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公開番号2024165521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081785
出願日2023-05-17
発明の名称タイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60C 11/12 20060101AFI20241121BHJP(車両一般)
要約【課題】 氷上性能と耐久性能とを高次元で両立し得るタイヤを提供する。
【解決手段】 本発明は、トレッド部2を有するタイヤ1である。トレッド部2は、接地面2sを形成するキャップゴム2Gを含んでいる。キャップゴム2Gは、ガラス転移温度が-45℃以下のゴム組成物から形成されている。接地面2sには、複数のサイプ3が設けられている。単位面積S当たりの複数のサイプ3のそれぞれの長手方向の形状に沿った長さLの合計値ΣL(mm)を単位面積S(mm2)で除した値ΣL/S(mm/mm2)をサイプ密度Dとしたときに、キャップゴム2Gの-1℃におけるゴム硬度Hをサイプ密度Dで除した値H/Dが、400~700である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部は、接地面を形成するキャップゴムを含み、
前記キャップゴムは、ガラス転移温度が-45℃以下のゴム組成物から形成され、
前記接地面には、複数のサイプが設けられ、
単位面積当たりの前記複数のサイプのそれぞれの長手方向の形状に沿った長さの合計値(mm)を前記単位面積(mm
2
)で除した値(mm/mm
2
)をサイプ密度としたときに、前記キャップゴムの-1℃におけるゴム硬度を前記サイプ密度で除した値が、400~700である、
タイヤ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記トレッド部は、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝と、タイヤ軸方向に延びる複数の横溝と、前記複数の周方向溝と前記複数の横溝とで区分された複数のブロックとを備え、
前記接地面は、前記複数のブロックのそれぞれのタイヤ半径方向の外表面で構成される、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記トレッド部のランド比が、58%以上である、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記単位面積において、
前記複数のブロックのエッジ成分であるブロックエッジ成分の合計値は、前記複数のサイプのエッジ成分であるサイプエッジ成分の合計値の50%~80%である、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記複数の周方向溝は、最もトレッド端側に配されたショルダー周方向溝を含み、
前記複数のブロックは、前記ショルダー周方向溝と前記トレッド端との間に位置する第1ショルダーブロックを含み、
前記第1ショルダーブロックの前記ショルダー周方向溝側の端面には、少なくとも1つの第1面取部が設けられる、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記第1面取部は、階段状に延びる段差部を含む、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記第1ショルダーブロックには、一端が前記横溝に連通し、他端が前記第1ショルダーブロック内で終端する1本の第1ショルダーサイプが設けられる、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記単位面積において、
前記複数のサイプは、タイヤ周方向のエッジ成分である周方向サイプエッジ成分の合計値が、タイヤ軸方向のエッジ成分である軸方向サイプエッジ成分の合計値よりも小さい、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。
【請求項9】
前記周方向サイプエッジ成分の合計値は、前記軸方向サイプエッジ成分の合計値の25%~60%である、請求項8に記載のタイヤ。
【請求項10】
前記複数のサイプは、前記複数のサイプのそれぞれの長手方向の両端を直線状につなぐ中心線に対しジグザグ状に延びる複数のジグザグサイプを含み、
前記複数のジグザグサイプのそれぞれは、前記中心線に対して一方向に傾斜する第1辺と、前記第1辺に連なり他方向に傾斜する第2辺と、前記第1辺と前記第2辺との交点ではないそれぞれの端点をつなぐ第3辺とにより構成された複数の三角形状部を形成し、
前記単位面積当たりの前記複数の三角形状部の合計面積は、前記単位面積の15%以下である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トレッド部を有するタイヤに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、氷上性能と耐久性とを両立したタイヤが種々提案されている。例えば、下記特許文献1は、平均サイプ密度と、ゴム組成物の損失正接やモジュラスとを特定した空気入りタイヤを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/012985号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、氷上性能と耐久性能との両立に対する市場からの要望は年々高まっており、特許文献1のタイヤにおいても、更なる改善が望まれていた。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、氷上性能と耐久性能とを高次元で両立し得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、接地面を形成するキャップゴムを含み、前記キャップゴムは、ガラス転移温度が-45℃以下のゴム組成物から形成され、前記接地面には、複数のサイプが設けられ、単位面積当たりの前記複数のサイプのそれぞれの長手方向の形状に沿った長さの合計値(mm)を前記単位面積(mm
2
)で除した値(mm/mm
2
)をサイプ密度としたときに、前記キャップゴムの-1℃におけるゴム硬度を前記サイプ密度で除した値が、400~700である、タイヤである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のタイヤは、上述の構成を備えることにより、氷上性能と耐久性能とを高次元で両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明のタイヤのトレッド部の一実施形態を示す展開図である。
第1ショルダーブロックの拡大図である。
第2ショルダーブロックの拡大図である。
第1クラウンブロックの拡大図である。
第2クラウンブロックの拡大図である。
他の実施形態の第2クラウンブロックの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2を示すトレッド展開図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2を有している。トレッド部2は、接地面2sを形成するキャップゴム2Gを含むのが望ましい。
【0010】
キャップゴム2Gは、好ましくは、ガラス転移温度が-45℃以下のゴム組成物から形成されている。ここで、ガラス転移温度は、GARO社製のイプレクサーシリーズを用い、周波数10Hz、初期歪10%、振幅±0.5%及び昇温速度2℃/minの条件下で、損失正接tanδの温度分布曲線を測定し、測定された温度分布曲線における最も大きいtanδ値に対応するtanδピーク温度として求められた。
(【0011】以降は省略されています)

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