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公開番号2024175575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093460
出願日2023-06-06
発明の名称Al-Cu-Mg系合金材の製造方法
出願人日本軽金属株式会社
代理人弁理士法人IPRコンサルタント
主分類C22F 1/057 20060101AFI20241211BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】短い時間の溶体化処理でも高い耐力を有するAl-Cu-Mg系合金材を得ることができるAl-Cu-Mg系合金材の製造方法を提供する。
【解決手段】Al-Cu-Mg系合金材を製造する方法であって、溶体化処理工程と、水焼入れ工程と、時効処理工程と、を有し、Al-Cu-Mg系合金材のSi含有量を1.0wt%以下とし、溶体化処理工程の保持温度を(固相線温度-30℃)~固相線温度の温度範囲とすること、を特徴とするAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Al-Cu-Mg系合金材を製造する方法であって、
溶体化処理工程と、水焼入れ工程と、時効処理工程と、を有し、
前記Al-Cu-Mg系合金材のSi含有量を1.0wt%以下とし、
前記溶体化処理工程の保持温度を(固相線温度-30℃)~固相線温度の温度範囲とすること、
を特徴とするAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記Si含有量を0.1wt%以下とすること、
を特徴とする請求項1に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【請求項3】
前記溶体化処理の保持時間を10~7200秒とすること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【請求項4】
前記時効処理工程の保持温度を150~210℃、保持時間を1~12時間とすること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【請求項5】
前記水焼入れ工程と前記時効処理工程の間に、前記Al-Cu-Mg系合金材に冷間加工を施すこと、
を特徴とする請求項1又は2に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【請求項6】
前記冷間加工の加工率を0.5~10%とすること、
を特徴とする請求項5に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。
【請求項7】
前記冷間加工の加工率を50%以上とすること、
を特徴とする請求項5に記載のAl-Cu-Mg系合金材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はAl-Cu-Mg系合金材の製造方法に関するものであり、特に、Al-Cu-Mg系合金材の熱処理方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ジュラルミンや超ジュラルミンに代表されるAl-Cu-Mg系合金は、いわゆる熱処理型アルミニウム合金であり、所定の形状に成形された後に時効処理を施すことにより、微細なAl-Cu系化合物を析出させて機械的特性を向上させている。
【0003】
ここで、Al-Cu-Mg系合金材に特に高い強度が要求される場合は、十分な析出強化を得る必要がある。母相中に分散する化合物の粒径がマイクロメートルオーダサイズと大きい場合、Al-Cu-Mg系合金材の機械的特性向上への寄与は小さいため、時効処理の前に溶体化処理を施し、鋳造時に晶出した化合物や、均質化処理、押出加工及び熱間圧延加工等の熱間加工時に析出した化合物を母相中に固溶させることで、析出強化を効率的に発現させることができる。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2010-159488号公報)においては、Cu:1.0質量%(以下、「%」という。)以上、10%以下、Mg:2.5%以下、Mn:1.5%以下、Si:1.5%以下、Fe:1.5%以下、Zn:1.0%以下、Cr:0.30%以下、Zr:0.30%以下、Ti:0.30%以下、Ni:2.5%以下、V:0.30%以下を含有し、残部がアルミニウム及び不可避的不純物からなる2000系アルミニウム合金材に対して、溶体化処理を行う工程と、金型内で成形加工を行う工程と、該金型で250℃以下まで焼入れ工程を含むことを特徴とする2000系アルミニウム合金材の成形加工方法、が提案されている。
【0005】
上記特許文献1に記載の2000系アルミニウム合金材の成形加工方法においては、2000系アルミニウム合金材の組成の最適化により、簡易且つ確実に2000系アルミニウム合金材を成形加工し、高強度の成形加工品を得る成形加工方法を提供することができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-159488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
溶体化処理においては、処理温度を化合物が固溶する温度以上とする必要がある。しかしながら、温度を上げ過ぎると局部溶融が発生し、アルミニウム合金材の機械的特性を低下させる可能性があることから、昇温速度を制限し、溶体化処理温度を低く抑える一方で、保持時間を長くすることで化合物の固溶を実現しているのが実情である。
【0008】
これに対し、近年では省エネルギーやカーボンニュートラル等への要求が高まっており、熱処理の効率化及び短時間化が切望されているところ、上記特許文献1に記載のアルミニウム合金鍛造材においては、当該観点からの検討は全くなされていない。
【0009】
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、短い時間の溶体化処理でも高い耐力を有するAl-Cu-Mg系合金材を得ることができるAl-Cu-Mg系合金材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、Al-Cu-Mg系合金の組成と溶体化処理条件の関係について鋭意研究を重ねた結果、Si含有量を低減すると固相線温度が上昇し、溶体化処理温度を高くしても局部溶融を抑制できること等を見出し、本発明に到達した。
(【0011】以降は省略されています)

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