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公開番号
2024164024
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-26
出願番号
2024122221,2021564348
出願日
2024-07-29,2020-04-27
発明の名称
超低NOxとコールドスタートのための排気ガス処理システム
出願人
ビーエーエスエフ コーポレーション
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F01N
3/28 20060101AFI20241119BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】本発明は、内燃機関から排出される排気ガス流を処理するための排気ガス処理システムに関する。
【解決手段】本排気ガス処理システムは、(i)コーティングと第1の基材とを具備する第1の触媒であって、該コーティングが、チタンを含有する第1の酸化物担体に担持されたバナジウム酸化物を含むものである、第1の触媒と、(ii)炭化水素を含む流体を(i)に記載の第1の触媒の出口端から出る排気ガス流に注入するための炭化水素噴射装置と、(iii)コーティングと第2の基材とを具備する第2の触媒であって、該コーティングが、ジルコニウム、ケイ素、アルミニウム及びチタンのうちの1種以上を含有する第2の酸化物担体に担持されたパラジウムを含むものである、第2の触媒を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関から排出される排気ガス流を処理する排気ガス処理システムであって、該排気ガス処理システムが、該排気ガス流を該排気ガス処理システムに導入するための上流端を有し、該排気ガス処理システムが、
(i)入口端及び出口端を有し、かつ、コーティング及び第1の基材を具備する第1の触媒であって、ここで、第1の基材が、入口端、出口端、及び該第1の基材の入口端から出口端まで延びる基材軸方向の長さを有し、内壁によって画定される複数の通路を備え、ここで、該通路と内壁との間の界面が、内壁の表面によって画定されており、ここで、該コーティングが第1の基材の内壁の表面上に配置され、該コーティングが、チタンを含有する第1の酸化物担体に担持されたバナジウム酸化物を含むものである、第1の触媒、
(ii)(i)に記載の第1の触媒の出口端を出る排気ガス流に、炭化水素を含む流体を注入するための炭化水素噴射装置、
(iii)入口端及び出口端を有し、かつ、コーティング及び第2の基材を具備する第2の触媒であって、ここで、第2の基材が、入口端、出口端、及び該第2の基材の入口端から出口端まで延びる基材軸方向の長さを有し、内壁によって画定される複数の通路を備え、ここで、該通路と内壁との間の界面が、内壁の表面によって画定されており、ここで、該コーティングが第2の基材の内壁の表面上に配置され、該コーティングが、ジルコニウム、ケイ素、アルミニウム、及びチタンのうちの1種以上を含有する第2の酸化物担体に担持されたパラジウムを含むものである、第2の触媒
を備えており、
ここで、(i)に記載の第1の触媒が、排気ガス処理装置の上流端よりも下流側に設けた排気ガス処理システムの第1の触媒であり、第1の触媒の入口端が、第1の触媒の出口端の上流側に配置され、
ここで、排気ガス処理システムにおいて、(iii)に記載の第2の触媒が、(i)に記載の第1の触媒の下流で、かつ、(ii)に記載の炭化水素噴射装置の下流に位置し、第2の触媒の入口端が、第2の触媒の出口端の上流に配置されている
ことを特徴とする排気ガス処理システム。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
第1の触媒のコーティングが、第1の酸化物担体の質量に基づいて、1.0~10質量%の範囲の量、好ましくは2.0~8.0質量%の範囲の量、より好ましくは2.5~6.0質量%の範囲の量で該バナジウム酸化物を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
チタンを含有する第1の酸化物担体が、タングステン、ケイ素、ジルコニウム及びアンチモンのうちの1種以上、好ましくはタングステン、ケイ素及びアンチモンのうちの1種以上をさらに含み、
ここで、第1の酸化物担体が、好ましくは、タングステンとケイ素をさらに含み、又は、第1の酸化物担体が、好ましくは、アンチモンとケイ素をさらに含み、
ここで、第1の酸化物担体の、好ましくは80~98質量%、より好ましくは85~95質量%がチタニアからなり、ここで、第1の酸化物担体の、より好ましくは2~10質量%、より好ましくは5~15質量%がタングステンとケイ素、又はアンチモンとケイ素からなる(それぞれWO
3
とSiO
2
、又はSb
2
O
3
とSiO
2
として計算)、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
(iii)に記載の第2の触媒のコーティングに含まれる第2の酸化物担体が、ジルコニウム及びアルミニウムのうちの1種以上、好ましくはアルミニウム、及び、任意にジルコニウムを含み、
ここで、第2の酸化物担体の、より好ましくは90~100質量%、より好ましくは95~100質量%、より好ましくは98~100質量%、より好ましくは99~100質量%がアルミニウム、酸素、及び、任意にジルコニウムからなり、
ここで、第2の酸化物担体の、より好ましくは60~95質量%、より好ましくは75~85質量%がアルミナからなり、第2の酸化物担体の、より好ましくは5~40質量%、より好ましくは15~25質量%がジルコニアからなる、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
(iii)に記載の第2の触媒のコーティングが、5~90g/ft
3
の範囲、好ましくは10~70g/ft
3
の範囲、より好ましくは30~60g/ft
3
の範囲の量で該パラジウムを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
パラジウムが、(iii)に記載の第2の触媒のコーティング中に存在する唯一の白金族金属である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
第2の触媒のコーティングの98~100質量%、好ましくは99~100質量%、より好ましくは99.5~100質量%が、ジルコニウム、ケイ素、アルミニウム及びチタンのうちの1種以上、好ましくはアルミニウムとジルコニウムを含む第2の酸化物担体に担持されたパラジウムからなる、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
(iii)に記載の第2の触媒のコーティングが、ゼオライト材料をさらに含み、該ゼオライト材料が、Cu及びFeのうちの1種以上を含有し、
ここで、第2の触媒のコーティングに含まれるゼオライト材料が、好ましくは骨格型AEI、GME、CHA、MFI、BEA、FAU、MOR又はそれらの2種以上の混合物を有し、より好ましくは骨格型AEI、CHA、BEA又はそれらの2種以上の混合物を有し、より好ましくは骨格型CHA又はAEIを有し、より好ましくは骨格型CHAを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
(iv)に記載の第2の触媒のコーティングが、酸化物バインダーをさらに含み、ここで、該酸化物バインダーが、好ましくは、アルミナ、シリカ、ジルコニア、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、アルミナ、ジルコニア、及びそれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、より好ましくは、ジルコニアであり、
ここで、第2の触媒のコーティングが、好ましくは、ゼオライト材料の総質量を基準にして、0.5~10質量%の範囲、好ましくは2~8質量%の範囲、より好ましくは3~6質量%の範囲の量で該酸化物バインダーを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
さらに、
(iv)入口端及び出口端を有し、かつ、コーティング及び第3の基材を具備する第3の触媒であって、ここで、第3の基材が、入口端、出口端、及び該第3の基材の入口端から出口端まで延びる基材軸方向の長さを有し、内壁によって画定される複数の通路を備え、ここで、該通路と内壁との間の界面が、内壁の表面によって画定されており、ここで、該コーティングが第3の基材の内壁の表面上に配置され、該コーティングが、バナジウム酸化物の1種以上と、Cu及びFeのうちの1種以上を含有するゼオライト材料を含むものである、第3の触媒
を備え、
ここで、排気ガス処理システムにおいて、(iv)に記載の第3の触媒が、(iii)に記載の第2の触媒の下流に位置し、第3の触媒の入口端は、第3の触媒の出口端の上流に配置されており、
(iii)に記載の第2の触媒の出口端が、好ましくは、(iv)に記載の第3の触媒の入口端と流体連通しており、排気ガス処理システムにおいて、好ましくは、(iii)に記載の第2の触媒の出口端と(iv)に記載の第3の触媒の入口端との間には、第2の触媒を出る排気ガス流を処理する触媒が配置されていない、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のバナジウム含有触媒、炭化水素噴射装置、及び第2の触媒を備えた内燃機関から出る排気ガス流を処理するための排気ガス処理システム、第1のバナジウム含有触媒を製造する方法、及び該排気ガス処理システムを用いた内燃機関から出る排気ガス処理方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、クローズドカップルドSCR(ccSCR)を備えたシステムが、超低NOx及びN
2
O排出量(CARBなど)を満たすように設計されていることが知られている。US2018/0258811A1には、銅で活性化されたゼオライトを含むコーティング(被膜)を具備する第1の還元触媒装置と(この第1の還元触媒装置は排気処理システムにおける第1番の活性部品である)、バナジウムを具備する第2の還元触媒装置とを備える排気処理システムが開示されている。また、US2017/0152780A1には、第1の還元触媒装置と、微粒子フィルタであって、第1の還元触媒装置の下流に、すす(煤)粒子を捕捉し、窒素酸化物の1種又は複数種を酸化させる触媒酸化コーティングを少なくとも部分的に備えたものと、該フィルタの下流に、NOxを還元するための第2の還元触媒装置とを備える排気処理システムが開示されている。
【0003】
上記ccSCR(Cu-ゼオライトSCRをベースにしている場合)は、上流に酸化触媒がないにもかかわらず、エンジンから発生するSO
3
及びSCRで発生した内部のSO
3
が原因で、時間の経過とともにサルフェート化(sulfated)する可能性がある。そのため、時間の経過とともに、ccSCRは、超低排出ガス(エミッション)規制を満たすのに十分なDeNOxを行うことができなくなる。WO2018/224651A2は、酸化物材料に担持したパラジウムとSCR成分を具備する第1の触媒(排気ガス処理システムの第1番の活性部品である)と、下流に、白金族金属と、バナジウム酸化物の1種以上と、銅と鉄のうちの1種以上を含有するゼオライト材料とを具備する第2の触媒を備えた排気ガス処理システムを開示している。しかし、環境的要求を満たすためには、サルフェーション(硫酸塩化:sulfating)を防止し、DeNOxを向上させた排気ガス処理システムを、コストを抑えながら実現する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
US2018/0258811A1
US2017/0152780A1
WO2018/224651A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の一目的は、サルフェーションを防止し、化学的なファウリング(付着・汚損)及びポイズニング(被毒)に対する一般的なロバスト性を向上させ、環境要件を満たすために改善されたDeNOxを示し、特に過渡的な条件下で高速のDeNOx応答性を有するとともに、コスト的にも効率的な排気ガス処理システムを提供することである。
【発明の効果】
【0006】
驚くべきことに、本発明による排気ガス処理システムは、サルフェーションを防止し、化学的なファウリング及びポイズニングに対する一般的なロバスト性を向上させるものであり、特に過渡的な条件で高速のDeNOx応答性を持つことによって環境要件を満たすため改善されたDeNOxを示すものであり、その一方で、コスト的にも効率的であることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
参考例4のV-SCR触媒の、2つの異なる温度、すなわち200℃と250℃におけるNOx変換率を示す。NOx変換率は、空間速度が50,000/hr、NOが500ppm、NH
3
が500ppmの条件で測定した。この図から明らかなように、V-SCR触媒の効率は温度が高いほど向上し、特に、DeNOxは、200℃では約78%であるが、250℃では95%を超えるまで増加している。
参考例4の触媒(V-SCR触媒)と参考例6の触媒(Cu-SCR触媒)の応答性を示す。DeNOxは210℃、空間速度50,000/hrで測定した。
エンジンと、これに続く本発明に係る排気ガス処理システムの概略図である。詳細には、排気ガス処理システムは、SCR触媒、すなわちV-SCR触媒と、V-SCR触媒の下流に位置するPd-DOCとを備えている。さらに、V-SCR触媒の出口端とPd-DOCの入口端の間にはHC噴射装置が設置され、V-SCR触媒の入口端の上流には第1の尿素噴射装置が設置されている。さらに、このシステムは、第1のアンモニア酸化触媒、SCR触媒、及びDOC/SCR混合触媒のうちの1種を備え、これはPd-DOCの下流に位置している。このシステムは、さらに、第2のアンモニア酸化(AMOX)触媒と、任意に、その出口端にDOCを備えている。このシステムは、さらに、第2のAMOX触媒の下流側でSCR触媒の上流側に触媒付すす(煤)フィルター(CSF)をさらに備えている。さらに、CSFとSCR触媒の間には、第2の尿素噴射装置が設置されている。最後に、このシステムは、さらに、SCR触媒又はAMOX触媒を備えている。
比較例1のシステムのV-SCR触媒の入口端及び出口端の温度と、比較例1のシステムのPd-DOCの出口端の温度とを、時間に対して示す。
実施例1のシステムにおけるPd-DOCの入口端と出口端の温度を、炭化水素の注入イベント(事象)中の時間に対して示す。また、上流側のV-SCRの温度も示す。
システム1及びシステム2の出口で、定常状態条件下215℃で測定したNOx変換率を示す。
290℃(定常状態)における、システムA、B、Cを形成する各種触媒の出口端でのNOx変換率を示す。
290℃(定常状態)における、システムA、B、Cを形成する各種触媒の出口端で生成する亜酸化窒素を示す.
WHTC(過渡状態)における、システムA、B、Cを形成する各種触媒の出口端でのNOx変換率を示す。
WHTC(過渡状態)における、システムA、B、Cを形成する各種触媒の出口端で生成された亜酸化窒素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
したがって、本発明は、内燃機関から排出される排気ガス流を処理する排気ガス処理システムであって、該排気ガス処理システムが、該排気ガス流を該排気ガス処理システムに導入するための上流端を有し、該排気ガス処理システムが、
(i)入口端及び出口端を有し、かつ、コーティング(被膜)及び第1の基材を具備する第1の触媒であって、ここで、第1の基材が、入口端、出口端、及び該第1の基材の入口端から出口端まで延びる基材軸方向の長さを有し、内壁によって画定される複数の通路を備え、ここで、該通路と内壁との間の界面が、内壁の表面によって画定されており、ここで、該コーティングが第1の基材の内壁の表面上に配置され、該コーティングが、チタンを含有する第1の酸化物担体に担持されたバナジウム酸化物を含むものである、第1の触媒、
(ii)(i)に記載の第1の触媒の出口端を出る排気ガス流に、炭化水素を含む流体を注入するための炭化水素噴射装置、
(iii)入口端及び出口端を有し、かつ、コーティング及び第2の基材を具備する第2の触媒であって、ここで、第2の基材が、入口端、出口端、及び該第2の基材の入口端から出口端まで延びる基材軸方向の長さを有し、内壁によって画定される複数の通路を備え、ここで、該通路と内壁との間の界面が、内壁の表面によって画定されており、ここで、該コーティングが第2の基材の内壁の表面上に配置され、該コーティングが、ジルコニウム、ケイ素、アルミニウム、及びチタンのうちの1種以上を含有する第2の酸化物担体に担持されたパラジウムを含むものである、第2の触媒
を備えており、
ここで、(i)に記載の第1の触媒が、排気ガス処理装置の上流端よりも下流側に設けた排気ガス処理システムの第1の触媒であり、第1の触媒の入口端が、第1の触媒の出口端の上流側に配置され、
排気ガス処理システムにおいて、(iii)に記載の第2の触媒が、(i)に記載の第1の触媒の下流で、かつ、(ii)に記載の炭化水素噴射装置の下流に位置し、第2の触媒の入口端が、第2の触媒の出口端の上流に配置されている、
排気ガス処理システムに関する。
【0009】
(i)に記載の第1の触媒の出口端は、(iii)に記載の第2の触媒の入口端と流体連通しており、(i)に記載の第1の触媒の出口端と(iii)に記載の第2の触媒の入口端との間には、第1の触媒を出る排気ガス流を処理する触媒が排気ガス処理システムに配置されていないことが好適である。
【0010】
第1の触媒は、窒素酸化物(NOx)還元成分を含むことが好適である。
(【0011】以降は省略されています)
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