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公開番号2025000151
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099834
出願日2023-06-19
発明の名称ショックアブソーバ
出願人株式会社アイシン
代理人個人
主分類F16F 9/34 20060101AFI20241224BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ロータリーバルブの操作性に優れたショックアブソーバを提供する。
【解決手段】シリンダSの内部を往復するピストンPと、ピストンPの内部で軸心Xに沿った往復移動と軸心X周りの回転移動が可能で、第1ばねb1と第2ばねb2に挟持されて軸心Xに沿う基準位置に保持されたロータリーバルブVと、を備え、ピストンPには第1ポートp1・第2ポートp2・第1排出部p11・第2排出部p21が設けられ、ロータリーバルブVには第1開口v1・第1窓部w1・第2開口v2・第2窓部w2が設けられ、ロータリーバルブVの回転により第1窓部w1と第1排出部p11の流通面積或は第2窓部w2と第2排出部p21の流通面積が変更可能であり、第1ばねb1とロータリーバルブVの間に及び第2ばねb2とロータリーバルブVとの間にボールジョイント3とばね受け5が設けられたショックアブソーバA。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸心を有する円筒状のシリンダと、
ロッドに接続され、前記シリンダの内壁に沿って往復移動可能に設けられ、前記シリンダの内部を第1外室と第2外室とに分ける円筒状のピストンと、
前記ピストンの内部において、前記軸心に沿って往復移動可能かつ前記軸心の周りに回転可能とする操作ロッドを有し、第1ばねと第2ばねとに挟持されて、常時は前記軸心に沿った基準位置に保持され、前記ピストンの内部を第1内室と第2内室とに仕切るロータリーバルブと、を備え、
前記ピストンには、
前記第1外室と前記第1内室とを連通する第1ポートと、
前記第2外室と前記第2内室とを連通する第2ポートと、
前記第1内室の流体を前記第2外室に排出するよう前記ピストンの周方向に沿った一部に形成された第1排出部と、
前記第2内室の流体を前記第1外室に排出するよう前記ピストンの前記周方向に沿った一部に形成された第2排出部と、が設けられ、
前記ロータリーバルブには、
前記第1内室に連通する第1開口と、
前記ロータリーバルブが前記基準位置から前記第2内室の側に移動することで、前記第1内室を前記第1排出部と連通させる第1窓部と、
前記第2内室に連通する第2開口と、
前記ロータリーバルブが前記基準位置から前記第1内室の側に移動することで、前記第2内室を前記第2排出部と連通させる第2窓部と、が設けられ、
前記操作ロッドを介した前記ロータリーバルブの回転操作により、前記第1窓部と前記第1排出部との流通面積、或は、前記第2窓部と前記第2排出部との流通面積が変更可能であり、
前記第1ばねと前記ロータリーバルブとの間に、および、前記第2ばねと前記ロータリーバルブとの間に、前記ロータリーバルブと相対回転するボールジョイントと、前記ボールジョイントと回動自在に当接し前記第1ばね或は前記第2ばねと当接するばね受けと、が設けられているショックアブソーバ。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記第1ばねおよび前記第2ばねが、環状の板ばねであり、
前記ボールジョイントが、前記ロータリーバルブに対して相対回転する回転部と、
前記ばね受けに当接して姿勢を自在に変更可能な第1当接面と、を備えると共に、
前記ばね受けが、前記操作ロッドを貫通させる孔部を中央に備え、一方側の面に形成されて前記第1当接面に回動自在に当接する第2当接面と、他方側の面の外周縁部に突出した状態に設けられて前記第1ばね或は前記第2ばねに当接する環状のばね座と、を備えている請求項1に記載のショックアブソーバ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明のショックアブソーバは、例えば、円筒状のシリンダの内部に、ロッドに接続されつつ往復移動可能なピストンを備えると共に、ピストンの内部に、ピストンに対して往復移動可能かつ操作ロッドを介して軸心周りに回転可能なロータリーバルブを備え、ロータリーバルブの回転位相を変更してピストンの内部におけるロータリーバルブの移動特性を変更し、さらにはピストンの往復移動特性を変更してショックアブソーバ全体の減衰力を最適に設定できるものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、このようなショックアブソーバとしては例えば特許文献1に示すものがある(〔0010〕~〔0017〕及び図1乃至図3参照)。
【0003】
このショックアブソーバはスプール弁型ショックアブソーバ10であり。シリンダ12と、シリンダに往復動可能に嵌合し、シリンダと共働してシリンダ上室20、シリンダ下室22を形成するピストン14と、シリンダ内にてピストンにより支持された減衰力発生装置16と、を有する。
【0004】
ピストン14の外面には、シリンダと摺接する環状の摺接部36が形成され、この摺接部に対してシリンダ下室22の側には第一の伸び行程用の開口48が形成され、シリンダ上室20の側には第一の縮み行程用の開口50が形成されている。
【0005】
減衰力発生装置16は、ピストン14の内部で往復移動するスプール弁体52を備えている。スプール弁体は、一対の圧縮コイルばね54、56により両側から押圧され、常時においては所定の位置に安定する。スプール弁体52の壁部には、第二の伸び行程用の開口66と第二の縮み行程用の開口68が形成されている。スプール弁体の内部には伸び行程用内部通路72が形成され、スプール弁体はピストン14と共働してシリンダ上室20と常時連通する内部上室58を形成する。また、スプール弁体の内部には縮み行程用内部通路74が形成され、スプール弁体はピストン14と共働してシリンダ下室22と常時連通する内部下室60を形成する。
【0006】
減衰力発生装置16は、伸び行程においては、シリンダ上室20およびシリンダ下室22の圧力の差によりスプール弁体がシリンダ下室22へ近づく方向に変位し、第一及び第二の伸び行程用の開口48,66及び内部上室58、伸び行程用内部通路72を経てシリンダ上室20およびシリンダ下室22を連通接続する。オイル32が第一及び第二の伸び行程用の開口48、66を通過する際の流通抵抗により伸び行程の減衰力を発生する。
【0007】
縮み行程においては、シリンダ上室20およびシリンダ下室22の圧力の差によりスプール弁体がシリンダ上室20へ近づく方向に変位し、第一及び第二の縮み行程用の開口50、68及び内部下室60、縮み行程用内部通路74を経てシリンダ上室20およびシリンダ下室22を連通接続する。オイル32が第一及び第二の縮み行程用の開口50、68を通過する際の流通抵抗により縮み行程の減衰力を発生する。
【0008】
更に、減衰力発生装置16は、ピストン14がシリンダ12に対し変位すると、シリンダ上室20およびシリンダ下室22の圧力の差によりスプール弁体52が変位し、第一及び第二の伸び行程用の開口48,66のオーバーラップの面積及び第一及び第二の縮み行程用の開口50、68のオーバーラップの面積を変化させるよう構成されている。
【0009】
ピストンがシリンダに対し変位せず、シリンダ上室20およびシリンダ下室22の圧力に差がないときには、スプール弁体に対する一対の弾性体の押圧力が同一になり、スプール弁体はピストン14に対し標準の往復動位置に位置する。よって、スプール弁体は標準の往復動位置以外の位置から標準の往復動位置へ移動する際にも弁座部部位には着座しない。このように、本構成のショックアブソーバは、ピストンにより支持された一つの減衰力発生装置によって着座音を発生することなく、伸び行程及び縮み行程の減衰力が発生されるというものである。
【0010】
特に、本構成のショックアブソーバでは、アクチュエータ90および出力軸92を介してスプール(ロータリーバルブ)を回転運動させることができ、スプールの回転位相を適宜設定することで、例えば第一及び第二の伸び行程用の開口48,66どうしのオーバーラップ量を変更することができる。この結果、シリンダ上室20およびシリンダ下室22の差圧によってスプールおよびピストンが往復移動する際のショックアブソーバの減衰力をより最適に変更することができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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