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公開番号2024179839
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099056
出願日2023-06-16
発明の名称ハイブリッド車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類B60W 10/30 20060101AFI20241219BHJP(車両一般)
要約【課題】チェーンテンショナに入り込んだ空気を早期に排出することができる新規な技術を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両は、走行用モータと、内燃機関と、内燃機関に設けられたチェーンと、チェーンの張力を調整する油圧式のチェーンテンショナと、内燃機関に連動して動作するとともに、チェーンテンショナへオイルを供給するオイルポンプと、オイルポンプの目標油圧に応じて、オイルポンプの動作を制御する制御装置と、を備えている。制御装置は、EV走行モードの実行中に内燃機関が始動してから第1の所定時間が経過するまでは、目標油圧を上限値に設定し、第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは、目標油圧を上限値以下の範囲内で繰り返し上下させ、第2の所定時間が経過した後は、目標油圧を所定の基準目標値に設定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ハイブリッド車両であって、
走行用モータと、
内燃機関と、
前記内燃機関に設けられたチェーンと、
前記チェーンの張力を調整する油圧式のチェーンテンショナと、
前記内燃機関に連動して動作するとともに、前記チェーンテンショナへオイルを供給するオイルポンプと、
前記オイルポンプの目標油圧に応じて、前記オイルポンプの動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
EV走行モードの実行中に前記内燃機関が始動してから第1の所定時間が経過するまでは、前記目標油圧を上限値に設定し、
前記第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは、前記目標油圧を前記上限値以下の範囲内で繰り返し上下させ、
前記第2の所定時間が経過した後は、前記目標油圧を所定の基準目標値に設定する、
ハイブリッド車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、ハイブリッド車両に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、走行用モータと、内燃機関と、内燃機関に設けられたチェーンと、チェーンの張力を調整する油圧式のチェーンテンショナと、内燃機関に連動して動作するとともに、チェーンテンショナへオイルを供給するオイルポンプと、オイルポンプの目標油圧に応じて、オイルポンプの動作を制御する制御装置と、を備えるハイブリッド車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-71520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のハイブリッド車両では、EV走行モードの実行中において内燃機関が停止しているために、内燃機関に連動して動作するオイルポンプも停止している。EV走行モードの実行中において、走行用モータの駆動力の影響で内燃機関がわずかに逆回転することがある。この場合に、チェーンテンショナに力が作用することによってチェーンテンショナに充填されていたオイルが排出されて、チェーンテンショナに空気が入り込むことがある。この状態で内燃機関を始動させると、チェーンテンショナに入り込んだ空気の影響で異音が発生してしまう。特許文献1の制御装置は、EV走行モードが実行されていた時間が長いほど、目標油圧を高くすることで、チェーンテンショナに入り込んだ空気を早期に排出している。
【0005】
本明細書では、チェーンテンショナに入り込んだ空気を早期に排出することができる新規な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の第1の態様では、ハイブリッド車両は、走行用モータと、内燃機関と、前記内燃機関に設けられたチェーンと、前記チェーンの張力を調整する油圧式のチェーンテンショナと、前記内燃機関に連動して動作するとともに、前記チェーンテンショナへオイルを供給するオイルポンプと、前記オイルポンプの目標油圧に応じて、前記オイルポンプの動作を制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、EV走行モードの実行中に前記内燃機関が始動してから第1の所定時間が経過するまでは、前記目標油圧を上限値に設定し、前記第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは、前記目標油圧を前記上限値以下の範囲内で繰り返し上下させ、前記第2の所定時間が経過した後は、前記目標油圧を所定の基準目標値に設定する。
【0007】
上記の構成によると、第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは、目標油圧が上限値以下の範囲内で繰り返し上下するために、オイルポンプからチェーンテンショナに供給されるオイルの油圧も上下する。これにより、チェーンテンショナに入り込んだ空気が排出されやすくなる。従って、チェーンテンショナに入り込んだ空気を早期に排出することができる。この結果、目標油圧を早期に所定の基準目標値に設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ハイブリッド車両2の模式図。
チェーン機構40の模式図である。
内燃機関16が始動した後におけるオイルポンプ56の目標油圧のタイムチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施例)
(ハイブリッド車両2の構成)
図1に示すように、ハイブリッド車両2は、車体10と、一対の駆動輪12と、一対の従動輪14と、内燃機関16と、走行用モータ18と、バッテリ20と、制御装置22と、を備えている。一対の駆動輪12は、デファレンシャルギア30を介して、出力軸32に接続されている。内燃機関16は、遊星歯車機構34に接続されているクランク軸16Aを備えている。遊星歯車機構34は、出力軸32に接続されている。走行用モータ18は、遊星歯車機構34に接続されているとともに、バッテリ20に電気的に接続されている。走行用モータ18は、バッテリ20から供給される電力によって駆動される。バッテリ20は、再充電可能な二次電池であり、一例ではあるが、複数のリチウムイオンセルを有する。
【0010】
図2に示すように、ハイブリッド車両2は、さらに、チェーン機構40を備えている。チェーン機構40は、クランクスプロケット42と、吸気側カムスプロケット44と、排気側カムスプロケット46と、チェーン48と、固定ガイド50と、揺動ガイド52と、油圧式のチェーンテンショナ54と、オイルポンプ56と、を備えている。クランクスプロケット42は、クランク軸16Aに取付けられている。吸気側カムスプロケット44は、吸気側カム軸(図示省略)に取付けられている。排気側カムスプロケット46は、排気側カム軸(図示省略)に取付けられている。チェーン48は、クランクスプロケット42、吸気側カムスプロケット44、及び、排気側カムスプロケット46に架け渡されている。固定ガイド50は、クランクスプロケット42と排気側カムスプロケット46との間におけるチェーン48をガイドしている。固定ガイド50は、内燃機関16に固定されている。揺動ガイド52は、クランクスプロケット42と吸気側カムスプロケット44との間におけるチェーン48をガイドしている。揺動ガイド52は、内燃機関16に揺動可能に取り付けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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