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公開番号2024179644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098650
出願日2023-06-15
発明の名称鋼管杭の耐震性能の評価方法、および演算プログラム
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G06Q 50/08 20120101AFI20241219BHJP(計算;計数)
要約【課題】土中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を簡便に評価することができ、幾度もの仕様変更に対して迅速に対応できる。
【解決手段】土中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を評価する鋼管杭の耐震性能の評価方法であって、鋼管杭の基準化径厚比と、杭の特性値から構成される指標(1)を乗じて用いる鋼管杭の耐震性能の評価方法を提供する。ここで、指標(1)において、β(上バー)は無次元化した杭の特性値(m単位で無次元化)、Dは鋼管杭の外径、tは鋼管杭の板厚、σyは鋼管杭の降伏点、Epは鋼管杭のヤング率、a、bは定数である。
[数1]
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024179644000022.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">17</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
土中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を評価する鋼管杭の耐震性能の評価方法であって、
前記鋼管杭の基準化径厚比と、杭の特性値から構成される指標(1)を乗じて用いる鋼管杭の耐震性能の評価方法。
ここで、指標(1)において、
β(上バー)は無次元化した杭の特性値(m単位で無次元化)、Dは前記鋼管杭の外径、tは前記鋼管杭の板厚、σ

は前記鋼管杭の降伏点、E

は前記鋼管杭のヤング率、a、bは定数である。
TIFF
2024179644000018.tif
17
170
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
数式(2)で定義される前記鋼管杭の終局状態までの変形性能μを評価し、
前記指標(1)と前記数式(2)を使用した数式(3)を用いる、請求項1に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
ここで、δ

は終局状態の杭頭水平変位、δ

は杭体降伏時の杭頭水平変位、c、d、eは定数である。
TIFF
2024179644000019.tif
32
170
【請求項3】
前記数式(3)において、
定数aは、-3≦a≦1の範囲を満たし、
定数bは、0.5≦b≦3.5の範囲を満たす、請求項2に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
【請求項4】
前記数式(3)において、
定数cは、0.80≦c≦0.97の範囲を満たし、
定数dは、-0.21≦d≦-0.16の範囲を満たし、
定数eは、-0.2≦e≦0.2の範囲を満たす、請求項2に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
【請求項5】
数式(4)で定義される前記鋼管杭の終局状態までの耐力性能λを評価し、
前記指標(1)と前記数式(4)を使用した数式(5)を用いる、請求項1に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
ここで、P

は終局状態の水平耐力、P

は杭体降伏時の水平耐力、c、d、eは定数である。
TIFF
2024179644000020.tif
31
170
【請求項6】
前記数式(5)において、
定数aは、-1≦a≦3の範囲を満たし、
定数bは、0.5≦b≦3.5の範囲を満たす、請求項5に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
【請求項7】
前記数式(5)において、
定数cは、0.92≦c≦1.07の範囲を満たし、
定数dは、-0.06≦d≦-0.03の範囲を満たし、
定数eは、-0.06≦e≦0.06の範囲を満たす、請求項5に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
【請求項8】
前記指標(1)を使用した数式(6)を用いて前記鋼管杭の終局状態までのエネルギー吸収分担割合E
pile
を評価する、請求項1に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
ここで、c、d、eは定数である。
TIFF
2024179644000021.tif
17
170
【請求項9】
前記数式(6)において、
定数aは、-3≦a≦1の範囲を満たし、
定数bは、0.5≦b≦3.5の範囲を満たす、請求項8に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
【請求項10】
前記数式(6)において、
定数cは、29.47≦c≦34.73の範囲を満たし、
定数dは、-0.10≦d≦-0.06の範囲を満たし、
定数eは、-4.5≦e≦4.5の範囲を満たす、請求項8に記載の鋼管杭の耐震性能の評価方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管杭の耐震性能の評価方法、および演算プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
鋼管杭は土木構造物や建築構造物の基礎杭として用いられる。近年の地震の激甚化および過去の地震に伴う基礎杭被害を踏まえて、実務設計において鋼管杭の終局状態までの耐震性能を扱うニーズが増えており、簡便に予測可能な評価方法が求められている。
【0003】
従来、気中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能は、例えば非特許文献1に示される参考数式(1)によって変形性能、参考数式(2)によって耐力性能が簡便に評価できることが知られている。すなわち、非特許文献1では、気中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を鋼材のパラメータを用いて数式表現している。
ここで、参考数式(1)、(2)において、θ
95
:最大耐力後に最大耐力の95%まで耐力低下した際の回転角(rad)、θ
pc
:弾性限界回転量(rad)、H
max
:最大水平耐力(kN)、H
al
:短期許容水平力(kN)、D:鋼管杭の外径(mm)、t:板厚(mm)、σ

:杭の降伏点(N/mm

)、E

:杭のヤング率(N/mm

)、(D/t)×(σ

/E

):基準化径厚比である。
【0004】
TIFF
2024179644000001.tif
21
170
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
津田惠吾,松井千秋、「一定軸力と変動水平力を受ける円形鋼管柱の弾塑性性状」、日本建築学会構造系論文集、第505号、pp.131-138、1998.3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した非特許文献1に示されるような従来の鋼管杭の耐震性能の評価方法では、以下のような課題があった。
上記の非特許文献1は、気中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を鋼材のパラメータを用いて数式表現した評価式を用いる評価方法であって、土中における評価にはなっていない。すなわち、杭基礎としての鋼管杭の耐震性能を評価する場合には、実際の鋼管杭の使用環境である土中において、杭頭に水平力(地震力)を受ける場合を考える必要がある。
土中では気中とは異なり、鋼管杭と地盤が力学的に相互に影響し合う複雑な挙動を示すことから、従来では実験や詳細な数値解析によってのみしか鋼管杭の終局状態までの耐震性能を予測できない問題があった。このような実験や詳細な数値解析による評価方法では、実務設計における幾度もの仕様変更に迅速に対応することが困難であった。そのため、杭と地盤の仕様に応じた鋼管杭の終局状態までの耐震性能を簡便に予測可能な評価方法が望まれている。
【0007】
本発明は、上述する問題点を鑑みてなされたもので、土中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を杭と地盤の仕様から決まる簡便な指標を用いて予測することができ、幾度もの仕様変更に対して迅速に対応できる鋼管杭の耐震性能の評価方法、および演算プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る鋼管杭の耐震性能の評価方法の態様1は、土中における鋼管杭の終局状態までの耐震性能を評価する鋼管杭の耐震性能の評価方法であって、前記鋼管杭の基準化径厚比と、杭の特性値から構成される指標(1)を乗じて用いることを特徴としている。
ここで、指標(1)において、β(上バー)は無次元化した杭の特性値(m単位で無次元化)、Dは前記鋼管杭の外径、tは前記鋼管杭の板厚、σ

は前記鋼管杭の降伏点、E

は前記鋼管杭のヤング率、a、bは定数である。
【0009】
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2024179644000002.tif
17
170
【0010】
(2)本発明の態様2は、態様1の鋼管杭の耐震性能の評価方法において、数式(2)で定義される前記鋼管杭の終局状態までの変形性能μを評価し、前記指標(1)と前記数式(2)を使用した数式(3)を用いることを特徴としてもよい。ここで、δ

は終局状態の杭頭水平変位、δ

は杭体降伏時の杭頭水平変位、c、d、eは定数である。
(【0011】以降は省略されています)

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