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公開番号
2024158335
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073462
出願日
2023-04-27
発明の名称
導電性部材とこれを用いたサーミスタ素子
出願人
TDK株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
29/47 20060101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】電気抵抗の低下を抑制しつつ熱伝導率を抑制することが可能な導電性部材を提供する。
【解決手段】導電性部材31は、複数の導電性窒化物層32と、導電性窒化物と金属とを含む少なくとも一つの窒化物-金属層33と、を有し、複数の導電性窒化物層32と少なくとも一つの窒化物-金属層33は交互に積層されている。窒化物-金属層33は、金属が導電性窒化物の中に分散した金属分散層33Aを含んでいる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の導電性窒化物層と、
導電性窒化物と金属とを含む少なくとも一つの窒化物-金属層と、
を有し、
前記複数の導電性窒化物層と前記少なくとも一つの窒化物-金属層は交互に積層され、
前記窒化物-金属層は、前記金属が前記導電性窒化物の中に分散した金属分散層を含む導電性部材。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記少なくとも一つの窒化物-金属層の前記導電性窒化物の少なくとも一部は、各窒化物-金属層の層厚方向において、前記各窒化物-金属層の一方の面から他方の面まで連続して存在している、請求項1に記載の導電性部材。
【請求項3】
前記少なくとも一つの窒化物-金属層は前記金属分散層のみを含む、請求項2に記載の導電性部材。
【請求項4】
前記少なくとも一つの窒化物-金属層は、前記導電性窒化物が前記金属の中に分散した窒化物分散層を含み、前記窒化物分散層は前記金属分散層と前記導電性窒化物層との間に位置する、請求項2に記載の導電性部材。
【請求項5】
前記金属は合金からなる、請求項1に記載の導電性部材。
【請求項6】
前記合金はCu、Al、Ti、W、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zr、Nb、Hf、Ta、Pd、Rh、Ir、In、Mg、Mo、Ga、Ru、Ag、Pt及びAuからなる群から選択された少なくとも2つの元素からなる、請求項5に記載の導電性部材。
【請求項7】
前記導電性窒化物層は前記窒化物-金属層より層厚が大きい、請求項1に記載の導電性部材。
【請求項8】
前記導電性窒化物層の層厚は3nm以上100nm以下である、請求項7に記載の導電性部材。
【請求項9】
前記窒化物-金属層の層厚は1nm以上10nm未満である、請求項7に記載の導電性部材。
【請求項10】
前記少なくとも一つの窒化物-金属層は複数の窒化物-金属層を含み、
前記複数の導電性窒化物層の層厚は同一であり、前記複数の窒化物-金属層の層厚は同一である、請求項1に記載の導電性部材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性部材とこれを用いたサーミスタ素子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
赤外線センサなどに用いられるサーミスタ素子は、温度に応じて電気抵抗が変化するサーミスタ膜を備えている。特許文献1にはサーミスタ膜の一例が開示されている。サーミスタ膜に電極が接続され、電極はサーミスタ膜を支持するアーム部の導電パターンに接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-89431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているように、サーミスタ膜には一般に電極層や配線層が電気的に接続されている。電極層や配線層は導体であるため熱伝導率が高い。一方、サーミスタ膜による検知精度を高めるためにはサーミスタ膜からの放熱を抑えることが望ましく、そのためにはサーミスタ膜に接続される電極層や配線層の熱伝導率を抑えることが望ましい。この様な課題はサーミスタ素子の電極層や配線層に限らず、他の導電性部材に存在することもある。
【0005】
本開示は、電気抵抗の低下を抑制しつつ熱伝導率を抑制することが可能な導電性部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、導電性部材は、複数の導電性窒化物層と、導電性窒化物と金属とを含む少なくとも一つの窒化物-金属層と、を有し、複数の導電性窒化物層と少なくとも一つの窒化物-金属層は交互に積層されている。窒化物-金属層は、金属が導電性窒化物の中に分散した金属分散層を含んでいる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、電気抵抗の低下を抑制しつつ熱伝導率を抑制することが可能な導電性部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサの概略的な分解斜視図である。
サーミスタ素子の概略斜視図である。
図2のA-A線に沿ったサーミスタ素子の概略断面図である。
図3に示す導電性部材の概略断面図である。
図4に示す導電性部材の形成方法を示す概略断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る導電性部材の概略断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る導電性部材の概略断面図である。
実施例で用いた成膜装置の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下図面を参照して、本発明の導電性部材とこれを用いたサーミスタ素子の実施形態について説明する。サーミスタ素子は例えば、電磁波センサの一例である赤外線センサに用いられる。赤外線センサは主に、波長が概ね8~14μmである長波長赤外線を検知する。検出する電磁波は赤外線に限定されず、例えば波長100μm~1mmのテラヘルツ波であってもよい。
【0010】
(赤外線センサ1の構成)
図1は赤外線センサ1の概略的な部分斜視図を示している。図1では後述する第1及び第2の配線層10A,10Bの図示を省略している。赤外線センサ1は互いに対向して配置された第1の基板2及び第2の基板3と、第1の基板2と第2の基板3とを接続する側壁(図示せず)と、を有している。第1の基板2と第2の基板3と側壁とによって密閉された内部空間4が形成されている。内部空間4には複数のサーミスタ素子5が設けられている。複数のサーミスタ素子5は第2の基板3に支持され、2次元の格子状のアレイをなしている。内部空間4は負圧ないしは真空にされている。このため、内部空間4での気体の対流が防止または抑制され、サーミスタ素子5への熱的影響を軽減することができる。第1の基板2にはROIC(Readout IC)などの素子6が形成されている。第2の基板3には複数のサーミスタ素子5に電気的に接続された複数のリード7が形成されている。第2の基板3のサーミスタ素子5と対向する部位に赤外線入射部31(図3参照)が形成されている。第1の基板2と第2の基板3は複数の電気接続部材8によって接続されている。
(【0011】以降は省略されています)
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