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公開番号
2024157700
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072210
出願日
2023-04-26
発明の名称
磁気センサ
出願人
TDK株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
,
弁理士法人イトーシン国際特許事務所
主分類
G01R
33/09 20060101AFI20241031BHJP(測定;試験)
要約
【課題】複数の磁気検出素子を電気的に接続するための配線の構造を簡単にすることができる磁気センサを実現する。
【解決手段】磁気センサ1は、複数のMR素子30と、それぞれ第1の方向D1に長い部分を含む複数のヨーク40と、それぞれ第2の方向D2に長い部分を含む複数のシールド50とを備えている。複数のMR素子30は、複数の第1の特定の素子30A1~30A3を含んでいる。複数のヨーク40は、それぞれ複数の第1の特定の素子30A1~30A3の各々を挟む複数のヨーク対を含んでいる。複数のシールド50は、それぞれ複数の第1の特定の素子30A1~30A3の各々を挟む複数のシールド対を含んでいる。複数の第1の特定の素子30A1~30A3は、第1の方向D1および第2の方向D2の各々と交差する方向に並んでいる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の磁気検出素子と、
それぞれ第1の方向に長い部分を含む複数のヨークと、
それぞれ前記第1の方向と交差する第2の方向に長い部分を含む複数のシールドと備え、
前記複数の磁気検出素子は、互いに電気的に接続された複数の第1の特定の素子を含み、
前記複数のヨークは、それぞれ複数の第1の特定の素子の各々を挟むように配置された第1の特定のヨークおよび第2の特定のヨークよりなる複数のヨーク対を含み、
複数のヨーク対の各々において、前記第1の特定のヨークおよび前記第2の特定のヨークは、前記第1の特定のヨークと前記第2の特定のヨークとの間に挟まれた1つの第1の特定の素子を中心として、前記第1の方向に平行な方向において互いにずれており、
前記複数のシールドは、それぞれ複数の第1の特定の素子の各々を挟むように配置された第1の特定のシールドおよび第2の特定のシールドよりなる複数のシールド対を含み、
前記複数の第1の特定の素子は、前記第1の方向および前記第2の方向の各々と交差する方向に並んでいることを特徴とする磁気センサ。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記複数の磁気検出素子は、それぞれ前記複数の第1の特定の素子よりなる複数の第1の素子グループを含み、
前記複数の第1の素子グループは、前記第2の方向に平行な方向に並んでいることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項3】
前記複数のヨーク対の各々において、前記第1の特定のヨークと前記第2の特定のヨークの少なくとも一方は、前記複数の第1の特定の素子のうちの2つの間に挟まれていることを特徴とする請求項1または2記載の磁気センサ。
【請求項4】
前記複数の磁気検出素子は、更に、前記第1の方向および前記第2の方向の各々と交差する方向に並び、互いに電気的に接続され且つ前記複数の第1の特定の素子の各々には電気的に直接接続されていない複数の第2の特定の素子を含み、
前記複数の第1の特定の素子のうちの1つと、前記複数の第2の特定の素子のうちの1つは、それらの間に前記第1の特定のヨークまたは前記第2の特定のヨークを挟むように配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項5】
前記複数の磁気検出素子は、それぞれ前記複数の第1の特定の素子よりなり且つ前記第2の方向に並ぶ複数の第1の素子グループと、それぞれ前記複数の第2の特定の素子よりなり且つ前記第2の方向に並ぶ複数の第2の素子グループとを含むことを特徴とする請求項4記載の磁気センサ。
【請求項6】
前記複数のヨーク対の各々において、前記第1の特定のヨークと前記第2の特定のヨークの少なくとも一方は、前記複数の第1の特定の素子のうちの2つに挟まれ且つ前記複数の第2の特定の素子のうちの2つに挟まれていることを特徴とする請求項4または5記載の磁気センサ。
【請求項7】
更に、第1の端子と、
第2の端子と、
第3の端子とを備え、
前記複数の第1の特定の素子は、回路構成上、前記第1の端子と前記第2の端子との間に設けられ、
前記複数の第2の特定の素子は、回路構成上、前記第2の端子と前記第3の端子との間に設けられていることを特徴とする請求項4または5記載の磁気センサ。
【請求項8】
前記複数の磁気検出素子は、更に、前記第1の方向および前記第2の方向の各々と交差する方向に並び、互いに電気的に接続され且つ前記複数の第1の特定の素子の各々には電気的に直接接続されていない複数の第2の特定の素子を含み、
前記複数の第1の特定の素子のうちの1つと、前記複数の第2の特定の素子のうちの1つは、それらの間に前記第1の特定のシールドまたは前記第2の特定のシールドを挟むように配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項9】
前記複数の磁気検出素子の各々は、第1の磁化を有する磁化固定層と、印加される磁界に応じて方向が変化可能な第2の磁化を有する自由層とを含む磁気抵抗効果素子であり、
前記磁化固定層の前記第1の磁化は、所定の一方向の成分を含み、
前記所定の一方向は、前記複数の磁気検出素子において同じ方向であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項10】
更に、上面を有し、前記複数の磁気検出素子、前記複数のヨークおよび前記複数のシールドを支持する支持部材を備え、
前記複数のヨークは、前記支持部材の前記上面に垂直な一方向から見たときに前記複数のシールドのうちの対応するシールドと十字状に交差する少なくとも1つのヨークを含むことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の磁気検出素子と複数のヨークとを含み、所定の方向の磁界を検出するように構成された磁気センサに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、種々の用途で、磁気センサが利用されている。磁気センサとしては、基板上に設けられた複数の磁気検出素子を用いたものが知られている。磁気検出素子としては、例えば磁気抵抗効果素子が用いられる。また、所定の方向の磁界を検出するために、検出対象の磁界を受けて所望の方向の磁界成分を出力する軟磁性体を設けた磁気センサが知られている。
【0003】
特許文献1には、外部磁界のX方向に平行な方向の成分を検出する第1の磁気センサと、外部磁界のY方向に平行な方向の成分を検出する第2の磁気センサと、外部磁界のZ方向に平行な方向の成分を検出する第3の磁気センサと、複数のヨークを含む磁界変換部と、軟磁性層とを含む磁気センサ装置が開示されている。磁界変換部は、Z方向に平行な方向の磁界成分を受けて、第3の磁気センサに印加される磁界成分を出力する。第3の磁気センサは、磁界変換部から出力される磁界成分を検出するように構成されている。軟磁性層は、第3の磁気センサの全域を覆っている。
【0004】
特許文献2には、軟磁性フラックスコンセントレータの4つの隅の位置の近傍にそれぞれ磁気抵抗センシングユニットを配置したY軸磁界センサが開示されている。このY軸磁界センサでは、4つの隅のうちの2つの近傍の磁気抵抗センシングユニットは、プッシュアームの磁気抵抗センシングユニットであり、4つの隅のうちの他の2つの近傍の磁気抵抗センシングユニットは、プルアームの磁気抵抗センシングユニットである。プッシュアームの磁気抵抗センシングユニットのピンニング層の磁化方向と、プルアームの磁気抵抗センシングユニットのピンニング層の磁化方向は同じである。Y軸に平行な方向の外部磁界の作用下では、プッシュアームおよびプルアームの自由層の磁界方向は反対向きとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-168239号公報
特表2017-534855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に、磁気センサは、複数の磁気検出素子によって構成されたブリッジ回路を有している。ブリッジ回路は、2つまたは4つのアームを含んでいる。2つまたは4つのアームの各々において、複数の磁気検出素子は、直列に接続されている。
【0007】
ところで、特許文献2のY軸磁界センサのように、検出対象の磁界を受けて所望の方向の磁界成分を出力する軟磁性体を設けた磁気センサでは、軟磁性体と磁気検出素子との位置関係に応じて、磁気検出素子に印加される磁界成分の方向が変化する。そのため、この磁気センサでは、アーム毎に、複数の磁気検出素子の各々に印加される磁界成分の方向が一致するように、複数の磁気検出素子を配置する必要がある。しかしながら、このように複数の磁気検出素子を配置した状態でブリッジ回路を構成しようとすると、複数の磁気検出素子を電気的に接続するための配線の構造が複雑になるという問題があった。この問題は、特に、磁気センサの感度を高めるために、単位面積当たりの磁気検出素子の数を多くする場合に顕著になる。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の磁気検出素子と複数のヨークとを含み、所定の方向の磁界を検出するように構成された磁気センサにおいて、単位面積当たりの磁気検出素子の数を多くしながら、複数の磁気検出素子を電気的に接続するための配線の構造を簡単にすることが可能な磁気センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の磁気センサは、複数の磁気検出素子と、それぞれ第1の方向に長い部分を含む複数のヨークと、それぞれ第1の方向と交差する第2の方向に長い部分を含む複数のシールドと備えている。複数の磁気検出素子は、互いに電気的に接続された複数の第1の特定の素子を含んでいる。複数のヨークは、それぞれ複数の第1の特定の素子の各々を挟むように配置された第1の特定のヨークおよび第2の特定のヨークよりなる複数のヨーク対を含んでいる。複数のヨーク対の各々において、第1の特定のヨークおよび第2の特定のヨークは、第1の特定のヨークと第2の特定のヨークとの間に挟まれた1つの第1の特定の素子を中心として、第1の方向に平行な方向において互いにずれている。複数のシールドは、それぞれ複数の第1の特定の素子の各々を挟むように配置された第1の特定のシールドおよび第2の特定のシールドよりなる複数のシールド対を含んでいる。複数の第1の特定の素子は、第1の方向および第2の方向の各々と交差する方向に並んでいる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁気センサでは、複数の第1の特定の素子は、第1の方向および第2の方向の各々と交差する方向に並んでいる。これにより、本発明によれば、複数の磁気検出素子を電気的に接続するための配線の構造を簡単にすることが可能な磁気センサを実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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