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公開番号2025067346
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177271
出願日2023-10-13
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F01M 13/00 20060101AFI20250417BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】クランクケースの換気不良を抑制する。
【解決手段】NA運転時には吸気負圧によるブローバイガスの吸引により、過給運転時には過給圧によるブローバイガスの押出により、それぞれクランクケースを換気するブローバイガス還流装置を備える過給エンジン10を搭載する車両の制御装置である電子制御ユニット50は、過給エンジン10の吸気管圧が大気圧近傍となった換気停滞状態が継続している場合に、車両の駆動力が維持され、かつ換気停滞状態が解消される運転条件へと過給エンジン10の運転条件を変更する停滞解消制御を実行する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
過給エンジンが搭載された車両の制御装置であって、
前記過給エンジンは、吸気通路に設置されたコンプレッサと、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側の部分に設置されたスロットルバルブと、クランクケースのブローバイガスを吸気中に還流するブローバイガス還流装置と、を備えており、
前記ブローバイガス還流装置は、前記吸気通路における前記スロットルバルブよりも下流側の部分と前記クランクケースとを連通する第1通路と、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側の部分と前記クランクケースとを連通する第2通路と、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも上流側の部分と前記クランクケースとを連通する第3通路と、を備えており、
当該制御装置は、前記過給エンジンの換気停滞状態が継続している場合には、前記車両の駆動力が維持され、かつ前記換気停滞状態が解消される運転条件へと前記過給エンジンの運転条件を変更する停滞解消制御を実行し、
前記換気停滞状態は、前記過給エンジンの吸気管圧が大気圧近傍となっている状態である
車両の制御装置。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記停滞解消制御における前記運転条件の変更は、前記過給エンジンで燃焼する混合気の空燃比の調整を通じて行われる請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記過給エンジンは、排気の一部を吸気中に再循環する排気再循環装置を備えており、前記停滞解消制御における前記運転条件の変更は、前記排気再循環装置による排気の再循環量の調整を通じて行われる請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記過給エンジンは、吸気バルブのバルブタイミングを可変とする可変動弁機構を備えており、前記停滞解消制御における前記運転条件の変更は、前記バルブタイミングの調整を通じて行われる請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記停滞解消制御における前記運転条件の変更は、前記車両の変速機の変速比の調整を通じて行われる請求項1に記載の車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、過給エンジンを搭載する車両の制御装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
車両に搭載されるエンジンに適用される装置として、クランクケース内のブローバイガスを換気するブローバイガス換気装置がある。ブローバイガス換気装置として、スロットルの絞りにより形成される吸気負圧によりブローバイガスを吸気中に吸引することで換気を行うものがある。過給エンジンの場合、過給運転中は、吸気負圧が形成されないため、上記のような吸気負圧を用いたブローバイガスの換気は行えない。これに対して特許文献1には、過給圧によりクランクケース内のブローバイガスを押し出すことで換気を行うブローバイガス換気装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-46244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような吸気負圧による換気と、過給圧による換気と、を併用すれば、過給エンジンの自然吸気運転時にも、過給運転時にも、ブローバイガスの換気が可能となる。ただし、そうした場合にも、吸気管圧が大気圧近傍にある場合には、吸気負圧による換気、及び過給圧による換気のいずれも有効に行えない。そのため、吸気管圧が大気圧近傍の状態が継続すると、クランクケースの換気が不十分となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する車両の制御装置は、過給エンジンが搭載された車両を制御する装置であって、前記過給エンジンは、吸気通路に設置されたコンプレッサと、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側の部分に設置されたスロットルバルブと、クランクケースのブローバイガスを吸気中に還流するブローバイガス還流装置と、を備えており、前記ブローバイガス還流装置は、前記吸気通路における前記スロットルバルブよりも下流側の部分とクランクケースとを連通する第1通路と、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側、かつ前記スロットルバルブよりも上流側の部分と前記クランクケースとを連通する第2通路と、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも上流側の部分と前記クランクケースとを連通する第3通路と、を備えており、当該制御装置は、前記過給エンジンの換気停滞状態が継続している場合には、前記車両の駆動力が維持され、かつ前記換気停滞状態が解消される運転条件へと前記過給エンジンの運転条件を変更する停滞解消制御を実行する。前記換気停滞状態は、前記過給エンジンの吸気管圧が大気圧近傍となっている状態である。
【発明の効果】
【0006】
上記車両の制御装置には、過給エンジンのクランクケースの換気不良を抑制する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
車両の制御装置の一実施形態が適用される車両に搭載された過給エンジンの構成を模式的に示す図である。
上記過給エンジンに設置されたブローバイガス還流装置における自然吸気運転時のガスの流れを示す図である。
上記過給エンジンに設置されたブローバイガス還流装置における過給運転時のガスの流れを示す図である。
上記過給エンジンにおけるクランクケース内の水素濃度と吸気管圧との関係を示すグラフである。
上記車両の制御装置の構成を模式的に示す図である。
上記車両の制御装置が実行する停滞解消制御ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、車両の制御装置の一実施形態を、図1~図6を参照して詳細に説明する。
<過給エンジンの構成>
まず、図1を参照して、本実施形態が制御の対象とする車両に搭載された過給エンジン10の構成を説明する。図1に示す過給エンジン10は、水素を燃料とする水素エンジンである。なお、水素エンジンでは、可燃な水素がブローバイガスに含まれる場合がある。そのため、水素エンジンには、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの場合よりも高いブローバイガスの換気性能が要求されている。
【0009】
過給エンジン10は、シリンダブロック11を備えている。シリンダブロック11の内部には、複数のシリンダ12が形成されている。図1には、複数のシリンダ12のうちの一つのみが表示されている。各シリンダ12にはそれぞれ、ピストン13が往復動自在に収容されている。シリンダ12におけるピストン13よりも上側の部分には、水素を燃焼する燃焼室17が形成されている。シリンダブロック11の下部には、オイルを貯留するオイルパン14が取り付けられている。シリンダブロック11の内部におけるシリンダ12よりも下側の部分には、クランクケース15が形成されている。シリンダブロック11の上部には、シリンダヘッド16が取り付けられている。シリンダヘッド16の内部には、シリンダ12毎にそれぞれ個別の吸気ポート18及び排気ポート19が形成されている。シリンダヘッド16の上側には、ヘッドカバー16Aが取り付けられている。ヘッドカバー16Aで覆われたシリンダヘッド16の上部内側には、動弁機構を収容する動弁室20が形成されている。
【0010】
過給エンジン10は、燃焼室17への空気の導入路である吸気通路21と、燃焼室17からの排気の排出路である排気通路22と、を備えている。吸気通路21には、空気中の塵等を濾過するエアクリーナ23が設けられている。吸気通路21におけるエアクリーナ23よりも下流側の部分には、コンプレッサ24が設置されている。コンプレッサ24は、排気通路22に設置されたタービン25とともにターボチャージャを構成する。吸気通路21におけるコンプレッサ24よりも下流側の部分には、インタークーラ26が設置されている。インタークーラ26は、コンプレッサ24での圧縮により高温となった空気を冷却するための熱交換器である。吸気通路21におけるインタークーラ26よりも下流側の部分には、スロットルバルブ27が設置されている。スロットルバルブ27は、吸気通路21を通じて燃焼室17に送られる空気の流量を調整するためのバルブである。吸気通路21は、スロットルバルブ27よりも下流側の部分に設けられたインテークマニホールド28において、シリンダ12別に分岐されている。インテークマニホールド28は、吸気ポート18を通じて燃焼室17に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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