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公開番号2025066584
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176288
出願日2023-10-11
発明の名称車両のATF温度調整装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F01P 7/16 20060101AFI20250416BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】ATFの油量調整を行う場合において、調整開始を早くし、且つ作業時間を長くするとともに、エンジン燃料消費量を抑制する車両のATF温度調整装置を提供する。
【解決手段】ATFの油量調整を行う場合は、エンジン冷却水Weの流路を、ATFウォーマ50を経由しないバイパス流路56に切り替え、エンジン水温Twが所定の暖機判定温度Tsより高い場合に、エンジン冷却水Weの流路をATFウォーマ50(冷却流路54b)に切り替え、さらにATF油温Toが所定の下限温度Tu以上の場合に、エンジン冷却水Weの流路をバイパス流路56に切り替える制御を行う。これにより、ATFを油量調整が実施可能な所定の下限温度Tuまで早く温め、温まった後は、油量調整の作業時間を長くするとともに、エンジン20の暖機も早めてエンジン燃料消費量を抑制する車両のATF温度調整装置12が提供できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、自動変速機と、ATFウォーマと、エンジン冷却水が前記エンジンと前記ATFウォーマとの間を流通する冷却流路と、前記エンジン冷却水が前記ATFウォーマをバイパスするバイパス流路と、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替える切替弁と、を備えた車両の、ATF温度調整装置において、
ATFの油量調整を行う場合は、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替え、前記エンジン冷却水の水温が所定の暖機判定温度よりも高い場合に、前記エンジン冷却水の流路を前記バイパス流路から前記冷却流路の一部に切り替え、さらに前記ATFの油温が所定の下限温度以上の場合に、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替える制御を行うことを特徴とする車両のATF温度調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両のATF温度調整装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動変速機(AT)を搭載した車両において、自動変速機の暖機、即ち自動変速機内の作動油(Automatic transmission fluid:以後、ATFとする)を早く温め、自動変速機のロックアップ制御の開始を早めることで、燃費向上を図る技術が公開されている。例えば、特許文献1に記載された車両のATF温度調整装置がそれである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-283872号公報
【0004】
この特許文献1には、エンジン冷却水と自動変速機のATFとの間に熱交換を行うATFウォーマを設け、エンジンで温められた冷却水をATFウォーマに循環させて、その冷却水の熱で、自動変速機のATFを温めて自動変速機を暖機するATF温度調整装置が開示されている。
【0005】
また、自動変速機のATFの温度調整は、車両メンテナンス作業である前記自動変速機のATFの油量調整でも実施される。ATFは、前記自動変速機のハウジングの下部に設けられた変速機オイルパンに貯溜される。ATFの油量調整は、通常、エンジンの運転状態で行われるが、特に油温の管理に配慮が求められ、ATFの油温が、所定の下限温度及び上限温度の範囲内にある状態で、実施される必要がある。そのため、油量調整を行う場合は、ATFを前記所定の下限温度まで早く温め、温まった後は所定の下限温度及び上限温度の範囲内にある時間、即ち油量調整の作業時間を長くすることが望まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ATFの油量調整を行う場合、ATFウォーマを用いたATFの従来の温度調整では、ATFは、油量調整が実施可能な前記所定の下限温度まで早く温められるが、エンジン冷却水は、ATFとの熱交換により逆に温まりにくくなる。そのため、エンジンの暖機が遅くなり、暖機がされるまで前記エンジンのフリクションが大きくなる影響で、油量調整中のエンジン燃料消費量が多くなるといった課題があった。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、ATFの油量調整を行う場合のATF温度調整において、ATFを油量調整が実施可能な前記所定の下限温度まで早く温め、温まった後は、前記所定の下限温度及び上限温度の範囲内にある時間、即ちATFの油量調整の作業時間を長くするとともに、前記エンジンの暖機を早めて前記エンジン燃料消費量を抑制する車両のATF温度調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の要旨とするところは、(a)エンジンと、自動変速機と、ATFウォーマと、エンジン冷却水が前記エンジンと前記ATFウォーマとの間を流通する冷却流路と、前記エンジン冷却水が前記ATFウォーマをバイパスするバイパス流路と、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替える切替弁と、を備えた車両の、ATF温度調整装置において、(b)ATFの油量調整を行う場合は、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替え、前記エンジン冷却水の水温が所定の暖機判定温度よりも高い場合に、前記エンジン冷却水の流路を前記バイパス流路から前記冷却流路の一部に切り替え、さらに前記ATFの油温が所定の下限温度以上の場合に、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替える制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
第1発明によれば、前記ATFの油量調整を行う場合は、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替え、前記エンジン冷却水の水温が前記所定の暖機判定温度よりも高い場合に、前記エンジン冷却水の流路を前記バイパス流路から前記冷却流路の一部に切り替え、さらに前記ATFの油温が前記所定の下限温度以上の場合に、前記冷却流路の一部を前記バイパス流路に切り替える制御を行う。これにより、前記エンジン冷却水の水温が、前記エンジンが所定の暖機状態へ到達したと判定できる前記所定の暖機判定温度を超えてから、前記エンジン冷却水と前記ATFとの熱交換が開始される。そのため、前記エンジンの暖機が早まることで前記エンジンのフリクションが抑えられ、前記エンジン燃料消費量が抑制される。そして、前記エンジン冷却水が前記所定の暖機判定温度を超える温度差の大きい状態まで温められ、熱交換が開始されるため、交換される熱量も大きくなり、前記ATFも早く温められる。さらに、前記ATFが油量調整が実施可能な前記所定の下限温度以上に温められてから、熱交換が停止されるため、前記ATFが温められた後は、前記所定の下限温度及び上限温度の範囲内にある時間を長くすることができる。したがって、前記ATFの油量調整を行う場合のATF温度調整において、前記ATFを油量調整が実施可能な前記所定の下限温度まで早く温め、温まった後は、前記所定の下限温度及び上限温度の範囲内にある時間、即ち油量調整の作業時間を長くするとともに、前記エンジンの暖機も早めてエンジン燃料消費量を抑制する車両のATF温度調整装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明が適用される車両のエンジン及び自動変速機の冷却系統の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
図1のATF温度調整装置のATFの油量調整を行う場合のATF温度調整の制御作動を説明するタイムチャートであって、(a)は従来例を(b)は本実施例を説明する図である。
図1のATF温度調整装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、図2の(b)のタイムチャートに相当する制御作動を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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