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公開番号2024179002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097474
出願日2023-06-14
発明の名称芳香放出システム、制御装置および濃度制御方法
出願人ダイキン工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61M 21/02 20060101AFI20241219BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】対象者が入眠するまでの期間に対象者が存在する空間に芳香物質を放出する場合に、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果を得やすくする。
【解決手段】芳香放出システムは、対象者が存在する空間に芳香物質を放出する放出部と、制御開始から対象者が入眠するまでの期間、空間における芳香物質の濃度が上昇傾向となるように、放出部による芳香物質の放出を制御する制御部とを備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
対象者が存在する空間に芳香物質を放出する放出部と、
制御開始から前記対象者が入眠するまでの期間、前記空間における前記芳香物質の濃度が上昇傾向となるように、前記放出部による当該芳香物質の放出を制御する制御部と
を備える芳香放出システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記空間における前記芳香物質の濃度が、当該芳香物質の種類ごとに定められた6段階臭気強度表示法による臭気強度において、前記期間に0.5段階/60分以上0.5段階/10分以下の変動量で上昇するように、当該芳香物質の放出を制御する請求項1に記載の芳香放出システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記空間における前記芳香物質の濃度が、当該芳香物質の種類ごとに定められた6段階臭気強度表示法による臭気強度において、前記期間に0.5段階/15分の変動量で上昇するように、当該芳香物質の放出を制御する請求項2に記載の芳香放出システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記期間の前に、前記空間における前記芳香物質の濃度を予め定められた基準濃度まで上昇させる事前期間を含むように、前記放出部による当該芳香物質の放出を制御し、
前記期間における前記上昇傾向による前記芳香物質の濃度の変動量は、前記事前期間における当該芳香物質の濃度の変動量よりも小さい請求項1に記載の芳香放出システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記空間に関する情報、前記芳香物質の種類、および当該芳香物質に対する対象者の嗅覚順応パターンのいずれかに基づいて、前記芳香物質の放出を制御する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の芳香放出システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記空間に関する情報として、前記空間の体積に関する情報、または当該空間における換気に関する情報を取得する請求項5に記載の芳香放出システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記芳香物質の種類ごとに予め定められた複数の前記嗅覚順応パターンの中から、前記空間に存在する対象者ごとに一の当該嗅覚順応パターンを選択し、前記芳香物質の放出を制御する請求項5に記載の芳香放出システム。
【請求項8】
前記放出部は、微粒化噴霧方式により前記空間に前記芳香物質を放出する請求項1に記載の芳香放出システム。
【請求項9】
前記制御部は、対象者による入眠に関する動作が行われた場合に、前記制御開始とする請求項1に記載の芳香放出システム。
【請求項10】
芳香物質を対象者が存在する空間に放出する芳香装置の制御装置であって、
制御開始から前記対象者が入眠するまでの期間、前記空間における前記芳香物質の濃度が上昇傾向となるように、前記芳香装置による当該芳香物質の放出を制御する制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香放出システム、制御装置および濃度制御方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、芳香発生部が設けられた通路を開閉する開閉装置の動作間隔および同動作時間を制御する芳香制御部を有する空気清浄装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-139360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対象者が存在する空間に芳香物質を放出する芳香放出システム等では、例えば、空間における芳香物質の濃度が一定であったり、濃度の変動量が小さかったりすると、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果が得にくい場合がある。
本開示は、対象者が入眠するまでの期間に対象者が存在する空間に芳香物質を放出する場合に、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果を得やすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の観点の芳香放出システムは、対象者が存在する空間に芳香物質を放出する放出部と、制御開始から前記対象者が入眠するまでの期間、前記空間における前記芳香物質の濃度が上昇傾向となるように、前記放出部による当該芳香物質の放出を制御する制御部とを備える。この場合、対象者が入眠するまでの期間に対象者が存在する空間に芳香物質を放出する場合に、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果を得やすくすることができる。
ここで、第2の観点の芳香放出システムは、第1の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記空間における前記芳香物質の濃度が、当該芳香物質の種類ごとに定められた6段階臭気強度表示法による臭気強度において、前記期間に0.5段階/60分以上0.5段階/10分以下の変動量で上昇するように、当該芳香物質の放出を制御する。この場合、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果をより得やすくなる。
また、第3の観点の芳香放出システムは、第2の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記空間における前記芳香物質の濃度が、当該芳香物質の種類ごとに定められた6段階臭気強度表示法による臭気強度において、前記期間に0.5段階/15分の変動量で上昇するように、当該芳香物質の放出を制御する。この場合、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果をより得やすくなる。
また、第4の観点の芳香放出システムは、第1の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記期間の前に、前記空間における前記芳香物質の濃度を予め定められた基準濃度まで上昇させる事前期間を含むように、前記放出部による当該芳香物質の放出を制御し、前記期間における前記上昇傾向による前記芳香物質の濃度の変動量は、前記事前期間における当該芳香物質の濃度の変動量よりも小さい。この場合、芳香物質の濃度を基準濃度まで上昇させる事前期間を含まない場合と比べて、対象者が存在する空間における芳香物質の濃度を入眠に適した濃度にしやすくなる。
また、第5の観点の芳香放出システムは、第1の観点~第4の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記空間に関する情報、前記芳香物質の種類、および当該芳香物質に対する対象者の嗅覚順応パターンのいずれかに基づいて、前記芳香物質の放出を制御する。この場合、空間の体積に関する情報、空間における換気に関する情報、芳香物質の種類、および芳香物質に対する対象者の嗅覚順応パターンによらずに芳香物質を空間に放出するタイミング、または芳香物質の放出量を制御する場合と比べて、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果をより得やすくなる。
また、第6の観点の芳香放出システムは、第5の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記空間に関する情報として、前記空間の体積に関する情報、または当該空間における換気に関する情報を取得する。この場合、空間の体積に関する情報および空間における換気に関する情報を取得しない場合と比べて、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果をより得やすくなる。
また、第7の観点の芳香放出システムは、第5の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、前記芳香物質の種類ごとに予め定められた複数の前記嗅覚順応パターンの中から、前記空間に存在する対象者ごとに一の当該嗅覚順応パターンを選択し、前記芳香物質の放出を制御する。この場合、対象者ごとに選択された一の嗅覚順応パターンに基づいて芳香物質の放出を制御しない場合と比べて、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果をより得やすくなる。
また、第8の観点の芳香放出システムは、第1の観点の芳香放出システムであって、前記放出部は、微粒化噴霧方式により前記空間に前記芳香物質を放出する。この場合、放出部が微粒化噴霧方式以外の方式で空間に芳香物質を放出する場合と比べて、空間における芳香物質の濃度を精度よく制御することができる。
また、第9の観点の芳香放出システムは、第1の観点の芳香放出システムであって、前記制御部は、対象者による入眠に関する動作が行われた場合に、前記制御開始とする。この場合、対象者が入眠するタイミングに合わせて、対象者が存在する空間における芳香物質の濃度を入眠に適した濃度にしやすくなる。
【0006】
また、他の観点から捉えると、本開示の第10の観点の制御装置は、芳香物質を対象者が存在する空間に放出する芳香装置の制御装置であって、制御開始から前記対象者が入眠するまでの期間、前記空間における前記芳香物質の濃度が上昇傾向となるように、前記芳香装置による当該芳香物質の放出を制御する。この場合、対象者が入眠するまでの期間に対象者が存在する空間に芳香物質を放出する場合に、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果を得やすくすることができる。
【0007】
また、他の観点から捉えると、本開示の第11の観点の濃度制御方法は、対象者が存在する空間における芳香物質の濃度が、制御開始から前記対象者が入眠するまでの期間、上昇傾向となるように、当該空間における当該芳香物質の濃度を制御する。この場合、対象者が入眠するまでの期間に対象者が存在する空間に芳香物質を放出する場合に、対象者が芳香物質による香りを感じることによる入眠導入効果を得やすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態が適用される環境制御システムの構成の一例を示す図である。
本実施形態が適用される制御装置により実現される機能の一例を示すブロック図である。
環境制御システムの制御装置による処理の一例を示したフローチャートである。
対象空間における芳香物質の濃度の時間変化の一例を、放出部の動作とともに示した図である。
(a)~(b)は、対象空間における芳香物質の濃度の上昇傾向の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態が適用される芳香放出システム1の構成の一例を示す図である。芳香放出システム1は、空間内にいる人を睡眠状態へ促すために、空間における芳香物質の濃度を制御するシステムである。
芳香放出システム1により芳香物質の濃度を制御する空間としては、壁や床等で囲われ、人が睡眠をとることができる体積を有する空間であれば特に限定されない。このような空間としては、人が睡眠をとるベッドマットや布団等の寝具が置かれた室内等を例示することができる。なお、以下では、芳香放出システム1により芳香物質の濃度を制御する対象となる空間を、対象空間と表記する場合がある。また、以下では、芳香放出システム1により芳香物質の濃度が制御される対象空間に存在する人を対象者と表記する場合がある。
【0010】
本実施形態の芳香放出システム1は、対象空間に芳香物質を放出する芳香装置10と、芳香装置10の動作を制御する制御部の一例としての制御装置20とを備えている。また、芳香放出システム1は、対象空間における対象者の存在を検知する人感センサ30を備えている。さらに、芳香放出システム1は、対象空間の明るさ(輝度)を検知する輝度センサ40を備えている。さらにまた、芳香放出システム1は、対象者が使用する端末装置50を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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