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公開番号2024177272
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024172012,2020063780
出願日2024-10-01,2020-03-31
発明の名称送電装置、及び送電装置が行う方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02J 50/60 20160101AFI20241212BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】 無線電力伝送を行うにあたって受電装置とは異なる物体の検出に係る複数の検出方法を実行可能な場合において、検出処理を適切に制御する。
【解決手段】 無線電力伝送システムは、送電装置から受電装置へ無線により送電を行う。また当該システムは、受電装置とは異なる物体を検出する第1の検出方法による検出処理を定期的に実行する。また当該システムは、送電装置と受電装置の少なくとも何れかの状態に関する所定の条件が満たされたかを判定する。そして当該システムは、所定の条件の判定結果に応じて、第1の検出方法とは異なる第2の検出方法による当該物体の検出処理を実行する。
【選択図】 図8
特許請求の範囲【請求項1】
送電装置であって、
受電装置へ無線により送電する送電手段と、
前記受電装置とは異なる物体を前記送電手段による送電に係る電力損失に基づいて検出する第1の検出方法による検出処理を、定期的に実行する第1検出手段と、
前記送電装置と前記受電装置の少なくとも何れかの状態に関する所定の条件が満たされたかを判定する判定手段と、
前記送電手段による送電に係る電圧の減衰状態と電流の減衰状態の少なくとも何れかに基づいて前記物体を検出する第2の検出方法による検出処理を、前記判定手段による判定の結果に応じて実行する第2検出手段と、を有することを特徴とする送電装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記所定の条件は、前記第1の検出方法による前記物体の検出の精度に関わる条件と、前記物体が存在する可能性に関わる条件との、少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項3】
前記所定の条件には、前記送電装置と前記受電装置の少なくとも何れかにおいて通信エラーが発生したという条件が含まれ、
前記第2検出手段は、前記所定の条件が満たされたと前記判定手段により判定された場合に、前記第2の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項4】
前記所定の条件には、前記送電装置による送電に応じた前記受電装置の受電電力値が所定の閾値未満であるという条件が含まれ、
前記第2検出手段は、前記所定の条件が満たされたと前記判定手段により判定された場合に、前記第2の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項5】
前記所定の条件には、前記第1の検出方法のための基準データとして取得された前記送電装置の送電電力値と前記送電装置による送電に応じた前記受電装置の受電電力値との組み合わせにおいて、当該送電電力値に応じて予め定められた範囲に当該受電電力値が含まれないという条件が含まれ、
前記第2検出手段は、前記所定の条件が満たされたと前記判定手段により判定された場合に、前記第2の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記第2の検出方法のための基準データとして取得された前記送電手段による送電に係る電圧の減衰状態と電流の減衰状態の少なくとも何れかが、予め定められた減衰状態の範囲外であるかを判定し、
前記第1検出手段は、当該減衰状態が前記所定の範囲外であると前記判定手段により判定された場合に、前記第1の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
【請求項7】
前記所定の条件には、前記送電装置と前記受電装置の少なくとも何れかの温度が所定の閾値以上であるという条件が含まれ、
前記第2検出手段は、前記所定の条件が満たされたと前記判定手段により判定された場合に、前記第2の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項8】
前記所定の条件には、前記送電装置の送電電力値が所定の閾値以上であるという条件が含まれ、
前記第2検出手段は、前記所定の条件が満たされたと前記判定手段により判定された場合に、前記第2の検出方法による検出処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項9】
前記所定の条件が満たされていないと前記判定手段により判定された場合に、前記第1検出手段は前記第1の検出方法による検出処理を実行し且つ前記第2検出手段は前記第2の検出方法による検出処理を実行しないことを特徴とする請求項8に記載の送電装置。
【請求項10】
前記第1の検出方法においては、前記送電装置の送電電力値と前記送電装置による送電に応じた前記受電装置の受電電力値とに基づく電力損失が閾値を超えた場合に前記物体が存在すると判定されることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の送電装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電力伝送技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、無線電力伝送システムの技術開発が広く行われている。特許文献1には、Wireless Power Consortium(WPC)規格における、異物検出(Foreign Object Detection)の方法が開示されている。また、特許文献2には、送電装置が、受電装置に対して異物検出用の信号を送信し、受電装置からのエコー信号を用いて異物の有無を判定する、異物検出方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-70074号公報
特開2015-27172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される異物検出方法(Power Loss法)は、送電装置から受電装置への送電中における、送電装置と受電装置との間に生じる電力損失の測定結果に基づいて、受電装置とは異なる物体である異物の検出を行うものである。一方、特許文献2に開示される異物検出方法は、送電装置が送信する信号の減衰状態の測定結果に基づいて異物の検出を行うものである。このように、無線電力伝送を行うにあたって異物を検出する方法が複数考えられるが、それら複数の検出方法を実行可能な場合に検出処理を適切に制御する方法は確立されていない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、無線電力伝送を行うにあたって受電装置とは異なる物体の検出に係る複数の検出方法を実行可能な場合において、検出処理を適切に制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための一手段として、本発明の送電装置は以下の構成を有する。すなわち、送電装置は、受電装置へ無線により送電する送電手段と、前記受電装置とは異なる物体を前記送電手段による送電に係る電力損失に基づいて検出する第1の検出方法による検出処理を定期的に実行する第1検出手段と、前記送電装置と前記受電装置の少なくとも何れかの状態に関する所定の条件が満たされたかを判定する判定手段と、前記送電手段による送電に係る電圧の減衰状態と電流の減衰状態の少なくとも何れかに基づいて前記物体を検出する第2の検出方法による検出処理を、前記判定手段による判定の結果に応じて実行する第2検出手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、無線電力伝送を行うにあたって受電装置とは異なる物体の検出に係る複数の検出方法を実行可能な場合において、検出処理を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
送電装置の構成例を示す図である。
受電装置の構成例を示す図である。
送電装置の制御部の機能構成例を示すブロック図である。
無線電力伝送システムの構成例を示す図である。
無線電力伝送を行うための処理例を示すシーケンス図である。
波形減衰法による異物検出を説明するための図である。
送電中の送電波形に基づいて異物検出を行う方法を説明するための図である。
送電装置のPower Transferフェーズにおける処理例を示すフローチャートである。
受電装置のPower Transferフェーズにおける処理例を示すフローチャートである。
Power Loss法による異物検出における閾値の設定方法を説明するための図である。
波形減衰法による異物検出における閾値の設定方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付す。
【0010】
[無線電力伝送システムの構成]
図4に、本実施形態における無線電力伝送システム(無線充電システム)の構成例を示す。本システムは、一例において、受電装置401と送電装置402を含んで構成される。受電装置401と送電装置402の詳細な構成については図2及び図1を用いて後述する。以下では、受電装置401をRXと呼び、送電装置402をTXと呼ぶ場合がある。RXは、TXから受電して内蔵バッテリに充電を行う電子機器である。TXは、TXの一部である充電台403に載置されたRXに対して無線で送電する電子機器である。以下、充電台403はTXの一部であるため、「充電台403に戴置された」ことを「TX(送電装置402)に載置された」という場合がある。点線で囲む範囲404は、RXがTXから受電が可能な範囲である。なお、RXとTXは無線充電以外のアプリケーションを実行する機能を有しうる。RXの一例はスマートフォンであり、TXの一例はそのスマートフォンを充電するためのアクセサリ機器である。RX及びTXは、タブレットや、ハードディスク装置やメモリ装置などの記憶装置であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置であってもよい。また、RX及びTXは、例えば、撮像装置(カメラやビデオカメラ等)、自動車、ロボット、医療機器、及びプリンター等であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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