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公開番号
2025009603
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023120299
出願日
2023-07-05
発明の名称
背圧を下げ、推力を下げず、最高温度を下げるターボファンサイクル
出願人
個人
代理人
主分類
F02K
3/02 20060101AFI20250109BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】 コアの排気ノズルを広くしてエンジン背圧を下げ、同時にタービン入口温度(TIT)を下げると、タービン膨張比が大きくなりファン回転数が上昇、流量が増して、TITを下げたにも拘らず推力を保てるという新しい概念を、コアの排気ノズルWNを固定したままで実現すること。
【解決手段】 TITの下げ幅、ファン回転数の上昇幅を定めるサイクルパラメータの値やタービンチョーク点を、部分負荷時にタービン膨張比が過大にならないよう、離陸定格のみでなく部分負荷も考慮して決め、全運転域で排気ノズル固定で運転できるようにサイクルを設計する。
【効果】 1)推力当りの燃料消費量を低減しSFCを改善できる。2)推力を落さずTITを下げることができるので、冷却空気量を減らせる。タービン寿命を伸ばせる。製造コストを低減できる。3)コアの排気ノズルを固定したままで上記1)2)を実現できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
推力を落さずタービン入口温度(TIT)を下げる本発明の以下の方法。
1)高圧タービン(HPT)、低圧タービン(LPT)、コアの排気ノズル(WN)のチョーク点を離陸定格とし、
2)コアエンジンの排気ノズル面積を従来のターボファンのノズルより大きく設定して、
3)2)によりエンジン背圧を下げ、高圧圧縮機(HPC)の作動線をチョーク側に移動してコアの流量を増し、燃料空気混合比を低下させてTITを下げ、HPC圧力比の過昇を防ぎ、
4)2)3)により、広い排気ノズル面積でTITを下げると、タービン膨張比が大きくなる現象を作り出す方法。
5)4)の方法により、高圧軸を過回転にすることなく低圧軸回転数を高め、推力当りの燃料消費量を小さくする固定サイクル。
6)5)のサイクルを成立させるための条件として、最高温度とファン回転数、及び排気ノズル面積の設定は、巡航時にタービン膨張比がチョーク値を越えないよう、離陸定格のみでなく巡航時つまり部分負荷でも排気ノズル固定で運転可能な値とするサイクル設計とエンジン構成。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボファンエンジンのための新しいサイクルの創出である。このターボファンは排気として捨てられるエネルギーの一部を回収して、環境対策と経済性を両立させる特許文献1の改良案である。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
軽量、小型、高推力を要求される航空機用エンジンは、性能向上のため高温・高圧化が追求され続けてきた。ジェットエンジンの推力はタービン入口温度(TIT)に支配されTITは材料の融点により制約を受ける。そのため高度なタービン空冷技術や耐熱材料の革新的技術が開発されてきた。しかし高温化はタービン寿命を縮める。またそれを防ぐための冷却空気量が多すぎると高温化による性能向上を冷却空気過剰によるサイクル損失が上回ってしまう。その上燃焼器内の火炎温度の上昇に対しNOx(窒素酸化物)の排出量は指数関数的に増加する。NOxは温室効果ガスである。このように高性能化と省資源や環境対策は両立が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特願2022-117559
【非特許文献】
【0004】
森田光男、関根静雄著 「多軸ターボファンエンジンの設計点外性能」航空宇宙技術研究所報告347号
【0005】
八田桂三著 「ガスタービンおよびジェットエンジン」共立出版株式会社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ターボファンの技術開発動向として、推進効率を高めるために高バイパス比化が進められてきた。しかしながらバイパス比を高めるにはTITを高めねばならない。TITを高めれば上述のように多くの問題が生じ必ずしも環境対策に繋がらない。特許文献1では以上の点に鑑み、TITを高めず現実的な温度範囲で低圧タービン・ファン系の仕事を増しエンジン空気流量を増加、推力を保つオリジナリティに富んだ技術思想を生み出した。
【0007】
しかし特許文献1は、部分負荷で低圧タービン(LPT)膨張比が設計点の値を超えてしまう、即ち設計点(ここでは離陸定格)での排気ノズル面積が部分負荷より小さくなる。従って離陸定格で最大推力を得るためには、コアエンジンの排気ノズルを可変機構にしなければならなかった。可変機構は複雑で重量が増す。本発明の課題は、可変機構をなくして固定ノズルによりTITを下げても推力を維持できるサイクルを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
TITを下げても推力を維持するためには、高圧軸回転数を高めずに低圧軸回転数を高めエンジン流量を増さねばならない。解決策としてコアの排気ノズル面積を大きく設定し、TITを下げるとタービン膨張比が大きくなることを発見した。この現象を用いると、コアの排気ノズルを固定したままで高圧軸回転数を過昇にせずに低圧軸回転数を高めることが出来ることが分かった。この発想と計算による解析は実施例で詳しく記す。
【0009】
本発明では、排気ノズルを固定したままで、部分負荷時のタービン膨張比がチョーク値を超えないよう、TITの下げ幅や、ファン回転数の上昇幅、高圧タービン(HPT)やLPTのチョーク点の設定等のマッチング技術を改める事で排気ノズルの固定化を図り、特許文献1の弱点を改善し、推力当りの燃料消費量を低減するサイクルを実現した。
【0010】
本サイクルを実現するためのメカニズムとは、
1)本エンジンではファン前面面積が等しい従来のターボファンに対し、如何程TITを下げるか、ファン回転数を如何程上げるかの設定を、空力設計点(離陸定格)のみで決めず、上空における部分負荷での運転も配慮して選択する。つまり部分負荷でも排気ノズル固定で運転できることを必須の条件とする。
2)それはHPTやLPTのチョーク点の設定においても同じで、上空で両タービンの何れかでも膨張比がチョーク点を超えてはならない。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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