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公開番号2024176380
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094872
出願日2023-06-08
発明の名称脳機能レベルの層別化を支援するための方法、層別化装置、及び層別化プログラム
出願人東洋紡株式会社,株式会社ヘルスケアシステムズ
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G01N 33/50 20060101AFI20241212BHJP(測定;試験)
要約【課題】
被検者の脳機能レベルを層別化することを一課題とする。
【解決手段】
被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための方法であって、前記方法は、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得することと、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索することと、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルを被検者の脳機能レベルとして示唆する、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための層別化装置であって、前記層別化装置は、処理部を含み、前記処理部は、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得し、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索し、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルのラベルを被検者の脳機能レベルを示すラベルとして出力する、層別化装置。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
さらに、前記測定値が属する基準範囲に対応するジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の推奨レベルを出力する、請求項1に記載の層別化装置。
【請求項3】
コンピュータに実行させた時に、コンピュータに、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得するステップと、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索するステップと、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルのラベルを被検者の脳機能レベルを示すラベルとして出力するステップと、を実行させる、被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための層別化プログラム。
【請求項4】
さらに、前記測定値が属する基準範囲に対応するジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の推奨レベルを出力するステップを実行させる、
請求項3に記載の層別化プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、脳機能レベルの層別化を支援するための方法、層別化装置、及び層別化プログラムが開示される。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
脳機能の低下は主に加齢に伴って生じることが多く、学習障害、記憶障害をはじめとし、言語障害、不安障害、不眠、意欲低下など様々な症状を併発する。医療の発展と共に平均寿命の延伸する現代において脳機能低下に対する予防や対策は、健康寿命を延伸のために重要であるとされている。
【0003】
脳機能障害の診断は主に、全く異常が見られない「健常者」、認知機能の低下により日常生活に支障をきたす「認知症」、認知機能低下は認められるものの日常生活に支障はない「軽度認知障害(MCI)」の3つに大別される。認知症については根本的な治療法はなく、症状緩和や進行抑制が主な治療となる。したがって、MCI段階での早期発見、ひいては「未病」段階での予防が重要となる。
【0004】
現在のところ、脳機能の評価には、HSD-R(長谷川式簡易知能評価スケール)やMMSE (Mini Mental State Examination)等の神経心理学検査とCTやMRI等の脳画像検査が用いられている。神経心理学検査では問診を行う必要があるため、健康診断等の一般的な検査項目に含めることは困難である。問診の場合、被検者自身が事実と異なる回答を行うことも考えられ、客観性を担保できないという問題もある。また脳画像検査は被検者に時間・費用的な負担がかかることは否めず、予防や早期発見という観点からはより迅速・低コストであり、科学的根拠のある検査方法が望ましい。
【0005】
ジアミンは、2つのアミンを有する直鎖の脂肪酸炭化水素化合物である。また、ポリアミンは、3つ以上のアミンを有する直鎖の脂肪酸炭化水素化合物である。ジアミン、及び/又はポリアミンの作用機序は、核酸やタンパク質の合成、酵素活性の調節に広く関与していることが知られている(非特許文献1)。
また、非特許文献2により癌患者では尿中へのポリアミン排泄量が増加することが報告されており、癌の早期診断マーカーとして利用する検査手法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2021/200216号
【非特許文献】
【0007】
酒井俊助他、泌尿器科紀要 (1986), 32(3): 343-350
Russell DH, et al. Nature New Biol. (1971) 233(39):144-145.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は被検者の尿または血液検体を用いて、被検者に時間的または費用的な負担をかけることなく、迅速で低コストに被検者の脳機能レベルを層別化することを一課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究の結果、尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得すること、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索すること、及び前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルを被検者の脳機能レベルとして示唆することにより、迅速で低コストに被検者の脳機能レベルの層別化を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、以下の態様を含み得る。
項1.被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための方法であって、前記方法は、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得することと、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索することと、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルを被検者の脳機能レベルとして示唆する、方法。
項2.前記ジアミン、及び/又はポリアミンが、アセチル化体を含む、項1に記載の方法。
項3.前記測定値の取得が、酵素法により行われる、項1に記載の方法。
項4.前記測定値の取得が、Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay法、センサ法、高速液体クロマトグラフィー法、ガスクロマトグラフィー-質量分析法、液体クロマトグラフィー-質量分析法、又はキャピラリー電気泳動-質量分析法により行われる、項1に記載の方法。
項5.被検者のジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の提示を支援するための方法であって、前記方法は、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得することと、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索することと、前記測定値が属する基準範囲に対応するジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の推奨レベルを提示すること、
を含む、方法。
項6.被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための層別化装置であって、前記層別化装置は、処理部を含み、前記処理部は、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得し、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索し、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルのラベルを被検者の脳機能レベルを示すラベルとして出力する、層別化装置。
項7.さらに、前記測定値が属する基準範囲に対応するジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の推奨レベルを出力する、項6に記載の層別化装置。
項8.コンピュータに実行させた時に、コンピュータに、被検者から採取した尿または血液検体中のジアミン、及び/又はポリアミンの測定値を取得するステップと、脳機能レベルに応じて設定された複数の基準範囲から、前記測定値が属する基準範囲を検索するステップと、前記測定値が属する基準範囲に対応する脳機能レベルのラベルを被検者の脳機能レベルを示すラベルとして出力するステップと、を実行させる、被検者の脳機能レベルの層別化を支援するための層別化プログラム。
項9.さらに、前記測定値が属する基準範囲に対応するジアミン、及び/又はポリアミンの摂取の推奨レベルを出力するステップを実行させる、
項8に記載の層別化プログラム。
項10.項1に記載の方法、又は項5に記載の方法を実施するための検査キットであって、前記検査キットは、ジアミン、及び/又はポリアミンを酸化する酸化酵素と、ペルオキシダーゼと、発色試薬を含む、検査キット。
項11.さらに、アシルポリアミンアミドヒドロラーゼを含む、項10に記載の検査キット。
項12.項5に記載の方法を実施するための検査キットであって、前記検査キットは、ジアミン、及び/又はポリアミンを酸化する酸化酵素と、ペルオキシダーゼと、発色試薬を含む、検査キット。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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