TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025105863
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025074828,2021100293
出願日2025-04-28,2021-06-16
発明の名称メタン価の推定装置、ガスエンジンの制御装置およびメタン価の推定方法
出願人三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250703BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ガスエンジンの運転時に、特別なセンサを用いることなくメタン価を推定可能なメタン価の推定装置、ガスエンジンの制御装置およびメタン価の推定方法を提供する。
【解決手段】対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定装置であって、ガスエンジンにおける、エンジン負荷と供給されるガス燃料のガス供給量と前記ガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第2の関連付け情報、を取得する第2の関連付け情報取得部と、対象ガスエンジンにおけるエンジン負荷である対象エンジン負荷を取得するエンジン負荷取得部と、対象ガスエンジンの対象エンジン負荷を取得した期間におけるガス供給量である対象ガス供給量を取得するガス供給量取得部と、第2の関連付け情報に基づいて、対象エンジン負荷および対象ガス供給量から、対象ガスエンジンにおける気筒に供給されたガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定部と、を備える。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定装置であって、
ガスエンジンにおける、エンジン負荷と供給されるガス燃料のガス供給量と前記ガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第2の関連付け情報、を取得する第2の関連付け情報取得部と、
前記対象ガスエンジンにおける前記エンジン負荷である対象エンジン負荷を取得するエンジン負荷取得部と、
前記対象ガスエンジンの前記対象エンジン負荷を取得した期間における前記ガス供給量である対象ガス供給量を取得するガス供給量取得部と、
前記第2の関連付け情報に基づいて、前記対象エンジン負荷および前記対象ガス供給量から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定部と、を備える、
メタン価の推定装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定装置であって、
ガスエンジンにおける、低位発熱量と供給されるガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第3の関連付け情報、を取得する第3の関連付け情報取得部と、
前記対象ガスエンジンにおける1サイクルあたりの熱発生量である対象熱発生量を取得する熱発生量取得部と、
前記対象熱発生量を取得した期間における前記対象ガスエンジンに供給されるガス燃料の1サイクルあたりの供給量である対象供給量を取得する供給量取得部と、
前記対象熱発生量と前記対象供給量から、前記対象ガスエンジンにおける低位発熱量である対象低位発熱量を算出する低位発熱量算出部と、
前記第3の関連付け情報に基づいて、前記対象低位発熱量から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定部と、を備える、
メタン価の推定装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のメタン価の推定装置と、
前記メタン価の推定装置で推定された前記ガス燃料のメタン価に応じて、前記対象ガスエンジンの点火時期である対象点火時期を制御するように構成された点火時期制御部と、を備える、
ガスエンジンの制御装置。
【請求項4】
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定方法であって、
ガスエンジンにおける、エンジン負荷と供給されるガス燃料のガス供給量と前記ガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第2の関連付け情報、を取得する第2の関連付け情報取得ステップと、
前記対象ガスエンジンにおける前記エンジン負荷である対象エンジン負荷を取得するエンジン負荷取得ステップと、
前記対象ガスエンジンの前記対象エンジン負荷を取得した期間における前記ガス供給量である対象ガス供給量を取得するガス供給量取得ステップと、
前記第2の関連付け情報に基づいて、前記対象エンジン負荷および前記対象ガス供給量から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定ステップと、を備える、
メタン価の推定方法。
【請求項5】
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定方法であって、
ガスエンジンにおける、低位発熱量と供給されるガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第3の関連付け情報、を取得する第3の関連付け情報取得ステップと、
前記対象ガスエンジンにおける1サイクルあたりの熱発生量である対象熱発生量を取得する熱発生量取得ステップと、
前記対象熱発生量を取得した期間における前記対象ガスエンジンに供給されるガス燃料の1サイクルあたりの供給量である対象供給量を取得する供給量取得ステップと、
前記対象熱発生量と前記対象供給量から、前記対象ガスエンジンにおける低位発熱量である対象低位発熱量を算出する低位発熱量算出ステップと、
前記第3の関連付け情報に基づいて、前記対象低位発熱量から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定ステップと、を備える、
メタン価の推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価の推定装置、該メタン価の推定装置を備えるガスエンジンの制御装置、およびメタン価の推定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、天然ガスの産地ごとにガス性状(例えば、メタン価)が異なることが知られている。従来のガスエンジンの運転状態を制御する一般的な制御装置は、ガスエンジンに供給されるガス燃料のガス性状(例えば、メタン価)の変化を捉えることができなかった。このため、ガス燃料の切り替え時などのような、ガスエンジンに供給されるガス燃料のガス性状が変化したときに、ガスエンジンの適切な運転領域から外れて、ノッキングや失火などの異常燃焼が生じる虞がある。
【0003】
上記ガスエンジンにおいて、メタン価の異なる複数のガス燃料を使用する場合には、複数のガス燃料が混同しないように、ガス燃料の供給系統に弁を設けて、複数のガス燃料のうちの1つのガス燃料のみをガスエンジンに供給することが行われていた。ガス燃料を切り替える際には、ガスエンジンを停止し、新たなガス燃料に対応するように各種パラメータを変更した後に、ガスエンジンを再起動させていた。ガスエンジンを断続運転することは効率上好ましくはないため、ガス燃料を切り替える際にもガスエンジンを連続運転させることが望まれている。
【0004】
ガス燃料を切り替える際にもガスエンジンを連続運転させるための方策として、ガス燃料を切り替える前にガスエンジンにおけるガス燃料の点火時期を安全側に変更することが考えられる。この場合には、ガスエンジンの出力や燃費性能の低下を招く虞がある。よって、ガスエンジンに供給されるガス燃料のガス性状(例えば、メタン価)の変化を取得することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6002235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、気筒に供給されるガス燃料の発熱量を検出するカロリーメータや、気筒に供給されるガス燃料の組成を検出するガスクロマトグラフィなどの検出値に基づいてメタン価を算出し、算出したメタン価に基づいて点火時期を変更することが開示されている。カロリーメータやガスクロマトグラフィなどの特別なセンサは、通常のガスエンジンに備えられた機器ではないため、特別なセンサの設置や管理のためにガスエンジンの製造コストや管理コストの増大化を招く虞がある。
【0007】
上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、ガスエンジンの運転時に、特別なセンサを用いることなくメタン価を推定可能なメタン価の推定装置、ガスエンジンの制御装置およびメタン価の推定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態にかかるメタン価の推定装置は、
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定装置であって、
ガスエンジンにおける、点火時期とノッキング強度と供給されるガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第1の関連付け情報、を取得する第1の関連付け情報取得部と、
前記対象ガスエンジンにおける前記点火時期である対象点火時期を取得する点火時期取得部と、
前記対象ガスエンジンの前記対象点火時期を含むサイクルにおける前記ノッキング強度である対象ノッキング強度を取得するノッキング強度取得部と、
前記第1の関連付け情報に基づいて、前記対象点火時期および前記対象ノッキング強度から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定部と、を備える。
【0009】
本開示の一実施形態にかかるガスエンジンの制御装置は、
前記メタン価の推定装置と、
前記メタン価の推定装置で推定された前記ガス燃料のメタン価に応じて、前記対象ガスエンジンの点火時期である対象点火時期を制御するように構成された点火時期制御部と、を備える。
【0010】
本開示の一実施形態にかかるメタン価の推定方法は、
少なくとも1つの気筒を備えるガスエンジンである対象ガスエンジンに供給されるガス燃料のメタン価を推定するメタン価の推定方法であって、
ガスエンジンにおける、点火時期とノッキング強度と供給されるガス燃料のメタン価とが予め関連付けられた第1の関連付け情報、を取得する第1の関連付け情報取得ステップ部と、
前記対象ガスエンジンにおける前記点火時期である対象点火時期を取得する点火時期取得ステップと、
前記対象ガスエンジンの前記対象点火時期を含むサイクルにおける前記ノッキング強度である対象ノッキング強度を取得するノッキング強度取得ステップと、
前記第1の関連付け情報に基づいて、前記対象点火時期および前記対象ノッキング強度から、前記対象ガスエンジンにおける前記気筒に供給された前記ガス燃料のメタン価を推定するメタン価推定ステップと、を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

ソレイユラアラ株式会社
燃焼システム
9日前
ダイハツ工業株式会社
燃料供給システム
9日前
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
2日前
株式会社SUBARU
エンジン制御装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン異常診断装置
9日前
Astemo株式会社
エンジン制御装置
9日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
8日前
株式会社SUBARU
蒸発燃料処理システムの診断装置
今日
株式会社イケヤフォ-ミュラ
2サイクルエンジン
9日前
マツダ株式会社
ウォータージャケットスペーサ構造
9日前
株式会社アイシン
燃焼ガス出力装置
9日前
日産自動車株式会社
内燃機関の凝縮水処理方法および装置
11日前
株式会社ミクニ
スロットル装置及び内燃エンジンの吸気システム
10日前
株式会社ミクニ
センサユニット及び内燃エンジンの吸気システム
15日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン装置
8日前
三菱重工業株式会社
ガス供給装置及びガス供給装置の起動方法
8日前
Astemo株式会社
内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法
10日前
Astemo株式会社
スロットル装置の製造方法及び角度調整用治具
15日前
カミンズ パワー ジェネレイション インコーポレイテッド
ピストンヘッドおよびピストンヘッド組立体
15日前
三菱重工業株式会社
凍結防止制御装置、吸気ダクト設備、ガスタービン設備、及び凍結防止方法
15日前
株式会社豊田中央研究所
内燃機関の気筒内ガス温度の算出方法
8日前
三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
メタン価の推定装置、ガスエンジンの制御装置およびメタン価の推定方法
8日前
クリアフレーム エンジンズ,インコーポレイテッド
ディーゼルエンジンアーキテクチャにおける高オクタン価燃料の冷間始動
1日前
マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
圧縮空気からエネルギーを生成する装置、該装置を備えたシステム及びシステムを操作する方法
15日前
マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
点火装置の極性判別装置
9日前
ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
既存の燃焼器部品の交換のための付加製造テーパ状移行部と後方フレーム
3日前