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公開番号
2024178574
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-25
出願番号
2023096803
出願日
2023-06-13
発明の名称
エネルギーマネジメントシステム及び方法
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
H02J
3/00 20060101AFI20241218BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電気と熱の両方を含めたエネルギーを有効利用する自己託送計画を生成する。
【解決手段】エネルギーマネジメントシステムは、託送計画装置、発電計画装置、及び送受電計画装置を備える。発電計画装置は、熱電併給サイトについて、計画期間の各時間帯について熱需要がコージェネレーションシステムの排熱量によって過不足なく満たされるようにコージェネレーションシステムの発電量を求める。送受電計画装置は、熱電併給サイトについて、計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成し、熱電併給サイトを除く複数のサイトについて、計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成する。託送計画装置は、複数のサイトの余剰電力及び不足電力に係る情報を取得し、余剰電力を持つサイトから不足電力を持つサイトへ電気が自己託送されるように計画期間の各時間帯の自己託送計画を生成する。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
熱需要を排熱量によって過不足なく満たす熱主運転が行われる第1のコージェネレーションシステムを備える第1の熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメントシステムであって、
託送計画装置と、発電計画装置と、送受電計画装置とを備え、
前記発電計画装置は、前記第1の熱電併給サイトについて、前記計画期間の熱需要計画と電力需要計画を取得し、前記計画期間の各時間帯について熱需要が前記第1のコージェネレーションシステムの排熱量によって過不足なく満たされるように前記第1のコージェネレーションシステムの発電量を求めるように構成されており、
前記送受電計画装置は、前記第1の熱電併給サイトについて、前記計画期間の各時間帯の前記発電量と電力需要との差から余剰電力及び不足電力を求めて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成し、前記第1の熱電併給サイトを除く前記複数のサイトについて、前記計画期間の電力需要計画を取得し、当該電力需要計画に基づいて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成するように構成されており、
前記託送計画装置は、前記複数のサイトの余剰電力及び不足電力に係る情報を取得し、余剰電力を持つサイトから不足電力を持つサイトへ電気が自己託送されるように前記計画期間の各時間帯について前記第1の熱電併給サイトの中から一次託送元を決定すると共に前記複数のサイトのうち所定の一次託送先候補の中から一次託送先を決定し、前記計画期間の各時間帯の前記一次託送元及び前記一次託送先の組み合わせ並びに前記一次託送元から前記一次託送先への託送電力量を含む前記自己託送計画を生成するように構成されている、
エネルギーマネジメントシステム。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記一次託送先候補が、前記複数のサイトのうち、前記第1の熱電併給サイト、熱利用を行わない発電設備と電力需要設備を備えるサイト、及び、発電能力を有さず電力需要設備を備えるサイトのうち少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項3】
前記複数のサイトは商用電力を買電可能であり、
前記託送計画装置は、前記複数のサイトの買電量の履歴と契約電力量とを記憶しており、前記一次託送先候補の中から、前記契約電力量と前記買電量の差が最も小さいサイトを前記一次託送先と決定する、
請求項1に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項4】
前記託送計画装置は、前記第1の熱電併給サイトの余剰電力の合計が前記一次託送先候補の不足電力の合計よりも多い時間帯が存在する場合に、前記第1の熱電併給サイトの余剰電力の合計と前記一次託送先候補の不足電力の合計の差分に相当する電力の余剰分が前記自己託送グループの前記複数のサイトのうち前記一次託送先候補以外のサイトへ供給されるように、当該時間帯に余剰電力を持つ前記第1の熱電併給サイトの中から二次託送元を選択し、前記自己託送グループの前記複数のサイトのうち前記一次託送先候補以外のサイトを含む所定の二次託送先候補の中から二次託送先を決定し、当該時間帯の前記自己託送計画に前記二次託送元及び前記二次託送先の組み合わせ並びに前記二次託送元から前記二次託送先への託送電力量を含めるように構成されている、
請求項1に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項5】
前記複数のサイトは、電力需要を発電量によって過不足なく満たす電主運転が行われる第2のコージェネレーションシステムを備える第2の熱電併給サイトを含み、前記二次託送先候補が前記第2の熱電併給サイトを含む、
請求項4に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項6】
前記複数のサイトは商用電力を買電可能であり、
前記託送計画装置は、前記複数のサイトの買電量の履歴と契約電力量とを記憶しており、前記二次託送先候補の中から、不足電力を有し且つ前記契約電力量と前記買電量の差が最も小さいサイトを前記二次託送先と決定する、
請求項4に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項7】
前記託送計画装置は、前記第1の熱電併給サイトの余剰電力の合計が前記一次託送先候補の不足電力の合計よりも少ない時間帯が存在する場合に、前記一次託送先候補の不足電力の合計と前記第1の熱電併給サイトの余剰電力の合計との差分に相当する電力の不足分が前記自己託送グループの前記複数のサイトのうち前記第1の熱電併給サイト以外のサイトから供給されるように、当該時間帯に不足電力を持つ前記一次託送先候補の中から三次託送先を選択し、前記自己託送グループの前記複数のサイトのうち前記第1の熱電併給サイト以外のサイトから三次託送元を決定し、当該時間帯の前記自己託送計画に前記三次託送元及び前記三次託送先の組み合わせ並びに前記三次託送元から前記三次託送先への託送電力量を含めるように構成されている、
請求項1又は4に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項8】
前記複数のサイトは商用電力を買電可能であり、
前記託送計画装置は、前記複数のサイトの買電量の履歴と契約電力量とを記憶しており、前記一次託送先候補の中から、不足電力を有し且つ前記契約電力量と前記買電量の差が最も小さいサイトを前記三次託送先と決定する、
請求項7記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項9】
熱需要を排熱量によって過不足なく満たす熱主運転が行われるコージェネレーションシステムを備える熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、演算処理装置が連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメント方法であって、
前記熱電併給サイトについて、前記計画期間の熱需要計画と電力需要計画を取得し、前記計画期間の各時間帯について熱需要が前記コージェネレーションシステムの排熱量によって過不足なく満たされるように前記コージェネレーションシステムの発電量を求めることと、
前記熱電併給サイトについて、前記計画期間の各時間帯について前記発電量と電力需要との差から余剰電力及び不足電力を求めて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成することと、
前記熱電併給サイトを除く前記複数のサイトについて、前記計画期間の電力需要計画を取得し、当該電力需要計画に基づいて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成することと、
前記複数のサイトの余剰電力及び不足電力に係る情報を取得し、余剰電力を持つサイトから不足電力を持つサイトへ電気が自己託送されるように前記計画期間の各時間帯について前記熱電併給サイトの中から託送元を決定すると共に前記複数のサイトのうち所定の託送先候補の中から託送先を決定し、前記計画期間の各時間帯の前記託送元及び前記託送先の組み合わせ並びに託送電力量を含む前記自己託送計画を生成することと、を含む、
エネルギーマネジメント方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数のサイトの電気及び熱エネルギーをマネジメントし、複数のサイトの電気の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメントシステム及び方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
送配電事業者によって管理される送配電ネットワークを介して、自家用発電設備から離れた場所にある需要施設へ電気を送電する仕組み(以下、自己託送システム)が知られている。自己託送システムでは、送配電ネットワークを利用することから、所定の単位時間における計画値又は実際の電力需要と同量の電力を供給すること、即ち、同時同量が要求される。単位時間ごとの電力の需要量と供給量の計画値を含む自己託送計画が配送電事業者に予め通知され、配送電事業者は自己託送計画通りに自家用発電設備から受電した電気を需要施設へ送電する。
【0003】
自家用発電設備としてコージェネレーションシステムが普及している。コージェネレーションシステムは、熱源より電力と熱を生産し供給するシステムの総称である。コージェネレーションシステムには、内燃機関で発電を行ってその際に発生する熱を活用する方法、燃料電池で発電を行ってその際に発生する熱を活用する方法、蒸気ボイラと蒸気タービンで発電を行って蒸気の一部を熱として活用する方法がある。コージェネレーションシステムで生じた熱、即ち、蒸気や温水は、製造業のプロセス利用や空調用の吸収式冷凍機、或いは給湯の熱源として利用される。
【0004】
従来、コージェネレーションシステムでは、コストを重視した運転がなされている。例えば、特許文献1では、商用電力系統からの受電電力の削減が要求されるデマンドレスポンス時間帯において、売電価格が発電コスト以下の場合に通常運転モードで運転し、売電価格が発電コストを上回る場合に最大出力運転モードで運転するように、コージェネレーションシステムの運転モードを切り替えることが記載されている。通常運転モードでは、発電電力を電力負荷の消費電力に追従させるように出力を制御する電主運転が行われる。最大出力運転モードでは、電力負荷の消費電力に関係なくコージェネレーションシステムの発電電力を定格出力に設定し、商用電力系統への逆潮流によって余剰電力が売却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-50826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第1サイトのコージェネレーションシステムで発電した電気を、自己託送システムを利用して第2サイトの需要施設へ送電するにあたり、発電や送電を含めたトータルコストを最小化するように複数のサイト間で電力を融通する場合、コストを決定するための情報が必要であり、また、コストを決定するための演算が煩雑となる。
【0007】
本開示は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コージェネレーションシステムを備える少なくとも1つの熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、電気と熱の両方を含めたエネルギーをより有効利用できるように、連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメントシステム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るエネルギーマネジメントシステムは、
熱需要を排熱量によって過不足なく満たす熱主運転が行われる第1のコージェネレーションシステムを備える第1の熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメントシステムであって、
託送計画装置と、発電計画装置と、送受電計画装置とを備え、
前記発電計画装置は、前記第1の熱電併給サイトについて、前記計画期間の熱需要計画と電力需要計画を取得し、前記計画期間の各時間帯について熱需要が前記第1のコージェネレーションシステムの排熱量によって過不足なく満たされるように前記第1のコージェネレーションシステムの発電量を求めるように構成されており、
前記送受電計画装置は、前記第1の熱電併給サイトについて、前記計画期間の各時間帯の前記発電量と電力需要との差から余剰電力及び不足電力を求めて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成し、前記第1の熱電併給サイトを除く前記複数のサイトについて、前記計画期間の電力需要計画を取得し、当該電力需要計画に基づいて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成するように構成されており、
前記託送計画装置は、前記複数のサイトの余剰電力及び不足電力に係る情報を取得し、余剰電力を持つサイトから不足電力を持つサイトへ電気が自己託送されるように前記計画期間の各時間帯について前記第1の熱電併給サイトの中から一次託送元を決定すると共に前記複数のサイトのうち所定の一次託送先候補の中から一次託送先を決定し、前記計画期間の各時間帯の前記一次託送元及び前記一次託送先の組み合わせ並びに前記一次託送元から前記一次託送先への託送電力量を含む前記自己託送計画を生成するように構成されているものである。
【0009】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るエネルギーマネジメント方法は、
熱需要を排熱量によって過不足なく満たす熱主運転が行われるコージェネレーションシステムを備える熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、演算処理装置が連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメント方法であって、
前記熱電併給サイトについて、前記計画期間の熱需要計画と電力需要計画を取得し、前記計画期間の各時間帯について熱需要が前記コージェネレーションシステムの排熱量によって過不足なく満たされるように前記コージェネレーションシステムの発電量を求めることと、
前記熱電併給サイトについて、前記計画期間の各時間帯について前記発電量と電力需要との差から余剰電力及び不足電力を求めて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成することと、
前記熱電併給サイトを除く前記複数のサイトについて、前記計画期間の電力需要計画を取得し、当該電力需要計画に基づいて前記計画期間の各時間帯の余剰電力及び不足電力に係る情報を生成することと、
前記複数のサイトの余剰電力及び不足電力に係る情報を取得し、余剰電力を持つサイトから不足電力を持つサイトへ電気が自己託送されるように前記計画期間の各時間帯について前記熱電併給サイトの中から託送元を決定すると共に前記複数のサイトのうち所定の託送先候補の中から託送先を決定し、前記計画期間の各時間帯の前記託送元及び前記託送先の組み合わせ並びに託送電力量を含む前記自己託送計画を生成することと、を含むものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、コージェネレーションシステムを備える少なくとも1つの熱電併給サイトを含む複数のサイトからなり、サイト間で電気の自己託送が可能な自己託送グループにおいて、電気と熱の両方を含めたエネルギーをより有効利用できるように、連続する複数の単位時間帯から構成される所定の計画期間の自己託送計画を生成するエネルギーマネジメントシステム及び方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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