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公開番号
2025099125
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023215548
出願日
2023-12-21
発明の名称
凍結防止制御装置、吸気ダクト設備、ガスタービン設備、及び凍結防止方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F02C
7/047 20060101AFI20250626BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】吸気ダクト内に配置されているフィルタの加熱エネルギーの消費を抑える。
【解決手段】凍結防止制御装置は、吸気ダクト内のフィルタに氷が付着し得る状態であるか否かを示す凍結条件パラメータを検知可能な凍結条件パラメータ検知器と、前記吸気ダクト内で、前記フィルタよりも上流側の圧力と、前記フィルタよりも下流側の圧力との差である圧力差を検知可能な圧力差計と、前記凍結条件パラメータと前記圧力差とに応じて、前記フィルタを加熱可能なフィルタ加熱装置に対して、前記フィルタを加熱する加熱状態と前記フィルタを加熱しない非加熱状態とのうちの一方の状態を指示可能な制御装置本体と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
外気を吸込可能な吸気口と、前記吸気口から吸い込まれた外気が流出する吸気出口とを有する吸気ダクトと、
前記吸気ダクト内に配置されているフィルタと、
前記フィルタを加熱可能なフィルタ加熱装置と、
を備える吸気ダクト設備における、
前記フィルタ加熱装置を制御する凍結防止制御装置において、
前記フィルタに氷が付着し得る状態であるか否かを示す凍結条件パラメータを検知可能な凍結条件パラメータ検知器と、
前記吸気ダクト内で、前記フィルタよりも前記吸気口の側である上流側の圧力と、前記フィルタよりも前記吸気出口の側である下流側の圧力との差である圧力差を検知可能な圧力差計と、
前記凍結条件パラメータと前記圧力差とに応じて、前記フィルタ加熱装置に対して、前記フィルタを加熱する加熱状態と前記フィルタを加熱しない非加熱状態とのうちの一方の状態を指示可能な制御装置本体と、
を備える、
凍結防止制御装置。
続きを表示(約 3,400 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の凍結防止制御装置において、
前記凍結条件パラメータ検知器は、前記フィルタよりも前記上流側の位置での外気の温度を検知可能な温度計と、前記フィルタよりも前記上流側の位置での外気の湿度を検知可能な湿度計と、を有し、
前記凍結条件パラメータは、外気の温度及び外気の湿度を含み、
前記制御装置本体は、
前記凍結条件パラメータが、前記フィルタに氷が付着し得る凍結条件を満たしたか否かを判断する凍結条件判断器と、
前記圧力差が基準圧力差より大きいか否かを判断する圧力差判断器と、
前記凍結条件判断器による判断結果と前記圧力差判断器による判断結果に応じて、前記フィルタ加熱装置に、前記加熱状態又は前記非加熱状態を指示する加熱制御器と、
を有し、
前記凍結条件判断器は、前記温度計で検知された温度が露点温度を基準にして予め定められた基準温度未満であり、且つ前記湿度計で検知された湿度が湿度100%を基準にして予め定められた基準湿度より高いことを条件として、前記凍結条件を満たしていると判断し、
前記加熱制御器は、
前記フィルタ加熱装置が前記非加熱状態になっているときに、前記凍結条件判断器で前記凍結条件を満たしていると判断され、且つ前記圧力差判断器で前記圧力差が基準圧力差より大きいと判断されると、前記フィルタ加熱装置に前記加熱状態を指示し、
前記フィルタ加熱装置が前記加熱状態になっているときに、前記凍結条件判断器で前記凍結条件を満たしていないと判断され、且つ前記圧力差判断器で前記圧力差が基準圧力差以下であると判断されると、前記フィルタ加熱装置に前記非加熱状態を指示する、
凍結防止制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の凍結防止制御装置において、
前記基準温度は、第一基準温度と、前記第一基準温度より高い第二基準温度とを有し、
前記基準湿度は、第一基準湿度と、前記第一基準湿度より低い第二基準湿度とを有し、
前記凍結条件判断器は、
前記フィルタ加熱装置が前記非加熱状態になっているときに、前記温度計で検知された温度が前記第一基準温度未満であり、且つ前記湿度計で検知された湿度が前記第一基準湿度より高いときに、前記凍結条件を満たしていると判断し、
前記フィルタ加熱装置が前記加熱状態になっているときに、前記温度計で検知された温度が前記第二基準温度以上であるか、又は、前記湿度計で検知された湿度が前記第二基準湿度以下であるときに、前記凍結条件を満たしていないと判断する、
凍結防止制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の凍結防止制御装置において、
前記凍結条件パラメータ検知器は、外気中のミスト量を検知可能なミスト量計を有し、
前記凍結条件パラメータは、外気中のミスト量を含み、
前記凍結条件判断器は、前記温度計で検知された温度が前記基準温度未満であり、前記湿度計で検知された湿度が前記基準湿度より高く、且つ前記ミスト量計で検知されたミスト量が予め定められた基準ミスト量より多いときに、前記凍結条件を満たしていると判断する、
凍結防止制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の凍結防止制御装置において、
前記基準温度は、第一基準温度と、前記第一基準温度より高い第二基準温度とを有し、
前記基準湿度は、第一基準湿度と、前記第一基準湿度より低い第二基準湿度とを有し、
前記基準ミスト量は、第一基準ミスト量と、前記第一基準ミスト量より少ない第二基準ミスト量とを有し、
前記凍結条件判断器は、
前記フィルタ加熱装置が前記非加熱状態になっているときに、前記温度計で検知された温度が前記第一基準温度未満であり、前記湿度計で検知された湿度が前記第一基準湿度より高く、且つ前記ミスト量計で検知されたミスト量が前記第一基準ミスト量より多いときに、前記凍結条件を満たしていると判断し、
前記フィルタ加熱装置が前記加熱状態になっているときに、前記温度計で検知された温度が前記第二基準温度以上であるか、前記湿度計で検知された湿度が前記第二基準湿度以下であるか、又は前記ミスト量計で検知されたミスト量が前記第二基準ミスト量以下であるときに、前記凍結条件を満たしていないと判断する、
凍結防止制御装置。
【請求項6】
請求項2に記載の凍結防止制御装置において、
前記圧力差判断器は、前記吸気ダクト内を流れる外気の流量と前記基準圧力差との関係を保持しており、前記関係を用いて、前記吸気ダクト内を流れる外気の流量に応じた前記基準圧力差を定める、
凍結防止制御装置。
【請求項7】
請求項2に記載の凍結防止制御装置において、
前記基準圧力差は、第一基準圧力差と、前記第一基準圧力差より小さい第二基準圧力差と、を有し、
前記圧力差判断器は、
前記フィルタ加熱装置が前記非加熱状態になっているとき、前記温度計で検知された温度が前記第一基準圧力差未満であるか否かを判断し、
前記フィルタ加熱装置が前記加熱状態になっているとき、前記温度計で検知された温度が前記第二基準圧力差未満であるか否かを判断し、
前記加熱制御器は、
前記フィルタ加熱装置が前記非加熱状態になっているときに、前記凍結条件判断器で前記凍結条件を満たしていると判断され、且つ前記圧力差判断器で前記圧力差が前記第一基準圧力差より大きいと判断されると、前記フィルタ加熱装置に前記加熱状態を指示し、
前記フィルタ加熱装置が前記加熱状態になっているときに、前記凍結条件判断器で前記凍結条件を満たしていないと判断され、且つ前記圧力差判断器で前記圧力差が前記第二基準圧力差以下であると判断されると、前記フィルタ加熱装置に前記非加熱状態を指示する、
凍結防止制御装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の凍結防止制御装置と、
前記吸気ダクトと、
前記フィルタと、
前記フィルタ加熱装置と、を備える、
吸気ダクト設備。
【請求項9】
請求項8に記載の吸気ダクト設備と、
ガスタービンと、
備え、
前記ガスタービンは、前記吸気ダクトからの外気を圧縮して圧縮空気を生成可能な圧縮機と、前記圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成可能な燃焼器と、前記燃焼ガスで駆動可能なタービンと、を備え、
前記フィルタ加熱装置は、前記圧縮機で生成された前記圧縮空気の一部を前記吸気ダクト内の前記フィルタより前記上流側に導くことができる圧縮空気ラインと、前記圧縮空気ライン中に設けられている圧縮空気弁と、を有し、
前記制御装置本体は、前記圧縮空気弁への開指示を前記加熱状態の指示とし、前記圧縮空気弁への閉指示を前記非加熱状態の指示とする、
ガスタービン設備。
【請求項10】
外気を吸込可能な吸気口と、前記吸気口から吸い込まれた外気が流出する吸気出口とを有する吸気ダクトと、
前記吸気ダクト内に配置されているフィルタと、
前記フィルタを加熱可能なフィルタ加熱装置と、
を備える吸気ダクト設備における、
前記フィルタの凍結を抑制する凍結防止方法において、
前記フィルタに氷が付着し得る状態であるか否かを示す凍結条件パラメータを検知する凍結条件パラメータ検知工程と、
前記吸気ダクト内で、前記フィルタよりも前記吸気口の側である上流側の圧力と、前記フィルタよりも前記吸気出口の側である下流側の圧力との差である圧力差を検知する圧力差検知工程と、
前記凍結条件パラメータと前記圧力差とに応じて、前記フィルタ加熱装置に対して、前記フィルタを加熱する加熱状態と前記フィルタを加熱しない非加熱状態とのうちの一方の状態を指示する制御工程と、
を実行する凍結防止方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸気ダクト内に配置されているフィルタの凍結を抑制する技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ガスタービン等に外気を導く吸気ダクト設備としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている設備がある。この設備は、吸気ダクトと、この吸気ダクト内に配置されているフィルタと、このフィルタを加熱するフィルタ加熱装置と、を備える。吸気ダクト内に流入した外気の温度は、温度計により検知される。また、吸気ダクト内に流入した外気の湿度は、湿度計で検知される。吸気ダクト内に流入した外気の温度が露点温度未満になり、且つこの外気の湿度が予め定められた湿度になると、フィルタ加熱装置は、高温空気をフィルタよりも上流側に導き、フィルタを加熱する。また、この温度計で検知された外気の温度が露点温度以上になると、フィルタ加熱装置は、フィルタの加熱を中止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-190452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、前述したように、吸気ダクト内に流入した外気の温度が露点温度未満になり、且つこの外気の湿度が予め定められた湿度になると、フィルタ加熱装置により、フィルタを加熱する。しかしながら、吸気ダクト内に流入した外気の温度が露点温度未満になり、且つこの外気の湿度が予め定められた湿度になっても、実際のフィルタにほとんど着氷していない場合がある。この場合に、フィルタ加熱装置により、フィルタを加熱すると、無駄に加熱エネルギーを消費することになる。
【0005】
また、上記特許文献1に記載の技術では、前述したように、吸気ダクト内に流入した外気の温度が露点温度以上になると、フィルタ加熱装置によるフィルタの加熱を中止する。しかしながら、吸気ダクト内に流入した外気の温度が露点温度以上になっても、フィルタに付着した氷が溶けきらずに未だに残っている場合がある。この場合に、フィルタ加熱装置によるフィルタの加熱を中止すると、加熱中止直前までに消費していた加熱エネルギーが無駄になる。
【0006】
そこで、本開示は、フィルタの加熱エネルギーの消費を抑えることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための一態様としての凍結防止制御装置は、以下の吸気ダクト設備に適用される。
この吸気ダクト設備は、外気を吸込可能な吸気口と、前記吸気口から吸い込まれた外気が流出する吸気出口とを有する吸気ダクトと、前記吸気ダクト内に配置されているフィルタと、前記フィルタを加熱可能なフィルタ加熱装置と、を備える。
前記フィルタ加熱装置を制御する凍結防止制御装置は、前記フィルタに氷が付着し得る状態であるか否かを示す凍結条件パラメータを検知可能な凍結条件パラメータ検知器と、前記吸気ダクト内で、前記フィルタよりも前記吸気口の側である上流側の圧力と、前記フィルタよりも前記吸気出口の側である下流側の圧力との差である圧力差を検知可能な圧力差計と、前記凍結条件パラメータと前記圧力差とに応じて、前記フィルタ加熱装置に対して、前記フィルタを加熱する加熱状態と前記フィルタを加熱しない非加熱状態とのうちの一方の状態を指示可能な制御装置本体と、を備える。
【0008】
例えば、凍結条件パラメータのみに応じて、フィルタ加熱装置に対して、加熱状態と非加熱状態とのうちの一方の状態を指示する場合について考察する。吸気ダクト内に流入した外気が凍結条件パラメータを満たしていても、実際のフィルタにほとんど着氷していない場合がある。この場合に、フィルタ加熱装置により、フィルタを加熱すると、無駄に加熱エネルギーを消費することになる。また、吸気ダクト内に流入した外気が凍結条件パラメータを満たさなくなっても、フィルタに付着した氷が溶けきらずに未だに残っている場合がある。この場合に、フィルタ加熱装置によるフィルタの加熱を中止すると、加熱中止直前までに消費していた加熱エネルギーが無駄になる。
【0009】
次に、フィルタの上流側と下流側との間の圧力差のみに応じて、加熱状態と非加熱状態とのうちの一方の状態を指示する場合について考察する。フィルタにゴミが付着して、圧力差が大きくなっている場合がある。この場合に、フィルタ加熱装置により、フィルタを加熱すると、無駄に加熱エネルギーを消費することになる。また、フィルタ加熱装置により、フィルタを加熱した結果、フィルタに付着していた氷が溶けても、未だ、凍結条件を満たしている場合がある。この場合、再び、フィルタに氷が付着し始め、圧力差が大きくなる。このため、フィルタ加熱装置によりフィルタの加熱及び非加熱が短時間のうちに繰り返され、加熱エネルギーの消費量が多くなる。
【0010】
一方、本態様では、凍結条件パラメータ及び圧力差に応じて、フィルタ加熱装置に対して、加熱状態と非加熱状態とのうちの一方の状態を指示する。このため、本態様では、凍結条件を満たし、且つ、フィルタが氷により目詰まりしてフィルタの上流側と下流側との間の圧力差が大きいときに、フィルタを加熱することができる。また、本態様では、凍結条件を満たさず、且つ、フィルタが氷によりほとんど目詰まりしておらずに、フィルタの上流側と下流側との間の圧力差が小さいときに、フィルタの加熱を中止することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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