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公開番号2025107190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2025068893,2021565711
出願日2025-04-18,2020-05-14
発明の名称ディーゼルエンジンアーキテクチャにおける高オクタン価燃料の冷間始動
出願人クリアフレーム エンジンズ,インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F02B 23/10 20060101AFI20250710BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】本明細書に開示される実施形態は、概して内燃(IC)エンジンを動作させるシステム及び方法に関し、より具体的には、周囲環境がエンジンの通常の動作温度よりも有意に寒冷であるときに圧縮着火(CI)エンジンを始動する(すなわち「冷間始動する」)システム及び方法に関する。
【解決手段】いくつかの実施形態においては、CIエンジンは着火補助装置を含み得る。いくつかの実施形態においては、冷間始動時にCIエンジンを動作させる方法は、ある量の空気を燃焼室内に吸い込むために吸気バルブを開弁することと、燃焼室内の下死点位置から上死点位置まで約15と約25との間の圧縮比でピストンを移動させることと、燃料が約30未満のセタン数を有するところ、ある量の燃料を噴射することと、吸気バルブを閉弁することと、ある量の燃料の実質的に全てを燃焼させることと、を含み得る。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
圧縮着火エンジンを動作させる方法であって、
前記圧縮着火エンジンは、エンジンシリンダであって、内面と、ヘッド面と、前記エンジンシリンダ内で移動するように配設及び構成されたピストンと、吸気バルブと、排気バルブと、着火補助装置と、を有する、エンジンシリンダを含み、前記エンジンシリンダの前記内面と、前記ピストンと、前記ヘッド面と、前記吸気バルブと、前記排気バルブと、は燃焼室を定義し、前記ピストンと前記ヘッド面とは、前記燃焼室のボール領域を定義し、
前記方法は、
ある量の空気を前記燃焼室内に吸い込むために前記吸気バルブを開弁するステップであって、前記ある量の空気は、前記ある量の空気が前記吸気バルブを通過する瞬間に、約150℃未満の質量平均温度を有するステップと、
前記ピストンを前記燃焼室内の下死点(BDC)位置から上死点(TDC)位置まで約15と約25との間の圧縮比で移動させるステップと、
ある量の燃料を0度と360度との間のエンジンクランク角度で噴射するステップであって、前記燃料は約30未満のセタン数を有し、前記ある量の燃料と前記ある量の空気とは空気燃料混合を形成するステップと、
前記吸気バルブを閉弁するステップと、
前記ある量の燃料の実質的に全てを燃焼させるステップと、
を含む、方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記着火補助装置は、グロープラグ、スパークプラグ、及び/又は、プラズマ点火装置を含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記燃料は、第1の燃料であり、
第2の燃料が約30よりも大きいセタン数を有するところ、前記第2の燃料を燃焼室内に噴射することを更に含む、請求項1の方法。
【請求項4】
前記吸気バルブを閉弁することは、第1のエンジンサイクルにおいて第1のエンジンクランク角度で行われ、
前記方法は更に、第2のエンジンサイクルにおいて第2のエンジンクランク角度で前記吸気バルブを閉弁することを含み、
前記第2のエンジンクランク角度は、前記第1のエンジンクランク角度よりも、40度よりも大きいエンジンクランク角度だけ早いか又は40度よりも大きいエンジンクランク角度だけ遅く、
前記第2のエンジンサイクルは、前記第1のエンジンサイクルよりも後で発生する、請求項1の方法。
【請求項5】
前記吸気バルブ及び前記排気バルブのバルブタイミングがTDCについて非対称になるように前記排気バルブの閉弁を調整することを更に含む、請求項4の方法。
【請求項6】
前記空気燃料混合が330度のエンジンクランク角度で約400℃よりも高い質量平均温度を有するように、ある期間にわたって前記圧縮着火エンジンを動作させることを更に含む、請求項5の方法。
【請求項7】
前記排気バルブを閉弁することは、第1のエンジンサイクルにおいて第1のエンジンクランク角度で行われ、
前記方法は、第2のエンジンサイクルにおいて第2のエンジンクランク角度で前記排気バルブを閉弁することを更に含み、
前記第2のエンジンクランク角度は、前記第1のエンジンクランク角度より、40度よりも大きいエンジンクランク角度だけ早いか又は40度よりも大きいエンジンクランク角度だけ遅く、
前記第2のエンジンサイクルは、前記第1のエンジンサイクルよりも後で発生する、請求項6の方法。
【請求項8】
前記空気燃料混合が330度のエンジンクランク角度で約500℃よりも高い質量平均温度を有するように、ある期間にわたって前記内燃エンジンを動作させることを更に含む、請求項7の方法。
【請求項9】
175度と255度との間のエンジンクランク角度で前記吸気バルブを閉弁することを更に含む、請求項8の方法。
【請求項10】
前記排気バルブからの排気の一部を、前記吸気バルブを介して前記燃焼室に再循環させることを更に含む、請求項1の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2019年5月15日に提出され「Cold-Start for High-Octane Fuels in a Diesel Engine Architecture」と題された米国仮出願第62/848,087号の優先権及び利益を主張するものであり、同出願の全開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
[0002] 混合制御圧縮着火(MCCI,又はCI)エンジンとしても知られるディーゼルエンジンは、従来のガソリン車両において用いられる火花点火(SI)エンジンに対していくつかの利点のある、エネルギ地形の重要な要素である。ディーゼルエンジンのCI設計は高い効率及び良好なトルク/パワー密度をもたらす。同時に、設計のロバスト性はこうしたエンジンの高信頼性と低保守を可能にし、路上用途において、多くの場合100万マイルを超えて駆動することができる。したがって、ディーゼルエンジンは長距離及び短休止時間のシナリオに最適である。もっとも、ディーゼルエンジンに欠点がない訳ではない。従来のSIエンジンよりも高い初期費用に加え、ディーゼルエンジンは、MCCI動作の熱的要件に起因して、特に低セタン価燃料では、寒冷な気候での始動が困難である。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本明細書に開示される実施形態は、概して内燃(IC)エンジンを動作させるシステム及び方法に係り、より具体的には周囲環境がエンジンの通常の動作温度よりも有意に寒冷であるときに圧縮着火(CI)エンジンを始動する(すなわち「冷間始動する」)システム及び方法に関する。いくつかの実施形態においては、冷間始動の際にエンジンが自己着火の発生する温度に達するまで、グロープラグ、スパークプラグ、又はプラズマ点火装置(plasma ignition device)などの補助装置が用いられ得る。いくつかの実施形態においては、CIエンジンは、内面と、ヘッド面と、エンジンシリンダ内で移動するように配設及び構成されたピストンと、吸気バルブと、排気バルブと、着火補助装置とを有するエンジンシリンダを含む。いくつかの実施形態においては、エンジンシリンダの内面と、ピストンと、ヘッド面と、吸気バルブと、排気バルブとは、燃焼室を定義し得る。いくつかの実施形態においては、ピストンとヘッド面とは、燃焼室のボール領域を定義し得る。いくつかの実施形態においては、着火補助装置は、燃焼室のボール領域内に位置し得る。いくつかの実施形態においては、CIエンジンを動作させる方法は、ある量の空気を燃焼室内に吸い込むために吸気バルブを開弁することを含み得る。いくつかの実施形態においては、ある量の空気は、ある量の空気が吸気バルブを通過する瞬間に、約150℃未満の質量平均温度を有し得る。CIエンジンを動作させる方法は更に、ピストンを燃焼室内の下死点(BDC)位置から上死点(TDC)位置まで約15と約25との間の圧縮比で移動させて、ある量の燃料を0度と360度との間のエンジンクランク角度で噴射することを含み得る。いくつかの実施形態においては、燃料は約30未満のセタン数を有し得る。ある量の燃料及びある量の空気は空気燃料混合を形成し得る。CIエンジンを動作させる方法は更に、吸気バルブを閉弁すること及びある量の燃料の実質的に全てを燃焼させることを含み得る。いくつかの実施形態においては、ある量の燃料の少なくとも50%は、着火の直前に、ある量の空気と予混合され得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
[0004] 一実施形態による、圧縮着火アーキテクチャの概略図である。
[0005] 一実施形態による、燃焼室におけるグロープラグ又はスパークプラグの配置の概略図である。
[0006] 一実施形態による、燃焼室におけるグロープラグ又はスパークプラグの配置の概略図である。
[0007] 一実施形態による、燃焼室におけるグロープラグ又はスパークプラグの配置の概略図である。
[0008] 一実施形態による、SACIからHCCI及びHCCIからMCCIへの移行を示す図表である。
[0009] 一実施形態による、SACIからHCCI及びHCCIからMCCIへの移行に対するバルブタイミングの影響を示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0010] 化学燃料(石油、アルコール類、バイオディーゼルなど)は重荷重道路輸送にとって引き続き重要である。化学燃料の高いエネルギ密度は、長距離を移動し素早く燃料補給する必要のあるユーザにとって重要である。その結果として、化学燃料ディーゼルエンジンの需要は数十年にわたって持続するであろう。しかしながら、ディーゼル燃料価格は過去30年にわたって実質的に上昇しており、また、ディーゼル燃料は温室効果ガス排出の大きな一因である。更に、二酸化窒素及び一酸化窒素(まとめてNOxと称される)並びに煤の排出基準は益々厳しくなりつつある。
【0006】
[0011] メタノール、エタノール、ジメチルエーテル(DME)、及び天然ガスなどのよりクリーンな低炭素代替燃料の使用は、過去20年にわたり、合衆国のエネルギ地形において着実に普及してきた。2000年から2018年までの間、合衆国におけるエタノールの生産は16億ガロンから161億ガロンまで毎年上昇し、十倍の増加となっている。同じ期間に、合衆国における天然ガスの生産はおよそ30%増加しており、メタノールの生産も有意な増加を経験している。石油系燃料が依然として運輸部門における合衆国のエネルギ需要のおよそ85~90%を提供している一方で、代替燃料(例えばメタノール、エタノール、バイオディーゼル)及び天然ガスの市場シェアは、今後数十年にわたり一貫して成長することが期待されている。これらの代替燃料は、エネルギ需要を満たすべく石油産業の供給を補足する手段としてのみならず、運輸部門に関連する温室効果ガス、煤、及びNO

の排出を低減させる手法としても魅力的である。およそ80~85wt%のエタノールを有する燃料は、1マイル当たり従来の石油系燃料の40%未満の二酸化炭素を排出する。他の代替燃料は、従来の石油系燃料と比較すると、温室効果ガスの排出に関して同様の削減を経験する。また、一酸化炭素、揮発性有機化合物(VOC)、及びNO

の排出は、これらの代替燃料が用いられると、有意に削減され得る。
【0007】
[0012] CIアーキテクチャにおけるメタノール及びエタノールなどのクリーンな低炭素代替燃料の使用は、エネルギ需要の充足及び有害排出物質の削減における重要な革新的ステップであるが、これらの燃料は低セタン価特性を有しており、つまり、長鎖炭化水素(すなわち6個以上の炭素分子の鎖)と比較すると、自己着火を実現するのにより高い温度を必要とする。セタン数は、CIエンジンにおける燃料の着火性の指標であり、自己着火が発生するための温度閾値である。自己着火温度がより高いので、これらの燃料タイプは、低温度における着火に関して、従来のディーゼル燃料よりも更に大きな困難を有する。
【0008】
[0013] 本明細書に開示される実施形態は、概して内燃(IC)エンジンを動作させるシステム及び方法に係り、より具体的には周囲環境がエンジンの通常の動作温度よりも有意に寒冷であるときにICエンジンを始動する(すなわち「冷間始動する」)システム及び方法に関する。換言すれば、周囲の低い温度に起因してエンジンブロックが非常に冷たいとき、エンジンを始動させることは、最近(典型的には90分と2時間との間)駆動されていたエンジンを始動させることよりも困難である。冷間始動は、次の点を含む複数の理由で、より困難となる。(1)熱不足が燃料の着火をより困難にする、(2)低温がエンジンオイルを増粘させて、循環させるのをより困難にする、及び(3)空燃比が冷たい空気の影響を受け、ひいては混合物の燃焼性に影響を及ぼす。
【0009】
[0014] 車両において最も一般的に使用されるエンジンには2つのタイプがある。ガソリンエンジンに最も一般的に使用される火花点火(SI)と、ディーゼルエンジンに最も一般的に使用される圧縮着火(CI)と、である。標準的な4ストロークSIエンジンアーキテクチャでは、燃料(例えばガソリン)中の化学エネルギが燃焼室内での燃料の着火によって機械的エネルギに変換される。燃焼室の外部境界は、エンジンシリンダと、シリンダ内で移動するように構成されたピストンと、ヘッド面と、1つ(又は複数)の吸気バルブと、1つ(又は複数)の排気バルブと、によって画成されている。動作時、ピストンは、クランクシャフトを回転させながら4つの別個のストロークを完了する。まず、吸気又は吸入行程において、ピストンは燃焼室の頂部の位置(すなわち上死点(TDC))から燃焼室の底部の位置(すなわち下死点(BDC))まで移動する。クランクシャフトは燃焼室の下で中心軸回りに回転しているので、「死点」という用語は、横移動に関するクランクシャフトの相対位置を示す。吸気行程の際には、吸気バルブが開弁され、ガスが吸気バルブを通じて吸い込まれる。ガスは、空気燃料混合物であってもよいし、又は単純に空気であってもよく、その場合には混合のために燃料が室内に直接噴射される。吸気バルブはその後、第2のストロークの前に閉弁され、燃焼室内に密閉環境を作り出す。第2のストロークは圧縮行程であり、この行程ではピストンはBDCからTDCに戻る移動をする。この行程において、ピストンは、着火に備えて空気燃料混合物を圧縮する。この行程の終わりまでに、クランクシャフトは360度の丸一回転を完了している。第3のストロークは燃焼行程であり、この行程ではスパークプラグが圧縮された空気燃料混合物に点火する。点火された混合物は、膨張してピストンをBDCに押し戻し、クランクシャフトへの機械的作用を生み出す。第4のストロークにおいては、ピストンは、排気バルブが開弁された状態でBDCからTDCに戻る移動をし、排気ガス(すなわち燃焼生成物)を排出する。
【0010】
[0015] CIエンジンの動作はSIエンジンの動作によく似ている。標準的な4ストロークCIエンジンはSIエンジンと同じ4ストロークを採用しており、圧縮及び着火行程に重要な相違を有する。圧縮行程において、圧縮比(BDCにおける燃焼室容積とTDCにおける燃焼室容積との比)はSIエンジンのそれよりも実質的に高く、17:1又はそれよりも高い値に達する。この有意な圧縮が温度及び圧力の劇的な上昇を引き起こして、空気燃料混合を(予混合されていれば)自己着火温度にするか、又は(混合が限定的であれば)既に必要とされる自己着火温度を上回っている空気中に燃料を噴射するので、火花を採用することなく着火行程が発生する。このタイプのエンジンアーキテクチャは、概して、SIエンジンアーキテクチャよりも高いトルク出力を生み出すと共に堅牢になるように施工される。したがって、CIエンジン設計は、比較的長い時間枠で信頼性の高い性能をもたらす。
(【0011】以降は省略されています)

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