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公開番号
2025093628
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023209392
出願日
2023-12-12
発明の名称
積層コイル部品
出願人
TDK株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01F
17/00 20060101AFI20250617BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】Q値の向上が可能な積層コイル部品を提供する。
【解決手段】積層コイル部品1は、素体2と、コイル3と、外部電極41,42と、接続導体51,52とを備える。コイル導体31,37とコイル導体32,36とは、接続部3a,3fを構成する。複数のコイル導体30は、複数の接続部3b,3c,3d,3eを構成する。接続部3a,3fでは、コイル導体31,37とコイル導体32,36とが重なり物理的に接続されている。複数の接続部3b,3c,3d,3eでは、複数のコイル導体30のうち隣り合うコイル導体同士が重なり物理的に接続されている。コイル導体31,37は、コイル導体32,36の経路長よりも長い経路長を有する。接続部3a,3fを一方向から見た面積は、複数の接続部3b,3c,3d,3eを一方向から見た面積のうち最も小さい面積よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
素体と、
前記素体内に配置されたコイルと、
前記素体の表面上に配置された外部電極と、
前記素体内に配置され、前記コイルと前記外部電極とを互いに電気的に接続する接続導体と、を備え、
前記コイルは、
該コイルの端に位置し、前記接続導体と同じ層に含まれる第一コイル導体と、
前記第一コイル導体と一方向で隣り合う第二コイル導体を含み、該一方向で並ぶ複数のコイル導体と、を含み、
前記第一コイル導体は、前記第二コイル導体の経路長よりも長い経路長を有し、
前記第一コイル導体と前記第二コイル導体とは、互いに重なり物理的に接続された第一接続部を構成し、
前記複数のコイル導体のうち隣り合うコイル導体同士は、互いに重なり物理的に接続された複数の第二接続部を構成し、
前記第一接続部を前記一方向から見た面積は、前記複数の第二接続部を前記一方向から見た面積のうち最も小さい面積よりも大きい、
積層コイル部品。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記第一接続部を前記一方向から見た前記面積は、前記複数の第二接続部を前記一方向から見た前記面積のいずれよりも大きい、
請求項1に記載の積層コイル部品。
【請求項3】
素体と、
前記素体内に配置されたコイルと、
前記素体の表面上に配置された外部電極と、
前記素体内に配置され、前記コイルと前記外部電極とを互いに電気的に接続する接続導体と、を備え、
前記コイルは、
該コイルの端に位置し、前記接続導体と同じ層に含まれる第一コイル導体と、
前記第一コイル導体と一方向で隣り合う第二コイル導体を含み、該一方向で並ぶ複数のコイル導体と、を含み、
前記第一コイル導体は、前記第二コイル導体の経路長よりも長い経路長を有し、
前記第一コイル導体と前記第二コイル導体とは、互いに重なり物理的に接続された第一接続部を構成し、
前記複数のコイル導体のうち隣り合うコイル導体同士は、互いに重なり物理的に接続された複数の第二接続部を構成し、
前記第一接続部は、前記複数の第二接続部の経路長のうち最も短い経路長よりも長い経路長を有する、
積層コイル部品。
【請求項4】
前記第一接続部の前記経路長は、前記複数の第二接続部の前記経路長のいずれよりも長い、
請求項3に記載の積層コイル部品。
【請求項5】
前記第一コイル導体は、前記複数のコイル導体の経路長のいずれよりも長い前記経路長を有する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の積層コイル部品。
【請求項6】
前記第一接続部は、前記第二コイル導体の全体を含んでいる、
請求項1~4のいずれか一項に記載の積層コイル部品。
【請求項7】
前記第一接続部は、前記一方向から見て湾曲している、
請求項1~4のいずれか一項に記載の積層コイル部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層コイル部品に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
素体と、素体内に配置されたコイルと、素体の表面上に配置された外部電極と、素体内に配置された接続導体とを備える積層コイル部品が知られている(たとえば、特許文献1)。接続導体は、コイルと外部電極とを互いに電気的に接続する。コイルは、接続導体と同じ層に位置する第一コイル導体と、一方向で並ぶ複数のコイル導体を含む。複数のコイル導体は、第一コイル導体と一方向で隣り合う第二コイル導体を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-113309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の態様は、Q値の向上が可能な積層コイル部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの態様に係る積層コイル部品は、素体と、素体内に配置されたコイルと、素体の表面上に配置された外部電極と、素体内に配置された接続導体とを備える。接続導体は、コイルと外部電極とを互いに電気的に接続する。コイルは、第一コイル導体と、複数のコイル導体とを含む。第一コイル導体は、該コイルの端に位置し、接続導体と同じ層に含まれる。複数のコイル導体は、第一コイル導体と一方向で隣り合う第二コイル導体を含み、該一方向で並んでいる。第一コイル導体は、第二コイル導体の経路長よりも長い経路長を有する。第一コイル導体と第二コイル導体とは、互いに重なり物理的に接続された第一接続部を構成する。複数のコイル導体のうち隣り合うコイル導体同士は、互いに重なり物理的に接続された複数の第二接続部を構成する。第一接続部を一方向から見た面積は、複数の第二接続部を一方向から見た面積のうち最も小さい面積よりも大きい。
【0006】
積層コイル部品のQ値は、電気抵抗の逆数に比例する。複数のコイル導体を有するコイルの電気抵抗は、各コイル導体と、隣り合うコイル導体同士が接続された接続部との合成抵抗に依存する。導体の電気抵抗は、導体の長さに比例し、かつ、導体の断面積に反比例するので、複数のコイル導体における電気抵抗は、コイル導体の経路長の長さと、隣り合うコイル導体同士が重なり物理的に接続された面積とに応じて変化する。したがって、積層コイル部品のQ値は、コイルを構成する複数のコイル導体の経路長及び接続部の面積に依存する。
【0007】
積層コイル部品では、所定の外形サイズに対して複数のインダクタンス値が求められる。インダクタンス値は、コイルのターン数に依存するので、コイルを構成する複数のコイル導体のそれぞれの経路長は一定に定まりがたい。複数のコイル導体のそれぞれの経路長は、隣り合うコイル導体同士がループを形成しないように定められる。他のコイル導体よりも長い経路長を有するコイル導体が隣り合うコイル導体と接続された接続部は、他のコイル導体同士が接続された接続部の面積よりも、大きな面積を有し得る。
【0008】
上記一つの態様では、第一コイル導体は、コイルの端に位置するので、一方向において一方の向きでのみコイル導体と隣り合う。第一コイル導体は、他方の向きではコイル導体と隣り合わないので、第二コイル導体との間でのみループが形成されないように経路長が定められる。第二コイル導体は、第一コイル導体と、第一コイル導体とは別の向きで隣り合うコイル導体との双方の間でループが形成されないように経路長が定められる。第一コイル導体の経路長に求められる制約は、第二コイル導体の経路長に求められる制約よりも少ないので、第二コイル導体の経路長よりも、第一コイル導体の経路長を延ばすことができる。結果として、第一コイル導体は、第二コイル導体の経路長よりも長い経路長を有する。
第一接続部を一方向から見た面積は、複数の第二接続部を一方向から見た面積のうち最も小さい面積と比べて、大きい。したがって、第一接続部の電気抵抗は、複数の第二接続部のうち最も小さい面積を有する第二接続部における電気抵抗よりも小さい。結果として、上記一つの態様での第一コイル導体、第一接続部、複数のコイル導体、及び複数の第二接続部の合成抵抗は、第一接続部が複数の第二接続部のうち最も小さい面積と同等以下の面積を有する構成での合成抵抗よりも小さいので、上記一つの態様は、積層コイル部品のQ値の向上が可能である。
【0009】
本発明の別の態様に係る積層コイル部品は、素体と、素体内に配置されたコイルと、素体の表面上に配置された外部電極と、素体内に配置された接続導体とを備える。接続導体は、コイルと外部電極とを互いに電気的に接続する。コイルは、第一コイル導体と、複数のコイル導体とを含む。第一コイル導体は、該コイルの端に位置し、接続導体と同じ層に含まれる。複数のコイル導体は、第一コイル導体と一方向で隣り合う第二コイル導体を含み、該一方向で並んでいる。第一コイル導体は、第二コイル導体の経路長よりも長い経路長を有する。第一コイル導体と第二コイル導体とは、互いに重なり物理的に接続された第一接続部を構成する。複数のコイル導体のうち隣り合うコイル導体同士は、互いに重なり物理的に接続された複数の第二接続部を構成する。第一接続部は、複数の第二接続部の経路長のうち最も短い経路長よりも長い経路長を有する。
【0010】
積層コイル部品のQ値は、電気抵抗の逆数に比例する。複数のコイル導体を有するコイルの電気抵抗は、隣り合うコイル導体同士が接続された接続部と、隣り合うコイル導体のうち接続部に含まれない部分との合成抵抗に依存する。導体の電気抵抗は、導体の長さに比例し、かつ、導体の厚さに反比例する。隣り合うコイル導体同士が重なり物理的に接続された接続部は、隣り合うコイル導体のうち接続部に含まれない部分の厚さよりも大きな厚さを有する。したがって、隣り合うコイル導体同士が重なり物理的に接続された接続部は、隣り合うコイル導体のうち接続部に含まれない部分の電気抵抗よりも小さい電気抵抗を有する。結果として、積層コイル部品のQ値は、隣り合うコイル導体同士が接続された接続部が有する経路長と、隣り合うコイル導体のうち接続部に含まれない部分の経路長とに依存する。
(【0011】以降は省略されています)
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