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公開番号2024168639
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085482
出願日2023-05-24
発明の名称生体内可視化装置
出願人国立大学法人千葉大学
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 5/0536 20210101AFI20241128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】時間・空間における局所的な変化を特定可能な生体内可視化装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る生体内可視化装置は、互いに間隔をあけて被験者の皮膚に配置可能な複数の電極を備えるセンサを有し、皮膚に各電極が接触した状態で、各電極間に電流又は電位差を印加し、電流を印加する場合は電流印加電圧測定パターンに基づき電位差および位相である第1測定データを測定し、各電極間に電位差を印加する場合は電圧印加電流測定パターンに基づき電流および位相である第2測定データを測定する、電流電圧印加測定部と、第1測定データまたは前記第2測定データと所定のパラメータとに基づき、前記被験者の体内の電気物性分布を作成する画像再構成部と、電気物性分布に対して対象領域を識別化する識別化処理を行い、識別後電気物性分布を作成する、対象領域識別部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
互いに間隔をあけて被験者の皮膚に配置可能な複数の電極を備えるセンサを有し、
前記皮膚に前記各電極が接触した状態で、前記各電極間に電流又は電位差を印加し、前記電流を印加する場合は電流印加電圧測定パターンに基づき電位差および位相である第1測定データを測定し、前記各電極間に前記電位差を印加する場合は電圧印加電流測定パターンに基づき電流および位相である第2測定データを測定する、電流電圧印加測定部と、
前記第1測定データまたは前記第2測定データと所定のパラメータとに基づき、前記被験者の体内の電気物性分布を作成する画像再構成部と、
前記電気物性分布に対して対象領域を識別化する識別化処理を行い、識別後電気物性分布を作成する、対象領域識別部と、
を備える、生体内可視化装置。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記識別化処理が、所定の閾値に基づいて行われる、請求項1に記載の生体内可視化装置。
【請求項3】
前記対象領域識別部が、
前記電気物性分布に対して標準偏差処理を行うことで、対象領域指標分布を作成し、
前記対象領域指標分布に対し、前記識別化処理を行うことで、前記識別後電気物性分布を作成する、請求項1または2に記載の生体内可視化装置。
【請求項4】
前記画像再構成部が、
前記第1測定データまたは前記第2測定データから得られたインピーダンス、レジスタンス、リアクタンス、キャパシタンス、アドミタンス、コンダクタンス、サセプタンス及び位相の少なくとも1種から多重測定行列を作成し、
前記多重測定行列および前記所定のパラメータから前記電気物性分布を作成し、
前記所定のパラメータが、スパース性に関する事前分散ベクトルγ、時間相関に関する正定値行列B、およびノイズに関する多次元正規分布の分散値λを含む、請求項1または2に記載の生体内可視化装置。
【請求項5】
少なくとも前記識別後電気物性分布に基づいて、前記所定のパラメータを更新する学習部をさらに備える、請求項1に記載の生体内可視化装置。
【請求項6】
前記学習部が、expectation-maximizationアルゴリズムを用いて、平均データ尤度を最大化することで、前記所定のパラメータを更新する、請求項5に記載の生体内可視化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体内可視化装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
医療・介護・ヘルスケアの分野において、高齢化や精神的ストレスに伴う疾患が大きな社会問題となっている。特に高齢者疾患と併発することの多い浮腫・高齢に伴う筋量などが低下するサルコペニアなどは社会的損失が大きく、これらの疾患の状態の評価として、生体内の体液や組織の異常などを可視化することの重要性が、医療・介護・ヘルスケアの分野で認識されている。
【0003】
疾患の状態の評価を目的に生体内の体液や組織の異常などを可視化する装置としては、例えば、X線コンピューティッド・トモグラフィ(CT)、核磁気共鳴イメージング(MRI)などが用いられている。しかし、X線CT、MRIはきわめて高価で巨大なものであり、適切な撮影条件の担保や安全対策に費用と手間がかかることから、簡易的に生体内を可視化することは困難である。
【0004】
簡易的な生体内可視化装置としては、例えば、特許文献1に、使用者の腕又は足の周囲に配置される複数の電極を備えた電極バンドと、アルブミン特有の緩和周波数に関する電気的特性を測定する計測手段、前記計測手段が測定した電気的特性に基づき早期リンパ浮腫を検出するリンパ浮腫推測手段と、を備えた情報処理装置と、を有するリンパ浮腫モニタ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6555715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の測定技術によれば、計測する断面に含まれる体液や組織の量や低解像度の分布を測定することはできるが、疾患の状態の評価が行えるほどの高解像度の分布は測定できない。すなわち、生体内の体液や組織の空間分布は複雑であり、また、正常か異常かに関わらず体液などは僅かな時間でも大きく変化していることから、特許文献1の測定技術よりも、時間・空間における局所的変化をより詳細に特定可能な生体内可視化技術が求められている。
【0007】
本発明は上記の事情を鑑みなされた発明であり、簡易的かつ高精度に、時間・空間における局所的な変化を特定可能な生体内可視化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
<1>本発明の態様1の生体内可視化装置は、
互いに間隔をあけて被験者の皮膚に配置可能な複数の電極を備えるセンサを有し、
前記皮膚に前記各電極が接触した状態で、前記各電極間に電流又は電位差を印加し、前記電流を印加する場合は電流印加電圧測定パターンに基づき電位差および位相である第1測定データを測定し、前記各電極間に前記電位差を印加する場合は電圧印加電流測定パターンに基づき電流および位相である第2測定データを測定する、電流電圧印加測定部と、
前記第1測定データまたは前記第2測定データと所定のパラメータとに基づき、前記被験者の体内の電気物性分布を作成する画像再構成部と、
前記電気物性分布に対して対象領域を識別化する識別化処理を行い、識別後電気物性分布を作成する、対象領域識別部と、
を備える。
<2>本発明の態様2は、態様1の生体内可視化装置において、
前記識別化処理が、所定の閾値に基づいて行われてもよい。
<3>本発明の態様3は、態様1または態様2の生体内可視化装置において、
前記対象領域識別部が、
前記電気物性分布に対して標準偏差処理を行うことで、対象領域指標分布を作成し、
前記対象領域指標分布に対し、前記識別化処理を行うことで、前記識別後電気物性分布を作成してもよい。
<4>本発明の態様4は、態様1または態様2の生体内可視化装置において、
前記画像再構成部が、
前記第1測定データまたは前記第2測定データから得られたインピーダンス、レジスタンス、リアクタンス、キャパシタンス、アドミタンス、コンダクタンス、サセプタンス及び位相の少なくとも1種から多重測定行列を作成し、
前記多重測定行列および前記所定のパラメータから前記電気物性分布を作成し、
前記所定のパラメータが、スパース性に関する事前分散ベクトルγ、時間相関に関する正定値行列B、およびノイズに関する多次元正規分布の分散値λを含んでもよい。
<5>本発明の態様5は、態様1の生体内可視化装置において、
少なくとも前記識別後電気物性分布に基づいて、前記所定のパラメータを更新する学習部をさらに備えてもよい。
<6>本発明の態様6は、態様5の生体内可視化装置において、
前記学習部が、expectation-maximizationアルゴリズムを用いて、平均データ尤度を最大化することで、前記所定のパラメータを更新してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の上記各態様によれば、X線CT装置やMRI装置に代わる非侵襲的な生体内可視化装置となる。また、識別化処理の実施や最適化されたスパース性・時間相関・ノイズに関するパラメータが使用可能となるため、従来技術では困難であった時間・空間における局所的な変化を特定可能な生体内可視化装置を提供することができる。また、生体内の体液や組織の局所的な状態を評価することで、様々な疾患・健康状態の診断をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る皮膚内部計測装置の模式図である。
図1の電流電圧印加計測部の模式図である。
対極法による電流印加電圧測定パターンを説明するための図である。
隣接法による電流印加電圧測定パターンを説明するための図である。
リファレンス法による電流印加電圧測定パターンを説明するための図である。
本実施形態に係る生体内可視化方法のフローチャートである。
は、ヒト脹脛の簡易的な模擬画像である。
は、条件1のリンパ浮腫模擬条件を示した図である。
は、条件2の静脈性浮腫模擬条件を示した図である。
条件1における実施例、比較例および従来例で画像再構成された導電率分布Δσを示す図である。
条件2における実施例、比較例および従来例で画像再構成された導電率分布Δσを示す図である。
実験例2で用いた測定装置の模式図である。
皮下脂肪組織(SAT)の細胞外液(ECF)に局所的時空間変化(LSTC)を誘発するための長時間の立位と脚の挙上に関する実験プロトコルを説明するための図である。
生体内可視化装置によって再構成された、ある被験者の周波数差導電率分布Δσである。
典型的なヒトの脹脛の断面図である。
被験者No.12のΔσである。
当該被験者のEIT電極No.(4)付近の超音波画像である。
分離されたSATにおける正規化された空間平均伝導率<Δσ>
SAT
と、長時間の立位と脚の挙上中の正規化された従来のBIAインピーダンスzBIAを示す図である。
ある被験者の脹脛に対して、分離されたSATの空間平均導電率<Δσ>SATと従来のインピーダンスzBIAとの相関を示す図である。
被験者15人の右脚のΔL
ECF
の時間変化を示す図である。
被験者15人の従来の生体電気インピーダンス分析(従来のBIA)によって測定された、ECFmax(ΔLECF)の最大体積変化(t8=40分でのΔLECF)と右脚vRLの筋肉量との間に相関を示す図である。
筋肉、SAT、およびGSVを含む人間の脹脛の例である。
シミュレーションのための導電率値σの条件を示す図である。
不安定な背景場の下で各アルゴリズムによって画像再構成されたiter=15でのΔσである。
理想的な再構成画像である。
対応する正規化された空間平均伝導率<Δσ

k>
perturb
である。
実施例、比較例および従来例の<LE>、SE、INである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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