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公開番号2024172166
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089710
出願日2023-05-31
発明の名称水電解装置およびその動作方法
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類C25B 9/00 20210101AFI20241205BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】陰極部の近傍における不純物の蓄積に起因した電解性能の低下を抑制する。
【解決手段】水電解装置11は、陰極部31と陽極部32との間にアニオン交換膜33が設置された水電解セル21と、水電解セル21に給電する電源装置22とを具備し、電源装置22が水電解セル21に給電する状態で水電解セル21に電解液を供給することで水電解を発生させる電解動作と、陰極部31に除去液を供給することで陰極部31の近傍の不純物を除去する除去動作とを実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陰極部と陽極部との間にアニオン交換膜が設置された水電解セルと、
前記水電解セルに給電する電源装置とを具備し、
前記電源装置が前記水電解セルに給電する状態で前記水電解セルに電解液を供給することで水電解を発生させる電解動作と、
前記陰極部に除去液を供給することで前記陰極部の近傍の不純物を除去する除去動作と
を実行する水電解装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記水電解セルは、前記陰極部に連通する第1流路が形成された第1流路部材を含み、
前記除去動作は、前記第1流路部材を介して前記陰極部に前記除去液を供給する第1除去動作を含む
請求項1の水電解装置。
【請求項3】
前記第1除去動作は、前記電解動作に並行して実行される
請求項2の水電解装置。
【請求項4】
前記第1除去動作の実行中における前記陰極部の電圧を、前記電解動作の実行中における前記陰極部の電圧を上回る電圧に設定する
請求項2または請求項3の水電解装置。
【請求項5】
前記水電解セルは、前記陽極部に連通する第2流路が形成された第2流路部材を含み、
前記除去動作は、前記電源装置による給電が停止した状態において、前記第2流路部材と前記陽極部と前記アニオン交換膜とを介して、前記電解液を前記除去液として前記陰極部に供給する第2除去動作を含む
請求項1の水電解装置。
【請求項6】
前記水電解セルに対する印加電圧が所定値を上回る場合に前記除去動作を実行する
請求項1の水電解装置。
【請求項7】
陰極部と陽極部との間にアニオン交換膜が設置された水電解セルと、
前記水電解セルに給電する電源装置とを具備する水電解装置の動作方法であって、
前記水電解装置に、
前記電源装置が前記水電解セルに給電する状態で前記水電解セルに電解液を供給することで水電解を発生させる電解動作と、
前記陰極部に除去液を供給することで前記陰極部の近傍の不純物を除去する除去動作と
を実行させる水電解装置の動作方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電解質膜を利用した水電解のための技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えばアニオン交換膜(AEM:Anion Exchange Membrane)等の電解質膜を利用した水電解により水素を製造する各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、陽極触媒層と陰極触媒層との間に電解質膜が設置された水電解デバイスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7102599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術においては、陽極触媒層に供給された電解液が電解質膜を通過して陰極触媒層に供給されることで水電解が発生する。以上の構成においては、長期間にわたる動作により、電解液中の不純物が陰極触媒層の近傍(例えば陰極触媒層と電解質膜との界面)に蓄積される。陰極触媒層の近傍に不純物が蓄積されると、電解性能が低下するという課題がある。以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、陰極部の近傍における不純物の蓄積に起因した電解性能の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示のひとつの態様に係る水電解装置は、陰極部と陽極部との間にアニオン交換膜が設置された水電解セルと、前記水電解セルに給電する電源装置とを具備し、前記電源装置が前記水電解セルに給電する状態で前記水電解セルに電解液を供給することで水電解を発生させる電解動作と、前記陰極部に除去液を供給することで前記陰極部の近傍の不純物を除去する除去動作とを実行する。
【0006】
本開示のひとつの態様に係る水電解装置の動作方法は、陰極部と陽極部との間にアニオン交換膜が設置された水電解セルと、前記水電解セルに給電する電源装置とを具備する水電解装置の動作方法であって、前記水電解装置に、前記電源装置が前記水電解セルに給電する状態で前記水電解セルに電解液を供給することで水電解を発生させる電解動作と、前記陰極部に除去液を供給することで前記陰極部の近傍の不純物を除去する除去動作とを実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態に係る水電解システムの構成図である。
水電解システムの動作の説明図である。
第1実施形態の効果の説明図である。
第2実施形態に係る水電解システムの構成図である。
第2実施形態に係る水電解システムの動作の説明図である。
第3実施形態における制御装置の動作を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図面においては、各要素の寸法および縮尺が実際の製品とは相違する場合がある。また、以下に説明する形態は、本開示を実施する場合に想定される例示的な一形態である。したがって、本開示の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0009】
A:第1実施形態
図1は、第1実施形態における水電解システム100の構成図である。第1実施形態の水電解システム100は、水電解装置11と制御装置12とを具備する。水電解装置11は、水電解により水素と酸素とを生成するシステムであり、水電解セル21と電源装置22と第1供給機構23と第2供給機構24とを具備する。
【0010】
水電解セル21は、水電解により水素と酸素とを生成する機構であり、膜電極接合体30(MEA:Membrane Electrode Assembly)と第1流路部材41と第2流路部材42と第1ガスケット51と第2ガスケット52とを具備する。第1流路部材41と第2流路部材42との間に膜電極接合体30が設置される。具体的には、第1流路部材41と第2流路部材42とが例えばネジまたはボルト等の締結具により相互に固定され、第1流路部材41と第2流路部材42との間に膜電極接合体30が挟持される。
(【0011】以降は省略されています)

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