のようになる。すなわち、磁石収容孔に注入された樹脂材は、磁石収容孔を隈無く満たした後に回収室に流れ込むが、回収室を満たさない。このため、回収室に余裕がある状態で、樹脂材によって磁石収容孔を隈無く満たすことができる。したがって、高い圧力で樹脂材を磁石収容孔に注入しなくても磁石収容孔を樹脂材で隈無く満たすことができる。すなわち、樹脂材を低い圧力で磁石収容孔に注入しても磁石収容孔を樹脂材で隈無く満たすことができる。
【0010】
上記課題を解決するロータの製造方法は、対向して配置された第1型と第2型との間に磁石収容孔を有するコアを配置するとともに前記磁石収容孔に磁石を収容した状態で、前記磁石収容孔に熱可塑性の樹脂材を注入して前記磁石を固定することによりロータを製造するロータの製造方法であって、前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方には、前記磁石収容孔に前記樹脂材を注入するための注入口が設けられ、前記第1型及び前記第2型のうちのいずれか一方における前記注入口とは異なる位置には、前記磁石収容孔に連通する回収室が設けられ、型締めされた状態の前記第1型と前記第2型とで挟まれた前記コアの前記磁石収容孔に対して、前記樹脂材が前記磁石収容孔から前記回収室へ溢れるとともに前記磁石収容孔から溢れた前記樹脂材が前記回収室を満たさない量の前記樹脂材を、前記注入口から注入する注入工程を備えることを要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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