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公開番号
2024166401
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2024162445,2022023905
出願日
2024-09-19,2022-02-18
発明の名称
スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16K
11/065 20060101AFI20241121BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】スライド弁体のスライド動作が繰り返された際の耐久性の低下を抑制することができるスライド式切換弁を提供する。
【解決手段】スライド式切換弁10が、筒状の弁本体11の両端それぞれの開口11aが蓋部材12Lで塞がれた弁ハウジング1と、スライド弁体2と、を備え、スライド弁体2が、弁体と、ピストン22Lと、連結板23と、ストッパ板24Lと、固定部材25と、を、を備え、蓋部材12Lが、底部121と、筒部122と、外周端部が弁本体11の開口11aにおける開口端11a-1に固定される鍔部123と、を備え、鍔部123には、開口11aの内側において軸方向D11と直交する平面状に延在し、ストッパ板24Lを当接させることでスライド弁体の軸方向D11の作動範囲を規定する平面部123aが設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状の弁本体の両端それぞれの開口が蓋部材で塞がれた弁ハウジングと、
前記弁本体の周壁に当該弁本体の内部と連通するように少なくとも一対接続された配管と、
前記弁本体の内部に、当該弁本体の軸方向にスライド可能に設置されて前記配管の連通状態を切換えるスライド弁体と、を備え、
前記スライド弁体が、
前記軸方向にスライドすることで前記配管の連通状態を切換える弁体と、
前記軸方向について前記弁体を挟むように一対設けられて前記軸方向のスライド駆動力を受けるピストンと、
前記弁体に一対の前記ピストンを連結する連結板と、
各前記ピストンよりも前記蓋部材に近い位置に前記連結板に設けられて前記弁体のスライド時に前記蓋部材に当接してスライドを止めるストッパ板と、
前記連結板に前記ピストンとともに前記ストッパ板を固定する固定部材と、を備え、
前記蓋部材が、
前記軸方向について前記弁本体の前記開口の外側に位置し、前記軸方向に対する交差方向に、前記開口の開口面積よりも狭い延在面積で延在する板状の底部と、
前記底部の周縁から前記軸方向について前記開口に向かって延びる筒部と、
前記筒部における前記弁本体の前記開口の側の端縁から前記筒部の外側に向かって鍔状に延在し、その外周端部が、前記弁本体において前記開口を囲む開口端に固定される鍔部と、を備え、
前記鍔部には、前記軸方向に対する交差方向について、前記開口の中心側に向かって平面状に延在し、前記ストッパ板を当接させることで前記スライド弁体の前記軸方向の作動範囲を規定する平面部が設けられ、
前記平面部は、環状に延在し、
前記鍔部は、前記筒部の内周面と前記平面部とを繋ぐ曲面部が設けられていることを特徴とするスライド式切換弁。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記鍔部には、前記筒部の内周面と前記平面部とを繋ぐ曲面部が設けられ、
前記曲面部が、前記底部に対面する方向からの平面視において、前記筒部の外周面よりも前記筒部の中心寄りに位置していることを特徴とする請求項1に記載のスライド式切換弁。
【請求項3】
前記スライド弁体における前記固定部材は、前記蓋部材に向かって前記ストッパ板から突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記鍔部の前記平面部に前記ストッパ板が当接した状態において、前記蓋部材における前記底部及び前記筒部で区画される内部空間に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド式切換弁。
【請求項4】
前記鍔部の前記外周端部には、前記平面部よりも外周側となる位置に、前記弁本体の前記軸方向について前記底部側に凹んだ段差部が設けられ、
前記段差部は、前記軸方向に対する前記交差方向に延在する第一面と前記軸方向に延在する第二面を有し、
前記弁本体の前記開口端が、前記段差部における前記第一面に当接することを特徴とする請求項1~3のうち何れか一項に記載のスライド式切換弁。
【請求項5】
前記弁本体が円筒状の部材であり、
前記段差部の前記第二面が、前記弁本体の内径寸法以下の径寸法で形成された円筒面であることを特徴とする請求項4に記載のスライド式切換弁。
【請求項6】
前記段差部は、前記鍔部において前記平面部を有する板部分よりも肉厚が薄肉化された部位であることを特徴とする請求項4又は5に記載のスライド式切換弁。
【請求項7】
前記弁本体の前記開口端の内周側に面取りが形成されていることを特徴とする請求項4~6のうち何れか一項に記載のスライド式切換弁。
【請求項8】
流体である冷媒を圧縮する圧縮機と、冷却モード時に凝縮器として機能する第一熱交換器と、冷却モード時に蒸発器として機能する第二熱交換器と、前記第一熱交換器と前記第二熱交換器との間にて冷媒を膨張させて減圧する膨張手段と、請求項1~7のうち何れか一項に記載のスライド式切換弁と、を備えたことを特徴とする冷凍サイクルシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機等の冷凍サイクルシステムに用いられ、冷媒の流路を切り換えるスライド式切換弁及び冷凍サイクルシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、筒状の弁本体の両端それぞれの開口が蓋部材で塞がれた弁ハウジングの内部に、スライド駆動力をピストンで受けてスライドするスライド弁体が収められたスライド式切換弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のスライド式切換弁では、蓋部材が大径部と小径部と有して形成され、大径部が弁本体の開口に圧入されるとともに開口端縁に溶接固定されている。また、蓋部材の小径部は、弁本体の内部に向かって突出しており、この小径部にピストンが当接してスライドが止まることでスライド弁体の作動範囲が規定されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-027262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述のスライド式切換弁では、蓋部材の小径部にピストンを当接させてスライド弁体のスライドを止める際に、ピストンが傾く可能性があり、スライド動作が繰り返された際に耐久性の低下が懸念される。
【0005】
本発明の目的は、スライド弁体のスライド動作が繰り返された際の耐久性の低下を抑制することができるスライド式切換弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のスライド式切換弁は、筒状の弁本体の両端それぞれの開口が蓋部材で塞がれた弁ハウジングと、前記弁本体の周壁に当該弁本体の内部と連通するように少なくとも一対接続された配管と、前記弁本体の内部に、当該弁本体の軸方向にスライド可能に設置されて前記配管の連通状態を切換えるスライド弁体と、を備え、前記スライド弁体が、前記軸方向にスライドすることで前記配管の連通状態を切換える弁体と、前記軸方向について前記弁体を挟むように一対設けられて前記軸方向のスライド駆動力を受けるピストンと、前記弁体に一対の前記ピストンを連結する連結板と、各前記ピストンよりも前記蓋部材に近い位置に前記連結板に設けられて前記弁体のスライド時に前記蓋部材に当接してスライドを止めるストッパ板と、前記連結板に前記ピストンとともに前記ストッパ板を固定する固定部材と、を備え、前記蓋部材が、前記軸方向について前記弁本体の前記開口の外側に位置し、前記軸方向に対する交差方向に、前記開口の開口面積よりも狭い延在面積で延在する板状の底部と、前記底部の周縁から前記軸方向について前記開口に向かって延びる筒部と、前記筒部における前記弁本体の前記開口の側の端縁から前記筒部の外側に向かって鍔状に延在し、その外周端部が、前記弁本体において前記開口を囲む開口端に固定される鍔部と、を備え、前記鍔部には、前記軸方向に対する交差方向について、前記開口の中心側に向かって平面状に延在し、前記ストッパ板を当接させることで前記スライド弁体の前記軸方向の作動範囲を規定する平面部が設けられ、前記平面部は、環状に延在し、前記鍔部は、前記筒部の内周面と前記平面部とを繋ぐ曲面部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
このスライド式切換弁では、蓋部材の鍔部に形成された平面部にスライド弁体のストッパ板を当接させることでスライド弁体の作動範囲が規定される。この構成によれば、スライド駆動力を受けるピストンがスライド時に蓋部材に当接して力を受けるようなことがない。また、ストッパ板の当接先が、弁本体の軸方向と直交する平面部であることからストッパ板と平面部との当接も安定的に行われる。その結果、当接時のピストンの傾きが抑制されることとなり、スライド弁体のスライド動作が繰り返された際の耐久性の低下を抑制することができる。
【0008】
ここで、前記鍔部には、前記筒部の内周面と前記平面部とを繋ぐ曲面部が設けられ、前記曲面部が、前記底部に対面する方向からの平面視において、前記筒部の外周面よりも前記筒部の中心寄りに位置していることが好適である。
【0009】
この構成によれば、鍔部において曲面部が筒部の外周面の更に外側にまで延在する場合に比べて、鍔部における平面部を大きくとることができる。これにより、平面部に対するストッパ板の当接が更に安定するので、スライド弁体のスライド動作が繰り返された際の耐久性の低下を一層抑制することができる。また、鍔部の外径サイズを変えずに平面部を大きくとることができるので、鍔部全体としては小さくて済む。
【0010】
また、前記スライド弁体における前記固定部材は、前記蓋部材に向かって前記ストッパ板から突出する突出部を有し、前記突出部は、前記鍔部の前記平面部に前記ストッパ板が当接した状態において、前記蓋部材における前記底部及び前記筒部で区画される内部空間に位置することが好適である。
(【0011】以降は省略されています)
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