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公開番号
2024173047
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091167
出願日
2023-06-01
発明の名称
無フラックスろう付用ブレージングシート
出願人
MAアルミニウム株式会社
,
株式会社デンソー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20241205BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】本発明は、無フラックスろう付用ブレージングシートの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、心材と第1ろう材層と第2ろう材層を備えたアルミニウムブレージングシートであり、第1ろう材層は特定量のSi、Mg、Biを含有し、Mg/Bi≦10の関係を満たすAl-Si-Mg-Bi系合金からなり、第2ろう材層は特定量のSi、Mn、Zr、Mgを含有するAl-Si-Mn-Zr系合金からなり、第1ろう材層と第2ろう材層のクラッド率を特定し、ろう付熱処理中550℃到達時の第2ろう材層表面のMg濃度が0.15質量%以下、580℃到達時の表面のMg濃度が0.10~0.30質量%、600℃到達時の表面のMg濃度が0.10~0.30質量%、600℃到達時のドロップ式流動性試験における流動係数が0.2~0.5の範囲であり、心材は、Mn、Si、Cu、Mg、Fe、Tiを含有するアルミニウム合金からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
心材と、当該心材の少なくとも一方の面にクラッドされた第1ろう材層と、前記第1ろう材層上にクラッドされた第2ろう材層を有するアルミニウムブレージングシートであって、
前記第1ろう材層は、質量%でSi:5~13%、Mg:0.2~2.0%、Bi:0.10~0.25%を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有し、MgとBiの含有量が質量%比でMg/Bi≦10の関係を満たすAl-Si-Mg-Bi系合金からなり、
前記第2ろう材層は、質量%でSi:8~13%、Mn:0.05~0.4%、Zr:0.03~0.2%を含有し、Mgを0.05%未満に制限し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するAl-Si-Mn-Zr系合金からなり、
前記第1ろう材層のクラッド率が5~20%、第2ろう材層のクラッド率が2~10%、
ろう付熱処理中550℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.15質量%以下、
580℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.10~0.30質量%、
600℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.10~0.30質量%であり、
さらに、600℃到達時のドロップ式流動性試験における流動係数が0.2~0.5の範囲にあり、
加えて、前記心材は、質量%でMn:1.0~1.6%、Si:0.3~0.8%、Cu:0.5~1.0%、Mg:0.15~0.6%、Fe:0.08~0.5%、Ti:0.05~0.2%を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなることを特徴とする、無フラックスろう付用ブレージングシート。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記心材にさらに質量%でZr:0.2%以下、Cr:0.5%以下、Zn:0.5%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の無フラックスろう付用ブレージングシート。
【請求項3】
前記心材と前記第1ろう材層と前記第2ろう材層に加え、犠牲材層を有し、
該犠牲材層が、質量%でZn:6.0%以下、Mn:1.5%以下、Si:1.0%以下、Mg:0.5%以下、Fe:0.5%以下、Ti:0.2%以下、Zr:0.2%以下、Cr:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無フラックスろう付用ブレージングシート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無フラックスろう付用ブレージングシートに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
アルミニウム製ブレージングシートを用いた無フラックスろう付において、ろう付対象物における積層構造や閉塞部での接合は好適なMg、Biの添加により確保できるようになってきているが、開放部における接合性は不十分であった。
これに対し、ろう材を2層構成とし、表層側のろう材をMg無添加あるいは微量のMgに制限することで、ろう付中のMgO生成を抑制し、かつ酸化皮膜破壊のためのMgを内側のろう材から供給することでろう付性を向上させた技術が提案されている。
【0003】
例えば、無フラックスろう付用ブレージングシートとして、以下の特許文献1に記載の技術が知られている。
このブレージングシートは、心材の片面または両面にろう材層1とろう材層2を積層した構成であり、ろう材層1のSi量、Mg量を特定の範囲に規定し、ろう材層2のSi量、Na量、Sr量、Sb量を特定の範囲に規定している。更に、ろう材層1の厚さとろう材層2の厚さ、及びろう材層1のMg含有量に関し、これらを特定の式で限定する範囲内に調整した特徴を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5456920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、従来知られている無フラックスろう付用ブレージングシートにおいては、ろう付熱処理中に、内側のろう材層から外側のろう材層にMgが拡散等により移動し、Mgの移動量に応じてMgOが生成される。
そのため、初期のMg添加量や添加位置を規定するのみでは、MgOの生成を抑制することが不十分であり、種々形状の継手などにおいて安定したろう付性を得ることが困難であった。
そこで本発明者は、ろう付熱処理時の各温度域におけるろう材表面のMg濃度とろう付の関連性について調査した。更に、ろう材表面層のMg濃度は初期の添加Mg量や配置のみならず、ろう材のクラッド率、ろう材のSi含有量、ろう材のMg含有量によって大きく変化し、一義的には決定できないものの、ろう付熱処理時の各温度域における表層Mg濃度を所定値以下に調整することでろう付性を劇的に向上できることを見出した。
【0006】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、ろう付熱処理時の各温度域における表層Mg濃度を規定することにより、ろう付対象物の隙間充填性に優れるとともに、離間した他部材への流動性に優れたろう付を無フラックスで実現可能なブレージングシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本形態に係る無フラックスろう付用ブレージングシートは、心材と、当該心材の少なくとも一方の面にクラッドされた第1ろう材層と、前記第1ろう材層上にクラッドされた第2ろう材層を有するアルミニウムブレージングシートであって、前記第1ろう材層は、質量%でSi:5~13%、Mg:0.2~2.0%、Bi:0.10~0.25%を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有し、MgとBiの含有量が質量%比でMg/Bi≦10の関係を満たすAl-Si-Mg-Bi系合金からなり、前記第2ろう材層は、質量%でSi:8~13%、Mn:0.05~0.4%、Zr:0.03~0.2%を含有し、Mgを0.05%未満に制限し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するAl-Si-Mn-Zr系合金からなり、前記第1ろう材層のクラッド率が5~20%、第2ろう材層のクラッド率が2~10%、ろう付熱処理中550℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.15質量%以下、580℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.10~0.30質量%、600℃到達時の前記第2ろう材層表面のMg濃度が0.10~0.30質量%であり、さらに、600℃到達時のドロップ式流動性試験における流動係数が0.2~0.5の範囲にあり、加えて、前記心材は、質量%でMn:1.0~1.6%、Si:0.3~0.8%、Cu:0.5~1.0%、Mg:0.15~0.6%、Fe:0.08~0.5%、Ti:0.05~0.2%を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなることを特徴とする。
【0008】
(2)前記(1)に記載の無フラックスろう付用ブレージングシートにおいて、前記心材にさらに質量%でZr:0.2%以下、Cr:0.5%以下、Zn:0.5%以下の1種または2種以上を含有することが好ましい。
(3)前記(1)または(2)に記載の無フラックスろう付用ブレージングシートにおいて、前記心材と前記第1ろう材層と前記第2ろう材層に加え、犠牲材層を有し、該犠牲材層が、質量%でZn:6.0%以下、Mn:1.5%以下、Si:1.0%以下、Mg:0.5%以下、Fe:0.5%以下、Ti:0.2%以下、Zr:0.2%以下、Cr:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有し、残部Alおよび不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る無フラックスろう付用ブレージングシートは、ろう付時の隙間充填性に優れ、小さい隙間であっても隙間にろう材を良好に充填したろう付ができるとともに、ろう材の流動性を高め、離間した位置にある隙間であっても良好にろう材を埋めることが可能なろう付ができるブレージングシートを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る第1実施形態のブレージングシートを示す断面図。
本発明に係る第2実施形態のブレージングシートを示す断面図。
比較例に係るブレージングシートを示す断面図。
実施例において用いた試料のEPMA分析結果の一例を示すグラフ。
実施例においてろう付性の測定試験に用いたブレージングシートを含む供試材を示すもので、(A)は側面図、(B)は斜視図。
実施例において他部材への溶融ろう流動試験に用いたブレージングシートを含む供試材を示す側面図。
実施例において他部材への溶融ろう流動試験に用いたブレージングシートを含む供試材を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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