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公開番号2024148448
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061578
出願日2023-04-05
発明の名称リチウム二次電池及びその製造方法
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/134 20100101AFI20241010BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】充放電サイクル特性に優れるリチウム二次電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】一実施形態に係るリチウム二次電池負極は、正極と、を備えるリチウム二次電池であって、負極が、集電体層と、リチウム金属箔からなる第1のリチウム金属層と、粒状のリチウム金属を含む第2のリチウム金属層と、リチウム金属を含み多孔質である第3のリチウム金属層と、をこの順序で有し、粒状のリチウム金属の平均粒径が、第3のリチウム金属層の平均空孔径よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
負極と、正極と、を備えるリチウム二次電池であって、
前記負極が、
集電体層と、
リチウム金属箔からなる第1のリチウム金属層と、
粒状のリチウム金属を含む第2のリチウム金属層と、
リチウム金属を含み多孔質である第3のリチウム金属層と、
をこの順序で有し、
前記粒状のリチウム金属の平均粒径が、前記第3のリチウム金属層の平均空孔径よりも大きい、リチウム二次電池。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記第3のリチウム金属層の空孔率が、10~40%である、請求項1に記載のリチウム二次電池。
【請求項3】
前記第3のリチウム金属層の平均空孔径が、0.1~3μmである、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
【請求項4】
前記粒状のリチウム金属の平均粒径が、1~22μmである、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
【請求項5】
下記式(1)で求められる面積割合Sが、60面積%以上である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
面積割合S={S3/(S2+S3)}×100・・・式(1)
[式(1)中、S2は、前記負極の第3のリチウム金属層側の主面における第2のリチウム金属層の面積であり、S3は、前記負極の第3のリチウム金属層側の主面にける前記第3のリチウム金属層の面積である。]
【請求項6】
(a)集電体層及びリチウム金属箔を有する負極と、正極と、を備えるリチウム二次電池前駆体を準備する工程と、
(b)前記リチウム二次電池前駆体を0.01~0.5Cで充電率が10~100%となるまで充電し、その後、前記リチウム二次電池前駆体を0.2C~2.5Cで放電する工程と、
を備え、
工程(b)を2回以上実施する、リチウム二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウム二次電池及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム電池はこれまでのニッケル水素電池や鉛蓄電池と比較して高い容量を実現できることから、携帯電話、ノートパソコン用電源、また大型の電力貯蔵用電源や自動車用電源としても注目及び導入が進んでいる。しかし、各種電子機器の高機能化や電源の需要の高まりからさらなるリチウム電池の高容量化が期待されている。リチウム二次電池は、電極を構成する材料内にリチウムイオンを挿入脱離することで充放電を行うリチウムイオン二次電池とは異なり、リチウム金属が析出、溶解することで充放電を行う。軽金属であることからグラファイトと比較して数倍から10倍の容量を有し、また、極めて卑な電位を有するため、大きな期待がされている。(特許文献1~3)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-214008号公報
特開2000-133314号公報
特許第5317435号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
負極活物質としてリチウム金属を用いる場合において生じる問題として、充電時に負極の表面に不均一にリチウム金属核が生成して成長するということが挙げられる。リチウム金属が不均一に析出すると、析出したリチウム金属の先端ほど電解液に触れることができる。そのため他の箇所よりもリチウム析出が容易となり、析出したリチウム金属の先端がさらに延伸していく形で樹状のリチウム金属が析出する(デンドライト)。デンドライト化が進行するほど、比表面積が大きくなるため還元分解物は多くなる。
【0005】
さらに放電過程でリチウム金属の溶解時にデンドライト上の析出リチウム金属の一部が剥がれ、放電に寄与できない部分(デッドリチウム)を生じ、リチウム金属の微粉化が進行する。
【0006】
還元分解物の堆積やリチウム金属の微粉化がサイクルを重ねるにつれ進行していくため、負極が大きく膨張してしまう。負極の膨張は、電解液の枯渇を促進し、安全性の低減し、サイクル特性の低下を招くことから大きな課題である。
【0007】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、充放電サイクル特性に優れるリチウム二次電池及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1] 負極と、正極と、を備えるリチウム二次電池であって、
上記負極が、
集電体層と、
リチウム金属箔からなる第1のリチウム金属層と、
粒状のリチウム金属を含む第2のリチウム金属層と、
リチウム金属を含み多孔質である第3のリチウム金属層と、
をこの順序で有し、
上記粒状のリチウム金属の平均粒径が、上記第3のリチウム金属層の平均空孔径よりも大きい、リチウム二次電池。
[2]上記第3のリチウム金属層の空孔率が、10~40%である、[1]に記載のリチウム二次電池。
[3]上記第3のリチウム金属層の平均空孔径が、0.1~3μmである、[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池。
[4]上記粒状のリチウム金属の平均粒径が、1~22μmである、[1]~[3]のいずれかに記載のリチウム二次電池。
[5]下記式(1)で求められる面積割合Sが、60面積%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載のリチウム二次電池。
面積割合S={S3/(S2+S3)}×100・・・式(1)
[式(1)中、S2は、負極の第3のリチウム金属層側の主面における第2のリチウム金属層の面積であり、S3は、負極の第3のリチウム金属層側の主面にける第3のリチウム金属層の面積である。]
[6](a)集電体層及びリチウム金属箔を有する負極と、正極と、を備えるリチウム二次電池前駆体を準備する工程と、
(b)上記リチウム二次電池前駆体を0.01~0.5Cで充電率が10~100%となるまで充電し、その後、上記リチウム二次電池前駆体を0.2C~2.5Cで放電する工程と、
を備え、
工程(b)を2回以上実施する、リチウム二次電池の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、充放電サイクル特性に優れるリチウム二次電池及びその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、一実施形態に係るリチウム二次電池の模式断面図である。
図2は、一実施形態に係る負極30Cの断面図である。
図3の(a)は、実施例で得られたリチウム二次電池の負極の断面の一部を撮影したSEM写真である。図3(b)は、実施例で得られたリチウム二次電池の負極の第3のリチウム金属層側の主面を撮影したSEM写真である。図3(c)は、実施例で得られたリチウム二次電池の負極の第3のリチウム金属層側の主面を撮影したSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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