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公開番号
2024167693
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023083943
出願日
2023-05-22
発明の名称
含フッ素ポリマーを含有する紫外光発光素子用レンズ
出願人
ダイキン工業株式会社
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
G02B
1/04 20060101AFI20241127BHJP(光学)
要約
【課題】本開示は、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含み、高硬度な含フッ素ポリマーを含有する紫外光発光素子用レンズの提供を一つの目的とする。
【解決手段】本開示は次の紫外光発光素子用レンズに関する。
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)を含有する紫外光発光素子用レンズであって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記含フッ素ポリマー(A)は、下記の特性(a)及び(b):
(a)240nm~340nmの波長における平均透過率が85%以上
(b)鉛筆硬度がF以上
を有する、紫外光発光素子用レンズ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)を含有する紫外光発光素子用レンズであって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記含フッ素ポリマー(A)は、下記の特性(a)及び(b):
(a)240nm~340nmの波長における平均透過率が85%以上
(b)鉛筆硬度がF以上
を有する、紫外光発光素子用レンズ。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A1):
TIFF
2024167693000013.tif
35
170
[式中、R
1
~R
4
はそれぞれ独立して、フッ素原子、C1-C5のパーフルオロアルキル基、又はC1-C5のパーフルオロアルコキシ基を示す。]
で表される構成単位
を主成分として含む、請求項1に記載の紫外光発光素子用レンズ。
【請求項3】
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A1-1):
TIFF
2024167693000014.tif
37
170
で表される構成単位を主成分として含む、請求項1に記載の紫外光発光素子用レンズ。
【請求項4】
前記含フッ素ポリマー(A)中の全ての構成単位における含フッ素脂肪族環を有する構成単位の割合が、55~100モル%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の紫外光発光素子用レンズ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、含フッ素ポリマーを含有する紫外光発光素子用レンズに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
発光素子用レンズでは、光の照射範囲、照射強度等の調整のため拡散等の機能が求められる。このため、形状に特徴のある発光素子用レンズ(例;フレネルレンズ)が要望されている。非晶質の含フッ素ポリマーの一部は、その透明性を活用し、発光素子(例;UV-LED)用レンズとして用途が報告されている(特許文献1~6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-162191号公報
国際公開第2007/086478号
特開2016-006832号公報
国際公開第2019/087348号
国際公開第2019/043840号
国際公開第2009/034952号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フレネルレンズのような複雑な形状のレンズの製造では、複雑な形状を実現するために切削工程が採用されている。本発明者は、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマーのような樹脂の切削では、柔らかすぎることにより切削工具に樹脂が付着して正確な切削を阻害する等の問題が生じ得ることに注目した。
本開示は、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含み、高硬度な含フッ素ポリマーを含有する紫外光発光素子用レンズの提供を一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、例えば次の態様を包含する。
項1.
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)を含有する紫外光発光素子用レンズであって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記含フッ素ポリマー(A)は、下記の特性(a)及び(b):
(a)240nm~340nmの波長における平均透過率が85%以上
(b)鉛筆硬度がF以上
を有する、紫外光発光素子用レンズ。
項2.
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A1):
TIFF
2024167693000001.tif
36
170
[式中、R
1
~R
4
はそれぞれ独立して、フッ素原子、C1-C5のパーフルオロアルキル基、又はC1-C5のパーフルオロアルコキシ基を示す。]
で表される構成単位
を主成分として含む、項1に記載の紫外光発光素子用レンズ。
項3.
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A1-1):
TIFF
2024167693000002.tif
36
170
で表される構成単位を主成分として含む、項1又は2に記載の紫外光発光素子用レンズ。
項4.
前記含フッ素ポリマー(A)中の全ての構成単位における含フッ素脂肪族環を有する構成単位の割合が、55~100モル%である、項1~3のいずれか一項に記載の紫外光発光素子用レンズ。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、硬度の高い、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマーを含有する紫外光発光素子用レンズを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の前記概要は、本開示の各々の開示された実施形態または全ての実装を記述することを意図するものではない。
本開示の後記説明は、実例の実施形態をより具体的に例示する。
本開示のいくつかの箇所では、例示を通してガイダンスが提供され、及びこの例示は、様々な組み合わせにおいて使用できる。
それぞれの場合において、例示の群は、非排他的な、及び代表的な群として機能できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられる。
【0008】
用語
本明細書中の記号及び略号は、特に限定のない限り、本明細書の文脈に沿い、本開示が属する技術分野において通常用いられる意味に理解できる。
本明細書中、語句「含有する」は、語句「から本質的になる」、及び語句「からなる」を包含することを意図して用いられる。
本明細書中に記載されている工程、処理、又は操作は、特に断りのない限り、室温で実施され得る。本明細書中、室温は、10~40℃の範囲内の温度を意味することができる。
本明細書中、表記「Cn-Cm」(ここで、n、及びmは、それぞれ、数である。)は、当業者が通常理解する通り、炭素数がn以上、且つm以下であることを表す。
【0009】
本明細書中、特に断りのない限り、「含フッ素脂肪族環」は、環構成原子として、複数の炭素原子、及び1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有する。「含フッ素脂肪族環」が環構成原子として複数の酸素原子を含むときは、当該酸素原子は互いに隣り合わない。
「含フッ素脂肪族環」は、フッ素原子を含有する飽和脂肪族の単環を包含する。
「含フッ素脂肪族環」は、4員以上の環(例:4員環、5員環、6員環、7員環)を包含する。
「含フッ素脂肪族環」は、パーフルオロアルキル基(例:C1-C5の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基)及びパーフルオロアルコキシ基(例:C1-C5の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルコキシ基)からなる群から選択される少なくとも1種を置換基として有していてもよい。置換基の数は、1個以上とでき、例えば、1~4個、1~3個、1~2個、1個、2個、3個、又は4個であることができる。
「含フッ素脂肪族環」において、環構成炭素原子はフッ素原子を有していてもよい。
「含フッ素脂肪族環」の例は、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロオキセタン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロテトラヒドロフラン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロジオキソラン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロテトラヒドロピラン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロ-1,3-ジオキサン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロオキセパン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロ-1,3-ジオキセパン、1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロ-1,4-ジオキセパン、及び1個以上の置換基を有していてもよいパーフルオロ-1,3,5-トリオキセパンを含む。
【0010】
本明細書中、特に断りのない限り、「アルキル基」の例は、メチル、エチル、プロピル(例:n-プロピル、イソプロピル)、ブチル(例:n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル)、ペンチル(例:n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル、3-ペンチル)、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及びデシル等の、直鎖状又は分枝鎖状の、C1-C10(好ましくはC1-C7、より好ましくはC1-C6、より一層好ましくはC1-C4、特に好ましくはC1-C3)アルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチル等の環状のC3-C10(例えば、C3-C6、C4-C6、C3-C5、C5-C6)アルキル基を包含できる。
(【0011】以降は省略されています)
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