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公開番号2025000079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099724
出願日2023-06-19
発明の名称冷媒異常判定装置、電力変換装置及び冷媒異常判定方法
出願人株式会社明電舎
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20241224BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】インバータ負荷が変動する場合であっても冷媒の異常を確実に検知してスイッチング素子を温度保護する。
【解決手段】スイッチング素子を冷媒により冷却し、温度保護用のサーミスタ6を備える電力変換装置の冷媒異常判定装置1において、フィルタ前サーミスタ推定温度算出部2は前記電力変換装置の電流指令値若しくは電流検出値をパラメータとするサーミスタ温度テーブル21に基づきフィルタ前サーミスタ推定温度を算出する。フィルタ3には、前記フィルタ前サーミスタ推定温度が入力される。加算部5はフィルタ3から出力された値に冷媒温度センサ4からの冷媒温度の値を加算してサーミスタ推定温度を算出する。異常判定部8は、サーミスタ6からのサーミスタ検出温度の傾きと加算部5からの前記サーミスタ推定温度の傾きとの差分が閾値以上となる連続時間が判定時間以上である場合に前記冷媒が異常であると判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
スイッチング素子を冷媒により冷却し、当該スイッチング素子の温度保護用のサーミスタを備える電力変換装置の冷媒異常判定装置であって、
前記電力変換装置の電流指令値若しくは電流検出値をパラメータとするサーミスタ温度テーブルに基づきフィルタ前サーミスタ推定温度を算出するフィルタ前サーミスタ推定温度算出部と、
前記フィルタ前サーミスタ推定温度が入力されるフィルタと、
このフィルタから出力された値に冷媒温度センサからの冷媒温度の値を加算してサーミスタ推定温度を算出する加算部と、
前記サーミスタからのサーミスタ検出温度の傾きと前記加算部からの前記サーミスタ推定温度の傾きとの差分が閾値以上となる連続時間が判定時間以上である場合に前記冷媒が異常であると判定する異常判定部と、
を備えたことを特徴とする冷媒異常判定装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記サーミスタは前記スイッチング素子のモジュールに設けられることを特徴とする請求項1に記載の冷媒異常判定装置。
【請求項3】
前記スイッチング素子のゲートオンオフ指令のキャリア周波数とモータ回転数指令値若しくはモータ回転数検出値を前記サーミスタ温度テーブルのパラメータとすることを特徴とする請求項1に記載の冷媒異常判定装置。
【請求項4】
前記サーミスタ温度テーブルは、予め所定の前記電流指令値若しくは前記電流検出値、前記スイッチング素子のゲートオンオフ指令のキャリア周波数、モータ回転数指令値若しくはモータ回転数検出値及び前記冷媒の基準流量のもとで前記電力変換装置が動作した際の前記サーミスタの温度の実測値に基づき得られた当該電流指令値若しくは当該電流検出値、当該キャリア周波数、当該モータ回転数指令値若しくは当該モータ回転数検出値及び当該基準流量と当該サーミスタの温度との関係を示すことを特徴する請求項3に記載の冷媒異常判定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の冷媒異常判定装置を備えたことを特徴とする電力変換装置。
【請求項6】
スイッチング素子を冷媒により冷却し、温度保護用のサーミスタを備える電力変換装置の冷媒異常判定装置が実行する冷媒異常判定方法であって、
電流指令値若しくは電流検出値をパラメータとするサーミスタ温度テーブルに基づきフィルタ前サーミスタ推定温度を算出する過程と、
前記フィルタ前サーミスタ推定温度をフィルタに入力する過程と、
前記フィルタから出力された値に冷媒温度センサからの冷媒温度の値を加算してサーミスタ推定温度を算出する過程と、
前記サーミスタからのサーミスタ検出温度の傾きと算出された前記サーミスタ推定温度の傾きとの差分が閾値以上となる連続時間が判定時間以上である場合に前記冷媒が異常であると判定する過程と、
を有することを特徴とする冷媒異常判定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置におけるIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の温度保護技術に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
スイッチング素子を備える電力変換装置(モータ駆動用インバータ等)には、スイッチング素子を搭載するIGBTモジュールにサーミスタを備えたものがある。このサーミスタの検出温度に基づきスイッチング素子のチップの温度保護が行われる。
【0003】
また、スイッチング素子の冷却技術としてIGBTモジュールに接触させた水冷ケースに冷媒として冷却水を流通させて熱交換により当該モジュールの冷却が行われる。スイッチング素子の冷却効果は冷却水の流量が大きいほど高まる。
【0004】
水冷式インバータのIGBTチップの温度検出手段としてサーミスタ方式を用いる場合、当該チップを間接的のみでしか測定できないので、動作条件に応じて出力を制限するか若しくはチップ温度を推定して定格温度を守ってチップの熱破損から保護する必要がある。つまり、サーミスタの測定部の温度とチップ温度には、その間の熱抵抗値に基づく温度差がある。
【0005】
水冷式インバータの水冷ケースは、通常、基準流量以上の冷却水が供されるので、サーミスタ温度での保護値は基準値以上の冷却水流量があることを前提に設定される。
【0006】
上述のように前記サーミスタ温度に基づく保護は温度センサダイオード方式のように直接チップ温度を測定しているわけではない。このため、冷却水の異常(例えば冷却ホースの脱離)による温度上昇を検知できず、スイッチング素子を破損させるおそれがある。特に、冷却水ポンプ等の動作異常エラー検出では間に合わずIGBTを破損させるおそれがある。また、サーミスタは、IGBTチップの熱時定数よりも大きな時定数を有するので、冷却水の流量が減る等により生じる過渡での当該チップの温度保護ができない。
【0007】
冷却水の流量センサを備えれば冷却異常を検知できるが、装置のコストアップや大型化につながる。
【0008】
これらの問題を解決するために、インバータの温度変化の傾きに基づき、スイッチング素子の温度保護と冷却系の異常を検出する技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特願2015-136217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1のようなインバータの温度変化の傾きに基づく前記異常を検出する技術は、温度変化中にスイッチング素子の発生損失(つまり、インバータ負荷)が一定であることを前提とする。インバータ負荷が変動する条件では冷却系の異常検出は困難となる。
(【0011】以降は省略されています)

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