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公開番号
2024162786
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023078680
出願日
2023-05-11
発明の名称
電動弁用コイル、電動弁および冷凍サイクルシステム
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16K
31/04 20060101AFI20241114BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】本発明は、所定の防水性能を確保しつつ組付けを容易にすることができる電動弁用コイル、電動弁および冷凍サイクルシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】電動弁用コイル2は、内部に巻線22を収容するコイルケース30を備え、軸線Lを中心とする嵌挿孔33を介して装着対象としての電動弁本体1に装着される。電動弁用コイル2は、コイルケース30に固定される防水キャップ40を備え、コイルケース30および防水キャップ40には、互いに係合して互いの軸線Lまわりの周方向の位置を位置決めする位置決め部Aが設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に巻線を収容するコイルケースを備え、軸線を中心とする嵌挿孔を介して装着対象に装着される電動弁用コイルであって、
前記コイルケースに固定される防水キャップを備え、
前記コイルケースおよび前記防水キャップには、互いに係合して互いの前記軸線まわりの周方向の位置を位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする電動弁用コイル。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記コイルケースは、前記周方向に延びて前記巻線を収容する周壁部と、前記周壁部の上端部に連続する環状の上壁部と、を備え、前記上壁部には、前記嵌挿孔に連続する貫通孔が設けられ、
前記防水キャップは、有底筒状のキャップ本体を備え、
前記位置決め部は、前記貫通孔の周縁または前記キャップ本体のうち一方に設けられる少なくとも1個の凹部と、前記貫通孔の周縁または前記キャップ本体のうち他方に設けられる少なくとも1個の凸部と、を備え、
前記凸部と前記凹部とが嵌合した状態で前記防水キャップが前記上壁部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の電動弁用コイル。
【請求項3】
前記防水キャップは、前記凸部と前記凹部との嵌合のみによって前記上壁部に固定されるか、または、前記凸部と前記凹部との嵌合に加えて接着あるいは溶着により前記上壁部に固定されることを特徴とする請求項2に記載の電動弁用コイル。
【請求項4】
前記防水キャップは、前記キャップ本体の開口端縁から前記軸線に直交する径方向に延びる鍔状のフランジ部を備え、
前記凸部は、前記フランジ部の底面、または、前記上壁部の上面から突出して前記周方向に均等間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電動弁用コイル。
【請求項5】
前記凹部は、前記上壁部、または、前記フランジ部の底面において前記周方向に均等間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電動弁用コイル。
【請求項6】
前記上壁部は、前記フランジ部の底面に当接する上面部を有し、
前記フランジ部の底面および前記上面部のうち少なくとも一方には、前記径方向に延びて前記防水キャップの内外を連通する通気路が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電動弁用コイル。
【請求項7】
前記通気路は、1または複数の凹溝あるいは孔から構成されていることを特徴とする請求項6に記載の電動弁用コイル。
【請求項8】
前記通気路が設けられた箇所における前記軸線の中心から前記フランジ部の外周端までの半径寸法L1は、前記通気路が設けられた箇所における前記軸線の中心から前記上面部の外周端までの半径寸法L2よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の電動弁用コイル。
【請求項9】
前記防水キャップは、樹脂製またはゴム製であることを特徴とする請求項8に記載の電動弁用コイル。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電動弁用コイルと、前記装着対象としての電動弁本体と、を備えた電動弁。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動弁用コイル、電動弁および冷凍サイクルシステムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
電動弁のケース(キャン)内部に設けられたマグネットロータとともに駆動部としてのステッピングモータを構成するステータコイル(電動弁用コイル)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のステータコイルは、樹脂製のボビンに巻装されたコイルと、ボビンに組み付けられたステータヨーク(継鉄)と、これらを囲んで収容するコイルケースと、コイルケース内部に充填されてコイルおよびステータヨークを覆う注型樹脂と、を備えている。ステータコイルには、中央に軸線を中心とする貫通孔が設けられ、貫通孔には電動弁のケースが挿通される。ステータコイルには、防水用のカバーが取り付けられており、カバーは、コイルケースを覆う略円筒状のカバー本体部と、カバー本体部の上部に形成されて貫通孔を塞ぐキャップ部と、によって構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-61392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のステータコイルでは、カバーは、カバー本体部と、キャップ部が一体にゴムで成形されていたため、カバーをコイルに組み付けるのが難しかった。具体的には、ゴム製のカバーの装着時には、カバーの開口部を引き延ばして、当該開口部にコイルを嵌め込む必要があるが、カバーの装着後に防水性を確保する観点から、カバーは、全体的にコイルより小さめに作ってある為、開口部にコイルを嵌め込む作業が大変であり、その分工数が増加していた。
【0005】
本発明は、所定の防水性能を確保しつつ組付けを容易にすることができる電動弁用コイル、電動弁および冷凍サイクルシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の電動弁用コイルは、内部に巻線を収容するコイルケースを備え、軸線を中心とする嵌挿孔を介して装着対象に装着される電動弁用コイルであって、前記コイルケースに固定される防水キャップを備え、前記コイルケースおよび前記防水キャップには、互いに係合して互いの前記軸線まわりの周方向の位置を位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
このような本発明によれば、コイルケースおよび防水キャップにそれぞれ設けられた位置決め部を互いに係合させ、防水キャップをコイルケースに固定することができるので、防水キャップのコイルケースへの組付けを容易にすることができる。また、位置決め部同士の係合によって、コイルケースおよび防水キャップの互いの軸線まわりの周方向の位置が決まることから、防水キャップのコイルケースに対する周方向および径方向の位置ずれを抑制することができ、防水キャップの防水機能を維持することができる。したがって、所定の防水性能を確保しつつ組付けを容易にすることができる電動弁用コイルを提供することができる。
【0008】
また、この際、前記コイルケースは、前記周方向に延びて前記巻線を収容する周壁部と、前記周壁部の上端部に連続する環状の上壁部と、を備え、前記上壁部には、前記嵌挿孔に連続する貫通孔が設けられ、前記防水キャップは、有底筒状のキャップ本体を備え、前記位置決め部は、前記貫通孔の周縁または前記キャップ本体のうち一方に設けられる少なくとも1個の凹部と、前記貫通孔の周縁または前記キャップ本体のうち他方に設けられる少なくとも1個の凸部と、を備え、前記凸部と前記凹部とが嵌合した状態で前記防水キャップが前記上壁部に固定されることが好ましい。このような構成によれば、凹部と凸部とを嵌合させることで防水キャップを簡易にコイルケースの上壁部に組付けることができる。また、凹部と凸部との嵌合により、コイルケースおよび防水キャップの互いの軸線まわりの周方向の位置が決まることから、防水キャップのコイルケースに対する周方向および径方向の位置ずれを抑制することができる。
【0009】
また、前記防水キャップは、前記凸部と前記凹部との嵌合のみによって前記上壁部に固定されるか、または、前記凸部と前記凹部との嵌合に加えて接着あるいは溶着により前記上壁部に固定されることが好ましい。このような構成によれば、防水キャップが凸部と凹部との嵌合のみによって上壁部に固定されることで、上述のように、防水キャップの位置ずれを抑制しつつ、組付け性を向上することができる。また、凸部と凹部との嵌合に加えて接着あるいは溶着により防水キャップが上壁部に固定されることで、より強固に防水キャップをコイルケースに固定することができる。また、この場合、凸部と凹部とを嵌合した状態で接着あるいは溶着が行われる。これによれば、凸部と凹部とがない面同士の接着あるいは溶着と比較して、凹凸があることで、接着される部分の面積が増えることから、より強固に防水キャップをコイルケースに固定することができる。
【0010】
また、前記防水キャップは、前記キャップ本体の開口端縁から前記軸線に直交する径方向に延びる鍔状のフランジ部を備え、前記凸部は、前記フランジ部の底面、または、前記上壁部の上面から突出して前記周方向に均等間隔で複数設けられていることが好ましい。このような構成によれば、凸部を周方向に均等間隔で複数設けたことで、コイルケースに対する防水キャップの周方向および径方向の変位を複数個所で抑制することができる。これにより、防水キャップのコイルケースに対する周方向および径方向の位置ずれをより一層抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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