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公開番号2024177550
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024177455,2022580659
出願日2024-10-09,2022-02-09
発明の名称ガスタービンシステム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02C 9/40 20060101AFI20241212BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】アンモニアを安定燃焼させつつも、NOxの生成を抑制することができる。
【解決手段】燃料供給設備は、液体アンモニアが流れる主アンモニアラインと、前記主アンモニアラインの端に接続され、加熱媒体と前記液体アンモニアとを熱交換させて前記液体アンモニアを加熱して気化させる気化器と、前記気化器に接続され、前記気化器で気化したアンモニアである気体アンモニアを燃料としてガスタービンの燃焼器に導く気体アンモニアラインと、前記気化器で前記加熱媒体と熱交換されていない液体アンモニアを燃料として、前記燃焼器に導く液体アンモニアラインと、前記気体アンモニアラインから前記気体アンモニアを前記燃焼器に導く第一状態と、前記液体アンモニアラインから前記液体アンモニアを前記燃焼器に導く第二状態との間でアンモニア供給状態を切り替えることができる切替器と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体アンモニアを貯留可能なアンモニアタンクに接続されている主アンモニアラインと、
前記主アンモニアライン中に設けられ、前記アンモニアタンクからの前記液体アンモニアを昇圧可能な主アンモニアポンプと、
前記主アンモニアラインの端に接続され、加熱媒体と前記主アンモニアポンプで昇圧された前記液体アンモニアとを熱交換させて前記液体アンモニアを加熱して気化させることができる気化器と、
前記気化器に接続され、前記気化器で気化したアンモニアである気体アンモニアを燃料としてガスタービンの燃焼器に導くことができる気体アンモニアラインと、
前記主アンモニアポンプで昇圧された液体アンモニアであって、前記気化器で前記加熱媒体と熱交換されていない液体アンモニアを燃料として、前記燃焼器に導くことができる液体アンモニアラインと、
前記気体アンモニアラインから前記気体アンモニアを前記燃焼器に導く第一状態と、前記液体アンモニアラインから前記液体アンモニアを前記燃焼器に導く第二状態とを含む複数の状態の間でアンモニア供給状態を切り替えることができる切替器と、
を備える、
燃料供給設備。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃料供給設備において、
前記切替器は、前記気体アンモニアラインからの前記気体アンモニアと前記液体アンモニアラインからの前記液体アンモニアとを前記燃焼器に導く第三状態と、前記第一状態と、前記第二状態と、の間でアンモニア供給状態を切り替えることができる、
燃料供給設備。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の燃料供給設備において、
さらに、前記燃焼器に供給される前記燃料の流量を調節する流量調節弁を備える、
燃料供給設備。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給設備において、
前記液体アンモニアラインの端は、前記主アンモニアライン中であって、前記主アンモニアポンプと前記気化器との間の位置に接続されている、
燃料供給設備。
【請求項5】
請求項4に記載の燃料供給設備において、
前記切替器は、前記第一状態を実現するために、前記主アンモニアポンプで昇圧された前記液体アンモニアを前記気化器に導く状態と、前記第二状態を実現するために、前記主アンモニアポンプで昇圧された前記液体アンモニアを前記液体アンモニアラインに導かない状態と、の間でアンモニア供給状態を切り替えることができる弁である、
燃料供給設備。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の燃料供給設備において、
さらに、前記液体アンモニアライン中に設けられ、前記液体アンモニアラインを流れる前記液体アンモニアを昇圧可能な液体アンモニアポンプと、
前記気体アンモニアライン中に設けられ、前記気体アンモニアラインを流れる前記気体アンモニアを昇圧可能な気体アンモニア圧縮機と、
を備える、
燃料供給設備。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給設備において、
前記気体アンモニアラインは、前記液体アンモニアラインを兼ね、
前記切替器は、前記第一状態を実現するために、前記加熱媒体を前記気化器に導く状態と、前記第二状態を実現するために、前記加熱媒体を前記気化器に導かない状態と、の間で前記加熱媒体の供給状態を切り替える加熱媒体弁である、
燃料供給設備。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料供給設備において、
さらに、外部から前記ガスタービンの要求出力を受け付け、前記要求出力に応じて、前記第一状態と前記第二状態とを含む複数の状態のうちの一の状態を定め、前記切替器に対して、前記一の状態になるよう指示する制御装置を備える、
燃料供給設備。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料供給設備と、
前記燃料供給設備からの前記燃料を圧縮空気中で燃焼させて、燃焼ガスを生成する前記燃焼器と、
を備える、
燃料燃焼設備。
【請求項10】
請求項9に記載の燃料燃焼設備において、
前記燃焼器は、
前記燃料が燃焼し、且つ前記燃料の燃焼で生成された前記燃焼ガスをタービンに導くことができる燃焼室を形成する燃焼室形成器と、
前記燃焼室内に前記燃料及び圧縮空気を噴射可能な燃焼器本体と、
を有し、
前記燃焼器本体は、前記燃焼室内に前記燃料を噴射可能な燃料ノズルを有し、
前記燃料ノズルは、前記気体アンモニアラインに接続され、前記気体アンモニアラインを流れてきた前記気体アンモニアを前記燃焼室内に噴射可能な気体燃料流路と、前記液体アンモニアラインに接続され、前記液体アンモニアラインを流れてきた前記液体アンモニアを前記燃焼室内に噴射可能な液体燃料流路と、を有する、
燃料燃焼設備。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービンの燃料としてアンモニアを供給する燃料供給方法、燃料供給設備、及びこの燃料供給設備を備える燃料燃焼設備、及びガスタービンプラントに関する。
本願は、2021年2月15日に、日本国に出願された特願2021-021753号に基づき優先権を主張し、この内容をここに援用する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼ガスにより駆動するタービンと、を備えている。以下の特許文献1には、燃焼器に供給する燃料として、アンモニアを用いる例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2018/181002号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンモニアをガスタービンの燃料として用いる場合、アンモニアを形成する窒素の一部がNOxになる。このため、アンモニアをガスタービンの燃料として用いる場合、このNOxの生成量を少なくすることが望まれる。また、アンモニアをガスタービンの燃料として用いる場合であっても、天然ガス等をガスタービンの燃料として用いる場合と同様、アンモニアをできる限り安定燃焼させることが望まれる。
【0005】
そこで、本開示は、アンモニアをガスタービンの燃料として用いる場合、ガスタービンの起動時から定格負荷運転時まで、アンモニアを安定供給し、且つアンモニアを安定燃焼させつつも、NOxの生成を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための一態様としての燃料供給設備は、
液体アンモニアを貯留可能なアンモニアタンクに接続されている主アンモニアラインと、前記主アンモニアライン中に設けられ、前記アンモニアタンクからの前記液体アンモニアを昇圧可能な主アンモニアポンプと、前記主アンモニアラインの端に接続され、加熱媒体と前記主アンモニアポンプで昇圧された前記液体アンモニアとを熱交換させて前記液体アンモニアを加熱して気化させることができる気化器と、前記気化器に接続され、前記気化器で気化したアンモニアである気体アンモニアを燃料としてガスタービンの燃焼器に導くことができる気体アンモニアラインと、前記主アンモニアポンプで昇圧された液体アンモニアであって、前記気化器で前記加熱媒体と熱交換されていない液体アンモニアを燃料として、前記燃焼器に導くことができる液体アンモニアラインと、前記気体アンモニアラインから前記気体アンモニアを前記燃焼器に導く第一状態と、前記液体アンモニアラインから前記液体アンモニアを前記燃焼器に導く第二状態とを含む複数の状態の間でアンモニア供給状態を切り替えることができる切替器と、を備える。
【0007】
本態様では、燃焼器に気体アンモニアを導くことも、燃焼器に液体アンモニアを導くことも可能である。ガスタービンの運用を考えた際、起動時、外部からエネルギーが供給されない限り、気体アンモニアを燃焼器に所定圧力にて供給することができない。このため、起動時には、液体アンモニアを燃焼器に供給することが好ましい。一方、燃焼器の燃料ノズルから燃料として気体アンモニアを噴射した場合、NOxの生成を抑えることができる。ところで、低燃料流量時には、燃料の失火の可能性が高いが、アンモニアの流量自体が少ないためにNOxの生成量は少ない。逆に、多燃料流量時には、燃料の失火の可能性が低いが、アンモニアの流量自体が多いため、NOxの生成量は多い。そこで、低燃料流量時には、燃料の失火の可能性を低くして燃料の安定燃焼を図るために、燃焼器に液体アンモニアを導く。また、多燃料流量時には、NOxの生成を抑えるために、燃焼器に気体アンモニアを導く。この結果、本態様では、起動時に、液体アンモニアを燃焼器に供給することで、外部から熱エネルギー供給がなくても、燃料としてのアンモニアを燃焼器に供給することができる。さらに、本態様では、起動時から定格運転時にわたって、アンモニア以外の燃料を使用せずに、アンモニアを安定燃焼させつつも、NOxの生成を抑制することができる。
【0008】
前記目的を達成するための一態様としての燃料燃焼設備は、
前記一態様としての燃料供給設備と、前記燃料供給設備からの前記燃料を圧縮空気中で燃焼させて、燃焼ガスを生成する前記燃焼器と、を備える。
【0009】
前記目的を達成するための一態様としてのガスタービンプラントは、
前記一態様としての燃料供給設備と、前記ガスタービンと、を備える。前記ガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機と、前記燃料供給設備からの前記燃料を前記圧縮空気中で燃焼させて、燃焼ガスを生成する前記燃焼器と、前記燃焼ガスで駆動可能なタービンと、を有する。
【0010】
前記目的を達成するための一態様としての燃料供給方法は、
液体アンモニアを貯留しているアンモニアタンクからの前記液体アンモニアを昇圧するアンモニア昇圧工程と、加熱媒体と前記アンモニア昇圧工程で昇圧された前記液体アンモニアとを熱交換させて前記液体アンモニアを加熱して気化させる気化工程と、前記気化工程で気化したアンモニアである気体アンモニアを燃料としてガスタービンの燃焼器に導く第一状態と、前記アンモニア昇圧工程で昇圧された液体アンモニアであって、前記気化工程で前記加熱媒体と熱交換されていない液体アンモニアを燃料として、前記燃焼器に導く第二状態とを含む複数の状態の間で、アンモニア供給状態を切り替える切替工程と、を実行する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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