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公開番号2024172407
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090111
出願日2023-05-31
発明の名称燃料供給ポンプ
出願人株式会社ジャパンエンジンコーポレーション
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F02M 59/44 20060101AFI20241205BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】プランジャ室側から油圧室側への燃料の漏洩を抑制することができる燃料供給ポンプを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様である燃料供給ポンプは、外部供給管を介して燃料を受け入れる燃料供給室と、外部吐出管に通じるプランジャ室と、前記燃料供給室から前記プランジャ室へ前記燃料を流入させる内部流路と、前記プランジャ室の内部を往復運動し、前記プランジャ室の内部の燃料を加圧することにより、前記プランジャ室から前記外部吐出管へ前記燃料を吐出するプランジャと、油圧室の内部に圧入された作動油の圧力を利用して、前記燃料の加圧を前記プランジャに行わせる油圧ピストンと、前記燃料供給室から前記油圧室側へ漏洩する前記燃料の流れを阻止するシール部と、を備える。前記燃料供給室は、前記プランジャと前記プランジャ室との隙間を介して前記プランジャ室から漏洩した前記燃料を受け入れる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外部供給管を介して燃料を受け入れる燃料供給室と、
外部吐出管に通じるプランジャ室と、
前記燃料供給室から前記プランジャ室へ前記燃料を流入させる内部流路と、
前記プランジャ室の内部を往復運動し、前記プランジャ室の内部の燃料を加圧することにより、前記プランジャ室から前記外部吐出管へ前記燃料を吐出するプランジャと、
油圧室の内部に圧入された作動油の圧力を利用して、前記燃料の加圧を前記プランジャに行わせる油圧ピストンと、
前記燃料供給室から前記油圧室側へ漏洩する前記燃料の流れを阻止するシール部と、
を備え、
前記燃料供給室は、前記プランジャと前記プランジャ室との隙間を介して前記プランジャ室から漏洩した前記燃料を受け入れる、
ことを特徴とする燃料供給ポンプ。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記内部流路を介しての前記燃料供給室から前記プランジャ室への前記燃料の流入を許容するとともに、前記内部流路を介しての前記プランジャ室から前記燃料供給室への前記燃料の逆流を禁止する逆止弁をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給ポンプ。
【請求項3】
前記内部流路および前記逆止弁は、前記プランジャの内部に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給ポンプ。
【請求項4】
前記油圧ピストンの外径と異なり且つ前記プランジャの外径と同じ寸法の外径を有し、前記プランジャと前記油圧ピストンとの間に介在する中間軸をさらに備え、
前記プランジャの往復運動の際、前記中間軸は前記燃料供給室の内部に位置し、前記油圧ピストンは前記燃料供給室の外部に位置する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の燃料供給ポンプ。
【請求項5】
前記中間軸を摺動自在に支持する支持部をさらに備え、
前記シール部は、前記中間軸と前記支持部との隙間をシールする、
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料供給ポンプ。
【請求項6】
前記シール部は、前記中間軸と前記支持部との間に形成されたシール油によって構成され、
前記中間軸は、前記プランジャの往復運動に伴って前記シール油を通過する油溝部を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料供給ポンプ。
【請求項7】
前記内部流路および前記逆止弁は、前記プランジャを往復運動可能に収容する吐出シリンダの内部に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給ポンプ。
【請求項8】
前記プランジャは、前記油圧ピストンから前記燃料供給室の内部を通って前記プランジャ室の内部へ延在するように設けられる、
ことを特徴とする請求項1、2、7のいずれか一つに記載の燃料供給ポンプ。
【請求項9】
前記シール部は、前記油圧ピストンを往復運動可能に収容する油圧シリンダと前記油圧ピストンとの隙間をシールする、
ことを特徴とする請求項8に記載の燃料供給ポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給ポンプに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、船舶に搭載される舶用ディーゼルエンジンには、シリンダの燃焼室内に燃料を供給するための燃料供給ポンプが適用されている。一般に、燃料供給ポンプは、プランジャ室および油圧室を内部に有するポンプ筐体と、プランジャ室内を往復運動し得るプランジャと、油圧室内の作動油の圧力を利用してプランジャを作動させ得る油圧ピストンとを備えている。この燃料供給ポンプにおいて、プランジャ室内には、外部の供給管を介して燃料供給源から燃料が供給される。プランジャは、油圧ピストンの作用によってプランジャ室内を往復運動しつつ、このプランジャ室内の燃料を加圧する。このように加圧された燃料は、プランジャ室から外部の吐出管を介して舶用ディーゼルエンジンの燃料噴射弁に向けて吐出され、燃料噴射弁の噴射口から舶用ディーゼルエンジンの燃焼室内に供給(噴射)される。
【0003】
例えば、燃料供給ポンプによって吐出される燃料には、従来、重油等の化石燃料が使用されている。また、船舶の分野においては、近年、二酸化炭素の排出量を削減するために、従来の化石燃料を代替する代替燃料を適用可能な舶用ディーゼルエンジンが開発されつつある。ここでいう代替燃料とは、例えばアンモニア、メタノールまたは液化石油ガス(LPG)等、化石燃料に比べて燃焼時における二酸化炭素の排出量が少ない燃料である。このような舶用ディーゼルエンジンには、吐出対象の燃料が化石燃料から代替燃料に置き換えられた燃料供給ポンプが適用される。
【0004】
上述したように燃料(具体的には化石燃料または代替燃料)を吐出する燃料供給ポンプにおいては、油圧ピストンと油圧室との摺動部の隙間から漏洩した作動油または潤滑油等の油成分(以下、リーク油という)が、ドレン液としてドレン排出管から排出される。このように排出されたドレン液は、作動油等に再利用されることが好ましい。しかしながら、上述した燃料供給ポンプにおいては、プランジャとプランジャ室との摺動部の隙間から燃料が漏洩し、この漏洩した燃料(以下、リーク燃料という)が、リーク油とともにドレン液(すなわちリーク油とリーク燃料とが混ざったドレン液として)排出される場合がある。この場合、ドレン液を作動油として再利用することが困難になるため、例えば、上記燃料の漏洩をシールすることにより、リーク燃料とリーク油との混合を抑制することが好ましい。
【0005】
例えば、従来のシール技術として、ノズルニードルのガイド部に溝(ニードル潤滑チャンバ)を設け、当該溝に供給した潤滑オイルにより、当該ガイド部を経由した燃料の漏洩をシールする二元燃料噴射装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-70387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来の燃料供給ポンプにおいて、プランジャ室内の燃料の圧力は、一定ではなく、プランジャによる加圧時に最も高圧になり、プランジャ室内への燃料の供給時等、プランジャによる加圧時以外の時に、当該加圧時に比べて低圧になる。このため、プランジャとプランジャ室との摺動部の隙間から漏洩するリーク燃料の圧力も、上記プランジャ室内の燃料の圧力変化に伴って高圧と低圧とに変化することから、上記リーク燃料の流れをシールして、プランジャ室側から油圧室側への燃料の漏洩を抑制することは困難である。
【0008】
例えば、上記リーク燃料の流路にシール油を形成した場合、シール油の圧力を上記リーク燃料の圧力変化に応じて制御することは困難であり、シール油の圧力が上記リーク燃料の圧力未満であれば、上記リーク燃料の流れをシールすることはできない。また、シール油の圧力が常に上記リーク燃料の圧力以上となるように、シール油の圧力を上記リーク燃料の最高圧力(プランジャ室内の燃料がプランジャによって加圧された時の圧力)に設定した場合、上記プランジャによる加圧時以外の時に、プランジャ室内の燃料に比べて高圧のシール油がプランジャ室内に流入して当該燃料と混ざる問題が生じる。
【0009】
また、上記シール油の代わりに金属製等の構造体であるシール材を上記リーク燃料の流路に設けようとしても、上記プランジャによる加圧時のリーク燃料の高圧に耐え得るシール材を入手することは困難である。たとえ上記高圧に耐え得るシール材を入手できたとしても、上記リーク燃料の流路に設けた状態でシール材にかかる圧力の差に起因して、当該シール材は劣化し易く、それ故、当該シール材の信頼性および寿命に問題がある。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、プランジャ室側から油圧室側への燃料の漏洩を抑制することができる燃料供給ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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